続きかけたで候。
では、どうぞ( ゚∀゚)o彡°
第二話 入学試験
2月26日。
ある一人の少年が雄英高等学校の一般入試を受けるためにやってきた。
少年の名は城戸真司。
ヒーローを目指すため、この雄英高校を受験するのだ。
早目に来たからか、まだ人数はまばらであった。
真司は白い息を吐きながら、目の前にあるガラス張りの建物を見上げる。
「ここが雄英高校か。結構でかいな〜。あのビルの高さなんてOREジャーナルの5倍はありそうだよなぁ」
偏差値79の超有名国立高校とあってビル並の高さがある。
これは立地条件も関係しているのだが、雄英高校は敷地面積が異常に広い。
それに加えて高い場所に建てられているが故に遠くからも目立ち、より存在感を放っているのである。
さすがは国内最高峰のヒーロー養成校、国立雄英高等学校だ。
「筆記試験はまあ、ギリギリなんとかなると思うけど……問題は実技試験だな。いざとなったらこれ使うか?」
真司は左手を見る。
そこには
真司は集中する。
するといつの間にか、彼の手の中には
「まあ気にしたって仕方ないか。アントニーイノキも言ってるしな。『元気があればなんでもできる!』って」
真司はカードケースを消すと、雄英高校の敷地内へと入っていった。
◆◆◆
真司は会場となっているホールの席に座る。
雄英高校の試験は筆記と実技の二種類がある。
筆記試験は先程終了したので実技試験の説明を待っている状態だ。
真司は周りを見渡す。
ホールは生徒でごった返していた。
テンションが上がっているのか興奮している者や、緊張しているのか身体を強張らせる者、なんとか精神を落ち着けようとしている者など千差万別だ。
真司がボーッとしながら待っていると、プロヒーローで雄英高校の教師としても働いているボイスヒーロー“プレゼント・マイク”が壇上に上がって来た。
するとプレゼント・マイクはテンション高く叫んだ。
「今日は俺のライヴにようこそー!!!エヴィバディセイヘイ!!!」
普通ならこういった試験会場でテンション高く叫ばれても誰も反応しないのだが、ただ一人だけ反応する強者がいた。
「ようこそおぉぉぉぉ!!!!!!」
真司である。
真司の性格は簡単に言えば、単細胞で天然。
良く言えば純粋、悪く言えば単純なのだ。
その影響もあって何にでも首を突っ込まないと気が済まない
俗に言う愛すべき【バカ】である。
プレゼント・マイクは、緊張している学生達への気分転換目的もあったのだろう。
だからあえてテンション高く声を上げたのだ。
しかし予想外なのは真司が反応したことであった。
彼の周りの者は噴き出し、くすくすと笑っていた。
「サンキューそこの茶髪男子リスナー!!どうしたどうしたぁ!他の受験生リスナーも盛り上がれぇぇ!実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!!アーユーレディ!?」
「イエーーーーーーーー!!!」
先程と同じく返事をしたのは、やはり真司だけであった。
すると試験説明が始まった。
「入試要項通り!リスナーにはこの後!10分間の『模擬市街地演習』を行ってもらうぜ!!持ち込みは自由!プレゼン後は各自指定の演習場へ向かってくれよな!!OK〜!?」
「OK〜!!」
やっぱり反応するのは真司だけだった。
ちなみに市街地演習はそれぞれA〜Gの7ヶ所で行われる。
「演習場には“仮想
すると質問が上がる。
「質問よろしいでしょうか!?」
見れば眼鏡のかけた真面目そうな少年であった。
「プリントには
「うぇ!?」
「俺も?」
すると眼鏡の少年は、真司と近くに座っている
「先程からボソボソと……気が散る!!あと君もさっきから大きな声を上げるんじゃない!!物見遊山のつもりなら即刻ここから立ち去りたまえ!!」
「すみません……」
「確かに声をあげたのは悪かったかも……ごめん。俺もちょっと舞い上がってたんだ。でもさ……一つだけ言わせてもらえないかな?」
縮れ毛の少年は謝り、真司も謝罪の言葉を述べる……が、それだけで終わらず、真司は
「俺も多分そこの彼も……遊びのつもりでここに受験に来たわけじゃない。そこだけは訂正してもらえないか?」
そのとき
眼鏡の少年もそれを感じ取ったのか、冷や汗をかいていた。
