~SAO with Yuuki~   作:うずつるぎ

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第83話 命の輝き

 第五十一層の圏外村に転移し、俺とアルゴは一目散に東へと進み始めた。やはりアルゴの敏捷ステータスは凄まじく、次第に俺と彼女の間にある距離は広がって行く。フレンド機能を利用した位置情報探知が出来たのならば、討伐隊が今どこにいるのかを把握することが出来るのだが、暫定オレンジプレイヤーである俺とアルゴでは、グリーンプレイヤーに対してはその機能さえ使えない。

 オレンジギルドに所属するグリーンプレイヤーを利用した犯罪がやり辛くなるこの機能に、普段は感謝していた俺も、今この瞬間だけは歯痒い思いをさせられていた。俺は俺のペースで、しかし全力でフィールドを駆けていく。そんな俺の脳内では、ある疑念が生じていた。

 …リザレンの言っていたボスとは、恐らくPoHのことなのだろう。だが、攻略組との紛争を仕掛けるというのなら、どうして午前二時半ぐらいのギリギリの時間で、討伐隊が襲来してくる時間帯を聞きに行ったのだろうか。例え人目を気にしていたとしても、大体午前零時ぐらいには情報屋とコンタクトを取ってもいいのではないだろうか?残り三十分でそのことを知らせたとしても、例えオレンジプレイヤー同士ではフレンドメッセージを送れるのだとしても、果たしてその短い時間で満足に奇襲の準備を整えられるのだろうか?

 …いや、冷静に考えるなら、奴らは地の利を利用した己の根城にて討伐隊を待ち構え、そこで人数差を覆しに来るだろう。PoHも事前に仲間たちに、わざと情報を流して、討伐隊を罠に嵌める作戦を話しているはずだ。そしてわざわざ時間帯をずらしたのは…まさか、挟み撃ちか!?半数のレッドプレイヤーが洞窟の複雑な地形を利用して、討伐隊をバラバラに分散してから、もう半数のレッドプレイヤーがその退路を塞ぐ。それならば、転移結晶による脱出に失敗した討伐隊参加者は、軒並み死亡ということもあり得るだろう。

 …クソがッ!こうしている間にもユウキが死んでしまったら俺はどうするつもりなんだよ!?二人してオレンジ化する必要はなかっただろうが!!…落ち着け落ち着け俺、まだユウキの体力バーが動く気配はない。ということは、アルゴが討伐隊に追いついた可能性が高いだろう。そのうちアルゴからその趣旨のメッセージが届くはずだ。それに、今のは結果論だ。あれはアルゴが俺をサポートしてくれたんだから、感謝こそすれど文句を言う筋合いなど無い。

 俺は、焦る心を静めて、周囲にレッドプレイヤーがいる可能性も考えて辺りを注意しながら、更にフィールドを駆けていく。途中でモンスターに遭遇することはあったが、正直言って構ってられる余裕はなく、全て適当にあしらうのみだった。

 しかし、俺の予想は大外れであった。アルゴにも、ユウキ達討伐隊にも、挟み撃ちの可能性が高かったはずのレッドプレイヤー集団にさえも出会わないまま、例の小洞窟が視界に入って来たのだ。ふと、疑問符で溢れ返っている俺の脳内に、洞窟内で響く怒号が聞こえてきた。

 …既に、戦闘は始まっている!?アルゴは間に合わなかったのか!?それに気が付いた俺はすぐにそちらに参戦すべく、山肌を駆け上がり、その麓にひっそりと隠れた洞窟の入口へと向かおうとした。しかしその時、視界の左奥に視線を感じて、既に臨戦態勢を取っていた俺はそちらに投げピックを投げつける。すると、投げピックを投擲した空間が揺らいだ。

 

 アルファ「誰だッ!」

 

 返事は無いとは分かりつつも、俺はそう叫んだ。だが、またまた俺の予想に反して、つい一カ月ほど前に見たケープの女が姿を現し、言葉を発する。

 

 アルファ「…兇手ノエル…」

 

 ノエル「覚えてくれてたんだ。なんだか嬉しいよ。…だけど、私の依頼は君の排除じゃなくてね。君と闘うつもりは一切無いよ。これホント」

 

 俺が深く身構えると、彼女はおどけた様子で武器を持たないまま、そう返事を返してきた。俺はそんな彼女を不審に思いつつも、いつでも斬りかかれるように体勢を崩さないまま、訊ね返す。

 

 アルファ「…何のつもりだ」

 

 ノエル「…今この洞窟の中では、ラフコフと攻略組が殺し合いでもしてるんじゃないかな。まさに生き地獄ってやつを体現した血みどろの闘いなんだろうね。そんな双方が狂気に吞まれた戦場に、君一人が向かったところで、果たして何が出来るって言うのかな?」

