最強麻雀プロ、咲-Saki-の世界に来たので無名校を日本一にしてみた。   作:ユッキ〜ゆきゆき

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お久しぶりです。半年ほど更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
学業と忙しくネタが思いつかなかったため半年ほど空けてしまいました。大変申し訳ありませんでした。ここからまた再スタートさせて頂くのでよろしくお願いします。
※指摘されたところの訂正、また表現に分かりにくい所があったため修正させて頂きました。


隠れた猛者

「で、でーとでしょうか?」

 

「そうです」

 

 

私、この子、怖い!なになにでーとって意味がわからない!あれか!?俗にいる男女間で行われる街中でキャッキャウフフの名称だね!完全に理解した!!がなんで私を選んだかは理解出来ん。いや待てよ?もしかしてこの子…………私の動揺している姿を見て楽しんでのか!!?よく見たらすんごい笑顔だし綾子と変わらんぐらい性悪だねこの子!!

やばいやばいどうしようどうしよう…………。とうとう動揺を隠し切れなくなってきた。既に手足震えてるもん。お願いだからギャラリーにバレないで………。

 

 

……ザワザワ…………ザワザワ………

 

「望月さん。手震えてない?」

 

「嘘!?ホントだ!よく見ると足もじゃない!?」

 

「かなり動揺してるっぽいぞ!」

 

「心理戦はあっちが上か!?」

 

 

バレた〜〜。終わった〜〜。元プロとして威厳のある振る舞いをしてきたつもりがこんな15歳の真っ白かわいい女の子に弄ばれるとか首括り問題〜〜。しかも心理戦ってなんだよ〜。そんな高度なことしてないよォ〜。やばい羞恥心で今すぐこの場から逃げ出したい。夢であってくれないかな。ア、ハハハハ…ハァ

 

 

「デートと言っても私の買い物に付いてきて欲しいのですが…」

 

「買い物ぐらいなら連れてってあげるよ。あ、もちろん受けて立ちますよ。」

 

そういうことでしたら早く言ってくださればいいのにぃ意地悪ですねぇ。

まぁ、私これでもプロなんで売られた勝負は全部買いますよ。15歳の女の子がなんぼのもんじゃい!こちとらこの道長いもんでそんじょそこらの女の子に白星上げてくれるほど私は甘くないよ。この勝負私以外全員ハコにする勢いでやってやるわ。

 

 

「じゃあ、早速やりたいんだけど面子が足りないね。誰か打ってくれる人います?」

 

「ここはわしが入ろう。さっきのリベンジや」

 

「私も…入る……。」

 

 

お?あまり私と打ちたいと思う人いないと思ってたけど思った以上に早く出てきたぞよ?1人は黒髪ショートの無表情女の子ともう一人はさっき私にコテンパンにやられたおっちゃんじゃん。こう、諦めずに戦ってくれる人この世界ほんと多いなぁ嬉しい。

 

 

「メンツも揃ったことなので、じゃあ早速始めましょう?望月美波()プロ?」

 

「言ってくれるね?ナナミン。私少しカチンって来たよ」

 

 

こんな見えっ見えな挑発に乗る気にはならなかったが、だかまぁあえて乗っておこう。相手に会話の主導権を与え、相手の土俵に立った上でハコにする。トラウマになりかねないから力は抑えた上で全力で叩く。そうでもしないとナナミンに本当の意味で勝てたとは言えない。

 

 

「早速席と親を決めましょう?」

 

 

 

 

東家:おっちゃん(親)

南家:無表情女の子

西家:望月 美波

北家:桜羽 七海

 

 

東一局 0本場 ドラ:{⑥}

 

試合は東風戦。25000点持ちの30000点返し。ウマとオカはなし。基本はみんながやってる東風戦1回勝負。それで配牌……

 

 

 

美波手牌

{一二四七②③⑤78南西白中}

 

 

 

最初でこれは偉い。まず最初は様子見したいからこういうのでいい。この子が本当にこちら側の人間か、この目と腕ではっきり見極めてあげる。

 

おっちゃん

打:{北}

 

 

無表情の女の子

打:{東}

 

 

