~SAO with Yuuki~   作:うずつるぎ

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第112話 そして──

 ふと、部屋中に鳴り響くアラームに気が付き、意識を覚醒させた。寝床から跳ね起きて時刻を確認すると…問題ない。まだ遅刻の範囲では無いだろう。それでも、迅速に朝の支度を済ませなければ、遅刻は免れないことを悟るや否や、気怠い体に鞭打って、テキパキと行動し始めることにした。

 昨日の内に作り置きしておいた味噌汁と野菜炒めを温め、そして、炊き立てのご飯をよそって、軽く朝食を済ませる。使った食器類を水に漬けてから、寝癖を直したり、鞄に必要なものを詰めたりした。その末に、洗い物に取り掛かる。

 洗い物を終えるとすぐさま、パジャマから制服に早着替えした。この濃紺色をしたブレザーを纏うのには、まだまだ慣れる気はしないが、そんなことを思っている暇もなく、戸締りが出来ていることを確認してから、玄関に飛び出す。

 しっかり鍵を閉めてから、階段を下りて、駐輪場から自転車を引っ張り出した。電車で学校まで向かってもいいのだが、この通勤又は通学ラッシュ時に電車に乗る気には、流石になれない。興味本位で一度試してみたことはあるのだが、アレはもう、出来れば二度と経験したくはないものだ。…大学及び就職は、絶対に地方に逃げよう。

 

 そんなわけで、自転車を走らせること三十分足らず、遂に学校の正門に辿り着いた。そこからは自転車を降りて、校内を歩いて行く。

 …こう、改めて学校の外観を眺めてみると、廃校となっただけある古めの外面以外は、それを再利用したとは思えない程、美しすぎる。一体これを生み出すために、どれ程の血税が消えて行ったのかと思うとゾッとするが、まぁ我々は、それを有難く使わせてもらうことにしようではないか。

 指定された駐輪場に自転車を止め終えてから、昇降口へ向かう。スリッパに履き替えてから、先ずは覚束ない記憶を頼りに、職員室へと移動した。この先生が大勢いる空間には、やはり二年の時を経ようとも慣れないが、そんなことを言ってしまえば、学校という環境に身を置くこと自体が、新鮮そのものである。

 担任の先生らしい、三十代前半ぐらいの女性教師と顔合わせをしてから、先生に案内されるままに、薄いグリーンのパネル張りの廊下を、つかつかと進んでいく。

 やがて、<3の2>と記載されたプレートがある教室の前で、ピタリと歩みを止めたかと思うと、先生は俺に、いたずらっぽく語り掛けてきた。

 

 「こういうのは、インパクトが大切だからね。先生が合図したら、入ってきなさい?」

 

 …先生は一体、俺に何を期待しているというのだろう。がしかし、俺も久しぶりに学校という所に生徒としてやってきたわけで、かなり緊張しているのは、自覚している。

 …全く、こんなに緊張したのは、SAOでのボス戦以来だぜ。つまり、俺の前で閉ざされている、スライド式のドアを開けたら、ボス部屋に繋がっているのか?

 …と、そんな戯言を頭の中で思い浮かべているうちに、扉の向こうに居るであろう先生が、「SHRを終える前に…今日はなんと、転校生が一人来ています。じゃあ、入って来て~!」などと宣っていた。それに合わせて、扉の向こうに居るであろう数十人の生徒たちが、軽く騒めき始めたことまで把握出来る。

 どうにも緊張が抑えれらなくて、何故だか口角が自然と上がりそうになるが、それは深呼吸を一度挟むことでしっかりと抑え込んでから、俺は意を決して扉を開いた。教室内の騒めきが、更に加速していく中で、俺は電子黒板らしきものの前にある、一段分の段差がある教壇に登る。

 …第一印象は、重要だ。教壇に上がるまでの間も、しっかりと背筋を伸ばして歩き、堂々としておいた。俺は見渡すように、目の前に座る生徒たちを眺めてから、遂に口を動かした。

 

 アルファ「…えっと、長野県出身の…一井歩夢と言います。皆さんとは違って、一カ月遅れでこの学校に通うことになりました。よかったら仲良くしてください」

 

 …何を言えばいいのか、全く分からなかった。なにせ、転校生的な挨拶をするのは初めてなのだ。だが、俺の中ではオーソドックスだと思われた挨拶は、正解だったのか、皆パチパチと拍手を送ってくれる。

 

 「それじゃあ一井君は…あそこの席に座ってもらっていいかな」

 

 アルファ「解りました」

 

 先生に指差された席は、教室後部の廊下側から見て二つ目の最後列にあった、誰も座って居ない席である。

 …その両隣に座って居るのは、どちらも女子生徒だ。一方は栗色の髪が綺麗な、あの頃と何ら変わりのない人物が。そしてもう一方には、今は茶髪で、ピンク色の髪をしていたあの頃とは違うけれど、顔の輪郭などがこれまた見たことのある人物だ。