 

 アルファ「くだらねぇ御託は結構だ。攻略組を助けに行く。…俺がアイツらの代わりに殺さなきゃならねぇんだ」

 

 ノエル「…はぁ~…君も結構狂ってるんだね。しかもよく見たら、君、既にオレンジだし。粗方こっちの手先だった情報屋でも潰しに行ってたのかな。……でも、もしも洞窟の中に、PoHがいないって言ったら、君はどうする?」

 

 このやりとりを交わしている内にも、刻一刻と誰かの命が奪われる瞬間が近づいているかもしれないのだ。俺は彼女との会話を切り上げて、洞窟へと足を踏み入れようとした。しかし、彼女の意外な発言に、俺は思わず言葉を返してしまう。

 

 アルファ「……は?いないわけ無いだろ。そもそもこの殺し合いはPoHが作り上げたもので、アイツも洞窟の中で暴れ回ってる──」

 

 ノエル「その認識が間違ってるんだよ。PoHは殺し合いの現場にはいない」

 

 アルファ「見据えた嘘だな」

 

 ノエル「ノット偽りさ。PoHは洞窟じゃなくて、この山の先にいる。…ま、信じるか信じないかは、君次第なんだけど」

 

 アルファ「……仮にその話が本当だったとして、それを教えてお前に何のメリットがあるんだ」

 

 ノエル「……さぁ?別にホントのPoHの居場所を教えろ、だなんて依頼を受けたわけでも無いけど…強いて言うならラフコフも一枚岩じゃなかった、的な感じかな。……それと、もう一つ、或いは君か彼女ならば…と私が期待しているから…かもしれないね」

 

 アルファ「……」

 

 …真実の眼の使いどころは、ここだったのだろうか。だが、先程使用してしまった真実の眼は、もうすでに破損してしまい、ポリゴン片へと変化していた。しかし、もしこの場で真実の眼を使用したとしても、それは緑に光り、彼女の言葉は真であったと、そう告げられる気がしていた。それ程にまでに、俺は彼女の言葉にウソを感じ取れなかったのだ。特に、私が期待しているから、という取ってつけられたような一言が、彼女が何処か救いを求めているように、そう見えたのだ。

 …もし、本当にこの先にPoHがいるというのなら、俺が洞窟に侵入したとしても、この事件の張本人をみすみす見逃してしまうことになる。例えラフコフのメンバー99%を捕らえられたとしても、残りの1%に元凶であるPoHがいるのならば、この悪夢は繰り返されるに違いない。

 故に、俺は強烈な葛藤の末、洞窟から踵を返して、再び山肌を登り始めた。

 

 ノエル「ふぅーん…私の言葉、信じるんだ。それじゃ、頑張りなよ」

 

 宣言通り俺に危害を加えてこなかった彼女は、そう言い残してから再びハイディングを行った。それを横目で確認した俺は、彼女のことは一旦放置しておいて、山肌を登り続け、頂上へと至る寸前に、山が崖のようにもしくは凹んだように崩れ去った箇所に辿り着く。そこには…その穴の中を見下すように佇むローブの男がいた。

 

 アルファ「……PoH…」

 

 PoH「よぉ、ようやく来たか。待ちくたびれぜ」

 

 …まさか、本当にPoHがいるとは想定外だった。相変わらずの美声で俺にそう返してくるPoHに、俺は刀を構える。しかしPoHは腰のホルスターに収めたドでかいダガー…もはやダガーの域を超えているその刃物を抜くことは無かった。

 

 PoH「おい、こっから洞窟の中の様子が丸見えなんだけどよ。お前も覗いてみろよ?」

 

 アルファ「……」

 

 PoHに言われるがまま、底の方から聞こえてくる絶叫を無視できなくて、俺は崖の方へと移動した。

 そこに映った光景は、まさに阿鼻叫喚と呼ぶに相応しい、泥沼の戦場である。ラフコフのメンバーも、討伐部隊のメンバーも無茶苦茶に剣を振るい、快楽、苦痛、悲愴、憤怒、それぞれがそれぞれの想いを言葉にならぬ咆哮で表現しながら、お互いの身体を斬りつけ合う。

 その過程で敵も味方もその体をポリゴン片へと変化させた。中には捕縛に成功しているプレイヤーもいるが、次の瞬間には剣を向けられている。その地獄を俯瞰して、思考を停止させそうになってる最中、PoHの強烈な嗤い声が聞こえてきた。

 

 PoH「クヒャヒャッ!!見たかよアルファ!キリトの野郎、また殺しやがったぜ!これで二人目だァ!!」

 

 確かに、そこには色の無い瞳でラフコフメンバーを一人殺した、キリトがいた。抱腹絶倒、そんな様子で腹を抑えながら嗤うPoHを見て、俺は怒りさえ忘れ、純粋なる疑問をPoHに呈示した。

