元トレーナーの育て屋さん。   作:ノイズシーザー(旧ノイズスピリッツ)

41 / 48
遅くなってすみませんm(_ _)m


コラボ回! 先生VS育て屋VS異世界チャンピオン part17

 

「勝っ……ゴウカザルッ!」

 

 勝った。グレイブとのバトルに勝利した。

 その事にクレハは喜びかけるもギルガルドと引き分け、倒れ伏した相棒の姿が目に入った途端に勝利したという喜びの気持ちは消え、ゴウカザルの元へと駆けよる。

 

「これは手当てが必要ですわ。

 すぐにこちらへ」

「──」

「う、うん……!」

 

 審判を務めていたリリィもゴウカザルへと駆け寄り、クレハにそう伝えると、彼女の教師であるリョウのギルガルド…リッターがゴウカザルを医務室へと運ぶ為、その布のような手で抱き抱える。

 クレハもこくこくと頷いてからリッターに抱えられたゴウカザルの手をそっと握り、リリィ達と共に医務室へと向かっていく。

 

 ……何やら話をし始めたリョウとグレイブの2人にクレハは最後まで気づくことはなかった。

 

 ───────────────────────

 

 リベール家の医務室にてクレハはベッドで横に寝かされているゴウカザルを心配そうな眼差しで見ている。

 

「大丈夫ですわ。

 焦らずともリベール家の設備ならばこれくらいすぐに治ります」

 

 そんなクレハに大丈夫だとリリィは伝えつつ、指を鳴らしてラッキーとハピナスを呼びつける。

 やってきた2匹は早速ゴウカザルの容態をチェックし、技や道具を駆使して治療を施していく。

 流石はリベール家のポケモンだけあり、手際の良さはポケモンセンター顔負けだ。

 

「よ、よかった……! ありがとうリリィちゃん」

 

 治療されていくゴウカザルを見ながらほっと胸を撫で下ろし、クレハはリリィに感謝の言葉を伝える。

 

「クレハさん、バンギラスとレントラーもお出しになってください。

 それにレントラーは火傷してますから」

「うんっ」

 

 当たり前だが治療するのはゴウカザルだけではない。ひんし状態のバンギラスや未だにやけどを負ったままのレントラーもいるのだ。

 リリィの言葉に頷いてからクレハは2匹の入ったボールを手渡す。

 

「頑張りましたわ、あなた方も。ラッキー、ハピナス。申し訳ありませんがこの二匹もお願いしますわ、丁重にですよ?」

「らっきー♪」

「ハッピ!」

「……ぎらら???」

「トラ〜」

 

 ゴウカザルの治療を終えた2匹は主の言葉に返事を返すと早速レントラーとバンギラスの治療を始める。

 リリィもやけどなおしを使ってレントラーのやけどを回復させていく。

 バンギラスは瀕死から回復し、意識を取り戻してここどこー? と首を傾げ、レントラーは治療されてるんだよーと呑気な声色で優しくバンギラスに今の状況を説明する。

 

「ゴウカザル、お疲れ様。……本当にありがとう……」

「うきゃきゃ」

 

 一方クレハは治療を終えて目を覚ましたゴウカザルの手を握りながら労いと感謝を伝え、ゴウカザルは笑顔でその言葉を受け取ると手を握り返して当然だとばかりに鳴く。

 ちなみにレントラーやバンギラスにも治療が終わったら同じように労うつもりだ。

 頑張ったのはゴウカザルだけではないのだから。

 

「さて、これでよし…はい、オボンのみです。後はこれを食べて、ゆっくりと休んでくださいませ」

「えぅ~♪」

「ぎらら〜♪」

「トラ」

「ウキキキ〜

 …っ!?」

 

 リリィは3匹にオボンのみを渡してそう言うと、フェイが私も欲しいとリリィに抱きつく。

 バンギラスは受け取ったオボンをありがとうと伝えるように鳴いてから嬉しそうに食べ、レントラーもリリィに礼をしてから食べ、ゴウカザルはフェイの様子にバンギラスもヨーギラスだった頃はよくクレハにあんな風に甘えていたなぁ…と懐かしみながらオボンを食べようとしたその時である。

 何かに見られている。

 とんでもない何かに。

 薄ら寒い感覚に身震いしながらそれを理解したゴウカザルは視線の方へと顔を向ける。

 そこに居たのは……

 

「───」

 

 リッターである。

 どうやらゴウカザルを強者認定したらしい。

 自分が倒すべき強者に。

 

「」

 

 項垂れた。

 やばいのにロックオンされたゴウカザルはその事実に気付いて項垂れた。

 だってあの剣盾ゴーストめちゃくちゃ怖いんだもの。

 思わずクレハに助けを求めようとしたが、当の本人は…

 

「わわっ……やばい、ふわふわ…かわいい…!」

「えう〜♪」

 

 フェイにメロメロ状態である。

 なんと間の悪いことだろうか、近くにポフィンケースがある事から多分ポフィンを渡して懐かれたのだろう。

 なんせクレハは料理上手なのだから。

 

「……う、うきゃ…」

 

 フェイの可愛さに悶えるクレハの様子に、ゴウカザルは項垂れるしかない。

 だってクレハは女の子。かわいいものは普通に好きなのだ。

 こうなるのは無理もない事だろう…

 だからこそゴウカザルはこれ無理だと理解し、項垂れるほかないのだ。

 

「トラ…」

 

 そんなゴウカザルにレントラーはオボンのみを粗食しながら同情の視線を送るのだった…

 




ゴウカザル
頑張りすぎてやべーやつにロックオンされた憐れな猿。
涙拭けよ。

リッター
やべーやつ。

フェイ
(変化)技の甘えん坊1号

バンギラス
(特殊防御)力の甘えん坊2号

レントラー
ロックオンされた猿に憐れみを感じた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。