元トレーナーの育て屋さん。   作:ノイズシーザー(旧ノイズスピリッツ)

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ゴウは未熟だなぁ(アニポケ感想的挨拶)


コラボ回!先生VS育て屋VS異世界チャンピオンpart4

「冷静にだ…モーア!撃つべきは毒の地面だ!」

 

───は?

 

「!オォォォッ!!」

 

な、あ…?嘘、でしょ??

ここに来て〝ねっとう〟を毒の地面に当てに来た?!しかもその勢いで〝だいもんじ〟まで躱されてしまった。

しかもあの位置じゃ、ゴウカザルはどくどくを避けられない!?

 

「ウキャ!?」

 

やられた…完全に、不意をつかれた。どくどくを、まともに浴びてしまった…!もうか発動状態の今のゴウカザルに、毒を耐えきる体力はもう…「──ウキャァァァッ!!!」っ!?

 

ゴウカザル…!毒に侵されてるのに〝だいもんじ〟を止めてない…!力を振り絞って、モーアに〝だいもんじ〟の照準を合わせて撃ってる…!

───そうだ。ゴウカザルは、まだ諦めて居ない。なのに私が諦めてどうする…!

 

「ぬっ…ヌォォォオッ!?」

 

「っ、モーアっ!」

 

「モーア、モーア!」

 

「ぬ、ぬぉ…ぬぉぉ…!」

 

モーアは着地の反動で避けることが出来ず、爆炎の中に飲まれた。

ようやく、最大火力のだいもんじをまともに浴びせることが出来た…

ゴウカザルの意地が、モーアに決して大きくないダメージを与えられた。そのダメージはたくわえるによる防御力にたべのこしがあっても賄いきれない筈… 実際今のモーアはかなりボロボロだ。このまま攻めていけば倒し切れる。

 

…もう一度〝だいもんじ〟を、いやこの際〝くさむすび〟でもいい。 とにかく一撃浴びせれば倒せる。勿論ゴウカザルもそれをわかって追撃の〝だいもんじ〟を浴びせようとしてるけど…

 

「──ウ、キ、ャ…」

 

もう、限界だ。無理もないよ、もうか発動圏内になるまで体力が削られてる上、もうどく状態になってるんだもの。

もういいよ。後は私やレントラー達に任せてゆっくり休んでて、相棒。

 

「──よくやった、お疲れ様…!次はレントラー、お願いっ!

速攻で決めるっ!〝こおりのキバ〟!!」

 

「トラッ!フッッ、シャーッ!!!」

 

いつも以上に気合いが入った様子…というより怒った様子のレントラーがやけどした体も関係なく牙に冷気を纏わせてモーアに突っ込んでくる。

ゴウカザルが、やられて怒ってるんだ。そうだよね、私が新米だった頃から、コリンクだった頃から一緒だもんね。

だから…思いっきり、行けっ!

 

「──ぬお!」

 

「…ああ、いってこい、モーア」

 

「ぬっ。ぬおー!!」

 

…っ!腕を突き出して〝こおりのキバ〟を発動しているレントラーに噛ませた!?

たくわえるがあるからって、今の体力で攻撃を受けるなんて無茶をしてくれる…!

しかもレントラーが離れられないよう、頭をしっかり掴まれてしまった…!この後やるのは間違いなく…

 

「──ヌォォォオッ!」

 

やっぱりゼロ距離で〝ねっとう〟を撃ってきた!いまひとつちとはいえ、やけどのダメージが蓄積しているレントラーにはこのダメージは痛い。

なんて根性してるの、あのモーアっていうヌオーは。

 

「〜〜っ!!?…トラァァァ……!」

 

でも根性なら私のレントラーだって負けてない。

〝ねっとう〟とやけどの二重のダメージを継続的に受けても、モーアの腕に噛み付いたまま、〝こおりのキバ〟を止めないから。…ゴウカザルがやられた事、よっぽど許せないんだね。

 

「ぬぉぉお…!──ぬお…」

 

そうしてお互いに技を与え続けていた2匹だけど、先に力尽きたのはモーアで、パタリと倒れて目を回していた。

我慢対決を私のレントラーは見事制して見せたのだ。だけどレントラー自身もダメージが大きくて、もう満身創痍だ。

次のリョウ君の手次第じゃ何も出来ない可能性のが大きい…

 

「…流石だモーア。〝こおりのキバ〟まで見れた…お前のお陰だ」

 

「るふ…!」

 

……モーアを労いながらボールに戻したリョウ君はセオリー通り(多分だけど)くさタイプのフェイちゃんを出してきた。

フェイちゃんは最初の時の意地の悪い笑みじゃなく、しっかりとレントラーを睨みながらふわふわ浮かんでいる。

…モーアの頑張りに見ていたからかな?

