ガンダムビルドファイターズトライの世界でがんばる話 作:キャプテンキャップ
| ガンプラサバゲーやろうぜ! | |||
| 昨日 | |||
| 既読
| そういえば、明日どこで待ちあうん?
| レン
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| ハールー
| そういや決めてなかったな。じゃあ駅前に7時半集合で | 18:56 | |
| 既読
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| レン
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| ハールー
| アキバまで行くからな18:57 | ||
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| 既読アキバでやるの?
| レン
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| ハールー
| おう18:57 | ||
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| 既読なんてとこ?
| レン
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| ハールー
| ASOBIYAってとこ18:58 | ||
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| 19:01 | ||
| 注意事項とかのってるから軽く見といたらいいぞ | 19:02 | ||
| 既読
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| レン
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| 既読あんがと。そうするー
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| 今日 | |||
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| 既読着いたぞー
| レン
|
| ハールー
| オッケー こっちももうすぐ着く | 07:10 | |
1
はいさい! あっという間に土曜日になったよ! 今は待ち合わせ場所の駅前で、友人のハールーを待っているところだ。
にしても、
親子連れにカップル、同性のみや異性交えての複数人で固まって歩くグループ。誰も彼もが楽しそうに駅構内へと入っていったり出てきたり。ただしカップル、お前らは爆発しろ。あと男女混合のグループもな! お前らは俺の敵だ!
特定の人達に怨嵯を向けつつ、それ以外に目を向けてみれば、スーツ姿の人たちもけっこう見かけるけど……こっちは誰も彼も楽しくなさそうだ。まあ周りが遊びに行く人で溢れかえってる中、仕事に向かうんだもんなあ。そりゃあ楽しくない。前世では俺もサラリーマンだったから、土日出勤のやるせなさは分かる。電車内とかでさ、お楽しそうにしている親子とか若い子とか見ると、ああ、今から遊びに行くんだろうなぁ、いいなぁ。ってなって、……あれ、俺なんで働いてんだろ? って一瞬
目の前を行きかうサラリーマン達も、きっとかつての俺と同じ心境なんだろうなぁ。……お仕事、お疲れ様です。サラリーマンやOLに心の中で敬礼!
そういや前世のことで思ったんだけど……俺ってこっちの世界で記憶を思い出してから、やけに精神年齢低くなってる気がするんだよな。年齢相応といえばそうなんだけどさ、俺いちおう40代だったんだけど。
こういうのって前世の豊富な人生に裏打ちされた記憶とか性格に上書きされて、やけに大人びたりするもんじゃないの? 全然そんなことないんだけど。むしろこの体に合わせて性格とか言動が若くなってるんだけど。
……もしかしてあれか。俺の前世って、記憶を取り戻す前のアムロ・レン(13)の性格を上書きできるほど、濃くも厚くもなかったペラペラ
13歳の人生に40歳の人生が負けた……の、か?
いや確かに前世の俺よりも、レンの方が友達多いし。あと運動神経もこっちの方がいいし……毎日充実してるし。あ、思いっきり負け
よし、悲しい事実は見ないように、考えないようにしよう。そうしよう。
今世が楽しければいいじゃない。
涙がこぼれないよう見上げた空はどこまでも快晴で。太陽はポカポカ、澄んだ青い空に映える白い雲。頬を撫でながら通り過ぎていく風がほんの少し熱を帯びていて、夏の気配を感じさせた。
「……もうすぐ夏だなあ」
春の陽気に隠れんぼしている夏の
「おーい、レーン!」
自分を呼ぶ声が。聞こえた方へと顔を向けると、人ごみを縫いながらこちらに駆け寄ってくる、リュックを背負ったハールーの姿があったので手を挙げた。
「おいーっす。ハールーおはよー」
「おう、おはようさん」
無事に合流。挙げたままだった俺の手にハールーがハイタッチ。パチーンといい音が鳴った。
「なんか遠い目で空見上げてたけど何かあったのか?」
どうやら見られていたようだ。この友人、意外と人の機微に
「寝不足って、大丈夫か?」
「んー、問題なーし」
そも、寝不足っていうのが嘘だしなぁ。しっかりと6時間は寝てる
「それよりもさっさと行
「……ま、大丈夫ならいっか」
俺の顔色から体調を読み取ったらしいハールーが、頷いて歩き出す。相変わらず世話好きめ。……ハッ! こういう細かい気配りがモテる秘訣か!?