この2人は定石道理。字牌整理しつつ有効牌を引き寄せる。1番ベターでイージーミスもしにくい。ただ安全牌の確保が難しくなるが……見る限りこの2人はかなり打ってると思うから変な振込は大丈夫だろう。

 

 

引:{⑥}

 

打:{?} ?は最初の牌で索子の3は無い為

 

 

さぁ問題はここだ。さてどう出てくるか桜羽七海。この最初の一打で貴方の存在を見極めてあげる

 

 

「ふふ、そんな怖い目で見ないでください。立直です。」

 

打:{横⑥}

 

 

「ダ、ダブル立直。しかもドラ切りかよ……」

 

「……」

 

 

ほほぉ、さすがにやるねぇ………でも、それだけ。この世界の麻雀はよく分からないけどオーラ?みたいのが存在する。それは実力が大きければ大きいほど増し、特に対局始めの第1打で色濃く出る。今回私の目で見た限りはせいぜい今の実力はアマ止まり。プロに匹敵するほどの実力は…………持ってない。

 

 

おっちゃん

打:{東}

 

 

無表情の女の子

打:{白}

 

 

美波

引:{7}

 

 

まぁ、大体だけどこのこの実力も分かったし今は普通に打ちますか。とりあえず安牌の白かドラから………

 

 

七海

{裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏}ゴゴゴ

 

 

うん、ふつーにやべえ手牌してるなぁ。ここでこの子の番になったら一発ツモの四暗刻がある。直感だけど。ふむ〜、本来なら他家が鳴けそうな牌をチョイスするとこだけど、本当に四暗刻なのか気になるなぁ…………。振り込んでみたい!!まぁ、挑戦者として現れたわけだから全力でいきますよ。多分ね。

 

 

打:{南}

 

 

「ポン……」

{南南横南}

 

 

打:{③}

 

 

おぉ、私の意図を汲み取ってくれた嬉しい〜。このまま七海のツモ番を減らしていって、最終的には無表情の女の子が上がれば上々かな。とりあえず安牌を確保しつつ女の子のサポートに回ろう。それでとりあえず何巡かはツモ回避できるはず

 

 

打:{西}

 

「ポン……」

 

 

打:{①}

 

 

{③、①}と続いてるあたりこっちもかなり早そう。5巡もしない内上がりそうな予感。うーん、あんまここでは使いたくなかったけどあれ使っちゃますか。ここで他家にあがられると後々の局で響きそうだから無表情の女の子と七海に最初の流れを渡さないようにしないと。作戦変更、何としてもここで上がります。

 

 

 

 

……

 

 

「あれから誰も上がる気配がしないぞ。」

 

「最初の勢いが完全になくなったな。」

 

「このまま流局するパターンかな。」

 

 

あれから十数巡が経って何の音沙汰も無し。ただツモって捨てるだけの単純作業の繰り返し。皆さんお気づきでしょうけどもちろんこれが私の能力のひとつ"封殺"です。

この能力の持続時間は相手によって異なるけどこれが発動したら効果が切れるまで有効牌引きがとてつもなく悪くなるというプロさえ涙を流す初見殺し。ただ弱点として私も食らうのと実力が私と同じかそれ以上の人には通用しないということ。逆に言うとその二点をクリア出来たら相手に麻雀をさせないから"封殺"と理沙ちんがつけてくれた。理沙ちんありがとう。

 

 

「流局」

 

 

おっちゃん「不聴」

 

女の子「聴牌」

 

美波「不聴」

 

七海「聴牌」

 

 

「さすが、望月美波元プロ。次元が違いますね」

 

「褒めてくれてありがとうね。でも、君も人の事言えないと思うけどね」

 

 

…………ザワザワ………ザワザワ………

 

 

七海{五五五九九九111発発発中}

 

 

やっぱり、四暗刻単騎待ち。しかも私の余り牌を的確に刺す中単騎待ち。15歳の女の子がここまでやれるなんて思いもしなかった。この子。確実に萌間高校麻雀部に欲しい……それと…………

 

 

おっちゃん 23500

無表情女の子 26500

望月 美波 23500

桜羽 七海 26500

 

 

それから

 

 

東2局 1本場 ドラ{白}

 

東家:無表情の女の子

南家:望月美波

西家:桜羽七海

北家:おっちゃん

 

