リトルウィッチアカデミア~闇の魔女と11'sウィッチ~   作:宣伝部長

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謎の究明

「へぇ~ここがクロワさんが現代魔法を研究する為に利用していた場所か・・・・・」

 

「貴女・・・どうしてクロワ先生の事をご存じなのです?」

 

「現代魔法について語り合った旧知の仲なだけさ・・・お互いに意見交換を繰り返して切磋琢磨し合っていたってだけ」

 

「うーん・・・ルアナって本当に謎めいていますわね」

 

「ははっ!!魔女ってのは謎が多い方が魅力的なんだよ」

 

 

 

4人は少し前までクロワが利用していた研究室にやって来ていた。

モノは残されたままになっており、ルアナは今回の件についてめぼしい物が見つからないかと手分けをして捜索を開始した。

 

 

すべてが残った研究室・・・またこの場所に帰って来る強い想いを感じさせる。

この中からお目当ての物を探し出せと言わんばかりの研究成果の多さにルアナは口端を上げていた。

 

 

 

「ルアナ!コレを見てください」

 

「この数値は・・・?」

 

「内容は記されておりませんが、計測した場所が記載されていますから何かを探していたのでしょうか」

 

「クロワ先生が調べてそうな数値となれば・・・魔力として変換出来る他のエネルギー・・・とかでしょうか?」

 

「その線も・・・あながち間違いでもないかもな・・・」

 

「その言い方だと貴方は何を感じ取れましたの?」

 

「・・・・・新たな魔力源・・・とか?」

 

 

 

憶測で話し合うルアナとダイアナ。

ハンナとバーバラは他に大きな手掛かりがないかと必死に探してくれていた。

 

 

 

「(それにしても・・・異常に数値の高い場所がいくつかあるな・・・ラスタバン遺跡、新月の塔、真実の湖、影の塔、ワガンディア・・・・・すべてを回るのは時間がない・・・となると・・・・・)」

 

「(お嬢様・・・・・差し支えなければ私がいくつか見て来ましょうか?)」

 

「(そうだな・・・ラピス!お願い出来るか?)」

 

「(・・・仰せのままに)」

 

 

 

影から聞こえた使い魔に対して指示を出し終えたルアナはふとハンナがいない事に気が付くのであった。

 

 

 

「んっ?ハンナは何処行ったんだ?」

 

「先程まで私と一緒に居ましたのに・・・何処にいったんでしょうか」

 

「皆さん!こちらに来て下さい!!」

 

 

 

噂をしていたらハンナの呼び声に駆け寄るとそこには大きな穴がぽっかりと開いていた。

 

 

 

「あの雰囲気だとココに何かしらの設備が設置してあったんだろう」

 

「えぇ・・・そのようですわね」

 

「この大きな穴・・・クロワ先生が開けたものなんでしょうか?」

 

「うーん・・・その可能性は極めて低いだろうな。あの人はそんな面倒臭そうな事はしないだろうし、元々こういった場所があったから大きな装置を導入したんじゃないか」

 

「それにしても・・・吸い込まれそうな大穴ですわね」

 

 

 

4人は覗き込むように大穴を見ていたが、ルアナはふと先程の数値の件で新月の塔があった事に気が付いた。

 

 

 

「今からアタシはこの下に行こうと思う」

 

「いきなりどういう意味ですの?」

 

「さっきの数値の件でこの場所が記されていたんだよ。場所はどうあれ奥深く潜れば何かしら発見があるんじゃないかと思ってね」

 

「・・・・・一理ありますわね」

 

「アタシは行くけど・・・3人はどうする?」

 

 

 

ルアナの言葉に3人は顔を見合わせるも話し合うと言う感じはなくダイアナが最初に口開いた。

 

 

 

「私はココに残って何かしら有力な情報がないか調べておきますわ」

 

「それでしたらこのバーバラもダイアナとご一緒致しますわ!」

 

「私はルアナに付いて行きます・・・よろしいですか?」

 

