ありふれ二次創作まとめ(旧title:主人公と踏み台が召喚されない話。) 作:一般龍人族
(さて……では聞かせようか。常磐ソウゴを絶望させる方法を)
数時間前、ハジメは例の男に話を聞かされていた。
(まず一つ……今回の件、黒幕は清水幸利だ)
(清水……あぁ、アイツか。あのいかにもThe・陰キャなやつ)
話したことはないが、清水の存在自体は知っていた。いつも自分の席でブックカバーをつけた本を読んでいるが、大方ラノベを読んでるんだろう。いかにも陰キャでキモオタの見た目だし。
(清水幸利は内に抱えたコンプレックスにより今回の事件を引き起こした。その事情を知れば、常磐ソウゴは奴を説得しようとする。そして説得が成功した時がチャンス、清水幸利を撃ち殺せ)
(…………まぁ確かに絶望はしそうだが、その説得、上手くいくのか?)
常磐ソウゴが説得を成功させるというのは賭け要素があるというのはハジメにも理解できていた。その懸念から男に問う。
(そう案ずるな、必ず上手くいく。お前は説得が成功するまで近くに待機だ……で、暗殺が成功、もしくは失敗した後に、ジオウと勝負するがいい)
(そう言う感じね……なるほど了解。ま、上手くいくに賭けておくか)
それからハジメは魔物との戦いで戦線を離脱した後、機を見計らっていた。
結果的に、暗殺はソウゴが未来を見たことによって防がれた。
それからハジメは、ソウゴと戦うことにしたのである。
◇
「はああああっ!」
声を上げながらジオウはライドヘイセイバーをアナザーライダー3人に向けて振るい、斬撃を飛ばす。
初撃、それは避けられた。
まずはアナザービルドとアナザーエグゼイドが向かってくる。片方はハンマーを取り出し、片方はその手に炎と氷を纏わせていた。
2人が向かってくる間、ジオウはビルドライドウォッチをセットし、再びビルドフォームに変身した。
アナザービルドからの一撃を避けた後、アナザーエグゼイドが高速で巨大な火球と氷塊を飛ばしてきたが、どうにかそれも避ける。
今度はこっちからの攻撃。ジオウは高速移動して2人に迫る。
それに対応できなかった2人は、ジオウの攻撃を連続で受け始める。しかししばらくして2人も高速移動を始め対応し始める。
やがてぶつかり合って衝撃波が広がり、3人は後退する。
「ふぅん……雑魚の割に足掻くなぁ、おい」
側で高みの見物をしていたアナザージオウがジオウの戦闘の様子を見てそう呟いた。
「んじゃ……こいつらを使いますかね」
『GAIM……』
アナザー鎧武のウォッチを押すと、空中にジッパーが現れる。それの名はクラックであり、チャックが下がり裂け目が開かれた。
そこから現れる複数の異形————その名も、インベス。初級インベスもいれば、ビャッコインベス、セイリュウインベスもいる。
アナザージオウか「行け」と顎でしゃくりながら指示すると、インベス達はジオウに向けて走り出した。
それに気づいたアナザーエグゼイドとアナザービルドは一旦その場から離れる。
かくしてインベスはジオウに突撃した。
「くっ」
群がられば厄介だ。早く倒さなければと剣を振おうと……。
「おお〜とっ! そいつらを倒していいのかぁ、偽ライダーくん?」
した、ジオウに対してわざとらしく声を張り上げるのはアナザージオウ。
「そいつらもしかしたら……元は人間かもしれねぇのになぁ?」
「何……!?」
その一言で、ジオウは剣を振ろうとすることを止めてしまう。そのせいでインベスに攻撃され、後ろへ後ずさった。
『先日、この町で何人かの男性が行方不明になってるんだ。その人達はまだ見つかっていない。原因も分かってないから、気をつけておくんだぞ』