「?」
電車内はそれなりに混んでいて座れそうになかったので、ドア付近で壁に寄りかかりながら目的地まで揺られながら喋って過ごすことに。
「そういやレン、昨日教えたASOBIYAのホームページ見たか?」
「おうよー。ちゃんと見て注意事項読んだぞ」
ASOBIYAのホームページにはお店の概要と店内での注意事項のほか、店舗で取り扱っている商品が紹介されていた。
それによると、ASOBIYAっていうのはどうやらアキバの一角にある2階建ての建物を所有していて、その1階部分のほとんどをサバゲーのインドアフィールドとして運営しているらしい。残りのスペースで受付やら更衣室、休憩所兼準備スペースがあったり、BB弾やガス缶、手袋などの消耗品なども販売しているようだ。
んで2階が丸ごと
ちなみに注意事項はサバゲーとガンプラサバゲーの両方が書かれていたけど、この前ハールーに聞いたような事しか書かれてなかった。
サバゲーでいえば、体や持っている銃器に当たったら自ら「ヒット!」と宣言しながらフィールドから退場。
弾が当たっても知らんぷりしてゲームを続行した場合は、運営スタッフにより『ゾンビ行為』として注意されてからヒット認定による退場、悪質の場合はその日のゲームに参加できなくなる。いわゆるレッドカードだな。
勝敗は『フラッグ戦』なら相手陣地のフラッグを獲る、『殲滅戦』なら相手を文字通り殲滅させる。といったように、ゲームのルールによって変わる。
ガンプラサバゲーも基本はサバゲーのルールと同じ。弾が当たったら自己申告でヒットコール。
違う点を挙げるなら、ビーム兵器やファンネル、インコムなどの無線・優先を問わず遠隔操作兵器の使用禁止がある。あとは特になし。
「にしても、2階丸ごとGBブースって広くない?」
「まあ、バトルシステムを80台くらい連結して置いてるからなぁ」
「80台?!」
と聞いて驚くも、
「参加人数が多い時だと100人超えたりするから、この位の台数は割と普通だぞ? 店によっては100台とかもあるしな」
おぅ、マジかー。2チームに分かれて対戦するのが一般的みたいだから、多い時は50対50くらいにはなるのかー。……何それ超楽しそうなんだけど!?
大人数による銃撃戦!
「ハールー! 今日はその位になるかな!?」
「んー……どうだろ? 今日は週末の定例会だし、ワンチャンあるかも?」
「ていれいかい?」
って、なんぞ?
「ん? ああ、定例会ってのは、サバゲーのフィールド運営者が主催するゲームに、見知らぬ人が集まってやるサバゲーのことだ」
「なるほどー。んで俺たちはそれに参加すると」
「その通り」
「それは分かったけど、さっき今日は人数多いか聞いたときに、週末だからワンチャンとか言ってたけど、やっぱ週末の方が人集まるのん?」
どんな遊びにしろ、平日よりも休日の方が人が集まりやすいだろうし。俺たち学生(中学生だから生徒か)もそうだし。
「それもあるけどな。週末だとさ、普段は仕事で来れない社会人サバゲーマーもガンプラサバゲーには参加していることが多いんだよ」
だから人数が膨らみやすいとハールー。
なるほどねぇ。社会人だと俺たちみたいに完全週休二日制なんてほとんどの業種で夢物語だろうし、大体が土・日のどちらかが休みって会社が多いと思う。
週末1日しか休みがないのであれば、体力をすごく消耗するサバゲーに気楽にガッツリ参加――というのも二の足を踏む場合もある……んじゃないかなあ。次の日は仕事だしねえ。筋肉痛を抱えて業務を行うのはキツイだろうことは想像に難しくない。
反面、ガンプラサバゲーなら割と気楽に参加できる。なんせ自分自身が重いエアソフトガンを持ってフィールドを走り回るわけじゃないからね。
サバゲーの代わりに、ガンプラサバゲーで思いっきり銃を撃ちまくって倒して倒されてストレス解消。うん、そういう人も多そうだ。
……心の中で企業戦士たちに再度敬礼!