 その二人は絶句しながら俺を見つめているが…気にしない。さて、先程ざっと見た感じでは、教室の男女比率は、男子65%で女子35%ぐらいだったはずだ。

 ならば、この両隣の女子生徒とは、今後とも是非とも仲良くしていきたいわけで、まず手始めに何を話し掛けようか散々迷ってから、俺は、栗色髪の女子生徒に話し掛けた。

 

 アルファ「…凄く、綺麗ですね。良かったら今日の帰りにお茶でも──」

 

 「……」

 

 アルファ「…あの?どうかしましたか?」

 

 「……」

 

 アルファ「……なんか突っ込んでくれよな。俺がマジでヤバい奴みたいだろうが」

 

 「…ア、アルファ君…よね…?」

 

 アルファ「まぁな。こっちじゃ一井歩夢って言うから…一井君でも、歩夢君でも、好きなように呼んでくれていいけど」

 

 俺が渾身のボケを仕掛けるも、二人して一向に何もツッコミを入れてくれないもんだから、流石にそろそろ俺も恥ずかしくなってきて、敬語から素の喋り方に戻すと、そこでようやく彼女は言葉を発してくれた。

 それはまさかの本人確認であったので、俺もそれを肯定すると、左隣で硬直していた茶髪の女子生徒が、俺の背中をバチンと叩いた。

 

 「アンタ一体何してたのよ!あたしも心配したんだからね!」

 

 アルファ「…悪かったな、リズベット。中々身体の健康が回復しなかったんだ」

 

 リズベット「こっちじゃ私は、篠崎里香よ。今日からよろしくね、歩夢」

 

 アルファ「へぇ、里香ね…そんじゃあ、アスナは?」

 

 アスナ「…私は、結城明日奈よ。よろしく、歩夢君」

 

 アルファ「おう、二人共、よろしくな」

 

 よもや両隣の席が、あの世界での知り合い、しかもかなり仲良くしていた友人だった、などという展開、早々ないとは思っていたのだが…まさか、こんなことになるとは。

 一カ月遅れて入学した理由を軽く説明すると、二人が安堵したような笑顔を見せてくれたので、こちらとしても嬉しい。

 

 リズベット「…にしても、アルファ…じゃなくて歩夢、教室間違えてないわよね?ここ、高等部三年だけど」

 

 アルファ「再会早々うるせぇな。俺はれっきとした高校三年生だ」

 

 アスナ「でも、アルファ君…歩夢君と同い年なんて、かなり意外ね。てっきり年下だと思ってたのに」

 

 アルファ「キリトと一緒にすんなよ。…あと、別に無理に名前で呼んでくれなくても、呼び易い方でいい」

 

 因みに、俺が五月から帰還者学校に入学した理由は…というか、詳細に言うなれば、俺は四月から帰還者学校自体には入学していて、今月から学校に通うことになったわけだが…帰還者学校に通う以上、まず俺は、家族の元を離れて一人暮らしを始める必要があったわけだ。

 しかも、親父の会社が倒産とかいう話も出ていたので、こちらでアルバイトをしながら生計を立てる必要もあったわけで、ならば、松葉杖などを使わずとも健康的に動けるようになるまでは、到底一人暮らしなど不可能であったのだ。

 というわけで俺は、帰還者学校には入学したものの、それから一カ月の間は、身体の健康を回復するために休学していたので、今月から学校に通うというわけだ。

 

 …とは言っても、俺は現状、アルバイトなど一つもやっていない。それは何故かと言うと、俺が地元でのんびりと暮らしていた四月一杯の内に、何処ぞの真っ黒二刀流剣士が、<ザ・シード>なるものを利権フリーで全世界に公開しやがった。

 そのおかげで、VRゲーム市場が廃れていくどころか鰻登りに盛り上がって行き、親父の会社もウハウハになったというわけで、俺もその恩恵を預かり、一人暮らしの生活費を完全バックアップしてもらっているのだ。

 これは余談だが、キリトから事前に、<ザ・シード>を公開するという話を聞いていた俺は、株価が暴落していたVR産業関連の株式を、俺の持てる財産で買い占め、それによって暴利を貪った。

 これから更に、株価は上がって行くのかもしれないが、俺は投資家ではない。ここらで適当に満足しておくのが、幸せな選択だろう。これが犯罪になるのかは、知らない。だが、気が付く奴も居ないだろう…多分。

 そう言えば、東京の学校に通うことを地元の友に知らせた時は、それはもう悲しい顔をされたのだが、その気になれば一日で戻って来れることを話すと、一気にどうでも良さげに扱い始めやがったのだ。まぁそれがアイツらなりの温かさだとは分かりつつも…反面、寂しい気持ちも無いわけではない。