ブルックの街の門番の言葉が思い浮かぶ。そして、フューレンでも同様のことが起こったと言う情報も。
「ッ! まさか……町で行方不明になってる人のことは……お前の仕業か!? 皆をこんな怪物にしたのか!?」
「何のことだぁ? 俺はただ、そいつらが元人間かもって言っただけだぜ? んなことしたとは一言も言ってねえ、言いがかりも大概にしてほしいなぁ」
あくまでも自分の仕業ではないと主張するアナザージオウ。その間にも、インベス達はジオウの元へ。
「くっ!」
ジオウはインベス達からの攻撃を防ぐ。目の前のインベス達は呻き声を上げていた。
嘘の可能性は、ある。動揺させるためのブラフかもしれない。町の人の行方不明も別の理由かもしれない。しかし、それもあくまでも可能性の話。
ジオウには、どうしても目の前の怪物達が人間のようにしか思えなくて。
怪物から人間に戻す方法は、無い。フォーゼのメディカルモジュールもあくまで傷や毒を治す為のもの。
「……………………っ……………………くっ……………………!」
『ヘイ! 鎧武!』『鎧武! デュアルタイムブレーイク!』
「うああああああああっ!」
迷いを無理矢理掻き消す為の叫び。
振るわれたヘイセイバーからオレンジの断面を模した斬撃が飛ばされ、インベス達に命中する。
「………………………………ごめん………………」
インベス達が爆破した後、ジオウはただ一言だけつぶやいて、拳を握りしめる。
「おいおいおい……人間を殺すたぁ、堕ちるとこまで堕ちたなぁ、偽ライダーくん。結局は、お前も我が身可愛さで人間を殺しちまうんだなぁ?」
自分の行為を棚に上げ、ジオウを非難し、侮辱するアナザージオウ。
——————当然ながら、さっきはシラを切っており、行方不明の人間をインベスにしたのはアナザージオウの仕業だ。
「そんなクズ野郎にはこいつで行くかぁ……変身」
『DECADE……』
アナザージオウはアナザーディケイドウォッチを身体に翳す。繭に包まれた後、アナザーディケイドへ。
アナザーディケイドが手をかざせば、灰色の幕……オーロラカーテンが現れる。
そこから、人影が召喚された。
呼び出されたのは、ダークライダー達。
滅、カリバー、デモンズ、グレア2、ドレッドだった。
「!? 仮面ライダー……!?」
彼らの姿を見たジオウが驚愕する。
「行け」
アナザーディケイドが顎でしゃくると、ライダー達は一斉にジオウに向かって駆け出した。
迫ってきた彼らに一斉に攻撃されるが、どうにか避ける。
「っ!」
『ヘイ! ブレイド!』『ブレイド! デュアルタイムブレーイク!』
帯電した刃を地面に突き刺し、周囲に電気を散らすことでダークライダー達を攻撃。
しかし、少し怯んだだけであり、グレア2が戦闘支援ドローンのヒュプノレイで光弾を放つ。
『BULLETBAANG』『INPHOENIX』『VANFENRIR』『ドレイン』
ドレッドはバレットバーンとインフェニックスとヴァンフェンリルのレプリケミーカードを読み込ませる。
ブラッディーBBを召喚し、炎と氷の弾丸を連射。
滅も光の矢を放ち、カリバーは斬撃を、デモンズは肩の装甲から蜘蛛を発射。
『ヘイ! ドライブ!』『ドライブ! デュアルタイムブレーイク!』
ジオウはドライブのタイヤを複数飛ばし、光弾や弾丸をいくらかは相殺する。
「ぐあああっ!」
しかし、相殺できなかったものはジオウに被弾し、彼をぶっ飛ばす。
「無様ですねぇ〜!」
「ふん……身の程をわきまえないからこうなる」
そんなジオウの様子を嘲笑うのはアナザービルドとアナザーエグゼイド。
「なら……!」