「……いきなり敬礼なんかしてどうした?」
おっと、心の中でしたつもりが実際態度に出ていたようだ。
ともあれ、大人数での対戦に心を
2
8時10分に電車を降りて、駅から20分ほど背負ったリュックを揺らしながら歩けば――
「到着! ASOBIYA!」
そこはアキバの表通りから外れた通りの一角にあった。
横に長い2階建て。外観はレンガ造りだけど、どうやらこれはサイディング外壁らしい。
……にしてもデッカイ。ホームページに載ってた写真じゃ分かりにくかったけど、こうやって実際に見るとデカさが分かるなぁ。学校の体育館よりも大きい。長さにして150~160mはあるんじゃないかな? 流石600坪。いやまあ100人以上を収容するんならこの位の面積が必要なんだろうけど。……というかアキバで600坪ってヤバくね? サバゲーってそんなに儲かるの?
「おーいレン、そろそろ中に入って受付済ますぞ!」
ぽけーっと建物を見上げていたらハールーに声をかけられて我に返り、先導される形で入店。
まずは入ってすぐ左手にあるカウンターで受付をするようだ。ハールーに言われるがまま用紙に自分の名前を記入。
それが済めばあとを親友に任せて、俺はパパっと一階店内を見渡してみることに。
入り口右手には広いスペースがあって、そこの一角にトイレエリアがあるほか、
ここがホームページの紹介にあった
そして入り口正面には、店内を横切るようにしてベニヤ板で仕切られていて、その両端付近にはカーテンが掛かっている出入り口が2ヶ所あった。
恐らくこの向こう側がサバゲフィールドなんだと思う。さっきから何人かのサバゲーマーたちのくぐもった声が、ベニヤ板の向こうから聞こえてくるんだよね。
ゲーム開始は9時かららしいから、フィールドの下見をしているんだろうな。サバゲーをやったことがない俺としては、フィールドがどんな風になっているのか興味があるので中を覗いてみたいけど、参加者以外は立ち入り禁止と書かれているし、入るときはゴーグル必須らしいので興味本位で入ることは不可能だった。残念。
一通り眺め終わった俺は、再びハールーに目を向ける。
「予約していた大林
ん? 予約?
「大林様ですね……はい、確認が取れました。今日は2名様ご利用で、当店主催のガンプラサバゲー定例会への参加でお間違いないですか?」
「はい、大丈夫です。あ、あとこいつ初心者なんで」
「ありがとうございます。えっと……
キャンペーン? なんか俺の分だけタダになったんだけど?
「あと昼食はどうしますか? 500円かかりますけど」
お、昼食も頼めるの? メニューはなんだろ、それによって頼むか変わるなぁ。
「オレはお願いします。レンはどうする? ここのチキンカレーはヤベーぞ」
「マジで? だったら俺もー」
「はい、お2人とも昼食ありで。ありがとうざいます。こちら昼食引換券ですので、無くさないようお願いしますね。では昼食代込みでお値段変わりまして、合計3,000円となります。……はい、ちょうどですね。今日一日、ゲームを楽しんでください」
お金を支払い終えて、昼食引換券を財布にしっかりと仕舞う俺たちに受付のお姉さんがニッコリ笑顔(営業用)を添えて見送ってくれた。
そういえば、さっきの予約とかキャンペーンって何だったんだろ? 頭の上に疑問符を浮かべていると、受付横にある階段を顎で指しながらハールー。
「んじゃま、2階に行って準備しようぜ」
あいよー。と返事を返し、階段をのぼりながら疑問に思っていたことを聞くと、どうやら予約は俺をガンプラサバゲーに誘ったあとで取っていたらしい。んで初心者キャンペーンってのは、読んで字のごとく初参加の人は初回無料になるらしい。お得だ!