 

 クラスメイト「……」ガヤガヤ

 

 アルファ「な、なんだ…?」

 

 リズベット「アンタは転校生だからね、皆の注目の的なのよ」

 

 ふと気が付くと俺は、俺の座る席を、数多のクラスメイトに囲い込まれていた。俺がその異常な光景に驚いていると、リズベットが俺の疑問に答えてくれる。

 …転校生って、こんなに注目を浴びることなのか。こんな経験、もう二度と出来ないんだろうな。なんだかヒーローになったみたいで、悪くない気分だぜ。

 俺がそんな感想を抱いていると、一人の女子生徒が、思い付いたように声を上げた。

 

 「あ!!なんだか見たことあるな、って思ったら、そう言うことだったのね!」

 

 「あぁ!!俺も思い出した!見たことある!」

 

 アルファ「?」

 

 女子生徒の発言が伝播するかのように、数人の生徒が次々と俺の顔を凝視しては、何かを思い出したようだ。

 …こいつ等も、SAOの世界に居たんだよな。攻略組に居たような奴らは見当たらないし…ってことは、もしかして、俺の攻略組としての雄姿が中層にも轟いてたのか!?

 …もしかして俺の知らないうちに、カッコいい二つ名とか付けられてたりするんじゃ!?…と、俺がクラスメイトに勝手な期待を膨らませていると、最初に声を上げた女子生徒が、俺の顔を見ながら尋ねかけてきた。

 

 「…君、整理券の人でしょ!」

 

 アルファ「…せ、整理券…?」

 

 まだ名前も知らぬ女子生徒の言葉に、俺が訝し気な反応を見せると、彼女は核心的なことを言ってくれた。

 

 「…ユナのライブの整理券を配ってた人で、君とそっくりな人が居たと思うんだけど…」

 

 アルファ「」

 

 「もしかして、違う?」

 

 アルファ「…そう、だな。確かに俺が、整理券配ってた」

 

 「やっぱり!…それじゃあ今日から宜しくね、整理券君?」

 

 アルファ「」

 

 アスナ「フフッ!早速笑い者にされちゃったね、アルファ君」

 

 リズベット「アンタって、なんか損な役回りしてるわね」

 

 …うん。全然違った。まぁ、付き人とか呼ばれるよりは、マシ…なのか?付け加えるように放たれた彼女の一声で、教室中に笑い声が木霊した。それに合わせてアスナも笑い、リズベットはフォローにもならない率直な一言を送ってくれる。

 …今日から、大変な学校生活になりそうだな…。俺はそんな予感を拭えないまま、早速二年ぶりの学校生活を、存分に楽しみ始めたのだった。

 

 

 

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 帰還者学校に通うようになってから早二週間、俺はその短い期間でも、それなりに仲の良い学友は数人出来たわけで、そいつ等と食堂でパッパッと飯を食ってから、教室に戻ろうとしたのだが…

 …ふと、喧噪な食堂の中で、ズゴーッとストローで液体を吸い上げる爆音が俺の耳に入り、そちらを見やると、やはり彼女たちが居た。俺は学友に一旦別れを告げてから、何かを言い合っている彼女たちの元へと向かう。

 

 アルファ「お前ら、相変わらず覗きしてるのか?」

 

 シリカ「歩夢さん、これは覗きじゃありません!」

 

 リズベット「そそ。覗きじゃなくて、監視よ」

 

 アルファ「こういう時のお前らの結託力は、凄いよなぁ…」

 

 どうやら帰還者学校に入学した俺の知り合いは、キリトやアスナ、リズベットの他にもかなり居て、その内の一人が、アスナに似た髪色をしたツインテールの少女、綾野珪子ことシリカである。

 俺の発言に、若干食い気味の反応をしてくるシリカとリズベットに呆れながらも、俺も彼女たちが見下ろしていた先を眺めてみる。

 するとそこには、仲睦まじくベンチに並んで座るキリトとアスナの姿を見つけたわけで、俺もついニタニタと口角を上げてしまった。

 

 リズベット「…アルファの方が、よっぽど覗きって感じよ…」

 

 アルファ「他人の恋沙汰ほど見ていて楽しいものは無いだろ?」

 

 リズベット「アンタが言えることなのやら…」

 

 リズベットが付け加えるように放ったその一言に、俺の胸がズキリと痛んだ気がしたが、その感情に浸る暇もなく、シリカが俺に訊ねてくる。

 

 シリカ「歩夢さんは、今日のオフ会来るんですか?」

 

 アルファ「…あぁ、勿論な」

 

 リズベット「集合時間、ちゃんと覚えてるわよね?」

 

