この愚かな悪魔に寵愛を!   作:有機栽培茶

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模試とかクソだと思います。
お排泄物ですわっ!!



Q.オリ主が調子に乗る時は本当に覚醒した時か、噛ませにされる時か。

「さあ!パーティを始めよう!前菜は君たちだ!」

 

周囲が闇に包まれる。

すでに消えかかっていた灯火は潰え、帷が降りる。

目の前に佇むのはその背から黒き双翼を広げ、世界絶望をもたらす古き者。

狂気に染まり切ったその者はまさに死の具現者。

 

カズマの額を一筋の汗が伝った。

周囲の温度が岩船付近ということもあり、周囲が高温に包まれているせいではない。

彼はただ、目の前の存在に恐怖という感情を抱いていた。

 

「ああ、素晴らしい感情だ.....もっと、もっとだ!恐れ、慄き、恐怖せよ!!」

 

狂気に染まったその笑みは生ける全てのものに恐怖を植え付けるだろう。

その膨大な邪悪なる魔力は、存在感は命なきものどもすらも本能的に“終わり”を感じるであろう。

それほどまでに、目の前の存在は規格外だった。

あんなものがこの世に存在していいはずがなかった。

 

「...なるほど、そういうことだったのね!」

 

その時、アクアが一際大きな声を上げる。

カズマはいつものようにこんな時にふざけないでくれ、と彼女の方を見るが、それは彼の間違いであったと知ることとなる。

 

「ミラーから悪魔のくっさーいにおいがしていたのはこのせいね。まさか悪魔に取り憑かれていたなんて.....」

「何を言っている?青色」

 

そう、彼女は.....

 

「そりゃ人の体の中に隠れているんだもの、私の魔法も効きにくくなるわよ。でも、それがわかった今じゃもうあなたは私の敵じゃないわ!」

 

彼女こそは....

 

「この女神アクアの前に平伏しなさい!」

 

正真正銘の女神(悪魔の天敵)なのだから。

 

「ふん、多少の魔法は使えるようだが、堕天した女神風情がこの僕を止められるとでも?」

 

それに対し、悪魔は悠々とした態度で彼女達へと近づいていく。

その命を刈り取るため、全てを絶望に突き落とすため。

その一歩一歩ですら、この命が削り取られていくような錯覚を感じる。

事実、この現状に皆が皆絶望を覚えていた。

一眼見ただけでもわかる。

圧倒的な力の差。

これがあの神話に残る大悪魔だというのか。

神さえも食い殺したとされるあの。

 

それでもなお、アクアは悪魔に不適な笑みを浮かべたまま睨みつけていた。

 

一歩、また一歩と彼らとの距離は縮まっていく。12メートル、11メートル、10メートル....

そして....

 

「セイクリッド・ハイネス・エクソシズム!」

 

仕掛けたのはアクアだった。

そして悪魔はそれと同時に地面を蹴り上げ、アクアの魔法を避けた上で彼女との距離を一瞬で詰める。

聖なる力を含んだ光線は迫り来る悪魔には当たらず、そのまま巻き上げられた砂埃を貫通し、彼方へと消えていく。

悪魔もアクアの魔力がこれでもかというほど詰められた光線にあたればタダで済まないことぐらいわかっているからこそ避け、アクアにお返しとばかりに彼女へ零距離にも等しいほどの至近距離で魔法を発動。

 

「インフェルノォッ!!」

「セイクリッド・クリエイトウォーター!!」

 

至近距離で放たれた全てを溶解する膨大な魔力の込められた最上位魔法。それをアクアは桁違いな水量で相殺しようとする。

しかし高温の物体と大量の水が接触した瞬間に起こる非常に危険な現象、水蒸気爆発、それが圧倒的に条件が揃いすぎているこの状況で起こらないはずがない。

瞬間、両者を爆裂魔法にも匹敵しかねない威力の衝撃が包む。

おそらくこの程度では両者とも倒れることはないだろう。

だが、アクア、そして悪魔はその程度の爆発には耐えられるがカズマ達は違う。

 

「ッ!テレポート!!」

 