それにフェイちゃんはまだ不明の技が2つある。うち1つはタイプ一致だと思うくさ技として、残り一つは一体…?

 

「と、トラ…!」

 

「…っ、レントラー…!」

 

──いやそれよりも根本的に考えるべきは今のレントラーの状態だ。〝ねっとう〟に、かえんだまで負ったやけどのダメージで満身創痍で、限界だ。

無茶はさせられないからここは〝ボルトチェンジ〟を指示して…

 

「──」

 

っ!?…レントラー…それじゃ駄目だって伝えたいの?

 

「…」

 

こくりと、私を諭すように見つめていたレントラーは頷いた。

 

「……わかった。──最大出力の、〝10まんボルト〟ぉぉぉっ!!」

 

「──トラァァァァァァ!!!」

 

私が下した指示に待ってましたとばかりにニヒルに笑いながら渾身の〝10まんボルト〟を放つ。

 

…抜群を取れる、〝こおりのキバ〟じゃないのは今のレントラーに走る体力さえ、もうないから。

それなのに、フェイちゃんに迫る電撃の勢いは凄くて、〝ようせいのかぜ〟ぐらいじゃ止まらないのは誰が見ても明白だ。

 

「いまひとつで来たか…!

フェイ!最後に一仕事だ!"おいかぜ"」

 

「るふっ!えるぅふ…!」

 

…な、〝おいかぜ〟!?しまった、これじゃ次からは余程の事がない限り、足は確実に負ける…!

 

「るっふぅぅうっ!」

 

しかも〝ようせいのかぜ〟を使ってきた!いまひとつだから耐えられるのか、フェイちゃんも〝ようせいのかぜ〟を出し続けている…。

ま、まさかレントラーを削りきるまで続けるつもり…?

 

「トラァァァ!──と、ら…」

 

〝ようせいのかぜ〟を身一つで浴び続けたレントラーは限界を迎え、…最後に後は任せたとばかりに私を見て、そのまま横から倒れ込んだ。

 

……レントラー、ありがとう。フェイちゃんを出来る限り削ってくれて。その期待に、私は応えてみせるよ。

 

 

「レントラー…あとはバンギラスに任せてゆっくりおやすみ。──バンギラス、お願いっ!」

 

「ギルァァァァっ!!!」

 

レントラーをボールに戻して、最後の1匹である、バンギラスを繰り出す。

自身の特性によって砂嵐を起こしながら、闘志に満ちた雄叫びをあげるその姿は世間でよく言われてる、狂暴な姿そのものだけど、この子の場合は違う。

 

バンギラスはただ、ゴウカザルとレントラーの頑張りに答えたいだけ。あの雄叫びは、その意志の表れだ。

 

「る、ふぅ…」

 

「フェイ。あとは、任せろ」

 

「…るふっ!」

 

ふらふらなフェイちゃんにリョウ君がそう言うとフェイちゃんは力強く頷いて、少しでも削るためか、バンギラスに力一杯〝ようせいのかぜ〟を放ちに来た。

 

「知ってるだろうけど、特性すなあらしとバンギラス自身の防御力の高さを侮らないで!──バンギラス、〝アイアンヘッド〟!」

 

「ギルァァァ!」

 

…今更だけど〝ようせいのかぜ〟はシンオウじゃあまり見かけないフェアリータイプの特殊攻撃技。

だけど威力自体は軽い。だからこそこのまま突っ切らせる。

何故ならバンギラスに今回持たせたのは効果抜群の技を受けると物理と特殊の攻撃力が2段階上昇するじゃくてんほけん。

 

元々高めなバンギラスの攻撃力をより高め、更に恐らくフェアリータイプでもあるフェイちゃんに対して効果抜群のはがねわざである〝アイアンヘッド〟。

 