「俺だけキャンペーン対象ってことは、やっぱハールーは経験者なのか」
「おう、月に1、2回のペースで来てるぞ」
月1、2回と聞くと少ないように思うかもしれないけど、参加費が2,000円ってのは中学生にしてみれば充分高いと思う。だって参加費だけで月2~4,000円は掛かってるってことだもんね。
ハールーのお小遣いがいくらか知らないけど、結構な割合使ってるんじゃないかな? なので、俺の浮いた参加費から1,000円をハールーに渡すことに。割り勘ってやつだ。
最初受け取るのを渋っていたハールーだったけど、半ば強引に渡した。友達なんだから変に遠慮するんじゃないよ、全く。
そんな一幕を挟みつつ、2階に到着。
「おぉー……ひっろ!」
2階を眺めた俺の感想がそれだった。
なんせ、向こう奥の壁まで視界を遮るものが何もないのだ。奥の壁が小さく見える、そんな広さ。
そして部屋の中央の大部分を占めるのは、何十台とハニカム連結された六角形のバトルシステム。それがズラーっと並んでいるのは圧巻で壮観だ。ほぇ~~~~。
天井からの蛍光灯の光を浴びたバトルシステム上面の保護アクリル板が、冷たくも
「おーいレン、アホ面してないで場所確保しながら準備しようぜ」
「どどど童貞ちゃうわ!」
「いや誰も童貞とか言ってねーし。あと絶対童貞じゃん、そのセリフ」
む、
「さすが馬鹿。馬鹿レン。略してレン。ていうか中一で童貞じゃなかったら逆にビックリだわ。ビックリすぎて下にいるサバゲーマーからエアガン借りてきて、レンの股間のブツを再起不能にするまでハチの巣にするじゃん、そんなの」
「発想がこえーのよ。なにその嫉妬&サイコパス。でも気持ちはわかるっ。俺もハールーが非童貞生物だったら、
「お前の方がヤベーよ。超ヤベー奴だよ」
そんなこと無いさー。あと人の名前をバカの略語にしないで貰えるかな親友。
そんなアホみたいな会話をしつつ、壁際に置かれた沢山の6人掛けテーブルの1つの一角を確保。荷物を置いて準備開始! ……と、後ろを通る参加者らしき中年男性がいたので、ハールーと一緒に明るく挨拶。挨拶は大事。古事記にも書かれてるから間違いないね。
「おはよーございまーす!」
「おはようございます」
「ん? はい、おはよー。2人とも若いねー……って、なんだハルト君じゃん。今日は友達と一緒なんだ」
お、ハールーの知り合いっぽい。
「ですねー。コイツ初心者なんで、よろしくです」
「よろしくでっす!」
「あはは、元気な子だね。うん、初心者は大歓迎だよ。分からないことがあったらハルト君だけじゃなく、遠慮しないでボクや周りの人にも聞くといいよ。教えてあげるからね」
にこやかに手を振りながら去っていく中年男性。サラリーマンかな? 良い人っぽかった。
準備を再開しつつ、さっきの人についてハールーに訊ねてみる。
「んで、今の人はハールーの知り合い?」
「知り合い……のような、そうじゃないような。直接話したことはないけど、何回かは見たことあるし、同じチームにもなったこともあったかな? くらいの顔見知りだな。名前は知らない」
え、そんなんであんな親し気なの? 距離感バグってない? ていうかあの人、ハールーの名前知ってたよ?