「アタシは構わないよ?それじゃあ行こうか!」

 

「あっ・・・はいっ!!」

 

 

 

ルアナがスッと大穴に落ちて行くのに対してハンナは急いだように箒に跨ると真っ暗闇の中追いつこうとするのであった。

 

 

 

「・・・ダイアナ、あの2人は無事に戻って来られるでしょうか?」

 

「ルアナが一緒なのですから大丈夫だと信じたい所ですが、この大穴の謎はまだ解明されていませんから無事に帰って来る事を祈るしかないですわね」

 

 

 

2人が心配をする中ルアナとハンナは大穴の終着点に辿り着いていた。

 

 

 

「明かりが無いと目の前すら何も見えない状態だな」

 

「そうですわね・・・ルアナ!これを見てください」

 

「扉・・・?この先に何かあるってのか?」

 

「・・・っ!?な、なな、なんですの!?!?」

 

「へへっ・・・奥に来い・・・って事なのかねぇ~」

 

 

 

ルアナが扉に手を付くと扉がふわっと発光したかと思うとひとりでに扉は開かれて1本道が姿を現した。

1本道は両脇のランタンが自動で点いており、真っ暗だったさっきとは打って変わって2人を誘う様に奥へと照らされていた。

2人は警戒を強めて横並びでその1本道を進むのであった。

 

 

 

「本当に先が見えない程に真っ暗ですわね」

 

「あぁ・・・しかし、自然に出来た感じではなくあからさまに人の手によって作り出されたってのは間違いないようだな」

 

「そうようですけど・・・このような誰も人が近寄りそうにもない雰囲気な場所・・・気味が悪いですわ」

 

「・・・幽霊とか出て来たりしてな」

 

「はぁ・・・そんな馬鹿馬鹿しい話があるなんて・・・「おい!後ろっ!!」いぃぃぃっ!?!?」

 

 

 

いきなりの叫び声に飛び跳ねたハンナ。

しかし、背後にあったのはただの銅像であり、幽霊の類ではなかった。

 

 

 

「た、ただの銅像・・・ですわね」

 

「・・・・・ハンナ?」

 

「あぁっ!?も、申し訳ありませんわ!!」

 

 

 

驚いてルアナの顔面に抱き着いてしまっていたハンナ。

慌てて離れるハンナに対してルアナはじっと銅像を睨みつける。

 

 

 

「ガーゴイル・・・か」

 

「それはどう言った存在なんですの?」

 

「古来より門番として鎮座しているモンスターのはずだ」

 

「・・・と言うのが正しいのであれば、あのガーゴイルの先にある扉の先になにかがあると言う事ですの?」

 

「あぁ・・・アタシの知識が正しければ間違いないよ」

 

 

 

そんな話し合いが起きている最中に2体のガーゴイルの眼光に光が灯った。

すると台座の上から見下ろすように2人を観察していた。

 

 

 

「この状況・・・私達はどうなってしまうのかしら?」

 

「うーん・・・不法侵入者として取り扱われるんじゃないか?」

 

「な、ななっ!?なにを呑気な事をおっしゃってますの!?!?」

 

『ギャァアアアアッ!!!!』

 

 

 

緑色だったガーゴイルの瞳が赤色に変化したと同時にガーゴイルは飛び上がった。

 

 

 

「ハンナ!アタシから離れないでっ!!」

 

「・・・っ!?はいっ!!」

 

 

 

ルアナが差し出した左手をギュッと掴むとハンナはルアナの後ろに隠れた。

 

 

 

「グワアアアアッ!!」

 

 

 

ガーゴイル達は羽ばたくと風の刃を作り出して2人に攻撃を仕掛ける。

 

 

 

「ストーンウォール!!」

 

「さっすが!ルアナですわね!!」

 

 

 

右手を地面に付いて魔法を唱えると岩の壁が反り立った。

見事に相手の魔法を防いだルアナは右手に炎の力を宿す。

 

