ありふれ二次創作まとめ(旧title:主人公と踏み台が召喚されない話。) 作:一般龍人族
批判ならどうぞご勝手に!(マスターロゴス)
「よぉ、キモオタ! また徹夜でエロゲでもしてたのかぁ? 気持ちわりぃなぁ、ぎゃはは」
1人の男の前で悪口を言って笑う人物。それは檜山大介である。その後ろには取り巻きと思いし3人組。
「ちょっと檜山くん! やめなよ!」
「あぁ? ……白崎さん!?」
檜山を注意する人物。それは白崎香織。
「南雲くんはまだ未成年なんだから、エロゲなんてしないよ」
「あ、あはは…………それはそうデスネ……」
引き攣った笑顔で香織から離れていく檜山と取り巻き達。
白崎香織は、むすっとした表情で彼らを見た後、目の前にいる男ににっこりと笑顔を向けた。
「おはよう、南雲くん。今日もギリギリだったよね? もっと早く来た方がいいよ」
「お、おはよう、白崎さん」
南雲ハジメと呼ばれる少年。彼は檜山と同じく少々引き攣った笑顔で香織に対応する。
彼はゲーム、もしくは両親の仕事場の手伝いを徹夜でやることが多い。それ故に睡眠時間が減り、遅刻こそはしてないものの、ギリギリになって学校に来ることがほとんどだった。
しかも徹夜のせいで1時間から7時間目までの全ての授業ではほとんど居眠りしている。やる気が見えない。授業態度に関する平常点はほとんど引かれているであろう。
「南雲くん、香織、おはよう。朝から大変ね」
「2人ともおはよう。香織はまた南雲の世話を焼いているのかい?」
「全くだ。そんなやる気の無いやつに何言っても無駄だと思うぞ」
1人の女子の声とその後に続く2人の男子の声。
女子の名前は八重樫雫。香織の親友だ。
次に男子の名前は天之河光輝。正義感が強く、クラスのリーダー的存在だ。
次に男子の名前は坂上龍太郎。光輝の親友だ。
彼はハジメのようにやる気が無い人物を好かない。彼はハジメを一瞥し興味ないとばかりに無視している。
「あぁ……おはよう、八重樫さん、天之河くん、坂上くん。自業自得とも言えるから仕方ないよ、うん」
へらへらと笑いながら3人に対応するハジメ。
「分かっているなら、ちゃんと直すべきだと思うぞ? いつまでも香織の優しさに甘えるのはいけないし、彼女も君ばかりに構ってられない。それにそれじゃあ、香織が報われないじゃないか」
「光輝の言う通りだ、全く」
ごもっともな正論で忠告する光輝と、彼に同意する龍太郎。
「まあまあ2人とも。南雲くんには南雲くんのペースがあるんだから。直さなきゃなのはそうだけど、別にすぐには……」
2人を宥める香織。
「だとしてもだ。下手したら彼の将来にも関わるかもしれないんだぞ? 香織も、もっと厳しく言ったほうが良い」
「でも余り厳しく言うのはなぁ」
(はぁ、放っておいてくれないかなぁ…………)
彼らが話している間に、放っといてくれと鬱陶しそうに内心でそう思うハジメ。
実はこの間に他のクラスメート達の視線がハジメに向けられていた。たがそれは少なくとも好意のある視線とは言えない。むしろ逆である。
その視線は主に男子達の物であった。彼らはハジメが香織に好かれているのに嫉妬をしていた。
何故碌に授業を受けない上に注意されても改善しないような奴がクラスのマドンナである白崎香織に親しくされてるのか。それ故に嫉妬の目を向けられている。ハジメが少しでも改善すればマシになりそうではあるが。
ちなみに上記と同じ理由で、クラスメートの女子からもハジメは余り快く思われていない。
香織が自身の席にいる間にも、男子の視線が刺さるので、ハジメとしては香織達に放っておいてほしいようだ。
そして彼は座右の銘を『趣味の間に人生』などとしているので、今の生活を改善する気などさらさらない。
「おーい、授業始めるぞ。席に座れー」
クラスの担任が来たようだ。香織達は自分の席へと戻ってゆく。
担任は確認事項を伝えたあと、授業を始める。そしてハジメは呑気に眠り始めたのであった。
4時間目まで終わってお昼休みに入る。
「ちょっくら小便行ってくるわ」
取り巻き達にそう伝えてトイレへ向かう檜山大介。
「ほら南雲くん。お昼その10秒チャージなんでしょ? 私の分けてあげるから食べなよ」
「い、いや良いよ。これで足りてるし」
「香織。こっちで一緒に食べよう。南雲はまだ寝足りないようだし」
ハジメの席に再び香織、光輝、雫、龍太郎の4人が集まっていた。そして視線も再び圧力を持ってハジメに刺さる。
深い溜息を吐きながら苛立っていたハジメは内心で愚痴った。
(はぁ……もういっそ、こいつら異世界召喚とかされないかな、ホント。どう見てもこの四人組、そういう何かに巻き込まれそうな雰囲気ありありだろうに。……どこかの世界の神か姫か巫女か誰でもいいので早く召喚してくれませんか~~)
そんな時。
「お〜い天之河。ちょっとこれ運ぶの手伝ってくれないか?」
教室の外にいる担任が何やら手伝ってほしいらしく、光輝を呼ぶ。
「あっ、はい。すぐ行きます!」
そう言って光輝は担任の下へ向かった。
「あ、そ、そういえば僕用事あったの思い出した。ちょ、ちょっと行ってくるよ」
「あ、南雲くん!」
光輝が担任の下へ行ったのに乗じて、ハジメも席を立つ。香織は思わず名を呼ぶが、その時には既に教室の外へ。
香織が残念そうな顔をしてたその時。
突如巨大な魔法陣が教室の床に出現した。悲鳴を上げる生徒達。4時間目の授業を担当していて昼休みにクラスメートと談笑していた愛子先生が咄嗟に「皆! 教室から出て!」と叫んだのと、魔法陣の輝きが爆発したようにカッと光ったのは同時だった。
「はぁ〜、スッキリ。…………あれ?」
教室に帰ってきた檜山は呆然とする。
「皆、どこ行った?」
こうして恥目と光輝と檜山は召喚されなかった。
ハジメは魔王にならずアフターの惨劇は起こらず光輝は馬鹿にされず檜山は殺されませんでした。
めでたしめでたし!
えっ?召喚は光輝狙いだろって?こまけぇこたぁ良いんだよ!!!