 アルファ「それも勿論。そんじゃあ、またあとでな」

 

 本日は、元SAOプレイヤーが集うオフ会が、なんとSAO内だけではなく、現実世界でも店を経営していたらしいエギルの店で開かれることになっている。なんでも、キリトやリズベット、エギルが中心となって企画したようだ。

 その知らせを数週間前に、キリトからトークアプリで聞いていた俺は、オフ会に参加させてもらうことにしたというわけである。

 いつの間にか、バチバチと何かの言い合いを始めてしまった彼女たちを横目に、俺は一声かけてから、教室へと戻って行ったのだった。

 

 

 

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 アルファ「…なぁ、キリト」

 

 キリト「どうした?」

 

 アルファ「エギルって、まんまあの見た目なんだよな?」

 

 キリト「あぁ、そうだぜ。俺も初めてリアルで会った時は、ちょっとビビった」

 

 「本日貸し切り」と書きなぐられた木札が掛けられた、無愛想な黒ドアを眺めながら、俺はふとキリトにそう訊ねていた。

 どうやらこの<ダイシー・カフェ>なる喫茶店が、エギルの店らしい。エギルの店に一度も行ったことの無かった俺は、最寄駅からこの場所まで、キリトに案内してもらったのだ。

 

 キリト「それじゃあ、中に入るとしようぜ」

 

 キリトがそう言って、ドアを一気に押し開けた。カラン、と響くベルの音、それに重なって、わあっという歓声、拍手、口笛が盛大に巻き起こった。外見通りこじんまりとした店内には、既に超満員の人数が集っていた。

 店内のスピーカーから鳴り響くBGMは、アルゲードの街にいるNPC楽団が奏でていたテーマである。一体どのようにしてあの世界の音源を入手したのかは分からないが、この盛り上がり様に相俟ってこのBGMとは、カフェというよりは、まるでSAO時代の酒場を想起させた。

 

 アルファ「俺達、遅刻じゃないだろ?」

 

 リズベット「へっへ、主役は最後に登場するものですからね。あんたにはちょっと遅い時間を伝えてたのよん。さ、入った入った!」

 

 俺がキリトに訊ねると、キリトは俺の顔をニヤリと眺め、次いでリズベットが俺達を店内に引っ張り込んだ。そのまま店の奥の小さなステージに押し上げられ、BGMが途切れる。照明が絞られ、いきなりスポットライトが俺に落ちた。

 不意に、俺と同じくステージに上がってきたキリトの横顔を眺めると、まるで「こんなの聞いてないぞ?」と言いたげな、呆気に取られた表情をしている。

 キリトにとってはこの展開は想定外だったのだろうか。俺だけが照らしだされる店内で、暗がりから再び、リズベットの声が響いた。

 

 リズベット「えー、それでは皆さん、ご唱和ください。……せーのぉ!」

 

 「「アルファ、キリト、SAOクリア、おめでとー!!」

 

 全員の唱和。盛大なクラッカーの音。そして拍手。俺とキリトの間抜け面に、いくつものフラッシュが浴びせられた。きっちり数秒間固まり続けたキリトが、俺に苦笑いしながら、語り掛けてくる。

 

 キリト「…俺は別に、SAOクリアしてないんだけどな…」

 

 アルファ「ま、キリトの善戦あってこそだろ」

 

 俺達はステージ上に立たされたまま、皆と共に祝杯を上げ、それから、本日オフ会に参加してくれた多くのSAOプレイヤーが…その中には、俺の知らない人も居た上に、キリトの妹なる人物までそこには居たのだが…軽い自己紹介があった。そして──

 

 リズベット「それではお次は、アルファからの簡単なスピーチでございます!」

 

 アルファ「なぬっ!?」

 

 リズベット「ほらっ、なんでもいいのよ!」

 

 …完全なる、無茶ぶりである。そう言うことは、事前に伝えておいてもらわないと、即興ではそれっぽいことを言うことさえ出来ないではないか。俺はそんな万能戦士じゃないんだぞ!?

 皆が俺を煽り立てるように、ヤジを入れてくるのに若干焦りながらも、俺は頭をフル回転させながら、口を動かし始める。

 

 アルファ「えー…まずは、今日はこんなにも素敵なオフ会を企画してくださった皆さん、本当にありがとうございます」

 

 アルファ「…あの世界での思い出や、こっちの世界での新たなる発見、この場で話したいことが山のようにあるのですが…」

 

 アルファ「…まぁ、スピーチとスカートは短い方が良いとはよく言ったものですし、ここらでスピーチはお終いにしておきたいと思います。…今日は、楽しんでこーぜ!!」

 

 「「おおーっ!!」」

 

