沢山の評価と感想、ありがとうございます!
何より拙作を何度も読み返していただき、ありがとうございます!
今回も短くてすみません。
よろしくおねがいします!
さて、いい加減正体がバレた私は異空間に引きこもっていた。
そして、一週間ほど頭を悩ませていた。
中々フェムト様のようには行かない。
先日のハロウィンは小手調べというのは本当だ。
実際の試練となったら、大のために小を切り捨てれば皆が助かる風を装いつつ、その小を助ければ犠牲0、切り捨てれば被害極大というのが好ましい。
今、城で行われている蠱毒のようなデスゲーム(死なないのだが)などもってのほか。
うむぅ。
城でのサバイバル生配信に望み通り「イイネ」をプレゼントしながら、私は思い立った。
「せっかく雇ったのだもの。知恵を借りに行きましょうか」
『驚くような策をご用意してお待ちしております、ピコ様』
動画の中から蠱毒の勝者がご挨拶。どうやってか、こっちの様子も見てるわね。
羂索様は中々頭がよろしいようだ。カルマ値もどん底で、実践してきたことも伺える。
っていうか城の中で実践してたし。
パスを伝って私に干渉できないか試みてるし。
パスを辿ってこられれば、私だって相手を「視る」。うさぎが狼に睨まれるぐらいのプレッシャーを24時間味わう事になるはずなのだが、物ともしない。
一年、かな。
それ以上は、羂索に乗っ取られる可能性もある。用心に用心を重ねるに越したことはない。私だって邪神を殺せた。人間が私をどうにか出来ないわけがない。
「ちょ――――――っと待った!!」
そこで、五条と夏油の親友コンビが転移してきた。
「その試練とやら、コンペを開かせて欲しい!!」
『これはこれは、異な事を。試練を受ける勇者が試練を提案する? 何を言っているのかわからないね』
「僕は勇者失格なんだろ。せめて被害が少しでも少ないように誘導したい」
『それで面白い物が出来るとでも? 嘲笑ってしまうね。大人しくピコ様に遊ばれたまえ』
「ふむぅ。そうね! どうせ呪術は見えないんだもの。呪術師は除外しましょう! それならいいでしょ?」
「『!!』」
『しかしピコ様。貴方の力なら、呪力を見えるようにするのも容易いのでは?』
「視界を借りることは出来るけど……。皆が見えない娯楽なんてつまらないわ。それじゃあ、三日後に案を聞かせて頂戴。企画書はA4一枚に纏めてね」
それから三日後。
私は、異空間に作り上げた執務室で、紙を捨て、丸め、燃やしていた。
「なんなの!? 呪術師なんなの!? 邪悪すぎるわ!! 被害を小さくするんじゃなかったの!?」
私は堕ちるのを見たいのだ。糞が糞をしても胸糞悪いだけである。
ダンッダンと炭になったそれを踏みにじる。
そして、私は一枚のそれを取り上げた。
「っ!! これか……! これなぁ」
夢の世界に二国を作り、戦争をしようというものである。
物質化させないならば、さほど力も使わない。
正直、一番心が惹かれた。でも、どこにも堕ちる要素がない。
面白いだけじゃない。
むぅぅ、と考える。
そうだ。
いくつかの陣営に分けて創造をさせ、戦争をさせ、最後に勝った陣営だけ自我と命を与え、現世への道を作るというのはどうだろう。
そうだ、100の実体化の宝玉を、適当な所でばらまこう。
それを取り合って戦争してもらう。宝玉を食べれば、あるいは宝玉を食べたものを殺せば、権利が得られる。
現世へ通れる道はハロウィンのみ。しかも、実体化の宝玉を得たものだけ。
こころを得るのは、現世に降りてから。創造者にも、どう転ぶかはわからない。
新たな生命を殺すか迎え入れるか? なかなか面白そうだ。
夢の中で遊ぶくらいは呪術師やゾンビーズにも許可してもいい。
このルールなら、私の目的を知ってなお、防ぐことも難しい。
凶暴でなくては勝ち残れない。だが、凶暴にしすぎたら現世に来た時、被害が甚大になる。
お正月までにキャラを数体作らせて、何もない平原に放り込もう。
各々持たされたポイントから、如何に生産系と戦闘系の割り振りをするかが鍵だ。
8月までは好きに遊ばせてやろう。9月から死亡有りにしよう。
10月に宝玉をばらまいて、31日に現世への道を開き、現世に触れたものから自我に目覚めていく。
うん、こんな感じかな。
そうして、12月24日。
待ちきれなかった私は、朝に日本全土の電波をジャックした。
『はーい♡ おっはよー! 堕落乙女ピコちゃんです! 今日は、皆にゲームの招待をしちゃうよ! ゲームの参加方法は簡単! 日本で今夜24時までに枕の下に五芒星を書いて寝るだけ! ゲームの内容は……』
海外からの観光客が激増した。