投稿が遅れて申し訳ございません。
それでは本編をどうぞ
自動ドアが開く、その度に冷房の風が私たちに当たる。
「あ―――っ。デパートの中は涼しいね~」
「わぁ、きもちいい!」
「えっと、とりあえず携帯・・・家電売り場は7階みたいだから
・・・エレベ・・・」
「キサラギ階段を使うぞ」
「ええっ、何でですか?」
「周りに人が密着しそうなところはまずい、もし触れられたりす
ると俺の能力が効かなくなって周囲に存在を気づかれる・・・。
俺たちは別に体そのものが消えているわけではないからな」
う、嘘でしょ!?何でこんな所に・・・?
「な、なるほど・・・!わかりました!」
そう嘘に決まってる・・・
「ねーねー、キサラギちゃん」
「はい?」
「どうしたの?さっきから真っ青な顔して」
「え・・・い、いや別に何でもないですよ!!」
「そうか?少し様子がおかしいぞ」
「いえ!!そんなことないですよ!!」
「だったらいいが・・・」
「はい!ほんとに大丈夫です!さっき兄のような人を見たとかそ
んなん全っっ然気にして・・・」
さっき見えた人影がお兄ちゃんなんて・・・何かの間違えだ。
今日みたいな良い日に限ってそんな・・・。
「は?兄・・・?」
うわああしまったつい口をついて・・・私のバカァアあぁぁぁ!!
「あああ!!いや!何でもないですお気になさらず!!」
「へーなになに?どこで見かけたの?」
「違いますってば!!」
「お前慌てすぎだぞ・・・嘘下手だな・・・いくぞ」
「いえ!ほんとに違いますから!ね、ねぇマリーちゃん・・・だい
ぶ息上がってるみたいだけど大丈夫・・・?」
「うん・・・!だ、大丈夫・・・」
「・・・」
あの時割れたカップはマリーちゃんのお気に入りのものだった。
でも・・・
「マリーちゃん!このあと皆でお揃いのカップも見よう!」
「うん・・・!」
楽しみにしてくれてるんだ。
「えーと・・・このあとカップ買って!遊園地ですもんね!」
「わああ・・・。遊園地も早く行きたいな!!」
「ねっ!機種変更終わったら私すぐ事務所に連絡すませちゃうから
そしたらいっぱい遊・・・――」
なっ!!
「?どうしたキサラギ?」
「お兄・・・ちゃん・・・」
「は・・・?お兄ちゃんって――」
「いいんです団長さん!早くこの場から・・・きゃっ」
「うおっ!?」
ウッソ!!お兄ちゃんに団長さんが当たちゃった!!
『触られたりすると俺の能力が効かなく・・・』
「・・・ッ!!」
まずい気づかれる!!
一方・・・。
「わ・・・わぁ!」
マリーちゃんが何もない床で滑って転んでしまった。
(ど・・・どうしよう・・・。何でこんなことに・・・!!)
「あ・・・わわ・・・す・・・すみません!」
うわぁ・・・情けない声・・・。
「ええと・・・その・・・あの・・・」
「・・・いいよ別に悪かったね」
私がいることは気づいてない・・・。きっとキドさんがこっちに
だけ力を働かせてくれたんだ・・・。
「・・・ていうか」
何この情けない生き物は・・・。
「・・・お、おい、どういうことだキサラギ!あいつお前の兄貴
なのか!?」
「う・・・ち、違います・・・やめてください・・・違うんです」
「いやいやさっき、キサラギちゃん思いっきり「お兄ちゃん」って
呼んだから」
「うう・・・新しいくつ下ほつれちゃった・・・」
「マ、マリーちゃん怪我は・・・ないみたいだねよかった」
うおっ!!カノさんが笑ってる!!
「ちょっとカノさん!何ニヤニヤしてるんですか!気持ち悪いで
す!」
「え?いやいやなんでもないって・・・気にしないで?」
「う・・・ううっ・・・!!」
携帯に話かけてる・・・きっとあの子も連れてきてるんだろう・・・
なぜこんなところに・・・もう二年間も家から出ようとしなかった
くせに――!!
「うわあああ!もう最悪!!ホントに最悪!!」
「な、なぁ今のが兄貴なのか?お前の?ほんとに?」
「団長さん、うるさいです!黙ってください!!」
「お、おう・・・!悪かった・・・」
「もういいから早く行きましょ!ね!マリーちゃんも!!」
「う、うん・・・キサ・・・ラギ?・・・なんか怒ってる?」
「怒ってないよ!!泣いてもないよ!!うう・・・ありえない・
・・なんでこんなにタイミング合うかなぁ・・・」
「いやぁ、お兄さんなんかキサラギちゃんに似てたし波長が合って
るんじゃない?」
カノさあああああああああああん!!!!!私はカノさんに言葉
にならない何かを送る。
「あ、似てなかったかも勘違いだったかも」
「しかし、ちょっとまずいな・・・」
「え」
「携帯の機種変更をする間は能力を弱めておこうと思ったんだそ
うすると周りに認識はされるが大きく目立ちはしない。店員にと
っては顔も思い出すことができないただの客の一人という感じに
なる。だが、お前の兄貴がいるとなると話は別だ、ただでさえ多
くの時間を共有してきた親族は少しでも存在感が高まると気づい
てしまう可能性がある」
「そ、そんな・・・!うううでもお兄ちゃんの視界に入らなけれ
ば・・・」
「いや・・・でも見ろ」
そう団長さんに言われ、指をさしたとこを見たら、お兄ちゃんが
所々ウロウロし、立ち止まってはキョロキョロしていた。
ああああうざい!!
「とりあえず、このフロアからいなくなるまで待ったほうがよさ
そうだな。また何か起こると面倒だ・・・人通りが少ない通路に
行くぞ」
「待ってるのかー。ヒマだなあ~。僕、お兄さんと遊んでこよう
かな~」
「カノさんやめっ・・・カノ・・・さん?」
「キド、ちょとヤバい」
「あぁ、キサラギ、マリーここを出るぞ」
「どうする?一旦離れる?」
「お前はキサラギの兄貴を連れて来いあんまりびびらせないよう
にな」
「了解、二人をお願いね」
「大丈夫だ。急いで頼む」
「ちょ、ちょっと団長さん?一体何が・・・」
「あそこにいた男・・・。あいつのリュックから尋常じゃない火薬
の臭いがする。恐らく銃火器の類だ」
「え・・・?」
「・・・ッ!まずいな・・・!あいつらも仲間か・・・おい、カノ
が戻ったらすぐにここを出るぞ!」
「な、なに・・・?キドどうしたの?」
団長さん達の言ってることがわからない・・・
でも・・・。今、私の目には・・・。
「団長さん、あ、あれ・・・!」
「くそっ・・・とにかく今は言うことを聞いてくれ恐らくもうこ
こは・・・!」
ドオオオン!!
「「「!?」」」
デパートの中で大きな爆発音が響いたしかも、私たちの目の前で
・・・。
つづく
カゲロウプロジェクト 団員No.5モモ(Ⅴ) ~完~
やっと、モモサイドも終わりに近づいてきました
それではまた次回お会いしましょう