 …ふぅ、何とかなったか。

 俺のスピーチ?でなんとか場を盛り上げることに成功した俺は、ステージに乗り込んできた男性陣の手荒な歓迎に揉まれてから、女性陣とは軽く会話を挟んで、その間にキリトが女性陣の一部から過度なスキンシップを受けているのを眺めながら、ようやく、へとへとになって席に腰掛けた。

 

 タイラ「若い人たちは、みんな元気ですねぇ」

 

 アルファ「アイツらがエネルギッシュなだけなんだよ。俺はもうヘトヘトだ」

 

 タイラ「何言ってるんですか。アルファ君はまだまだ若いんですから」

 

 現実世界で顔を合わせるのは、今日が初めて、タイラこと平重孝さんは、こちらの世界では、裁縫師ではなく、真っ当なアパレル業界で働いているらしい。

 だが、あの世界で裁縫を生業にしていたせいか、こちらの世界でも、自ら洋服販売でも行おうかどうか迷っているとか。

 

 ノーチラス「全く、アルファが特殊な形でSAOをクリアしたなんてな。僕も思いもしなかったぞ」

 

 ユナ「確かに、いきなりゲームクリアのアナウンスが聞こえてきた時は、びっくりしたもんね~」

 

 ディアベル「悪いね、アルファ君。肝心な時に体調を崩してしまって」

 

 アルファ「…あぁ、そう言えば三人は、あの場に居なかったのか」

 

 タイラに続けて俺に話し掛けてきた人物は、ノーチラス、ユナ、ディアベルである。順番に、後沢鋭二、重村悠那、青木勇人…というのが本名となる。

 前者二人は齢19、18であり、俺と同じく帰還者学校に入学していて、既にそちらで感動の再会は果たしているわけだが、ディアベルはなんと、SAOに囚われたのが大学二年生時だったようで、今はかなり苦労して、二年間分の遅れを取り戻そうとしているらしい。

 

 アルファ「ユナがエーくん、エーくん、言ってたのって、本名から来てたんだな」

 

 ユナ「まぁね~。やっぱり呼び慣れた呼び方の方がいいから」

 

 ノーチラス「だからって、本名がバレるような言い方はして欲しくなかったんだけど…ま、悠那もユナも、あんまり変わらないか」

 

 アルファ「それもそうだな。…そういやディアベルは、なんでディアベルにしたんだ?」

 

 ディアベル「オレは…あの世界がデスゲームじゃなかったら、PK専門のプレイヤーになろうと思ってたんだ。だから、イタリア語で「悪魔」の意味を持つ、ディアベルを採用したって感じだな」

 

 アルファ「へぇ、イタリア語か…」

 

 ノーチラス「そう言うアルファは、なんでアルファなんだ?」

 

 ユナ「一井の一から取ったってこと?」

 

 アルファ「そういうこと」

 

 ディアベル「だったら、アルファベット表記が違ったんじゃ…」

 

 アルファ「ま、そこはご愛嬌だな」

 

 俺が、自分のキャラネームのアルファベット表記を間違えていることに気が付いたのは、現実世界に帰還してから、約二週間後のある日であった。あの世界での二年間、延々と自分の英語能力の無さを晒し続けていたのかと思うと、かなり恥ずかしい気持ちに襲われたことは、今でもかなり鮮明に覚えている。

 三人と軽く雑談し終えた俺の元に、一人の少女がやってきた。髪は黒色で短く、小柄な上に、その愛くるしい顔つき、それに反して…胸部に爆弾が二つあるのが、トンデモギャップである。

 

 アルファ「えっと、直葉ちゃん、だったよな?」

 

 直葉「は、はい、そうです。初めまして、歩夢さん!」

 

 アルファ「そんな緊張しなくて良いって…しっかし、キリトに妹が居たなんてな」

 

 直葉「歩夢さんは、お兄ちゃんの親友だって聞いてます。かなりの努力家で、あの世界でも、度々支えてもらったって」

 

 アルファ「支えただなんて大層なことはしてねぇよ。アイツが全部頑張ったんだ」

 

 直葉「そんなこと無いと思いますよ。だって歩夢さん、お兄ちゃんよりも二カ月ぐらい寝たきりだったのに、もうお兄ちゃんより筋肉付いてるんじゃないですか?」

 

 アルファ「比較対象がアイツだからなぁ…何ともって感じだぜ」

 

 直葉「あはは…確かにそれはそうかも…」

 

 キリト「おい、スグ。お兄ちゃんの悪口言うなんて、良い度胸じゃないか」

 

 直葉ちゃんとのファーストコンタクトを取っていると、話の出汁にされたキリトが口を尖らせながら、こちらに乱入してきた。

 なので三人で軽くお喋りしながら、直葉ちゃんが全国大会で良い所に行けるぐらいの素晴らしい剣士であることに驚かされたり、キリトの家には道場があるというかなりビックリする情報も得られた。