「大体のサバゲーマーはあんな感じで話しかけてくるぞ。顔見知りでも名前知らないってのが普通だし。あとオレの名前は……なんか広まってる」
ドングリをどこに隠したか忘れたリスみたいな顔をするハールー。顔文字で例えると(´・ω・`)こんな感じ。
どうやら初参加の時に、緊張のあまり挨拶のたびに自己紹介までしてしまったらしい。「お、おはようございます! 大林
やっぱりあざとい。あざとすぎる。略してハールー。
「人の名前をあざといの略語にするんじゃねえよ。あとオレはあざとくない。むしろ硬派だ」
ハハッ! どこぞの夢の国に住むマウスばりに笑わせおるわ。このそこそこモテ男が。
馬鹿話に花を咲かせつつ、リュックからガンプラが入ったガンプラ専用ケースをテーブルの上に取り出し、他にもタオルやら汗拭きシートを並べる。着替えやチリ袋*2なんかも持ってきたけど、これはリュックに入れたままにしとく。タオルとかはハールーが持ってきた方がいいぞと言ってたので用意した。外も涼しいし、店内も冷房が効いてて暑くはないけど、ゲームを繰り返していくうちにファイターたちの熱気でどんどん室内が熱くなってくるんだってさ。
飲み物は壁際に等間隔で設置されている自販機があるので、そこで買うようだ。
ハールーが取り出したチリ袋を、俺たちの間に養生テープでテーブルの縁から垂れ下がるように
「ゴミとかはそのゴミ袋に捨てていいぞ。あと財布とかデバイスは基本、ガンプラサバゲー中も肌身離さず、な。サバゲーだったらゲームの邪魔になったり壊れるのを防ぐためにリュックの下に隠したりするんだけど、こういうところはガンプラサバゲーは楽だよなぁ」
だよなぁ。って言われても、前世含めてサバゲーをやったことないから同意できないんだけど。なんか実感こもってるから、ハールーはサバゲーもやってるのかも。……ヤダこの子、サバゲーとガンプラサバゲーに月いくら使ってるんだろ?
ちょっと親友のお財布事情が心配になる俺氏です。
あとチリ袋あんがとー。やっぱ経験者は要領良いさー。
3
「そういやレン、νガンダムVer.Ka使うんだろ? ビームライフルとか使えないけど、ちゃんと代わりの実弾を使う武器用意してきたか?」
「フッフッフ、心配ご無用だぜハールー。ちゃんと用意してきたばーよぉ」
言って、ガンプラ専用ケースから
「見よ! 東京マルミのFMC(スリング装備)とHR417アーミーマリアント(ダットサイト&スリング装備)だ!!」
「な、なにー!? それって4,000円はする奴じゃん! しかも両方ともかよ!」
ハールーが驚きとともにまじまじと見て「……マジじゃん」と
「フッフッフ……驚くのはまだ早いぞ」
「……なっ、まだなにかあるっていうのか?」
「とくとご覧あれ! 新生νガンダムVer.Kaを!」
「こ、これはっ、素組みだったνガンダムVer.Kaが色々カスタマイズされている!? バーニアとビームサーベルが使用禁止で実質使い道のないバックパックを
「ナイス説明ゼリフ! そうっ、言うなればサバゲー戦カスタム――νガンダム.S.G.B.Cだ!!」
「「「な、なんだってーー!!!!」」」
ハールーどころか周りの人たちからも驚きの声が。ノリがいいなオイ! 思わずそう言うとドッと笑いが起きた。
「……まあ、お陰で来月の10日まで財布が軽い軽い……」
安室家のお小遣いは、毎月10日支給なのです。
「……そうか、お前もか。かくいう俺も、来週まであと500円で過ごさないといけないんだけどさ……」
2人してショボーン。大分薄くなった財布を嘆き悲しんでも仕方ない。よし、ここは話題転換だ。
「んで? ハールーの機体は何なん?」
「ん? ああ、俺の機体はこれだよ」
そう言って見せてきたのは――
「おお、HGUC1/144 ゼクアイン!」
ゼクアイン――
RMS-142 ゼクアイン。頭頂高25.20m。
武装はビームサーベル×2。60mmバルカン×2、武装ポッド×3、120㎜マシンガン、他多数。
ガンダムセンチネルに登場するモビルスーツ(以下MS)。
地球連邦軍がジオン公国から接収した技術をもとに製造した量産機。モノアイカメラや曲面を多用した機体フォルムなど、ジオン系MSの特徴が色濃く、ザクⅡを参考にした堅実な汎用機として設計された。本機は地球連邦軍から離反した反乱部隊『ニューディサイズ』によって運用された経緯を持つ。
ハールーのゼクアインは120㎜マシンガンと量肩にドラムマガジン(6,000発入り)を乗っけているから、いわゆる第三種兵装ってやつか。
にしても、両肩に乗る大型のドラムマガジンから伸びる給弾ベルトに繋がったこの
「
設定では右肩のドラムマガジンの給弾口が後ろ向きで、左肩のが前向きじゃなかったっけ?
