カゲロウプロジェクト~裏メカクシ団~   作:kミント

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大変遅くなりすいませんでした。

今回から第二章に入りますのでご了承のほどを

それでは本編をどうぞ


第二章 エネの過去
榎本貴音(Ⅰ)


非常に残念なことですが本日地球は終わります。

 

いつも聞いているその日ラジオから聴こえてきたのはあまり

に唐突な地球終了の知らせだった。

 

外ではサイレンの音や沢山の人の悲鳴・・・本当にこの世界

は終わる・・・。

 

 

         私は一人だ・・・。

 

「もう・・・。全て諦めてしまおうか・・・」

 

『ねえ、聞こえる?』

 

え・・・?嘘なんで?

 

『まだ伝えなくちゃいけないことがあるよね?』

 

何でそんなこと知ってるの・・・?でも・・・。

 

『大丈夫疑わないで』

 

嘘だ・・・

 

『きっとあの丘を越えればその意味を嫌でも知ることになる

から』

 

ヘッドフォンから聞こえるこの声を私はよく知っていた。

 

『このままだとあなたは消えてしまう。ねぇ――』

 

この声は・・・――

 

『――生き残りたいでしょ?』

 

他でもない・・・私自身の声だ・・・。

 

 

 

 

「寝てたのか・・・」

 

さっきのは夢・・・?まぁ夢だよね・・・。

 

キュイイィンガガガガズガガガガガタン!!!!!

 

「あっはっはっは」

 

「でさー」

 

「もう・・・男子がちゃんとしないから」

 

「わかったよ今やればいんだろ」

 

ギュイイイ

 

「――うっ・・・っさいなもう・・・!」

 

私『榎本貴音』は今、最高に機嫌が悪い。

学園祭まで一週間・・・。私の通う高校はここぞとばかりに

賑やかだった。

 

(昼休みくらい静かに寝させてよ・・・)

 

でも、そんな不毛なイベント私には関係ない。

 

(普段陰口言い合ってるくせにこういう時だけ、仲間意識

持ち出す奴なんなのさ・・・。お祭りテンションで騒がしく

なるし、終わって残るものなんか大量のゴミくらいじゃん・

・・。イライラするなぁ)

 

私のいるところはたった三人の養護学級・・・。

学園祭も出し物の予定はない。

 

「ねぇねぇ。貴音~~」

 

「ん?」

 

ガラッ。養護学級の教室の扉を私の名前を言いながらもう

一人のクラスメイトがパンイチで入ってきt・・・パンイチ!?

 

「うわあああ遥あぁぁ!!?」

 

「ちょっと聞いて欲しいんだけど・・・」

 

やばい!?この状況を他の人に見られたら・・・。

 

「さっき噴水のとこで猫いてね。撫でようとしたんだよ。で

も、こうなんかうまくかわされてさ。バランス崩して噴水に

落ち――」

 

なに悠々と起こったこと話してんの!?

 

「いっ・・・いいから!!原因とかいいから!!早く服着て

!!」

 

「だって、まだ服乾いてないよ?」

 

そう言うと遥が持っている濡れた服を私の目の前に差し出し

てきた。

 

「~~っ!!あ・・・あ・・・。ああわかった!もう濡れて

てもいいから!とりあえずこれ着てて!!」

 

もうなんでこんな落ち着いているの!?こっちが恥ずかしい

・・・!!

 

「わっ」

 

「う~~す」

 

ガラッ。気の抜けた声と共に白衣を着た職員が養護学級の教室

に入ってきた。

 

「おい、お前ら騒がしいぞ・・・って・・・」

 

「先生!!」

 

養護学級の教室に妙な空気が透き通る・・・。

やばい・・・絶対勘違いしてる・・・。

 

「はぁ~い。皆おはよ・・・」

 

(あんたも来るか!?)

 

「おはよう。先生、萌奈」

 

(なに、あんたは清々しくあいさつしてんの!?)

 

「おはよう。遥・・・」

 

「お・・・おう・・・邪魔したな・・・悪い・・・」

 

「ぎゃあああ!!違う!!違うんです!!」

 

「ねぇ~。貴音ぇ~記念写真撮るから動かないでね」

 

「萌奈あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

もう!!なんで私がこんな目に!!