 

 

「くらえっ!ファイヤーランス!!」

 

 

 

炎の槍を作り出すと1体のガーゴイルに目掛けて放り投げる。

 

 

 

『イッ!?ギャアアアア!!』

 

「やりましたわ!」

 

 

 

前で手を交差して防ごうとしたのだが、炎の槍はいとも簡単にガーゴイルを貫き通す。

あっという間の出来事に貫かれたガーゴイルは悲鳴と共に灰になってしまうのであった。

 

 

 

「もう1体は!?」

 

「あっ!!何かしていますわ!」

 

「アタシに炎で挑むとは・・・いい度胸じゃん!!ハンナ!アタシの手にこの前の魔法属性テストの時みたいに魔力を流し込んで頂戴っ!!」

 

「わっ、わかりましたわ!!」

 

 

 

残されたガーゴイルは台座に陣取ると大きな火球を練り始めていた。

その行為に懐からマジックシュガレットを咥えると火を灯してハンナに呼び掛ける。

するとハンナはギュッと手を握りながら集中するのであった。

 

 

 

「アタシが得意な火属性を選ぶとは・・・アタシを甘く見たなっ!!」

 

「えっ?ええっ!えええええっ!?!?」

 

 

 

2人の下に魔法陣が一瞬浮かび上がったかと思うと2人を呑み込むようにして炎の龍が具現化されてハンナは驚き声を荒げた。

 

 

 

「ドラゴニックフレア!!」

 

 

 

炎の龍は大きく口を開くと大きな火球をもろともせずにガーゴイルを吞み込むとそのまま葬ったのである。

 

 

 

「一瞬で仕留めるなんて・・・ルアナ!やりましたわね!!」

 

「あぁ、数が少なくて助かった・・・低級モンスターってのもあるけど、アタシの魔法が通用して助かったな」

 

「・・・そうですわね、あら?いつの間にかに扉が開いていますわね」

 

「門番を倒したから開錠されたんだろう・・・奥に何が隠されているのかも気になるから入ってみるか」

 

 

 

一息つくルアナを尻目にハンナは扉の異変にいち早く気付いたようだ。

ルアナも2本目に火を灯すと扉の開いた先に興味を示したのかゆっくりと扉を押し開いた。

 

 

 

すると大広間など真ん中に怪しいモノを目にした2人。

 

 

 

「水晶・・・でしょうか?」

 

「・・・水晶にしか見えないが何かしらの仕掛けが・・・っ!?!?」

 

「・・・っ!!ルアナっ!!!!」

 

 

 

ルアナが水晶に触れた瞬間であった。

水晶だったモノは霧のように姿を変えるとルアナを呑み込んだのだ。

それに対して慌てたように声を荒げるハンナ。

 

 

しかし、その霧が晴れるとルアナは何事もなかったかのようにキョトンとした表情で立っていたのだ。

 

 

 

「ルアナっ!!どこか異常はありませんの!?!?」

 

「いや、特にない・・・一瞬だけ強い魔力を感知したんだが、さっきの霧が晴れたのと同時に消えちまったよ」

 

「そ、それにしてもあの水晶?いえ、霧はなんだったんでしょう?」

 

「調べてみないと解らない事ばかりだ。まずはダイアナ達と合流して帰らないと日が明けてしまう」

 

「あっ!?そうでしたわね!!急いでダイアナ達の所に向かいましょう!!」

 

 

 

走り出すハンナを追う最中一度だけ振り返るルアナ。

しかし、何も変わった様子もなく大広間は静寂に包まれている。

ルアナは気持ちを切り替えるように大きく息を吐いてからダイアナ達の元に戻った。

 

 

無事に生還して来た2人ダイアナは安堵の言葉を送る。

しかし、これと言った情報はなかったらしく4人は帰路に就く。

成果としては・・・この水晶のみ。

謎に包まれたまま物語の歯車はゆっくりと動き出したのだった。

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