元トレーナーの育て屋さん。 作:ノイズシーザー(旧ノイズスピリッツ)
「……やらかした」
いつも通りゴウカザル達と共にポケモン達の世話をしていた、クレハはそろそろおやつの時間だと、ポフィンを作ろうとキッチンへ向かっていた時だった。
ポケモンフーズとポフィンの材料であるきのみが残り少ない事に気付き、間の抜けた顔をしながらやらかしたと呟く。
そう言えばここ最近は目が回るほど忙しかったから買い出しする暇がなかった…そんな言い訳を頭の中でしてしまう。
「…って言い訳してる場合じゃない、買い出し行かなきゃっ」
そう自分に言い聞かせるようにして、急いでクレハは階段を登り、二階の自室に向かい準備をして買い物袋…ではなく大きなリュックを背負う。念の為にゴウカザルをモンスターボールに入れ、留守をムクホーク達に任せて買い出しに向かっていったのだった。
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「…よーしよしよし、きのみいっぱい買ったぞ。ゴウカザルもありがとうね、荷物持つの手伝ってくれて」
特になにも無く無事買い出しを済ませたクレハとゴウカザル。きのみとトイレットペーパー等の生活用品を詰め込んだ大きなリュックを背負いながら、食料を詰めた紙袋を左右の手一つずつ持ったゴウカザルが気にするなと言うようにニカッと笑って頷いている。
そんなゴウカザルを見て本当に自分はいい相棒に恵まれたなと思って、ゴウカザルに同じく笑顔で返す。
そんなやり取りをにしながら歩いていると、自宅が見えてくる
のだが、何やら、ドアの前に誰かがいるのだ。
金髪のゆるふわカールのドレスを来た、如何にもお嬢様のような出で立ちの女の子に、その斜め後ろには執事のように佇んでいる、カントーでは珍しいポケモンであるエンペルト。
「──」
クレハは思わず立ち止まって絶句した。隣にいたゴウカザルもポカンとして、女の子とエンペルトを凝視する。しかもどういう訳か、ムクホークや庭組の姿が見え無い。
いや、よく見たらどちらも普通に庭にいる。じっと見てるクレハとゴウカザルにガブリアスが気づき、それに連載するように他のメンバーも気づいて、じっとどうするといいたげにクレハとゴウカザルを見つめる。
「…?…あら、ようやく帰って来たのですねクレハ。そしてゴウカザル」
庭にいるポケモン達の視線に気づき、後ろを向いた女の子がニヤリと笑いながら丁寧な口調で硬直しているクレハに歩いて近づきながら言う。
後ろに控えていたエンペルトもゴウカザルに気づき、お辞儀をして挨拶する。
「……リリカ」
「そう。貴女の永遠のライバル、リリカですわ」
クレハの呟くような声を聞き取り、女の子…リリカは名乗る。エンペルトはゴウカザルに久々に会えた事に喜ぶようにゴウカザルに近づく。多少冷静になったゴウカザルは戸惑いながらも、兄弟に会えたことを素直に喜んでいる。
「…来るなら連絡してよ」
「あら、ごめんあそばせ。サプライズのつもりでしたのよ」
いきなり来たライバルを恨めしそうに見つめるクレハ。事前に連絡してくれたら、歓迎会くらいしたかったのに。と言いたげな様子だ。
しかし対するリリカはおほほと上品に笑いながらあっけらかんとした様子で言う。その様はまるでいたずらが成功した子供のようだった。
クレハ
大変、幼なじみのライバルが来た!
ゴウカザル
相棒の親友とその手持ちの兄弟分が唐突に来てびっくりした。
他の手持ち
どうしよう、急に来ちゃったよ…主人とリーダーの意見聞くまで待とう…
リリカ
16歳
クレハと同じ日にトレーナーになった、裕福な家庭のお嬢様。
クレハとは幼なじみであり、ライバル。
エンペルト
リリカの手持ちポケモン。佇まいはまるで執事。
ちなみにゴウカザルとはナナカマド研究所からの兄弟分