 

 アルファ「……お前はどうして、こんなことを起こしたんだ…?こんなことに、何の意味があるって言うんだ…?」

 

 PoH「…意味…意味だって?」

 

 俺の呟きを耳にしたPoHは俺の耳元に囁くように、その答えを言い放った。

 

 PoH「…いっつも最前線で偉そうにしてやがる、英雄気取りの攻略組の野郎どもを人殺しに…特に、キリト、アイツに殺しの味を覚えさせたかったんだよッ!!」

 

 アルファ「……は…?」

 

 俺が彼の言い放った意味不明の動機に呆けていると、彼は狂った笑みを浮かべながら、俺に事細かに説明を始めた。

 

 PoH「だからこそ、俺はラフコフを作り上げた。そして、良い頃合いで攻略組に情報を流した。ラフコフには撤退は出来ないが、迎撃は出来るタイミングで、だ。そしたらここは戦場になる。そして、俺の望んだ通り、キリトは俺の下僕を殺したァ!!でもよォ、分かるかアルファ?アイツは絶対にレッドに堕ちないんだろうぜ?俺はアイツのそういう芯の強さがたまらねぇほど愛おしいんだァ!!俺様の愛するキリトそのものなんだッ!?お前はァ!どう思う!?」

 

 アルファ「……てめぇ…そんなクソみたいな理由でッ!人の命を玩具みたいに使ってんじゃねぇよッ!!」

 

 PoH「ヒャァ!」

 

 攻略組に、キリトに、人殺しの罪を背負わせたかっただと?その為だけに…ッ!?しかもそれが、例えどれだけ歪んだものであったとしても、お前を慕って信じてきた仲間を、ゴミのように使い捨てにしただと!?

 俺はその事実を認識し、遅れて身体中に巡り始めた苛烈な怒りを滲ませた刀で、PoHの首元目掛けて刀を振り抜いた。しかし、それはダガーを抜刀したPoHに呆気なく受け止められる。PoHはまだ喋ることがあるのか、更に言葉を続けた。

 

 PoH「そしてこの戦争を引き起こした目的はもう一つ…それがお前、アルファだ」

 

 アルファ「…どういうことだ」

 

 PoH「お前と初めて出会った時、その時のお前はまだ、殺しを躊躇う普通のプレイヤーだったろ?だが、いつの間にかお前はジョニーを殺して!その殺しの罪を背負って尚ッ!あの日俺に迷いなく剣を振るって来た!受動的な殺人とは違う、ただ能動的に俺を殺すためだけに剣を振り抜いたッ!!その時俺は思ったんだよ。もしかしたらこいつも、キリトと同じ存在なんじゃないかとな。…だがなぁ、やはりキリトは唯一無二ッ!キリトと同等の愛を注ぐことなど不可能ッ!?お前じゃキリトには及ばないッ!だが俺は今すぐにでもキリトを殺したいッ!!ならばっ!代わりにアルファ!貴様を殺して今は満足しようじゃあないかぁ!?…そう思った俺は、ノエルにお前だけをこっちに誘導するよう、依頼したんだよ」

 

 アルファ「……」

 

 PoH「殺しちまうに、お前には是非とも聞いておきたかったんだ。…お前は何の為に能動的に殺しを行おうとするんだ?まぁ、なんにせよ能動的に殺しをする奴なんて、頭のイカれた異常者しかいないんだろうが。もしかして自分が正義の執行人とでも勘違いしてるのか?」

 

 アルファ「…お前が俺に何を思おうが、俺が剣を振るう理由は、彼女に害を為す障壁を取り除くためだけだ。それに、正義も悪も、お前みたいな対立を演出したい人間が作り出すんだろ?本当の所は正義だろうと悪だろうと関係ない。そこに在るのは、己の信念のぶつかり合いだけだ」

 

 PoH「ほぉ…少しは楽しめそうだぜ。それじゃあ、イッツ・ショウタイム、といこうかァ!!」

 

 そうして、俺達は月明かりさえ見えない闇夜の中、己の信念を激突させたのだった。

 

 

 

────────────────

 

 

 

 ユウキ「あ、アルファ…!」

 

 アルファがいきなり何を言い出すかと思えば、彼はいきなり何処かへと走り去って行ってしまった。もう直ぐラフコフ討伐戦が始まるというのに、一体どういうつもりなのだろう。ボクは今すぐ彼を追い掛けたい、という衝動に駆られたが、彼はボクに伝言を頼んでいる。それを果たさない限りは、この場を動いてはいけないだろう。

 

 アスナ「…アルファ君、どうしたんだろうね」

 

 クライン「忘れ物でもしたんじゃねぇの?」

 