「……確かに少し言い過ぎたかもしれない。すまなかった」
「分かってもらえたならいいさ」
「い、いえ!僕の方こそ、ご、ごめんなさい!!」
眼鏡の少年が、真司と縮れ毛の少年に謝る。
揉め事がなくなったのを見計らってプレゼント・マイクが話を戻す。
「オーケーオーケー!無事解決したようで何よりだぜ!それじゃ気を取り直して、受験番号7111君!ナイスなお便りサンキューな!四種目のヴィランは0P!そいつはいわば
「有り難う御座います!失礼致しました!!」
「俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校“校訓”をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』と!Puls ultra!それでは皆!良い受難を!!」
最後は“更に向こうへ!”という意味を込めた“
◆◆◆
説明が終わった後、真司は学生服から動きやすいジャージに着替えると試験会場へと向かう。
ちなみに真司の試験会場はGであった。
周囲を見渡すと、市街地を想定した演習という事だけあって広い街並みがそびえ立っていた。
「すっげぇ。学校の中に街があるよ……」
思わず真司は圧倒される。
すると突然、キィイイイインという甲高い音が聞こえた。
聞こえてるのはどうやら真司だけのようで、
「大丈夫だって。心配するな」
そしてペンダントを閉じると気合を入れる。
「っしゃあ!」
「ハイ、スタートー」
直後、会場に間の抜けた言葉が響く。
真司はすぐに反応して一目散に駆け出した。
「いきなりかよっ!」
周囲に目も暮れずに走り続ける。
そのスピードは普通の人と比べて、とても早かった。
これは
周囲の受験生は未だに戸惑っており、動いていなかった。
「どうしたあ!?実戦じゃカウントなんざねぇんだよ!!走れ走れぇ!!賽は投げられてんぞ!!?」
続けて聞こえてくる言葉を聞きつつ、足に込める力を強める。
すると前の方から1Pの仮想敵が襲い掛かって来た。
《標的補足!!ブッ殺ス!!》
「ずいぶんと物騒な事言うヴィラン役だな!」
真司は右手に意識を集中させる。
すると彼の右手にドラゴンを模した青竜刀ドラグセイバーが召喚される。
真司はそれで斬りかかった。
「はあ!」
見事に一刀両断し、仮想敵は爆発した。
「意外と脆いな……って、なんかぞろぞろと出てきた!?」
先程の爆発音を聞いたのか、仮想敵が次々と真司の元へとやって来た。
「なら次はこいつで!」
真司は青竜刀を消すと、右手に持つ龍の頭を象った籠手ドラグクローが召喚される。
ドラグクローから強力な火炎弾を放ち、仮想敵を次々と撃破していく。
そんななか、真司は周りに目を向けながら思考する。
(やっぱりこっちの世界の人達って身体能力異常に高いよな……)
真司には前世の記憶が存在する。
そして今世でもなんの因果か、
そのとき前世の世界と、こちらの世界の大きな違いに驚いた物だ。
それは市民のほとんどに超常の力“個性”があることに加えて、この世界の人間は身体能力が異常に優れているのだ。
この試験を受けている学生達も例外ではない。
少し脆い作りにされているとはいえ、ロボットを意図も簡単に破壊しているのだ。
プロヒーローに至っては、普通に壁を垂直に駆け上がったり、木から木へと忍者のように飛び移る者もいる。
No.1ヒーロー:オールマイトに至っては、攻撃の余波で天候に影響を与える規格外の身体能力を誇る。
「はぁ!」
その間にも真司は中・遠距離ではドラグクロー、近距離ではドラグセイバーを器用に使いこなし、仮想敵を破壊していく。
それだけでなく、怪我人を見つけたら簡単な応急手当を行ったり、危ない場面が有れば他の者の援護をしたりと他者のカバーをする余裕も見られた。
元々、お人好しな面がある真司に他者を馬鹿にする・蹴落とすといった行為ができるはずもない。
そこから真司は忙しなく動き回る。
試験開始時点から目につく仮想敵はずっと破壊していたのでポイントは他の者に比べてかなり稼いでいる。
が、このまま何事もなく終わればいいと思っていた矢先、
突如、会場全体が大きく揺れる。
「って、なんだありゃ!?」
真司の前に現れたのはビルよりも巨大なロボットであった。