 

「こいつが服も着ないでフラフラしているもんだから、ふ

・・・!服を着せようとしただけなんです!!何出てこうと

してるんですか!」

 

「貴音~」

 

「なに!?」

 

「言い訳?」

 

「違うわ!!」

 

短い会話を繰り広げどうにかならないかと私は考えている。

 

「え?あ、あぁ、なんだそんなことか・・・。いやぁ、俺は

てっきりもう我慢が利かなくなったのかと思ってよ・・・。

ほら、なんか面倒ごとになったら『知らんかった』ってのが

一番楽だろ」

 

「あんた最低だな!!」

 

「まったく。ほら貴音手伝ってあげるから。ちゃっちゃとや

るよ」

 

「うん。ありがとう萌奈」

 

「うええ・・・やっぱビショビショして気持ち悪いよ。二人

共・・・」

 

「先生」

 

「あ~、わかったわかった後でジャージ持ってきてやるから

よ。とりあえず席着け」

 

そう約束し私たちは自分の席に座った。

 

「えーと今日はだなぁ・・・。あれ、何しようとしてたんだ

っけ」

 

「早くしてください!」

 

「おお、そうだ。あれだ、学園祭の出し物決めなきゃまずい

んだった。お前ら何やるの?」

 

「「「え・・・」」」

 

「えぇ!?先生この前「何もやんなくていいんじゃね?」って

言ってましたよね!?」

 

「あ~、いやそれがなぁ。先週理事長に「楯山先生のクラス

ではどういった出し物をするんですか?」とか聞かれちまっ

てな」

 

「な・・・」

 

「まぁ、もちろんなんも考えてるわけないからよぉ。とりあ

えず「ビックリする特別企画用意してるんで!期待していて

ください!」とだけ言っといたぞ!!」

 

「いや、どんだけ理事長に良い顔したいんですか!!」

 

「まったく・・・。理事長がビックリするんじゃなくて私た

ちがビックリしちゃったよ・・・」

 

「あと一週間しかないのにいいぃ・・・」

 

「あ、じゃあ射的屋さんやりたい」

 

「あ、それ私も賛成ぃ~」

 

こいつら準備も何も考えてないな・・・。

ぶっちゃけこの先生がどうなろうと知ったこっちゃないけど

さ、こんなノープランで私達の出し物が「特別企画」なんて

学校のチラシに載ってばらまかれたらどうすんの・・・!

 

「貴音?ダイジョブ?」

 

正直私たちは、この高校で浮いた存在だ。それぞれある病気

を持ったせいで養護学級に通う私と同級生の『九ノ瀬 遥』と

『氷雁 萌奈(ひかり めな)』。

 

(私なんか病気の眠気でいつもイライラしてるせいか友達も

萌奈以外いないし!これ以上周りに変な目で見られることし

たくないのに!!)

 

こんなので赤っ恥かかされたらもう生きていけない・・・!!!

 

「あ゛あああああ」

 

「・・・ま、まぁ落ち着けよ死ぬわけじゃねぇんだから」

 

「先生、ほとんどあんたがいけないでしょ」

 

「そうだが、まぁとりあえず適当になんか出しちゃっあくれ

ねぇか?」

 

((あんたの適当っぷりは、もはや先生じゃないよな・・・))

 

「――せめて、なんか面白いこと出来たらいいんですけどね

・・・」

 

「そうだ、ねぇ先生予算ってうちらにあるの?」

 

「そうだ!!先生、たしか出し物って各クラスに予算出ます

よね!?私たちっていくら貰えるんですか?」

 

「!?」

 

何か先生の様子がおかしい・・・。ん?

 

「え?何見て――」

 

あれは確か・・・――

 

         ~約数日前のこと~

 

「この標本かっけぇんだよ・・・。でも高くてなぁ・・・」

 

        ~そして、現在に戻る~

 

(確か先生が前欲しがってた・・・――)

 

「??」

 

「・・・あれ?おかしいですね先生」

 

「どったの?貴音」

 

「あの標本は確か高くて買えないんじゃなかったんですか?」

 

「標本?」

 

「先生・・・出し物の予算・・・。使ったんですね・・・?」

 

「あ・・・アイツが・・・アイツが悪かったんだ・・・!!」

 

「どうした!?先生!!」

 

ハハ、萌奈なんにも知らないからめっちゃ慌ててる。

 

「俺も本当なら諦めていた・・・!だがアイツが機に乗じ

て・・・ちょっうど各クラスの予算が出たタイミング・・・!