 そんな感じで会話を続けていると、キリトが思い出したように俺に訊ねてくる。

 

 キリト「そう言えばアルファは、もうアミュスフィアとALO買ったのか?」

 

 アルファ「…あぁ、今日の夜に届くって感じだな」

 

 直葉「え!歩夢さんも、ALOやるんですか!?」

 

 アルファ「…どうだろうな。一応買ってみただけだからさ…」

 

 キリト「なんだ、じゃあ今日の二次会には参加しないのか?」

 

 アルファ「ん~、それも何とも…やることやって、それが上手く行ったら、行けたら行く」

 

 直葉「行けたら行くは、かなりの確率で来ないパターンですよね~」

 

 アルファ「ハハッ…手厳しいな、直葉ちゃんは…」

 

 俺の曖昧な返事に、キリトが不思議そうにこちらを眺めているも、直葉ちゃんのド直球の発言に、俺は掠れた笑い声をあげることしか出来ない。

 するとこちらに、何故だかアルコール飲料を飲んでしまい、軽く酔っ払ったリズベットと、一方は、余裕で成人しているので、お酒を飲んでも何ら構わないクライン…現実世界では、壷井遼太郎さんがやって来た。

 

 リズベット「ういうい~、今日の主役のアルファは、盛り上がってるか~?」

 

 クライン「どうだ?お前もこんな目出度い日ぐらい、パーっと飲んでもいいんじゃねぇの?」

 

 アルファ「うるせぇ。俺は成人するまで、酒の一滴も呑むつもりはねぇんだよ。あんな不味いもん飲んでられるか」

 

 クライン「酒の上手さが分かねぇってことは、アルファもまだまだ子供なんだろうな」

 

 リズベット「そうそう、これとかだったら、ジュースみたいで美味しいわよ?」

 

 アルファ「いらんいらん」

 

 いつも以上に馴れ馴れしい…のは、ちょっとお酒の力で陽気になっちゃってるリズベットだけで、クラインは至って普段通りの様子ではあるが…二人を適当にあしらいながら、まだ俺の近くに居たキリトが、首を小さく横に振るのを無視して、助けを求めようと──

 

 クライン「ユウキちゃんも、オフ会来れたらよかったのになぁ」

 

 ──したのだが、それはクラインの口から放たれた一言によって、俺は動きを止めざるを得なかった。

 

 リズベット「ユウキはまだ学校にも来てないし…アルファだったら、何か知ってるんじゃないの?」

 

 キリト「お、お前ら──」

 

 その核心を突いた一言に、キリトは二人に発言の制止を求めようとしていたが、俺はキリトの前にそっと腕を伸ばしてから、出来るだけ表情を変えないように、二人に告げる。

 

 アルファ「…俺は、何も知らねぇよ」

 

 リズベット「んなこと言って、二人だけで連絡取り合ってたりするんじゃないの~?」

 

 アルファ「してない。…ユウキとは、あの世界以来、一回も連絡してない」

 

 アスナ「…どうかしたの?もしユウキの連絡先が知りたいんだったら、菊岡さんって言うキリト君の知り合いに──」

 

 アルファ「もう、聞いてみた。でも…何も分からなかった。名前も、連絡先も、搬送先も」

 

 エギル「そんなこと、有り得るのか…?」

 

 キリト「…分からない。でも、それが事実なんだ…」

 

 いつの間にか、俺の話をエギルとアスナも聞いていたようで、その場だけは、先程までの喧騒が嘘のように、静まり返った。だけど、俺はそんな空気は消し去ってしまおうと、微笑を顔に張り付けながら、再び口を動かした。

 

 アルファ「…ま、その内ユウキも、ポッと帰還者学校にやって来るだろ。またそん時になったら、色々本人に聞いてみりゃいい。今日の所は、今を楽しもうぜ」

 

 キリト「…そうだな。アルファの言う通りだ」

 

 キリトが俺の発言に同意する形で、再び俺達の間にも、騒がしい活気が戻ってきた。

 俺も今は、ユウキのことは忘れて全力で楽しもうと、無理矢理心の歯車を動かしながら、彼らと暫くの時を過ごしていったのだった。

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 アルファ「…遅すぎる…」

 

 計三時間ほどのオフ会を楽しんだ俺は、俺が今賃貸しているマンションに帰宅し、早速お風呂に入ってから、今日学校で出された課題に取り組んでいたのだが…指定した時間になっても、一向に商品が届く気配を感じなかった。

 午後九時に、アミュスフィアとALOのカセットを届けてもらうよう指定したはずなのだが、今はもう午後十一時を過ぎてしまっている。午後十時に一度、配達業者に連絡を入れて見たのだが、なんでも、配達業者が事故に遭ったらしく、商品が届くのにもうしばらくお待ちくださいと言われて、更に一時間経過してしまったわけだ。

