白銀の烏と異世界母港【再演】   作:夜叉烏

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 こんばんは。夜叉烏です。

 薙刃さんってKAN-SENからどう見られてるの?回になります。
 一応黒烏ちゃんの代理人なので、それなりに活躍させてあげないと殺されてしまいます。

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【外伝3⃣】死神の指揮下にて①

 

 

 知っての通り、《烏の巣》泊地に駐留する艦隊を指揮するのは、海軍中将白銀黒烏である。

 

 とはいえ、彼女は年中無休で執務室に入り浸っているわけではない。元セイレーンという立場もあるが、KAN-SENを率いる稀有な人材ということで、しょっちゅう重桜本土へのお呼びがかかる。

 

 無論、上層部の命令を断るわけにもいかないため、泊地を留守にして赴かねばならない。

 

 黒烏不在時の指揮官代理は、自ずと"あの男"が務めることになるのだが…。

 

 

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 《烏の巣》を仕切る黒烏の片腕――薙刃桐生を知る者は、軍属以外には殆どいない。

 元々、上層部お抱えの暗殺者だった男であり、彼が仕切る特殊部隊"夜桜"も、情報統制へ特に力が入れられた部隊のため目立たない。

 

 しかし、彼は黒烏と同じ適正を持ち、『カミ』に最も近い存在の証である、"ミズホの神秘"の覚醒者だ。

 『カミ』のお気に入りの1人でもあり、彼女の城へは顔パスで入ることができる。

 

 黒烏としては、姉である『カミ』があの不気味な男を気に入った理由が、まったくもって分からなかった。

 ただ、上層部の大半は薙刃を嫌っていたこと、歳を重ねない稀有な人材であることなどを理由に、《烏の巣》へと追いやった。

 

 『クスッ…貴女が『カミ』様が仰っておられた白銀黒烏中将ですね?元セイレーンの身ながら人類を救うために出奔、最重要機密であるKAN-SENの指揮官を務めていらっしゃるとか。中々の御覚悟ですねぇ。…あぁ、御世辞ではありませんよ。忌憚のない感想です』

 

 一応、薙刃は指揮官代理の肩書を持っており、この泊地のNo.2なのだが、彼が旗艦に座上し指揮を飛ばすところも、執務室で雑務に耽る姿も見られない。

 お陰で、薙刃は黒烏の腰巾着のように感じる者がいる有り様である。

 

 だが、薙刃が代理を任されたこの期間中、彼が指揮官の代理人を務めるに相応しい重要人物であることを、《烏の巣》のKAN-SENらは改めて思い知らされることとなるのだった。

 

 

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 「…というわけで、私は本土へ出向かなければならなくなったので、指揮官の代行を願います。薙刃大佐」

 

 「それはまた、随分と急ですねぇ」

 

 ヴェスタルの城となっている第1医務室の隣にある第2医務室で、黒烏が自身の右腕に頼み事をしていた。

 第2医務室は薙刃が引き籠っている部屋であり、普段何をしているのかは不明だ。

 

 大規模作戦終了時、明石やヴェスタルだけではKAN-SENの治療が追い付かない場合、彼が参加することになっている。

 しかし、練度の高い《烏の巣》のKAN-SENらは、そう簡単に大怪我を負うようなことはなく、しかも明石やヴェスタル以外に、ハーマイオニー、パーシュース、ジャーヴィスといった、ある程度医療に精通したKAN-SENもいるため、薙刃の出番はここまでで全くない。

 某刑事ドラマに登場する、某窓際部署並みの仕事の無さだ。

 

 一応、最終決戦にて上位個体"テスター"・"ピュリファイヤー"の大群を相手取り、傷一つ負わなかった等、『カミ』のお気に入りらしい無双状況を現出させたこともあるのだが…。

 

 「仰せのままにいたしますが…どうせ、会議という名の茶飲み会でしょう?貴女へ愚痴を投げながらの…。私から言わせていただくと、行く価値はありませんね」

 

 「…そうは言っても、無視するわけにはいきません」

 

 図星を衝かれ、一瞬沈黙する黒烏だが、直ぐに任務の内だと斬り捨てる。

 

 話の通じない上層部というものは、どこの世界でも嫌な存在である。

 「泊地の管理費用が云々…」だとか、「セイレーンの脅威はなくなったし、KAN-SENの一部を本土へ寄越せ」だとか、「黒烏中将。今夜、○○亭で一献どうかね?」だとか、そういった類の言葉が飛んでくるのは目に見えて明らかだ。

 上官が全員そういう人間しかいない…というわけではないのだが。

 

 「まぁ、貴女のことですし、さっさと会議を終わらせて『カミ』様の元へ向かうのでしょうねぇ」

 

 「…取り敢えず、エクセターに貴方の臨時秘書官に就くよう連絡してありますから、詳しい業務内容はあの子から聞いてください」

 

 ほんの少しだけ顔を赤くした黒烏だったが、直ぐに表情を戻し、早口で捲し立てるように伝えると、踵を返して退出した。

 反論の隙も与えなかった。

 

 「おやおや…。まぁ、暫くは『カミ』様の下で癒されてきてほしいものですねぇ。身体的にも、精神的にも…」

 

 呆れたように呟きつつ、薙刃も医務室を出、執務室に向かった。

 今夜のうちに、薙刃で処理できる書類は片付けておくのである。黒烏と同様、彼も面倒なことは先に片付けるタイプの人間だ。

 

 「あぁ…。『性的にも』ですね。クスッ…」

 

 執務室前にたどり着いた薙刃は、誰ともなしに独り言ちると、両開きの立派な扉を開け放った。

 綺麗に整理されているデスク周りに感心しつつ椅子に腰かけると、積み上げられた資料を1枚ずつ確認し始めた。

 





 閲覧ありがとうございます。

 え?薙刃さんの性格を一言で言うと…?
 う~ん…。『サイコパスな杉◯右◯』…かな?一応紳士だし…。

 前作でも書きましたが、外見については『GetBackers-奪還屋-』に登場する赤屍蔵人さんですね。
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