 やがて五分後、討伐戦参加予定者が全員揃い、レモネードが手短に挨拶を行っていた。すぐに戻ってくると約束したはずの彼は、まだ戻ってこない。やがて挨拶も終了し、とうとう出発の時間となる。

 なので仕方なく、レモネードにアルファが後から遅れてくる、ということを伝えておいた。ボクはアルファのことが気になって、フレンド機能にある位置情報追跡を行うと、彼は確かに、三十三層の主街区の端にいた。フィールドへ進み始める五十人ほどのメンバーの最後尾で、ボクは迷いに迷った挙句、キリトに伝える。

 

 ユウキ「…キリト、ごめん。ボクやっぱりアルファのこと、ここで待ってるから…ボクはアルファと一緒に後から行くよ」

 

 キリト「…分かった。みんなには伝えとくよ」

 

 ユウキ「うん、ありがと」

 

 討伐隊がフィールドの闇に消えて行くのを見送ってから、ボクは誰一人として外を出歩いていない、ゴーストタウンさながらの主街区のベンチに腰掛けて、彼の位置情報を眺めていた。彼の位置情報は相変わらずその場から動かず、近くにアルゴもいることから、彼がボクに嘘をついたわけではなく、本当にアルゴに呼び出されたのだろうことが予想できた。

 しかし、あまりにその時間が長いから、いっそボクがアルファを迎えに行こう、とベンチを立ち上がって三十三層へと移動するために転移門へ向かって行く。すると突然、彼とアルゴの位置情報が更新された。ボクは一瞬目がおかしくなったのかと、一度位置情報マップから目を逸らしたのだが、やはり、転移した先は五十一層の圏外村だ。彼らのアイコンの移動速度からして、全速力で小洞窟があるとされている方角へ走っている。

 それを見た瞬間、ボクは背中がゾクッとするような、得も言われぬ不安感に襲われ、自然と小洞窟に向けて駆けだしていた。こんなにも恐ろしい気持ちを味わうのは、ボクの人生では初めてだった。しかし、ボクが如何に全力でフィールドを駆けようとも、距離的な関係で、彼に追いつくことは出来そうにない。

 どうしたの?何があったの?と頻りにメッセージを送信しても、いつもなら、大丈夫だ、と、そう返事が来るはずなのに、待てど暮らせど彼からメッセージが返ってこない。そんないつもとは違う様子が、ボクの胸奥に芽吹いた恐怖心を増幅させる。アルファは洞窟の前に辿り着いたのか、その場でニ、三分の間立ち止まっている。その時点ではボクはまだ、主街区から小洞窟までの道のりが、あと三分の一ほど残っていた。

 普通、ダンジョンに侵入したプレイヤーの位置情報は、例えフレンド機能の一部である位置情報探知でもその現在地を把握することが出来ず、それを可能とするのは索敵スキルから派生した追跡スキルを利用するしかない。であれば、何故アルファの位置情報が表示されたままなのか。恐らく、彼は何故か洞窟に侵入せず、そのまま山肌を登っているようなのだ。

 しかし、ボクにはその理由が分からない。ようやく目的地であった小さな山の目の前にまでやって来た。さぁ、もうすぐアルファに何があったのか、それを問い質せる、そんな呑気なことを考えていたその時──

 

 

 

 突然アルファの体力バーが約5%、減少したのだ。ボクはそれを見て、急激に全身に巡る血の気が引いた感覚に襲われた。約5%、それは一見すれば普通のダメージ量にも見えるが、アルファの場合は別なのだ。

 アルファの装備しているコートは、耐久値が一定の割合残っていれば、受けるダメージを50%軽減するという能力を持っている。つまり、アルファは本来一割体力が削られる所であったのだ。しかもそれは、ボク達よりも低レベルだと思われるレッドプレイヤー達から、である。その二点を考えるのならば、これは異常なダメージ量だと解せるだろう。

 このままでは、最悪アルファが…。それを考えるだけで、頭の中がチカチカと点滅し、世界はモノトーンへと移行する。図らずとも腰が抜けてしまいそうになるが、その場で崩れ去りたい気持ちを抑え込んで、ボクは一心不乱に山の麓まで走り、アルファと同じように洞窟の入り口前にまでやって来た。

 洞窟の中からは、討伐隊、又はレッドプレイヤー達の絶叫が絶え間なく響き渡っている。…彼らは死に瀕しているのかもしれない。だが、、ボクにとってはアルファの方が、よっぽど大切なのだ。僅かながら洞窟に後ろ髪を引かれるも、ボクは急いでアルファの元へと足を進めようとした。

 

 

 

 ──だが、完全にアルファの位置情報に釘付けになっていたボクの目の前に、投げピックが一本飛んできた。回避不能かと思われた一撃であったが、鍛え上げられた判断能力と天賦の反応速度により、その一撃を躱した。