これがフェイちゃん目掛けて突進なんてすれば…

 

「るっふぅ!!?」

 

まぁこうなるよね。

 

「っ、フェイ!…頑張ったな」

 

「え、るぅ…」

 

砂嵐に振り回された上に、バンギラスの〝アイアンヘッド〟をもろに受けたフェイちゃん。

リョウ君が綺麗に受け止めてから頭を撫でると安心したのか、微笑んでから力尽きた。

…凄く厄介だった。でもこれでリョウ君側は残り1匹。

バンギラスはダメージこそ負ってるけどそれは大したものじゃない。……じゃくてんほけんでパワーアップもしてるし、間違いなくこっちが有利になってる筈…!

 

「…来い!サラメ!!」

 

「──ボーマァァァァッ!!!」

 

リョウ君が天高く投げたボールから2人の前に現れたのは…サラメと呼ばれた翠色の、色違いのボーマンダ。

その力強い咆哮はバンギラスを天から見下ろす姿と相まって凄い威圧感がある。

 

「い、色違いのボーマンダ……!?」

 

ボーマンダ。

私もよく知っていて、親友のライバル…リリカもシンオウとホウエンのリーグは勿論、今も手持ちにしている強力なポケモン。

…気を引き締めて深呼吸しろ、クレハ。色違いにはびっくりしたけどだからって気圧されてちゃ駄目だ。

 

「ギルァァァ!!!」

 

バンギラスだって負けるもんかとサラメに吠えてるんだから。

その親の私がビビるなんて以ての外だ。

……でもあのボーマンダ、多分特性はいかくだから結構きつい。でもバンギラスの砂嵐は継続中だし、タイプ的にもこっちが有利だ。

 

「サラメ、"あまごい"!」

 

「ギュァァァッ!!」

 

な…!嘘でしょ…?あのサラメってボーマンダ、よりによって天候操作型!?!?

ま、まずい…!これはまずい。早く勝負をつけないと、次は間違いなく〝ハイドロポンプ〟が飛んでくる!

 

「っ、あまごい…!天候操作するタイプのボーマンダか…!」

 

「バンギラス、〝ストーンエッジ〟!」

 

「ギルァァァ!!!」

バンギラスが両腕を地面に突き刺すと、サラメの真下を中心に岩が柱の様に突き上がり、サラメを突き刺そうと迫っている。

 

…タイプ一致かつ、サラメに対しては効果抜群のいわ技。

いかくで攻撃力が下げられてもこれならカバーが出来る筈だ。

あとは当たるまで打ち込み続けるだけだ!

 

「今のサラメにとってその攻撃は…遅いっ!サラメ、躱して"ハイドロポンプ"!」

 

「ボーマッ、ぐぉぉぉおおぉッ!!」

 

速い!?…はっ、しまった!まだサラメには〝おいかぜ〟による補助が残って…!

 

「バンギラス、よけ…」

 

「ギルァァァ!!?」

 

勢いは凄いけどあの距離からなら到達するまでにギリギリ避けきれる、筈だった。

私が焦って〝ストーンエッジ〟を指示していなければ。

 

今のバンギラスは〝ストーンエッジ〟の予備動作のせいで両腕を地面に刺してしまっている。

それがタイムロスになってしまい、バンギラスはまともに〝ハイドロポンプ〟を受けてしまった。

砂嵐による補助がないバンギラスは当然、その場に倒れ込んでしまう。

 

「バンギラスゥゥゥ!?」

 

私は倒れたバンギラスに思わず悲鳴をあげる。だって私のミスでこうなったようなものだ。しかもロクな抵抗も出来ずに、一撃で勝負を決められた。

 

ただただ悔しいし、何より技の選択ミスをした自分が情けない。ごめん、ごめんね…バンギラス…!




クレハ
もし指示した技が〝ストーンエッジ〟でなく〝れいとうビーム〟だったならば〝おいかぜ〟がきれるまで粘れたかもしれなかった。

リョウ
くそ強先生。
……この世界のチャンピオンどんだけ強いんや(困惑)

リリィ・グレイブ
観戦してるせいで前回から影が薄い2人。今回に至ってはセリフ無し。
わかってはいたが、かなり申し訳ないです…
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