 今日だけは、キッチリと午後十一時にALOを起動しなければならなかった俺としては、今か今かと気を急かせながら配達業者を待っていると、遂に、配達業者がやってきたようだ。

 配達業者からの謝罪の言葉を聞き流しながら、商品の受け取り及びサインをした俺は、すぐにベッドまで移動し、アミュスフィアの起動方法やらだけに目を通して、取扱説明書を読む手間すら省いてまで、急いでもう一つの現実へと飛び立っていったのだった。

 

 

 

 

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 白衣に身を纏った男は、ゆっくりと足音を鳴り響かせながら、白く無機質な通路を歩いていた。ここ最上階十二階は、他の階とは違って窓が存在せず、この空間に一人誰かを放置すれば、出口を見つけ出すのにかなり苦労することだろう。

 しかし、男にとっては、この通路を歩くことは最早日常であり、手に取るように目的地へと足を運ぶことが出来る。やがて目的の地点まで通路を歩き終えた男は、カードキーを使用して、厳重にロックされたドアを開く。

 左の通路一面に張られた、黒色のガラスの下部にあるパネルを操作すると、こちらからも、そして向こうからも、お互いの様子が伺えるようになる。ガラスが透明になったのを確認した男は、やはり彼女を見る度に、胸に走る無力感も程々に、ゆっくりと口を開いた。

 

 「こんばんは、木綿季くん」

 

 男がガラスの向こうに居る彼女にそう訊ね掛けると、彼女も返事を返してくれた。

 

 「こんばんは、先生。…この時間に来るなんて、珍しいですね」

 

 「えぇ、木綿季くんに、少し話しておきたいことがあってね」

 

 「…何ですか?」

 

 「…今日の午後十一時から、ALOというゲームの中で<伝説の城>なるものが甦るらしいよ」

 

 「っ!」

 

 「…もしかすれば、木綿季くんがあの世界で仲良くしていた人たちも、そこを訪れているかもしれない…行ってみては、どうかな?」

 

 「……」

 

 この提案に黙り込んだ彼女が、どんな表情を浮かべているのか、男には分からない。彼女は今、仮想世界に居るのだから、その表情をこちらが読み取ることは出来ないのだ。

 暫くの間、男は彼女の返事を待ち続けていたが、彼女が言葉を放つ気配は未だ感じられなかった。

 

 「…それだけだよ。じゃあ、また明日」

 

 「……」

 

 普段は明るく振舞う彼女は、男の去り際の挨拶にさえ、応えなかった。

 

 

 

 

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 ALOにログインしようとすると、先ずは初期設定画面に移された。なんでも、元SAOプレイヤーに関しては、あの二年間のデータをこの新生ALOに引き継ぐか、若しくは新規データを作るかを選べるようで、俺は迷わず前者を選択した。

 選ぶ種族は……風妖精にしよう。SAO時代のデータを引き継ぐと、アバターの容姿も丸っきり同じような感じになるようだ。鏡に映る俺の姿は、四枚の翅を携え、黒っぽい緑髪に変化しただけで、つい数か月前と俺とは、髪色と翼が翅になったことぐらいしか変化はない。

 最後にキャラネームを決めるところまで来たので、今までと変わらず、間違ったスペルのまま<arufa>と打ち込み、ゲームを開始しようとする。

 如何やら初期リスポーン地点を選べるようなので、噂の浮遊城が出現するらしい<イグドラシル・シティ>なるエリアを選択し、懐かしの浮遊感に包まれた。

 

 アルファ「…アインクラッド…」

 

 イグドラシル・シティなる街に転移してきた俺は、まず自分の装備が、数カ月前のあの日と変わりないことに気が付く。

 だがそんなことはどうでも良くて、既に十一時からは十七分も遅れているが、星が煌めく夜空を見上げると、いつか君と眺めたあの浮遊城が、宙に浮かんでいることを確認できた。

 新生アインクラッドを目指して、数多の妖精たちが翅を羽ばたかせながら、空へと舞って行く美しい光景を眺めることも無く、俺ははなっからの全力で飛翔を開始した。俺のジェットエンジンのような急飛翔に、周りのプレイヤー達は驚愕していたが、そんなことを気にしている暇なんて、俺には無いんだ。

 やがて辿り着いた、アインクラッド第一層。主街区に設置された着陸エリアに飛び降りた俺は、息をつく間もなく、はじまりの街を駆け始めた。街の所々はあの世界とは違うところがあるが、街の構造自体が大きく変わっているわけではないようだ。

 俺は街の通路から、はじまりの日にキリトを追い掛けた道順を一度も違えることなく、一目散にホルンカの森へと向かって行く。

 