「そうだけど、それだとマガジン交換の時に使いづらいだろ? あと、予備のドラムマガジンに初めから給弾ベルトが付いてるのは右のが撃ち終わったらマシンガン側の給弾ベルトを外して、左のヤツに付けてるのに替えた方が楽だからだよ」
ほほー、なるほどなるほど確かに。設定通りもいいけど、使い勝手がいいほうを選ぶのもありだ。
ふむふむと納得していると、ふとゼクアインの左の腰にホルスターに収まるハンドガンが取り付けられているのに気づいた。ゼクアインってこんな武装あったっけ?
「ああ、これ? これはクロッグ42だよ。ゼクアイン本来の武装じゃないけど、120㎜マシンガンだけだと接近されたときにキツイからな。持たせてみた」
まあ、あまり使ったことないんだけどな。とハールー。
クロッグ? ……ああ、グ○ックのことか。こっちの世界だとクロッグなのね。確かそのモデルって、
てか持たせてるのに使ってないのかーい。
「マシンガンぶっ放している方が楽しいだろうが!! あと近づけなければいいんだよ、近づけなければ」
なるほど、ハールーはトリガーハッピータイプか。まあ気持ちは分かるけどさ。確かゼクアインの120㎜マシンガンって毎分300~500発以上撃てるんだっけ。そりゃあ
「本体は
「オレにそんな技術はない。あとお金もない」
なるほどー。
「でも色は変えてんのね。青いドット柄の迷彩?」
数種類の青を基調とした迷彩柄が機体と120㎜マシンガン(ドラムマガジン、給弾ベルト含む)に施されていた。ハールーって塗装できたのかー。
「ピクセル迷彩ってやつだな。それと、これは塗装じゃなくて市販のデカールシールを貼っただけだよ」
「え、そんなのあるの?」
「あるぞ。1枚1,000円超えるけど」
「マジか」
「マジだ」
……たっかいなぁ。……おかしい、さっきお互い財布が軽くなったねって気分が沈んだから話題を変えたはずなのに、またお金のことに戻ってきたぞ? かくもこの界隈はどんな話題を口にしても最後はお金の話に行きつくという事か。恐ろしや恐ろしや。
などとサバゲーの
声からすると女性かな? と思いそっちの方に顔をやれば、ちょうど階段を上り終えた3人の女性が見えた。
「キャー! 今日は活躍するわよー!」
「ちょっ、ミコさん
「それにしても、ガンプラサバゲーすんのも久しぶりだよなぁ」
ミコさんと呼ばれた、腰まで届きそうなゆるふわウェーブの掛かったゴージャスな金髪を
大声のミコさんを隣で
2人の後ろを歩きながらのんびり言うのは、四角い薄型フレームの眼鏡と長い黒髪に無地のTシャツとジーンズのラフな格好をした、一番背の高い女性の3人組。
……あ、一番後ろにガンプラ専用ケースをもった小柄なメイドさんもいるな。…………メイドさん!? えっ、メイドさん!? メイドさんだ!(四度見)
4人が4人ともタイプの違う美人さんということもあってか、周りがざわめき始める。
――お、あれってお嬢様じゃん。――
周りの人と
「ああ、お嬢様と愉快な仲間たちか。今日は賑やかなゲームになりそうだぞ、レン」
ハールーも知ってるっぽい。
……っていうかあの人たち、俺も知ってる。正確には“似た人”を知ってる、だな。
漫画『サ○ゲっぱなし』の主人公たちのそっくりさんじゃねーか!
LI○E風のやりとり+サバゲー漫画といえば、この作品!
あと、何気に17話にして初の女性キャラです。……ヒロインすらまだ出てない。
感想お待ちしてます。