最初に諸注意を言っておくと、この作品の主人公はオリ主ではないのですが原作が途中で終わってしまったため、彼のキャラクターは私の推測とファンの人達の意見で作っていくのでほぼオリ主になってしまう恐れがあります。それと作品の帳尻を合わせるために最初から年齢設定を変えてます。どうかご了承ください。それではどうぞ。
「機械仕掛けの子宮」、男のいる場所を一言でいうならそれだ。
ただ一人しかいない部屋は薄暗く、配線と機材、静かな電子音のみに支配されていた。ガラス、樹脂、シリコン、外界から掛け離れたような香りの中で黙々と装置を操る男。顕微鏡を覗き込みながら繊細にレバーを動かすその姿は正にプロの仕事だ。だが、
「くくっ……」
何が面白いのか、自分以外は手元に水の入ったペットボトルと封を開けたスナック類、あとは機械のみの空間で男は薄ら笑いを浮かべている。それと同時に指先の動きはよりスムーズになっていき、一瞬火花が散ったような音がすると
「よし……っ!!」
男は初めて喜びの声を上げた。そして部屋の中央に置かれた一際大きな球体型の装置の中心が眼のように開き、その中心が光を帯び始めると、何かが目覚めたかのように周りの音が増えていく。
「くくっ……くくくくくくくく……………………できた」
次々と周辺にあった機械が起動を始める。
「くくくっ……くくくはは……っ」
全てのモニターが点いた頃には男の様子もそれまでと一変していた。
「くはははははははっ」
男の感情が最高潮に達したとき
「ははははははははは!!!」
『アナタヲ助ケタイ――――――』
《その声》は聞こえた。
今までの昂りはどこへやら、男は無言に戻り、視線を向ける。視線の先は己が正面、無数の配線が繋がれた球体の装置だ。
「…………その必要はありません」
その声はとても冷たい。
『―――シカシ私ハソノ為ニ……』
「あなたは!!」
席に着いたまま声を荒げる男の足元は小刻みに震えていた。
「……あなたは私の言うとおりに動いていればいい!」
足の震えは全身へとうつり、ブランド物のスーツを着こなす姿も相まって彼の神経質なところが垣間見えた。やがて震えが止まり、男は落ち着きを取り戻す。
「それ以上の事は期待してませんよ」
顔を上げて見せる彼の表情は、一切の感情を削ぎ落とした機械のようだった。
「
インフィニット・ストラトス。通称「IS」。元々は宇宙空間での活動を想定したマルチフォーム・スーツであったが、ある事件を切っ掛けにその運用は軍事的な飛行パワード・スーツへと変わり、やがて世界の様々な制約によって各国を代表するスポーツ競技用へと移り変わる。
驚くべき性能を誇るISであったが、唯一つ欠点がある。それは女性しか扱えないということ。これにより社会における男女のパワーバランスは大きく狂い、女尊男卑とまで言われるようになってしまった。
それでも基本的に女性とは戦いに縁遠いもの。ましてや世界最強といわれる兵器を無知なる者にもたせるわけにはいかない。そこでISの誕生した日本に設けられたのが、IS操縦者育成機関である「IS学園」だ。
「ここがIS学園」
そう言って校舎の真正面に立つツインテールの小柄な少女は白を基調としたIS学園の制服を着ていた。
彼女の名は
(待ってなさいよ、一夏!)
意気揚々と一歩を踏み出す彼女。その時だった。
「すみません。ちょっと、宜しいでしょうか?」
「……はい?」
―――
――
―
次の日の朝、生徒達が登校するIS学園は朝から大変な賑わいを見せていた。学園に携わる者の殆どが女性なのだから、華やぐのは仕方のないこと。
「もうすぐクラス対抗戦だね」
「そうだっ、二組のクラス代表が変更になったって聞いてる?」
「ああ、なんとかって転校生に変わったのよね」
とりわけ、この一年一組の教室は毎日お祭り騒ぎのようになる。なぜなら
「転校生? いまの時期に?」
いま女子の会話に参加している彼の存在があるからだ。彼こそが世界で唯一の男性IS操縦者、
「うん、中国から来た子だって」
「ふんっ、わたくしの存在を今更ながらに危ぶんでの転入かしら」
一組の代表候補生、一夏の入学時に最初の対戦相手となったセシリア・オルコットが胸を張って己を誇示する。
「どんなやつだろう? 強いのかな?」
素朴な疑問を一夏が口に出すと周りの女子が答える。
「今のところ専用機をもってるのって、一組と四組だけだから余裕だよ」
「その情報、古いよ」
生徒達がクラスのアドバンテージである代表候補生の話しをしたとき、突然教室の外から声が掛かった。
「二組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから」
「……リン? お前、鈴か?」
「そうよ! 中国代表候補生、凰鈴音! 今日は宣戦布告にきたってわけっ!」
そう、その声の主は前日にIS学園に現れた凰 鈴音である。
「あれが二組の転校生?」
「中国の代表候補生」
「だ、誰ですの? 一夏さんと親しそうに」
転校生の登場に一組の生徒達はどよめき、セシリアは一夏との馴れ馴れしいやり取りに声を荒げる。
「鈴、なにカッコつけてんだ? スッゲェ似合わねぇぞ」
「な、なんてこと言うのよっ、アンタは!」
話しかけた本人に茶々を入れられ腹を立てる鈴。
「ふんっ、そんな態度じゃもう一つのとっておき情報、教えてあげないわよ!」
「なんだよ、とっておきって?」
「アンタもうかうかしてられないって話よ! なんと」
結局、鈴の話しはIS学園の教師であり一夏の姉でもある
IS学園、一年四組。
「それでは自己紹介をお願いします」
ざわつく教室の中、二人目の男性IS操縦者が誕生したことを。
「
どうでしょうか?というより知っている方は、はたしているのでしょうか?
そんな疑問を抱きつつコツコツと進めていきたいと思います。ほかの作品もこれを機に頑張って進めていきたいです。できれば。なるだけ。