彼らの先頭に圧倒され動くことのできなかったカズマ達は何とか立ち直ることのでき、咄嗟に発動されたウィズの魔法により岩陰に逃れ、誰も負傷することはなかった。

だが、岩陰から覗く景色は先ほどまでの源泉とはまるで変わって、まるで隕石が落ちたように大きなクレーターが生成されている。

 

「悪魔のくせに、なかなかやるわね!」

「君こそ堕天しその力のほとんどを削がれたというのになかなか良く耐える。褒めてあげるよ。駄女神。」

「あんた!言っちゃダメなこと....っ!!」

 

アクアの駄女神呼ばわりの訂正を求める声は驚愕にとって途切れることとなった。

アクア、又は悪魔の計算によるものか、ただ単に偶然起こったものか。先程の水蒸気爆発は両者に少なからずのダメージを与えて、両者の距離を放すという働きをした。

アクアでさえも一瞬の隙を作ってしまうほどのダメージ。

そんな格好の隙を悪魔が見逃すはずがなかった。

 

決して浅くない傷から瘴気を漏れ出しながらも顔面の直前まで迫り来る悪魔の掌。

そして赤黒い光が解き放たれる時を今か今かとと待ち侘びるように輝く魔法陣。それはまさにこの一撃で勝負が決することを表していた。

 

「だけど、ここまでだ。Good-bye♪」

 

 

その声と共に解き放たれた魔力は容赦なくアクアを跡形もなく消しとばし、皆の希望は潰える...

 

 

 

ことはなかった。

 

「なっ!?これはッ!?」

 

悪魔は驚愕に目を見開いた。

魔法陣を構成する悪魔の魔力を乱し、無効化しながらもその動きを封じて見せた巨大な氷塊。

放たれる冷気は徐々に悪魔の動きを鈍らし、その腕から全てを飲み込まんと侵食する。

 

「はぁ...はぁ.... カースド...クリスタルプリズン...ツ!」

 

「邪魔をするなリッチィィィィィィィィィィィィ!!!」

 

「俺も一応フリーズかけたんだけど...」

「弱すぎて無視されたのでしょう。よかったじゃないですか。目をつけられなくて。」

「よかったよ!よかったけどさぁ!!」

 

悪魔の怒りを含んだ叫びが響き渡る。

テレポート先の岩石の上に佇むウィズ(+α)に向けられた悪魔の顔にはたしかな憎悪が浮かべられている。眼力だけで殺せそうなほどだ。

ウィズが自身の残る全魔力を注ぎ込んだ氷塊は悪魔によって亀裂が走り、次の瞬間には呆気なく砕け散った。

それが果たした役割といえば悪魔の魔法を阻止し、その動きを一瞬止めたくらいだろう。

 

だが、それでも。

 

それはたしかに、一瞬悪魔の動きを止め、しまいにはこちらへと意識を集中させるという見事な働きを果たした。

つまりそれは...

 

「よそ見なんていい度胸じゃない...」

 

決定的な隙を作ったことに他ならない。

 

「しまッ...!?」

「食らいなさい!!これぞ女神の必殺技ッ!相手は死ぬッ!」

 

アクアの強く握られた拳はかつてないほどの光を放つ。

全ての闇を浄化せんと。

この素晴らしい世界に救いを与えんと。

 

 

『ゴットブロォォォォ!!!!!』

 

 

 

悲鳴をあげることすら許さぬほどの強力な拳。それ即ち女神の慈愛と悲しみ、後ついでにこの悪魔の宿り主への個人的な恨みつらみが乗った拳が悪魔の顔面に突き刺さり、悪魔は空を舞った。

その日、アルカンレティアの住民達は突然空を覆う黒き闇と、源泉方面で起こった地を揺るがすほどの衝撃。

そして源泉から漏れ出す聖なる光と、天高く空を舞う何かを見たという。

 

◆ ◆ ◆ ◆

 

「ミ°(絶命)」

 

ゴキリ

そんな明らかに大丈夫じゃない音と声にならない悲鳴を立てながらヴェストは地面に突き刺さった。

だがその身からは先ほどまでの邪悪な気配は消し去られている。

それはつまり、あの悪魔が討伐されたことを表していた。

 

 

 

◆古き大悪魔〜討伐完了ッ!!




A.噛ませ犬
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