鞍馬良太郎はいつも夜明けと共に起床する。
彼はまず布団を畳み、制服をキッチリと着こなし、制帽を真っ直ぐ被る。そのあとは装備品のメンテナンスだ。
軍刀を入念に砥ぎ、次は腰に吊った拳銃を取り出して整備を始める。そのあとは10分かけて抜き撃ちの練習をする。マガジンを装填してスライドを引き、セーフティロックをかけ、ベルトに戻す。
良太郎はこれを毎朝こなしている。理由は単純。この鎮守府と愛する故郷を守るためだ。彼はゆったりとした足取りで食堂へと向かう。
「おはようございます、間宮殿。」
「あら良太郎さん。おはようございます。A定食ですね?」
「ええ。お願いします」
彼は大抵、朝同じメニューを食べる。茶碗一杯の白米に納豆、沢庵漬け、味噌汁に焼き魚だ。そうこうしている内に、館内中に総員起こしのラッパが鳴り響く。良太郎の仕事が始まるのだ。
良太郎はパトロールも兼ねて鎮守府の周りをジョギングする。
「あっ!憲兵さん!一緒に走りましょー!」
「これはこれは島風殿。鎮守府2周ほどで良ければ、御一緒しましょう。」
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こうして走り込みを終えた彼は鎮守府の見回りに入る。
彼が与えられた任務は2つ、鎮守府の風紀と平和を保つ事だ。
「憲兵さーん、こっちこっち。この荷物を第三倉庫まで一緒に持っていってくれない?」
「了解です」
こんな具合に艦娘の手伝いをするのも彼の役割なのだ。
「鞍馬さん、おはようございます。」
「Good morning!」
「おはようございます!提督殿、金剛殿。お2人は今日も仲睦まじいでありますな」
「Yes!今日もワタシとテートクはBurningLove!なのデース!」
軽く会話をし、私と提督殿は互いに敬礼をしてその場を去った。
それにしても、提督殿と金剛殿を見ていると、何故かこっちがニヤけてしまうから困る…
いや何を考えているんだ私は…今は仕事に集中しなければッ!
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その日の鎮守府は特にトラブルもなく、無事に昼を迎える事ができた。
良太郎はいつも通り食堂に向かい、今日はラーメンをーーーー
「良太郎さん!こんにちは!」
「こ、これは羽黒殿…///」
「あの、今日は良太郎さんにお弁当を作って来たんです。良かったら一緒に食べませんか?」
「
「ふふ。じゃあ2人で中庭へ行きませんか?今日は卵焼きに挑戦してみたんです」
「しかし、羽黒殿には姉妹艦の方々が…」
「鞍馬さん。私たちは別に構いませんよ。」
「妙高姉さんの言う通り。羽黒ったら今朝30分もかけて
「そ、そう言う事なら…ご好意に甘えさせてもらいましょう」
「やったぁ!それじゃ行きましょう、良太郎さん♪」
鎮守府の中庭にポツンと立っている黄色いベンチ、その上に広げられているのは紺色の布と大きめのお弁当箱だ。中には卵焼きに唐揚げ、ほうれん草の炒め物にプチトマト。白ごはんの上には桜でんぶで作られた小さなハートが散りばめられている。
「良太郎さん、あーん。」
「羽黒殿!?今日のあなたは少し大胆過ぎるのでは!?」
「いいんです!だって私、好きな人には正直で居たいんです…///」
「なので良太郎さん…はい、あーん。」
「あっ…あーん///」
パクッ
その卵焼きは、どこか甘酸っぱい味がした。