 

七海「ツモ。立直、自摸、平和、断幺九、一盃口」

 

 

{②③④3444556677} { (ツモ)}

 

 

「2100、4100」

 

 

おっちゃん 21400

無表情女の子 22400

望月 美波 21400

桜羽 七海 34800

 

 

東3局 0本場 ドラ{①}

 

東家:望月美波

南家:桜羽七海

西家:おっちゃん

北家:無表情の女の子

 

 

 

美波「ツモ。立直、一発、自摸、七対子、ドラドラ」

 

 

{一一四四七七①8899北北 } { (ツモ)}

 

 

「6000オール」

 

 

おっちゃん 15400

無表情女の子 16400

望月 美波 39400

桜羽 七海 28800

 

 

 

東3局 1本場 ドラ{6}

 

東家:望月美波

南家:桜羽七海

西家:おっちゃん

北家:無表情の女の子

 

 

 

おっちゃん「おっしゃ!!ツモや。立直、一発、自摸」

 

 

{①②②③③11789999 } {(ツモ)}

 

 

「1100、2100!!」

 

『いいぞ!おっちゃん!!その調子だ!!』

 

「おう、任せておきな!」

 

 

おっちゃん 19700

無表情女の子 15300

望月 美波 37300

桜羽 七海 27700

 

 

東4局 0本場 オーラス ドラ{発}

 

東家:桜羽七海

南家:おっちゃん

西家:無表情の女の子

北家:望月美波

 

 

 

七海「ロン。ダブ東」

 

 

{五六七七八九④④④北東東東} {(ロン)}

 

 

「1300オール!!」

 

 

おっちゃん 18400

無表情女の子 14000

望月 美波 36000

桜羽 七海 31600

 

 

 

東4局 1本場 オーラス ドラ{東}

 

東家:桜羽七海

南家:おっちゃん

西家:無表情の女の子

北家:望月美波

 

 

 

七海「ツモ。タンのみ」

 

 

{三四五六七七七} {横⑥⑦⑧} {横657} {(ツモ)}

 

 

「600オール!!」

 

 

おっちゃん 17800

無表情女の子 13400

望月 美波 35400

桜羽 七海 33400

 

 

東4局 2本場 オーラス ドラ{9}

 

東家:桜羽七海

南家:おっちゃん

西家:無表情の女の子

北家:望月美波

 

 

(さすがに封殺はそんなに長続きしませんか。しかも上がる度にどんどん速さが増していく。これはこれは厄介な能力ですなぁ。)

 

 

『すげぇあの嬢ちゃん。僅か6巡以内に手役作り安手で上がって望月プロ相手に善戦してる。しかも次安手でも放銃させれれば望月プロにまくることが出来る!!』

 

『でも、望月プロもかなりやばい。限られた手牌と相手の捨牌から安全牌を必ず切ってる。どうやったらあんな読みが出来んだ!!?』

 

 

(次は、私は役牌でも断幺九でも、とにかく放銃させれれば逆転。出来なくても次で決めることが出来る……しかもこの手牌)

 

 

七海{一一一二三四五1東東東中中 } {(ツモ)}

 

({1}を切れば、ダブ東に、中、混一色で跳満確定。しかもツモアガリすれば倍満まで伸びる。これで私は憧れのあの人に………)

 

 

無表情の女の子「…………」ゴゴゴゴッ

 

 

(ここは必ず上がれるようにダマで………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無表情の女の子「ロン。清一、平和、ドラドラ」

 

 

{2334556677899} {(ロン)}

 

 

「16000は16600」

 

 

 

 

「この子いつの間に聴牌して!!??」

 

 

「へぇ……±0(・・)か………」

 

 

『今までほぼ放銃してこなかったあのお嬢ちゃんが、放銃!?』

 

『しかも、放銃させたのは望月プロじゃなくて、今まで1度も上がってなかった黒髪ショートの子だ』

 

『一体どうなってるんだ!?』

 

 

 

-終局-

おっちゃん 17800

無表情女の子 30000

望月 美波 35400

桜羽 七海 16800

 

 

おっちゃん −12

無表情女の子 ±0

望月 美波 +25

桜羽 七海 −13


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