 しかし、次の瞬間に、己の首に嫌な予感を感じ取り、腰に帯刀していた片手剣を空打ちした。すると、予想通りに首元に向けられていた一閃を片手剣は受け止め、間一髪で急所を守り切った。その衝撃を利用して後退するも、相手はボクを追ってこない。

 

 「君には悪いけど、この先は彼しか通しちゃいけないって、依頼を受けてるんだ。だから、君には大人しく洞窟の方に向かって欲しいな。そうしたら君と闘う必要もないわけだし」

 

 ユウキ「…兇手、ノエル…」

 

 ノエル「お~、君も覚えててくれたんだ。かなり嬉しいね」

 

 彼女の持つ異名通り、ボクは大鎌によって首を狩られかけた。何とかその死神の如き一撃を回避し、一命を取り留めるも、アルファがいる方角は、兇手ノエルによって綺麗に防がれている。しかし、視界の左端で、再びアルファの体力が削られるのが見えた。

 …早く、早くアルファを助けないと、こんな所で足踏みしてる場合じゃないのに…ッ!ボクの心は切羽詰まった焦燥に駆られ、早く前に進め!と身体がもどかしいほどに疼く。そんな中、兇手ノエルは対照的に、のんびりとボクに話し掛けてきた。

 

 ノエル「最初に言った通り、君はこの先には進めないんだ。だからこのままお引き取り願いたい──」

 

 ユウキ「……ボクの……ボクのッ!邪魔をするなぁぁぁぁあああ──ッ!!!」

 

 激流のように荒れ狂う感情の爆発。腹の奥底から溢れ出した叫喚。再三アルファの体力バーが減少し、遂に居ても立っても居られなくなったボクは、是が非でも今すぐに彼の元へと急行すべく、片手剣を月光波で強化した状態で、アクセル全開の剣を突き出した。

 その動きはまるで片手剣ソードスキル<ソニックリープ>だ。兇手ノエルはそれに驚きつつも、轟音と共にボクの剣を受け止め、しかし大鎌はボクの剣に打ち砕かれる。だが、同時にボクの動きも抑制され、彼女の壁を超えることは出来なかった。彼女は瞬く間に片手剣を装備し、先程までとは違った色の無い瞳を向けてきた。

 

 ノエル「なら仕方ない。狩らせてもらうよ」

 

 

 

────────────────

 

 

 

 十数手ほど、俺はPoHと剣戟を結んだ。しかし俺の剣は全て受け止められ、或いは受け流され、代わりに奴の剣は的確に俺の身体を捉えようとしていた。鍛え上げた足捌きで奴の攻撃を躱し続けるも、やはり最初の一撃を決めたのは、PoHであった。

 俺の被ダメージカット効果を持つコートの上からそのダメージとは、奴の持つダガーが恐ろしいほどの攻撃力を持っていることが分かる。

 

 PoH「こいつは友斬包丁って言ってよ。モンスターを倒すと攻撃力が下がるが、人を殺す度に攻撃力が上がっていく魔剣だ。オレ様にピッタリの代物だろ?…お?もうお話をする余裕もなくなったってか?もっと俺を楽しませてくれよぉ?」

 

 事実、俺は奴と会話を楽しんでいられるほどの余裕はなかった。がしかし、そのまま奴に呆気なく殺されるほどの実力差があるわけでもなかった。

 確かに奴は、この世界では珍しい、人間の急所を的確に突いて来る…いわば殺人術を確立していた。だが、俺もこの一年半以上の歳月をかけて、サツキが残した剣技を模倣し、殺人術に対抗できるだけの剣技を確立していた。そしてPoHは、ユウキのようにバカみたいな反応速度を持っているわけでもなかった。

 故に、二撃目を決めたのは俺の方である。俺の刀による一撃が、PoHの左肩を抉った。しかし同時に俺の右肩にも奴のダガーが掠め、三撃目はPoHのものとなった。…メッキはあと一撃分ある。もう少しPoHの癖を掴みたい。そう考えた俺は、迷うことなく剣戟を再開する。ギャリンッ、ガキンッ、と金属がぶつかり合う音を無人のフィールドに響かせながら、火花を散らし合いながら、五撃、六撃、剣を重ね合わせたところで、俺とPoHの剣は交差し、同時に俺達の命を削り合う。

 PoHは見た目通り防御は薄いのか、俺は二撃与えて体力を17%程削ったのに対し、PoHは三撃で14%だ。…もっともメッキが無い状態であれば、既に三割命を削られているのだが。しばらくの剣戟の中で確信したことと言えば、やはり俺よりもPoHの方が剣の腕は確からしいことぐらいか。

 

 PoH「…やるじゃねぇかよ。流石はキリトのsubstituteと言った所だ」

 