ジオウは赤いラメのかかっているライドウォッチを取り出す。そう、ライセン大迷宮で手に入れた重力魔法の力が籠ったウォッチだ。
リューズを押し込む。効果音が鳴るだけで声は聞こえたりしないが、身体に力が迸るのを感じた。
ジオウが手を掲げれば、黒い球体が生成される。
「へえ……お前も神代魔法を手にしてるってわけね」
その様子を見ていて呟いたのはアナザージオウ。
ジオウが手を振るうと、重力球が撃ち出される。
「"禍天"」
アナザーエグゼイドが呟くと、同じように重力球が生成され、球同士がぶつかり合った。その瞬間、衝撃波も起こる。
しばらく押し合いになっていたが、ジオウの重力球が押し負けて撃ち返される。
「ふん、自分の球で潰れ……」
アナザーエグゼイドが言いかけた瞬間、後ろに気配。ジオウが纏めて切りかかろと————。
「っ!」
「おいコラテメェ、なにまた人の女に手ェ出そうとしてんだぁ?」
ヘイセイバーの刃をアナザーディケイドが受け止めていた。
「懲りてねえってなら、また一発喰らわせてやるよぉ、おらあっ!」
「ぐああああああっ!」
刃を弾き、エネルギーの籠った拳でジオウの腹を殴る。
防御できずモロに喰らってしまい、ジオウは吹っ飛ぶ。
『ジャオウドラゴン!』『ジャオウリード……!』
『Add……』『スコーピオン!』『バッタ!』『アノマロカリス!』『Dominate up!』
『STEAMLINER』『UNICON』『DAIOHNI』
ダークライダーの内、3人がそれぞれアイテムを操作する。
『闇黒剣月闇!』『Fury in the dark……!』『ジャオウドラゴン……! 誰も逃れられない……!』
『スコーピオン!』『バッタ!』『アノマロカリス!』『ゲノミクス……!』
『ドレッド・参式』
カリバー・ジャオウドラゴン、デモンズフルゲノミクス、ドレッド参式。それぞれ強化変身を果たした。
「そおれっ!」
吹っ飛んで倒れ込んだジオウを、移動していたアナザービルドが首元を掴み上げて投げ飛ばす。
『カバンスラッシュ!』
『必殺リード! ジャオウドラゴン!』『月闇必殺撃!』
『DELETE』
『ドレッドパニッシュメント』
「ぐうううっ!?」
5人ライダーとアナザーエグゼイドが飛んできたジオウを必殺技で追い討ちをかけ、今度は上空に吹っ飛ばす。
「地面とキスしてろや、ドブカス」
最後に、上空に来ていたアナザーディケイドがジオウの頭にキックを入れ、地面へ叩きつけた。
軽くクレーターができ、その中で変身解除したソウゴが倒れている。
「くっくっくっ……ダッセェ姿だなぁ、偽ライダーくんよぉ?」
元の姿に戻っていたハジメがソウゴの元に近づく。そのまましゃがみ込んで彼の髪の毛を掴み、頭を持ち上げる。
「偽物は本物に敵わねえってことだよ、分かったかァ? なぁ、おい、クソ雑魚」
目を細め、ニヤニヤと笑いながらソウゴに聞く。尋ねられた本人は、ハジメを睨みつけた。
「ああ? なんだその目は。きしょいんだよ!」
「ぐふっ!」
ハジメはソウゴの髪の毛を離した後、頭を蹴飛ばした。
「おいテメェら、こいつのこと運んどけよ」
その場から歩き出し、ダークライダー達に命令をする南雲ハジメ。
彼の後ろ姿を、視界がぼやけながらもソウゴは睨みつけた。
「あ、そうだそうだ」
そんな時、ハジメが振り返ってソウゴの所に戻ってくる。
「おい、偽ライダー。お前、どうせ童貞だろ? ついでだからさぁ、一生童卒できねぇようにしてやるよ」
彼はうつ伏せになっているソウゴの身体を足で蹴って動かし、仰向けにする。
そしてハジメは、ソウゴの股間目掛けて思いっきり足を——————。
WIPというのは製作途中って感じの意味