今まで相手にしていた仮想敵よりも圧倒的に大きく、段違いの大きさであった。
そこら中から悲鳴が挙がり、受験者達が脱兎の如く逃げ出して行く。
「もしかしてあれが0P、お邪魔虫のギミックってやつか」
確かに勝てない相手に挑むのは無謀だ。
だがだからといって、周囲を鑑みずに逃げ出すのはいかがなものか。
その影響で周りを見て焦ってしまい、転んでしまった者がいた。
「いたっ……」
「大丈夫?」
どうやら転んだのは透明な少女のようで、彼女の近くにいた小柄な少女がなんとか抱き起こしていた。
「大丈夫か!?」
真司もすぐに駆け寄る。
「ごめん……足挫いちゃったみたいで」
「大丈夫よ。一緒に行きましょう」
「俺も手伝うって……マジかよ!?」
見れば巨大ロボがすぐ近くまで来ていた。
透明少女は真司達に叫ぶ。
「私のことはいいから貴方達だけでも早く逃げて!」
「何を言ってるの?そんなこと出来る訳ないわ」
「その子の言う通りだ!怪我してる君を放っておける訳ないだろ!!」
小柄な少女と、真司が叫ぶ。
その間にも巨大ロボは刻一刻と近付いていた。
あんな物に踏まれれば捻挫や骨折などの怪我は勿論、最悪圧死する可能性すらある。
中には腰を抜かしたのか動けない者達もいた。
すると何を思ったのか、真司は巨大ロボの前に踊り出る。
それを見た小柄な少女が驚く。
「……まさか貴方、アレに挑む気なの?」
真司は答える。
「大丈夫。これでもこういうのには結構慣れてるから。それに決めたんだ。
すると真司の叫びに呼応するかのように、真司の左手が光る。
その左手の中には、中央に龍の頭を模したエンブレムがついた黒いケース『カードデッキ』があった。
真司が『カードデッキ』を構える。
今度は空中からベルトのようなものが出現し、それが真司の腰に重なると同時に、彼の腰に装着される。
真司はそのまま『カードデッキ』を左手で腰のベルト『Vバックル』のすぐ横当たりまで落とすと、右手を左斜め上へ伸ばし……叫んだ。
「変身!!!!」
真司がVバックルにカードデッキを差し込むと、いくつもの虚像が真司の身体に重なり合い、その姿を変える。
身体を守る銀色の鎧に、龍の意匠を施した頭部、赤く丸い複眼を携えた顔を守る鉄仮面、身体を覆う紅のボディスーツ、そして左手に龍の頭部を模した手甲。
この姿こそ、城戸真司が人を守るために戦う力の象徴。
『仮面ライダー龍騎』である。
「へ、変身したあぁ!?」
「ケロッ!?」
透明少女は驚きで叫び、小柄な少女は唖然としていた。
さっそく龍騎はバックルのデッキからカードを引き抜き、左腕に装備した龍の頭部を模した手甲『ドラグバイザー』の額の部分をスライドし、そこにカードを差し込む。
そしてスライドさせた額部分を引き戻すと、ドラグバイザーから機械的な音声が響く。
【ADVENT】
「ガオオォォォォオオッ!!!!」
そのとき鼓膜を破くかと思えるほど強い雄叫びが聞こえた後、突然何かが巨大ロボに向かって体当たりをした。
その光景を見た者達は驚く。
それは龍であった。
紅く燃え上がるかのような長い体に、金色の瞳、鋭い牙を持った真紅の龍。
『無双龍ドラグレッダー』である。
ドラグレッダーは雄叫びを上げながら、龍騎の周りを旋回する。
そして龍騎はさらにデッキからカードを取り出すと、バイザーに差し込み、ベントインする。
【FINAL VENT】
再び無機質な機械音声が静かに響く。
紅き仮面の戦士は構えと共に身を低く沈めると、深く息を吐き出す。
「はぁあああああ………ダアッッッ!!!!」
そして自らの周りを飛翔する真紅の龍と意識を同調させ、地面を踏み締め、力強く跳躍した。
同時に真紅の龍も雄叫びを上げながら追従し、螺旋を描いていく。
紅き仮面の戦士は、更に上空へと舞い昇ると、身体を捻り右足を突き出す。
強烈な烈火を背に受け、隕石の如く紅蓮を身に纏うと一直線に急降下する。
「ダァアアアアアアッッッッ!!!!!!」
ドラゴンライダーキック。
強力な衝撃と熱が巨大なロボを破壊する。
雄英高等学校の0
次回は真司がヒロアカ世界でどう過ごしたかを少し掘り下げます。
タイトルは『城戸真司:オリジン』です。
あと龍騎の設定も簡単にまた出していきます。
では、また( `・∀・´)ノ