 アルファ「少なくとも、今し方死神に鎌を向けられてるのは、お前の方だぜ」

 

 PoH「ようやく喋りやがったか。しかし、お前に俺を殺す勇気なんぞ…いや、それは愚問だったな」

 

 アルファ「安心しろ、しっかり殺してやる。次点で束縛だ」

 

 俺は言葉の通り、PoHを殺害するつもりでいる。先程叫び散らかしていたあの発言がPoHの行動原理であるというのなら、そんな危険思想を持ったプレイヤーは生かしておけば、必ずユウキやキリトの害となる。束縛なんて甘い考えは許されない。

 …PoH視点では、俺の基本防御力はメッキのある状態で想定されているだろう。となれば、PoHもこのまま戦いを続ければ先に自分が死ぬ可能性が高いことを理解しているはず…ならば、俺は仮想のメッキを大切に、戦況を運ばねばなるまい。

 故に俺が選択したのは、奇策妙計だ。まずはポーチから引き抜いた投げピックを数本投擲する。PoHはそれを意も介さずにこちらへ突っ込もうとしてきたが、その投げピックに毒が塗られていたのに気が付いたのか、鬱陶しそうに投げピックの迎撃を行った。その隙に奴の左側へと回り込んだ俺は、そこからPoHを斬り上げるようにして…と見せかけて右手を秘かに動かし、ストレージから巨大な瓦礫を具現化させる。

 見事、瓦礫と己の友斬包丁を衝突させ、隙の生まれたPoHに俺は綺麗な一撃を加えた。追加で足蹴りを浴びせようとしたが、PoHは驚いたようにその場を引く。俺の剣がクリーンヒットしたようで、PoHの命は残り七割だ。

 

 PoH「…てめぇ、ノエルみたいなことしやがんな…面白れぇ、久しぶりにゾクゾクしてきたぜぇ!!」

 

 PoHは高揚感の高まる声色でそう叫ぶと、俺と同じように自前の投げピックを投擲してきた。俺は特に手間取ることなく丁寧に投げピック四本を迎撃した…はずであったのだが、完全に前方から迫る投げピックに覆い被さり、その姿を隠していた五本目投げピックが俺の頬に突き刺さる。何か毒が塗られていただろうが、俺の抵抗値が勝ったらしい。命を二割に落とし込むに留まった。

 しかしその隙にPoHは、俺に煙玉を投げつけていた。辺りが瞬く間に濃い煙色で覆われ、視界は上手く機能しなくなる。だが、毒煙というわけではないようだ。煙玉を多数使ったのか、更に煙は濃くなっていった。その時、俺は右側の煙が動いていることに気が付き、反射的にその場を一歩引いた。コンマ一秒後に、煙の中からギラリと輝く刃が飛び出して、俺の身体を斬り裂かんとしてくる。

 俺はPoHがいるであろう場所に剣を振ってから、すぐに煙の外を目指した。しかしどういうわけか、奴はこの煙霧の中でも俺の位置を把握できているらしい。俺の行く手を阻むように、再び刃が飛んできた。それが俺の右腕を僅かに掠め、しかしそれだけで俺の体力バーが更に8%程低下する。

 …このままではジリ貧だ。そう判断した俺は、ストレージから四角い石色の木箱を取り出し、そのアイテムを使用する。

 

 アルファ「そこだァ!」

 

 PoH「シィッ!!」

 

 その木箱を中心として風が吹き荒れ、濃煙が拡散した。その中で先に動いたのは俺で、PoHが反応する前に俺の刀がPoHの身体を捉える。奴の命は残り65%。入れ替わるように突き出してきたPoHの左脚を、俺は左太ももの側面で受け止めたのだが、まるで剣を突き刺されたような鈍い痛みと共に、想定以上に体力を削られてしまう。

 それによって俺の命も残り65%となる。奴のブーツの先端をよく見ると、そこには鋭利なナイフが装着されており、俺はそれによって身体を貫かれたのであろうことが理解できた。

 

 PoH「<霧払い>か。厄介なアイテム持ってるじゃねぇか」

 

 アルファ「そういうてめぇも、クソみたいな靴履いてんじゃねぇよ」

 

 どんなアイテムでも役に立つだろうと、色々持って来たことが功を奏したようだ。先程使用したアイテムは<霧払い>という代物で、本来ならばフィールドやダンジョンの砂煙や濃霧を取り除くために使うのだが、こういうイレギュラーな使い方も出来る。

 お互いに憎まれ口を叩いてから、再び戦況をこちらの流れへと持ち込むべく、俺は次なる策を講じた。ポーチから取り出した、いつかの火山ダンジョンなどで入手できる<炎の凝塊>を小さな花火玉のような球体に押し付けて、地面に叩き付ける。PoHは煙玉かと勘違いしたようだが、俺はそのまま敵前で一瞬目を瞑った。

