東の海のとある島
砂浜
そこには、5歳程の黒髪の男の子と杖を持った白いヒゲの老人がいた。
男の子は、何か武術の型の様なものを一つ一つ動作を確認する様にゆっくりと行っていた。
その隣で老人は、岩に座り、男の子を見ていた。2時間程男の子の行動を見ていた老人は、座っていた岩から立ち上がり、男の子に声を掛ける。
「樹王、型の練習は、そんなもんでいいじゃろ。」
「…あぁ、リカルロか、お前が近くにいたせいで集中で出来なかったぞ。」
「あれしきで集中を乱すなんぞ、まだまだひよっこじゃな。それより朝飯にするぞ。お前を待ってて、儂は腹が減ってしょうがないわい。ほれ、行くぞ。」
「飯?…はぁ……いつも先に食えと言っているだろ。」
「馬鹿もん!孫と一緒に飯を食おうとして何が悪い!」
老人、リカルロは、そう言うと森の中へ向かって歩いて行く。
男の子、樹王もブツブツと文句を言いながらもリカルロに着いて森に入って行く。
そうこの男の子こそ、麻倉葉王の弟である麻倉樹王である。兄と一緒に生き返ったはずがなぜか生まれてすぐに海賊と名乗る男に剣を向けられ、持ち霊のスピリットオブシャドウで対抗したところ極少量の巫力だったにもかかわらず、船ごと消し飛ばしてしまい産まれて30分もしないうちに天涯孤独の身となった。
樹王も自分が力加減を間違えるなんて思ってもおらず、5分程固まってしまう事となった。
その後、意識が覚醒した樹王は、まず自分の世話をさせる人間を探すべくスピリットオブシャドウと対をなすスピリットオブシャインに抱えられ上空からまずは、島を探すことにした
。
樹王は、空から下を見て自分が生きていた世界は、こんな形だっただろうかと考えていた。
【…ん?何かがおかしい。何かが違う。それに兄さんの霊圧が感んじられない……なぜだ?兄さんも一緒に 生き返ったはず……それに、これだけ飛んで島が見つからないなんて…それにさっきの技の威力、あんな初歩的な間違いをするなんてありえない。これは、落ち着いたら少し調べてみるか。とりあえずは、安全な所だな。】
スピリットオブシャインに抱えられた樹王は、それから1時間程飛行した後、一つの島に降りたった。
スピリットオブシャドウに島の探索を頼み、樹王はスピリットオブシャインに抱えられたまま少し休む事にした。
========================================
どれほど時間が経ったか、樹王は体を揺すられる感覚で目を覚ます。
スピリットオブシャドウが探索から帰って来たとのことで話を聞く事にする。
スピリットオブシャドウの話によると、島には白いヒゲをたくわえた老人が一人小さな小屋に住んでいるのみで他に人は見つけられなかったそうだ。しかし、小屋から少し離れると人が少ない代わりに大きな獣が数多く生息しており、食うか食われるかの弱肉強食の世界であるという。
【とりあえず、この島には人が一人しかいないいのか…まず、なんにせよこの体がある程度成長するまでは、その老人に世話をさせるか…。なにかしてくる様であれば殺せばいい。】
樹王は、スピリットオブシャドウの話を聞き、まずこの島の住人の元へ向かう事にする。
=======================================
設定
麻倉 樹王 【あさくら きお】
大陰陽師 麻倉 葉王の弟
性別 男
容姿 葉王をつり目にした感じの顔立ち。
年齢 原作開始時、18歳 元は、葉王の2歳下。
巫力 300万 シャーマンキングの世界から世界の壁を越えて生き返った為、力が倍増している。
持ち霊 スピリットオブシャドウ ; グレートスピリッツから産まれた世界の影・闇を司る精霊。スピリットオブファイアと同じく、魂を食べることで成長できる。
スピリットオブシャイン ; グレートスピリッツから産まれた世界の日・光を司る精霊。スピリットオブファイアと同じく、魂を食べることで成長できる。
悪魔の実 ; ゾオン系 神仏種 カミカミの実 モデル ポセイドン
海の神、ポセイドンの力を使うことができる。海水を自在に操ったりすることができ、海に落ちても海の神と言うことでカナヅチになることはない。またほとんど実態はなく、ロギアの様に攻撃を受け流す事が出来る。
ONE PIECEの世界に来て、六式・覇気を修得。兄のいる世界に戻るための旅に出る。旅の途中で悪魔の実を食べ、能力者となる。
ジンガ・リカルロ
性別 男
容姿 特徴は、長く伸ばしたヒゲ。杖を使い歩く。
年齢 77歳
樹王の育ての親であり、六式・覇気の師匠でもある。
樹王の事を本当の孫の様に思っている。