出オチ丸奇烈伝   作:チャクラコントロールに全振りでござる

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帰里~本編開始

入里が国賓待遇なら、出国も国賓待遇でござる、まあ国じゃなくて里でござるが。

 

余った時間で砂の名産品を貰ったり、逆に木の葉の名産品を渡したりしたでござる。

 

砂金を溶かして作った純金製の守鶴人形を貰った時は、火影様の顔が若干引き攣っていたでござるな。

 

木の葉が持ってきたのはうちは煎餅とかでござる故、価値の落差がとんでもないでござる。

 

木の葉も対抗して九尾殿の純金像を持ってくるべきでござったな……やられたでござる。

 

ちなみに、守鶴人形は依頼受付室に飾る予定でござる、木の葉と砂の友好の証でござるな。

 

そして、行きと同じく帰りも色々な輩に襲われたでござるが、特に問題は無かったでござる。

 

里の方も特に問題は無かったみたいでござるな、若干の侵入者がいたぐらいでござる。

 

さて、内外共に多少の安定期に入ったでござる故、これからは木の葉も緩やかな軍縮でござる。

 

その流れでカカシ隊長も暗部の任を解かれて、担当上忍をやるのだとか。

 

新しい隊長はイタチ殿、もといイタチ隊長でござるな。

 

ちなみにシスイ殿は今まで通り火影様の直轄でござる、所謂懐刀というやつでござるよ。

 

拙者は今まで通り、諜報と警備でござるが、最近は暗殺も兼業しているのでござる。

 

今日もイタチ隊長から誰それを抹殺せよという命令が下されたでござる。

 

里の外に出る必要があるでござるから、諜報と警備が疎かになるでござるが、拙者が抜けた穴はうちは一族が頑張って埋めてくれるのだとか。

 

かつては諜報対象だったうちは一族が諜報を任されるようになるとは、世の中何が起きるか分からんでござるなぁ。

 

◇ ◆ ◇

 

さて、あれから何年か経ったでござるが、未だに忍界は平和でござるな。

 

岩隠れの里とも表面上は仲良くやっているでござるよ。

 

勿論、同盟国の雲や砂とも仲良くやっているでござる。

 

霧は閉鎖的でござる故、よく分からんでござるな。

 

そして、最近になってついにカカシ元隊長に部下が出来たでござる。

 

何人もの下忍をアカデミー送りにしてきた鬼のカカシのお眼鏡に適う下忍がついに現れたのでござるな。

 

その者達の名は、うずまきナルト殿、うちはサスケ殿、春野サクラ殿でござる。

 

九尾の人柱力にして四代目火影の息子であるナルト殿、そして、木の葉上層部のうちはフガク殿の息子にして、アカデミー主席のサスケ殿、そして最後のサクラ殿は座学主席だとか。

 

とんでもなく豪華なメンバーに、最強クラスの上忍であるカカシ元隊長をつけたドリームチームでござるな。

 

わいわい賑やかなカカシ班を見ていると、拙者も部下が欲しくなってくるでござるなぁ。

 

寂しい気持ちを抑えて、拙者はさっき捕まえたばかりの犯罪者をイビキ殿に提出するでござる。

 

イビキ殿は拷問のスペシャリストである特別上忍でござるな、まだ生きてる犯罪者や捕虜は大抵がイビキ殿の元へ行くでござるよ。

 

残りは頭の中を直接覗けるイノイチ殿であったり、土の下でござるな。

 

「霧隠れの怪人、干柿鬼鮫だな、確かに受け取った」

 

「お疲れ様でござるよ、後はお願いするでござる」

 

さて、拙者は一部始終をイタチ隊長に報告しないとでござる。

 

そう思ってイタチ隊長がいるうちはの屋敷へ向かおうとしたのでござるが、その前にカカシ元隊長をちょっと向こうに見つけたのでござる。

 

下忍達も一緒でござるな、ちょっと挨拶していくでござる。

 

「おはようでござるよ、カカシ元隊長」

 

「お前は……」

 

言い淀むカカシ元隊長に、拙者は自分の事を忘れられたのかと戦慄したでござるが、よく考えたら拙者、面を着けっぱなしだったでござるな。

 