 次の瞬間、瞼の裏からでも分かるほどの強烈な光がカッ!と発生し、PoHの呻き声が聞こえる。

 

 PoH「ぐぁ…目潰しか!?」

 

 アルファ「…」

 

 例え視界を潰したとしても、周囲の音を拾うことで相手の攻撃に対応可能であることを、俺はユウキから学んでいた。だからこそ、俺は爆竹のようなアイテムも同時に使用して、バチバチバチッ!とけたたましい爆音を鳴り響かせる。

 それによってPoHが俺の位置を把握できないように対策をしてから、滅茶苦茶に友斬包丁を振るうPoHの背中を鋭く斬り伏せた。左から右へと斬り落とすように剣を走らせた俺の一撃でPoHの命は残り半分となる。思ったよりも閃光爆薬の効果時間は短く、PoHは視界を取り戻し始めたようだ。

 

 PoH「薄汚ねぇイエローモンキーがァ…」

 

 これまではあくまでも、俺との戦闘を楽しんでいたPoHが、怒りを露わにしたことを受けて、俺はここが勝負の転換点かと理解し、続けて妙策を切ることにした。これは次のユウキとのデュエル用にでも使おうと思っていたが、今ここで実戦投入する以外の選択肢など無いだろう。

 俺はPoHと同じように煙玉を数個投げつけ、辺りを煙で覆った。だが、先程は紫色の煙であったのに対し、今回俺が使用したものは薄い白色だ。俺はそんな中録画結晶を取り出して、それを再生し、その場を離れる。

 

 「──転移、グラム!」

 

 PoH「バカか?てめぇ!!」

 

 アルファ「バカはてめぇだ!!」

 

 俺の想定通り、頭に血の上ったPoHは愚直に、俺の声が録音された録画結晶の方へと進んでいった。しかし、そこにあるのは、俺が戦線離脱をカモフラージュした結晶アイテムであり、俺はそこから少し離れた場所に待機していたのだ。

 近くで剣が空打ちされた音を聞いた瞬間に、俺はそちらに剣を貫く。そして俺は、PoHの命を更に一割減らした。だが、俺の作戦に勘づいたのか、PoHも瞬く間に俺の方へと刃を向けて、俺の横腹をダガーが掠める。やがて晴れ始めた薄煙の中で、冷静さを取り戻していたPoHは、恍惚とした表情で俺に語り掛けてくる。

 

 PoH「…流石はアルファ…やっぱりキリトと似てやがる……二番目だ。てめぇは二番目のお気に入りだっ!!」

 

 アルファ「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!」

 

 意味不明の愛情をぶつけてくるPoHに、俺は気色の悪い悪寒を感じつつも、正真正銘の真っ当なる剣戟を挑んだ。俺の残された奇策妙計は、あとはもう、状態異常無効、剣をこちらに呼び寄せる能力、太陽の戎具の変形ぐらいだ。

 となれば、ここからは剣戟の中でPoHの意表を突くしかない。これまでの削りはその為の下準備だ。どれ程PoHの友斬包丁の火力が凄まじく、如何程PoHの方が剣戟の腕が良かろうとも、あと四割なら、俺が死ぬ前に奴の体力を削り切れるだろうという算段である。

 続く剣戟の中で、やはり俺が一手加える度に、PoHは一手二手俺の身体に剣を浴びせてくる。掠めるだけでも俺が刀をなぞらせるのと同じぐらいのダメージが発生し、直撃すれば一気に一割も体力を削られた。お互いの刃がお互いの身体を斬り付け、双方が死の淵へと走り込んでいく中で、俺はこの極限状態に何処か胸を躍らせていた。

 

 ──まだだ…まだ上があるはずだッ!!

 

 PoH「最高だぜッ!!My lover!!」

 

 アルファ「うぉぉぉおぁぁッ!!」

 

 お互いが一段も二弾も剣速を上げ、一見ぐちゃぐちゃにも見える剣戟の中で、しかし確かな技巧を激突させながら、俺達は未だかつてない境地へと至ろうとしていた。

 六割あったはずの俺の命は既に後25%程で、PoHも同じぐらいの残量である。ここに来て、俺の想定を遥かに上回る強さを発揮したPoHに、俺は若干押されていたのだ。

 だからこそ、俺は最後の奇策に出た。勢いよく友斬包丁と俺の刀をぶつけて、牽制するように足を払う素振りを見せながら、俺はPoHから距離を取る。瞬間的に俺に向けて放たれていた投剣を、纏めて蹴散らすように、俺は刀をPoHに投げつけ、そのままPoHに突っ込む。あっさりと刀を躱し、無防備な俺に剣を振り下ろそうとしてきたPoHであったが、その直前に俺の手の内には片手剣が握られていた。確実にPoHの想定外の行動を取ったはずが、PoHはそれに見事反応し、俺の剣を躱して尚ダガーを斬り付けようとしてきた。しかし、俺の片手剣がその軌道を邪魔して、俺の横腹を掠めるに抑えられる。