 アルファ「…ハァ…ハァ…」

 

 仮想世界だというのに、息が切れ始めた。無性に呼吸が苦しい。この息切れが何を意味するのか、それは俺が一番よく分かっていた。なればこそ、俺は止まれない。

 

 …多くの人にとっては、今日は何らいつもと変わらない、ありきたりな一日だろう。でも、俺にとっては、今日は特別な日だった。

 本日は、五月二十三日…君の、誕生日だ。そんな大切な日に、アインクラッドがこの新生ALOにて復活することが、現実世界で大々的に告知されていた。「必然だ」そう思わずにはいられなかった。

 …こんなの、ただのこじつけだろう。君にとっては、今日は特別な日かも知れない。でももう俺にとっては、何にも関係のない日ではないか。…それでも、君ならば、この特別な日に、この地に来てくれるんじゃないだろうかと、そんな期待を辞めることは、やっぱり出来なかった。

 

 ──愛している。

 

 君がくれたあの言葉が、偽りの物ではないと思いたかった。だからこそ俺は、今必死に大地を疾走し、そこを目指しているんだ。

 ……もう直ぐ、辿り着く。終わりに、辿り着く。君と初めて出会ったその場所に、辿り着く。…もうアインクラッドが出現してから、三十分も経ってしまった。完全に、遅刻だ。

 ……それでも君は、そこで待っていてくれるのだろうか。鬱蒼と生い茂る草木を潜り抜け、息絶え絶えになりながらも、俺は遂に、森の中で少しだけ開けたその空間に、辿り着いたんだ。

 

 アルファ「……ユウキ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺の呟きは、誰も居ない森の中で、反響した。

 

 一筋の光明に縋りついて、やってきた出逢いの場所に、君は居ない。

 

 でも本当は、分かっていた。

 

 君がここに来ないことぐらい、分かっていた。

 

 それでも、君と創り上げたあの二年間が、君が俺に向けてくれたその言葉の一つ一つが、嘘であったとは、思いたくなかった。だから、ここまでやってきた。だけど、真実は──

 

 …苦しい。苦しいよ。どうして人は、こんな感情を抱くように出来ているの?教えてください。この胸が張り裂けそうな感情に意味があるのならば、それを教えてください。

 

 ポツリ、ポツリと、大地に雫が零れ落ちる。仮想世界では涙を流しやすいとはよく言うが、例え俺が今すぐに現実世界に戻ったとしても、きっと、俺は向こうでも涙を流してしまうのだろう。

 …もう、現実世界では涙を流したくなかった。向こうの世界にまで、この悲しみを持ち越したくなかった。ボロボロと、涙が止めどなく溢れ出してくる。嗚咽が、漏れ始める。身体に、力が入らなくなる。

 

 「……」ザッ

 

 ふと、俺の背後から足音が聞こえた。君がここに来てくれたのだと、無性にそう思った。……だけど、そこに居たのは、いつかの日に見たことのある植物型モンスターだった。

 

 アルファ「ああああああぁぁァァァッ!!?」

 

 もう何処に放てばいいのか、やり場の無くなった感情をぶつけるように、俺は背中に納刀してあった両手剣を引き抜き、モンスター目掛けて振り抜いた。あの世界で培った剣技など、そこには見る影もない。

 ただ力任せに、感情のままに、何度も何度も剣を叩き付けた。頬に涙を伝わせながら、獣のように咆哮を上げ、モンスターを蹂躙した。いつの間にか、モンスターは居なくなっていた。それでも、俺は剣を叩き付けることを、暫くの間辞めはしなかった。

 

 アルファ「……」

 

 呼吸が乱れる中、涙は今尚溢れ出してくる。口の中に、涙のしょっぱい味が広がる。激情に身を任せ、俺はその果てに、少しだけ冷静になれた気がした。

 ……ようやく、気が付けたんだ。君がくれた言葉のその一つ一つは、決して嘘じゃなかった。ただ、それが過去のものとなっただけなのだ。確かにあの日々の中で、君は俺に愛を向けてくれた。でもそれは、過去の話だ。

 ……いつまでも、過去に囚われ、今を見ていなかったのが、俺なんだ。…俺達生きとし生ける者は、前を向いて生きなければ、ならない。それが、君のくれた言葉の一つだ。

 ……ならばもう、けじめを付けよう。今日から俺は、君を過去のものとしよう。だから…だから──

 

 アルファ「……今日までずっとぉ、大好きでしたぁ…さようならぁ…ユウキぃ…」

 

 俺は独り、森の中で崩れ落ちながら、君への別れを言葉にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 ここまでよく頑張りました。さぁ、後は…。

 次回の投稿日は、明日となります。

 では、また第113話でお会いしましょう!
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