後は報告だけでござるし、面は外すでござるよ。

 

「お前なぁ、暗部が簡単に面を外すんじゃないよ……」

 

「なぁなぁ暗部のおっちゃん、その背中のでっかい包帯はなんだってばよ?」

 

好奇心に満ち溢れた瞳で拙者に尋ねてくるナルト殿、イタチ隊長と違って子供っぽくて可愛いでござるなぁ。

 

まぁイタチ隊長はもうすぐ成人でござるが……。

 

時の流れは早いでござるなぁ……。

 

「これは大刀・鮫肌でござるな、持ってるだけでチャクラをガンガン吸ってくる妖刀でござる」

 

拙者はチャクラを完全に制御しているでござる故、チャクラを奪われる事はないでござるが、制御が未熟な者が装備すればカラカラになって即死するでござろうな。

 

さっきから拙者がチャクラを寄越さない所為か、背中の鮫肌がイライラしてるのが分かるでござるよ。

 

「へー……触っても良い?」

 

「どうぞでござる」

 

九尾の人柱力なら多少吸われても大丈夫でござろう。

 

それにしても、火影岩に落書きするぐらいヤンチャなナルト殿でござるが、こういう時は律儀に断りを入れるのでござるな。

 

落書きはアカデミー生時代のエピソードでござるし、下忍になってからカカシ元隊長に教育されたのでござろうか。

 

「おお……確かにすげー勢いでチャクラが吸われて行くってばよ……」

 

「この馬鹿ナルト! 今から任務なのにチャクラ吸われてどうするのよ!!」

 

「サクラ殿は触ったらダメでござるよ、たぶん即死するでござる故」

 

「えっ!?」

 

「あの刀はああ見えて国宝級の力を持った刀だからな、迂闊に触ればチャクラを吸い尽くされて死ぬぞ」

 

「ちょっと!? ナルトになんてモン触らせてんのよ!?」

 

これ、拙者が悪いのでござろうか……。

 

「出オ……暗部のお兄さん、ナルトにチャクラを返してあげて」

 

面は外しているでござるが、サスケ殿が気を使って暗部のお兄さん呼びでござる。

 

別に名前呼びで良いのでござるが……サスケ殿の気遣いを無駄にするのも悪いでござるな。

 

サスケ殿に言われた通り、鮫肌の中に拙者のチャクラを少し流して、中をスプーンでほじくり返すように掻き出して行くでござる。

 

「ちょっと!? 刀が尋常じゃない苦しみ方してるんだけど!?」

 

中のチャクラをごっそり掻き出してナルト殿に還元するでござる、元の持ち主のチャクラも混ざっているでござるが、ナルト殿なら問題ないでござろう。

 

「あ、暗部のお兄さん、鮫肌が滅茶苦茶ぐったりしてるけど大丈夫!?」

 

「たぶん大丈夫でござるよ……たぶん」

 

「ナルト! ちょっとチャクラ分けてあげて!!」

 

「お、おぅ……」

 

瀕死の鮫肌の柄にナルト殿が改めてちょんっと触れるでござる。

 

鮫肌はちょびっとだけチャクラを吸ったでござるが、何故かそれ以上はチャクラを奪わず、ナルト殿の腕に柄を絡ませているでござる。

 

これは……。

 

「よかったなナルト、懐かれたみたいだぞ」

 

ナルト殿は刀に懐かれたみたいでござる、逆に拙者は滅茶苦茶嫌われたでござるな、もう完全に怯えられてるでござる。

 

「どうせナルト殿にしか扱えぬ代物でござるし、よかったら差し上げるでござるよ、エサはチャクラでござろうな」

 

「うーん……俺のアパートってば、確かペット禁止だったような……」

 

「ペットじゃなくて刀でござるからセーフでござるな」

 

「んじゃ貰っとく! ありがとう暗部のおっちゃん!」

 

「悪いな、火影様には俺から報告しておくよ」

 

そう言って笑顔で手を振りながら離れていくナルト殿達、拙者も合わせて手を振るでござるよ。

 

良い事をした後は気持ちが良いでござるな。

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