 …遂に残りの体力残量の割合が逆転した。僅かな焦りを感じた俺は、その片手剣を突き出す。しかし、リーチが足りず、PoHの身体を貫くことは無い…と見せかけて、片手剣は片手槍へと姿を変えた。その最終奥義は、PoHの虚をつくことに成功し、PoHの友斬包丁が俺の身体に届く前に、俺は片手槍上位突進系ソードスキル<アトミック・アサルト>を発動させる。

 ……俺の勝ちだッ!!俺の片手槍が、PoHの丹田に大きな風穴を開けて、PoHの体力バーは空となり、その体がポリゴン片へと変化する──

 

 

 

 

 ──ことは無かった。完全な不意を突いた俺の太陽の戎具の変形攻撃を、PoHはあろうことか完璧なタイミングで見切り、俺の全力のソードスキルをあっさりと回避した。

 ……いや、恐らく見切ったのではない。最初から分かっていたのだ。そうでもなければ、あれ程にまで完璧な反応を取ることは出来ないはずだ。…思えば一手前から気が付いておくべきだった。どうしてPoHが、初見であるはずの、俺の他に使用者がいないはずの指輪の効果を知っていたのかは不明だが、あの時から反応が良すぎたのだ。それに気が付けなかった俺が、愚かであった。

 技後硬直に襲われ、動けなくなった俺に、PoHは勝利の笑みを浮かべながら別れの言葉を述べる。

 

 PoH「レッドの眼は、何処にでも潜んでるってことだ。Last Farewall…楽しかったぜ。愛しのアルファよ」

 

 …恐らく、俺達が普段デュエルをしていたあの場所を、ラフコフの手先の何者かに観察されていたのだろう。太陽の戎具の変形、片手剣を呼び寄せる指輪の効果、この二つは俺がこぞって多用していた技術である。故に、PoHは俺が必ずどこかでこれらを交えてくることを悟っていたと見える。

 完全に、PoHの方が一枚上手であった。囁きを終えたPoHは俺の心臓部分に、短剣基本ソードスキル<ベーシックバイト>を放った。心臓部分へのクリティカル効果もあって、ドスっと深く胸に突き刺さった短剣から広がる鈍痛と共に、二割あったはずの俺の命は、呆気なく消え去って行った。

 ……不思議と、この結果に俺はある種の満足感を覚えていた。ユウキの為に…キリトの為に今後大きな災厄として立ちはだかるであろうPoHを殺せなかったこと自体は、勿論悔しい。だが、俺はこの死闘の中で、これまでに無いほど手を尽くし、これ以上に無いほど全力の剣を生み出したのだ。故に、全身全霊の全力を出し切り、その果てに燃え尽きた俺に、もうこれ以上を、もし俺がPoHに勝てていたら、を望むことは無かった。

 HPバーが消滅し、視界に<You are dead>と紫色のメッセージによって己の死亡宣告が届けられる。凍てつくような冷気が俺の身体を支配したのちに、四肢の末梢から感覚が失われていき、触覚から始まったその喪失は、やがて聴覚、更には視覚へと広がって行った。完全に何も感じられなくなった俺の身体が、最期にポリゴン片へと散ったことだけは何となく理解でき、とうとう俺の命は、そこで終わりを迎えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──だが、懐かしくも愛おしい声が、俺の失われたはずの聴覚を刺激し、その瞬間に全身に血が通った気がした。先程の死神の吐息が一転し、神の息吹が嘘のように全身を温め、五感が呼び戻される。何処か遠くへ散り散りになっていたはずの、俺を構成したポリゴン片が再び一点に集中し、俺の身体を再構築した。

 役目を終えたはずのその命は、まだ輝けと言わんばかりに、再び俺を現世へ降臨させた。色の戻った視界には、まず目の前にPoHがいた。そして俺は己の為すべきことを思い出し、壊れた人形が突然動き出すように、何の脈絡もなく、ソードスキルを発動させた。片手槍による五連撃が今度は完全にPoHの身体を捉え、呆けた顔を浮かべたPoHの命を過剰に削り切る。

 

 PoH「……ウソだろ…?カッカッ…それは反則だぜ……お、れの、キリトを殺、すその瞬、間まで、は──」

 

 PoHは何処かこの現実が信じられないと言った様子で、最期の言葉を述べようとしていた。がしかし、その全てを言い終える前に、彼はその命を散らしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 次回の投稿日は、27日の土曜日となります。

 では、また第84話でお会いしましょう!
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