それでは本編をどうぞ
ああ・・・言ってしまった・・・。
「プッ」
やっぱり笑われたか・・・。
「別に信じなくてもいいよ・・・」
はぁ・・・。話した俺が馬鹿だったよ・・・。
「・・・まぁコレ、解けないだろうし。きっかけもないし」
「いや、ごめんごめん」
くそ・・・涙まで浮かべやがって謝る気ないだろ・・・。
「本当に確信してるって感じだったからさ。君の言うことは信じ
てるよ」
「・・・」
ぜってぇウソだ・・・。
「きっかけかぁ・・・。そうだな」
はぁ~、もういいよ。どうせ信じてないだろ?
「だぶんだけど・・・もう少ししたら、あいつらまたアナウンス
流すと思うんだ」
は?何言ってんだ?
「で、その時に『確実に』隙ができるから。そこから君に任せる
よ」
「はぁ?どういう意味だよ?そもそもまず、これが取れねぇって
・・・」
「あぁークソ、ムカつく!!」
な、何だ?いきなり無精髭のヤツいきなり怒鳴りやがって・・・。
「おい!もう一回話す!スピーカーから鳴らすよう連絡しとけ!!」
「かなり、イライラしてるみたいだねー」
(な・・・)
『あ~・・・。聞こえてるな?』
(偶然か・・・?この猫目の男の言った通りに・・・――)
『金を準備する時間を10分短縮する』
な・・・!?何言ってんだあの無精髭!!
『よって、後10分だ』
「え・・・」
『間にあわねぇなんて言おうもんなら、まずはこいつらの半分を
殺す。いいな?』
じゅ・・・10分!?ムリムリ!!そんな短時間で用意できる
金額じゃないっての・・・。ダメだオレ死んだかも・・・。
『それと、今のうちに言っとくが・・・。金の受け渡しの後、俺
たちはヘリでここを去る。追跡等は止めたほうがいい』
(・・・なんなんだ?こいつら)
『落とせば相当な規模で街が消し飛ぶだろう爆弾を積んである』
(全員、頭がおかしんじゃないのか?もし正気ならこんなことし
ないだろ・・・)
『少しでも追跡だのの気配があったら、その瞬間にそれを落とす」
「あいつら、なんてことを・・・」
「え・・・爆弾・・・!?」
(うそだろ・・・これじゃあ街ごと人質に取られたモンじゃない
か・・・!)
ここからだと、オレの家だって余裕で射程圏内だろう・・・。
もし今家に母やら妹やらが帰ってきてたら・・・。
「くそっ・・・マジでいい加減に・・・」
「大丈夫」
は?やっぱこいつもおかしい!!何でこんな状況なのに「大丈夫」
だよ!!
「もう少しだから」
は?一体なにが少しだよ!!俺たちの命がか!?くそ・・・!!
「大丈夫」
「・・・」
わかった・・・よーくわかったよ・・・お前もあいつらと何ら変わ
んないことが・・・!!
「悠長すぎるだろ・・・」
だけどなー・・・。こっちは家族の命がかかってるんだぞ!!
あんたが悠長してる間に爆弾が落とされたらどうすんだよ!!
「そんなのんびりしてる場合かよ!!オレの家族だって死ぬかも
しれないんだぞ!?」
そうだ!!俺しか家族を救えないんだ!!
・・・はっ!!
(しまった)
「あらら」
「てめぇは、なんなんだよ。うるせぇな・・・」
やばい・・・!?
「おいおい、震えてんじゃねぇか・・・」
「!!!」
やばっ!!髪をッ!!
「さっきの威勢はどうしたよ!?ああ!?」
「ひっ・・・!!」
「ずいぶんと貧弱そうだしよぉ・・・。普段外にも出てねぇんじゃ
ねぇのか!?」
黙れ!!お前は俺の母さんか!!
「てめぇみたいな、引きこもりのクズだったら死んでも誰も困ん
ねぇなぁ?」
やっぱ、うるせぇ・・・。
「そうだろ、オイ!!」
うるせぇ・・!
「大変!あの子はやく謝らないと・・・」
「・・・」
こいつらのでかい声は本当にうるせぇ・・・。
だから、
直接聞くのが「片耳」だけで本当によかった・・・
「・・・よろ・・・」
「あ?何か言ったかよ小さくて聞こえねぇなぁ」
「お前みたいなクソ野郎こそ」
俺の声でこいつらの声を掻き消す!!
「一生牢屋に引き籠ってろよ!!!!」
「やっぱ君、面白いよ・・・!最高」
「!?」
ガアアアアッン!!いきなりテレビが倒れた・・・?
ドンッ!!バラバラバラバラッ!!
スピーカーが倒れた?おかしいこの倒れ方は・・・どう見ても。
「おい!!何だこりゃ・・・」
「がっ」
「何で勝手に物が倒れるんだよ!!」
こいつらの目を“奪って”いるようにしか見えない!!
「くっ・・・バカにしやがって・・・そこに誰かいるのか!?」
どうして・・・なんだ・・・?
「おい!!応えろ・・・――」
どうして、あの無精髭の後ろにある棚が倒れるん、だ・・・!?
「う・・・うおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
「!?」
奥にパソコン売り場・・・!!
あとはこの手さえどうにかすれば・・・。
「ね、できたでしょ隙が」
「お前、いつの間に!?」
「それじゃあ、よろしくね」
そうだ今、俺の手は自由なんだ。
「期待してるよ~」
俺しかできないことなんだ!!
「へぶっ」
「なっ・・・。おい、動くな!!」
「危ない!!」
もう遅い・・・!!
「頼んだぞ――」
作戦完了は――・・・
「エネ」
目の前だ!!
『終わったら、遊園地ですよ!?』
あぁ、これが成功したらどこにでも連れてってやるよ・・・。
だから・・・。
「きっと・・・。これで・・・」
絶対、成功させてこい!!
パアァンッ!!
「!?」
ガアアアアア・・・。
ああ・・・、シャッターが開く音がする・・・。
どうやらエネは、ちゃんと制御室をハッキングしてくれたようだ。
だめだ・・・なんかもう・・・。
意識が・・・。
そして、俺が最後に見たのは五つの人影だった・・・。
つづく
カゲロウプロジェクト 団員NO.7シンタロー(Ⅳ)~完~
最後まで見ていただいた方、ありがとうございます。
これにてシンタローサイドは終わりです。
次はモモサイドになりますがモモサイドでは自分で作ったオリキャラを登場させたいと思っております。
ご期待くださいませ
それではまた次の咄しでお会いしましょう。