元トレーナーの育て屋さん。 作:ノイズシーザー(旧ノイズスピリッツ)
───クレハがカツラにジムリーダーになると宣告した翌日。ナナカマドはその当のクレハから報告を受けていた。
「そうか。グレンジムのジムリーダーに…」
『はい。カロス地方での修行を終えたら就任するつもりです』
「なるほど。……応援しているぞ。御家族にはもう伝えたのか?」
『はい。やっぱり1番に報告したかったので…』
そんな当たり障りのない、やり取りを続けると、ナナカマドが口を開き、ある話題に移す。
「そうそう。ロズレイドにドラピオン…そしてあいつも元気にしておるよ」
『……!…そう、ですか…』
〝あいつ〟ナナカマドが言ったその言葉にクレハの様子が明らかに変わる。元気そうでよかったとほっとしたのだろう、しかしナナカマドはこうも伝えた。
「…しかしやはりまだしばらくはリハビリに専念すべきだが、ロズレイドやドラピオンが積極的にリハビリの協力をしてくれているし、何よりあいつ自身の穏やかさもあって研究所のポケモン達とは上手くやれてるよ」
『そうですよね……でも元気そうならよかった…皆とも仲良くやれてるのも…よかった、シルヴァディ……』
〝シルヴァディ〟それがナナカマドの言うあいつ。クレハがテンガンざんでのギンガ団との最後の戦いで、アカギから譲り受けたマスターボールで捕まえた、ギンガ団が作り上げた人工ポケモンの名である───
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「……」
「自分相変わらず無口やなぁ…」
「ロズ〜」
「ドラ〜!」
「ゴースゴスゴス!」
一方、フウマは当のシルヴァディと共に居た。理由はシルヴァディの体の調子の確認で、痛むところや、違和感があるところがないか、マッサージをしてあげながらチェックしているのだ。シルヴァディをナナカマドの研究所に招き入れてから、元の研究業に加え、こうしてシルヴァディのリハビリを捗らせてあげるのも彼女の、フウマの仕事の1つだ。
……当のシルヴァディは無言でフウマにされるがままなのはフウマなら大丈夫だと信頼してる故であるし、それをわかっているのかロズレイドを筆頭に頑張ろうねとシルヴァディを応援の言葉を投げかけているのもシルヴァディ自身のポケ柄の良さだろう。
「……よーし!終わったで!お疲れ様や」
「……」
どうやら今日のマッサージは終わったらしく、笑顔で労ってくれるフウマに紐で繋いだマスターボールをぶら下げながら、シルヴァディは立ち上がり、一礼すると部屋の窓越しに外をじっと見つめていく。
「……堪忍な。今は体良くする事に集中するんや。自分が良くなって1番喜んでくれる奴の為にもな」
「……」
窓越しに外を見つめる、シルヴァディの意図をフウマは理解していた。なんせ方角的にイッシュ地方がある、今頃は船に乗って船旅を満喫している自分をギンガ団から救い出したクレハに思いを馳せているのだろう。無理してでも駆けつけたがってるのもあるのも。だからこそフウマはそんな言葉をシルヴァディに投げかけ、シルヴァディもわかっていると伝えるようにフウマをじっと見つめ、頷いてから座り込んで、目を瞑り、瞑想を始める。いつか必ず傷が癒えたら、必ず彼女の力になると想いを馳せながら───
クレハ
ジムリーダーになると博士に伝えに電話していた。
シルヴァディの事をかなり気にかけており、上手くやれてると聞いてほっとしていた。
ナナカマド
クレハがジムリーダーになるまでに成長した事に素直に喜び応援する60代。シロナが渡したシルヴァディに関する事を記載したギンガ団レポートの内容にものすごくキレていたのは余談
シルヴァディ
ギンガ団で作り上げられた人工ポケモン。継ぎ接ぎのキメラのような姿をしていてギンガ団にいた頃はタイプ:ヌルと呼称されていた。
シルヴァディ…タイプ:ヌル自体はは他地方のある企業が作り上げたポケモンらしいがギンガ団の科学部隊がハッキングを仕掛けデータを盗んだ為にギンガ団製タイプ:ヌルが誕生した。
テンガンざんにてクレハがやりのはしらに行けなかった最大の要因で、ギンガ団が拘束具を外して故意に暴走させられていたこいつを食い止めていた為である。現在は暴走の弊害か、肉体に大ダメージを負い、ナナカマド研究所にて療養中。
フウマ
関西弁の合法ロリ。シルヴァディのメンタルケアまでこなせる。有能な16歳。
ロズレイド達
毎日シルヴァディに積極的に接している。優しいポケモン達である。