まるで見計らったかのように40%OFFのセールを始めたんだ

!!!だから、俺は・・・珍海魚(アイツ)に魅了された被

害者でもあるんだよわかってくれ――」

 

(なんてかわいそうな大人なんだ・・・)

 

「で、結局どうするの?」

 

「遥聞いてた?できないの」

 

「う~ん・・・。でも射的なんてどうかな」

 

「あのねぇ、射的なんて景品も沢山必要だし準備も大変だし

私達じゃ大変だし私達だけじゃ無理でしょ?第一もうこの先生

アホ先生のせいで予算ないんだよ?」

 

「・・・」

 

(遥、貴音にボロくそ言われてる(笑)まぁ喧嘩する程仲が

良いって言うし)

 

「う~ん・・・。良い案と思ったんだけどなぁ、他のクラス

の出し物全部見たけど射的はないみたいだったし」

 

「え・・・。全部見たって・・・」

 

「遥・・・。もしかして学園祭結構楽しみにしてる?」

 

「実は結構・・・」

 

そうだったんだ・・・。

 

「なんか意外だね、この前「出し物はやらない」って話の

時、なにも言わなかったじゃん。遥」

 

「いや、だって・・・。僕、体弱いから急に倒れちゃったり

しても大変だし、そういうのしょうがないかなって・・・」

 

「なんだ!!そんぐらいのことで!!(笑)」

 

――遥の病気はよくは知らないがちょっとした発作でも死に

直結するような私や萌奈の病気とは比べ物にならないほど深

刻なものらしい。

 

遥の能天気な性格のせいか私や萌奈はあまり病気のことは実

感していなかった。でも、遥にとっては・・・。

 

私や萌奈が察してないだけでいろんな我慢をしていたかもしれ

ない・・・。

 

「・・・なるほどね、でもやりたいんでしょ?」

 

「あれ?急に優しくなったじゃん貴音」

 

「なっ!!そんなこと・・・」

 

「貴音おもしろぉぉい(笑)んで遥は学園祭参加したいの?」

 

「・・・うん。そうだねやりたい。や、でも貴音たちに迷惑

かけちゃうし・・・」

 

「~~~~~~っ」

 

なんでこういう時だけ恥ずかしがるのよ・・・!!

 

「ハハ、遥心配しすぎだよ」

 

「あんたさぁ、先生がこんっだけ適当なのになんであんたが

我慢するの?とりあえずやってみてダメだったらその時に

考えればいいじゃん!」

 

「う~ん。でも僕だけじゃ出来ないしさ・・・」

 

(なんだろ、なんか・・・)

 

「あんまりこういうのしたこともないし・・・。ちゃんと

出来るかわからないし・・・」

 

「遥は心配性だなぁ~(笑)」

 

「違うよ萌奈」

 

(こいつの煮え切らない態度見てると・・・)

 

バンッ!!私は遥にあることを言う決意をし机を叩いて全員

の注目を集めた。

 

「あああああ!!もう!!いじったいなぁ!!!」

 

「どったの!?貴音!!」

 

「とりあえず射的がやりたいんでしょ!?じゃあもうそれで

決定ね!!準備は私も手伝うからっ!!」

 

「いきなり・・・どうしたの?」

 

「わかった!?」

 

「・・・ハ、はい・・・」

 

「萌奈もね!!」

 

「お、おう・・・」

 

そう決まれば!?

 

「先生は今すぐお金を下ろしてきてください!あと標本は景

品として出しますから!いいですね!?」

 

「えぇ!?ちょ!お前いくらなんでもそれはないだろ!あれ

いくらしたと思って――」

 

「理事長」

 

「よしわかった!全部!全部お前の言う通りにしよう!」

 

「「・・・」」

 

「いやぁ、盛り上がってきたなー!!」

 

とは言ったものの・・・。

 

「ホント、先生って理事長って言葉に敏感だよね」

 

「ハハ、仕方ないよ」

 

実際問題あと一週間さらには『射的屋』なんかできるのだろ

うか・・・。

 

「あ、あの・・・」

 

(景品や台やコルク銃の準備・・・)

 

「お~い、貴音。愛しの遥が呼んでるぞぉ~」

 

(普通にやったらできっこない、でも・・・)

 

「貴音・・・」

 

やるしかない!!

 

「・・・絶対、成功させるからね・・・――!」

 

「アハハ・・・」

 

「話聞いてなかったのね・・・」

 

私はそう二人に宣言した――

 

 

 

つづく

 

カゲロウプロジェクト 榎本貴音(Ⅰ)~完~

 




最後までお読みいただきありがとうございます。

無事に一話目からオリキャラを出せました。オリキャラに関しては二章が終わるまで出す予定です。

それではまた次回をお楽しみに
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