元トレーナーの育て屋さん。 作:ノイズシーザー(旧ノイズスピリッツ)
追記
少し修正しました。
「よぉし、皆あともう少しで終わりだから頑張ってー!」
ぴっぴっぴっと、首に紐で繋いだホイッスルを規則的に鳴らしながらクレハはポケモン達と共にトキワの森でトレーニングを積んでいた。
ポケモン達を鍛えあげる事も育て屋の仕事の一つだからだ。ちなみに何らかのトラブルが起こった時の為にパーティは、全員連れている。どう考えても過剰防衛である。
ポケモン達をなるべく、それでいて無理をされないように鍛えていく。ああ…とてもやり甲斐がある仕事だ。とクレハは思いながら、そろそろ時間なのでポケモン達のトレーニング終わらせる。ポケモン達にも疲労があるだろうからと、帰る前に小休憩をさせる事に決めたクレハだった。
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「…バンギラス、どうしたの?」
ポケモン達に小休憩をさせている間にゴウカザル達にも三匹ずつに分かれて実戦形式のトレーニングをさせていたところだった。
カイリューと組み合っていたバンギラスが何かに気付き、そのまま木陰に向かってしまったのだ。急にどうしたんだと、心配になったクレハは一旦トレーニングを中断して、預けているポケモン達と共に待機するように伝えて、バンギラスが向かった木陰へと走って行く。
「…きのみ?バンギラス、これを私に?…ふふっ、ありがとうね」
そこでクレハが見たのは二個のオボンのみを両手に持ったバンギラスだった。
主人の姿に気付いたバンギラスはまるで褒めてとばかりに人懐っこい笑みを浮かべながら、クレハにオボンのみを手渡す。
オボンのみを渡されたクレハは顔にはだしていないが、その心中はまるで子の成長を喜ぶ母親のように、感涙と尊みに満ち溢れていた。
それもそうだろう、バンギラスはクレハがタマゴからかえさせたヨーギラスから育てたポケモンなのだから。
そりゃ可愛いのも当たり前である。
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「……ポケモンのタマゴ、ですか?」
「そうだ。頼めるかな?」
シンオウから旅に出て約数年。カントー、ジョウト、ホウエンを回ってぜんこくずかんを埋めたクレハは久しぶりにシンオウに帰郷し、マサゴタウンのナナカマド研究所へと図鑑の事を報告しに来た時だった。
ナナカマド博士からポケモンのタマゴを預かって欲しいと頼まれたのだ。
クレハが事情を聞いてみると、どうやらサンプルとしてジョウトのウツギ研究所から送られてきたのだが人手が足りず、手が空いているのがクレハだけとの事。
しばらく考え込んで、クレハは口を開いてナナカマド博士に言う。
「…大丈夫、問題ありません。タマゴは私が預かります」
「おお!頼むぞ、クレハ君」
クレハの口から出た言葉は了承だった。それを聞いたナナカマド博士は安堵したように胸を撫で下ろすとクレハの方に手を置いて頼むぞとクレハに言う。
「おまかせあれ、です。では自分はフタバに戻ります」
「うむ。タマゴの事を頼んで置いてなんだが、久しぶりの実家だ。ゆっくりしているといい」
ナナカマド博士の言葉に頷き、クレハはタマゴを抱えたままモンスターボールからムクホークを出してそらをとぶを使って、フタバタウンへと飛んで行ったのだった。
クレハ
手持ちまでトレーニングさせてるのはトレーナーだった頃の習慣。運動になるし、このままでいいかと思っている。
バンギラス
ジョウトのポケモンはシンオウでは珍しいから研究サンプルとしてジョウトのウツギ研究所から研究サンプルとしてナナカマド研究所に送られてきたタマゴから孵ったヨーギラスから進化した模様。
ナナカマド博士
最近仕事がものすごく忙しいらしい。ポケモンの数が多いからしゃーない。