シュテル(偽)がいくリリなの   作:『ユタカ』

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月村邸

 

 

 

「パイロシューター!シュート!!」

 

 

 

 私は今、異空間にてデバイスを使い魔法の練習をしています。

 

 理由としてはこの間の大樹の事件の一件が原因です。

 

 あの時、砲撃魔法を使おうとした時、デバイスの核となっているジュエルシードが暴走しそうになりました。

 

 よってどの程度魔力を込めたら暴走するのか把握しておく必要がある。そう思ったのです。

 

 異空間なら暴走しても問題ありませんしね。

 

 そんな訳で、一通りデバイスを通して魔法を使用していきましょう。

 

 

 

……

………

 

 

 

 結果としては、バリアジャケットの展開から始まり結界、誘導弾などといったコントロールを必要とする魔法は問題なく発動することができました。

 

 しかし、

 

 

 

「ブラストファイ…うっ!?」

 

 

 

 ルシフェリオンが震動し青い光が中から漏れだす。

 

 私はルシフェリオンを手放しながら急いで神威で異空間から離脱する。

 

 そして誰もいなくなった異空間にて

 

 

 

ドゴォォォォォォォォォォン!!!

 

 

 

 青い光が異空間を呑み込み轟音が鳴り響く。

 

 そして光と轟音が止むとそこにはデバイスのみポツンと残されていた。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

(い、今のは危なかったですね…。)

 

 

 

 神威で飛んだ先は高町家の自室。

 

 

 

(やっぱり砲撃魔法など火力を求めようとすると暴走するみたいですね。

 

何回か試しましたが一回も成功しませんでしたし。)

 

 

 

 そう、コントロールが中心となる魔法であれば問題無いが火力がものをいう砲撃魔法を使おうとすると暴走するのである。

 

 そしてそれを確かめるために何度も暴走させたあかり。

 

 異空間で問題ないとはいえ、バカではなかろうか。

 

 

 

「って誰がバカですか!誰が!」

 

「あかり~?入ってもいい?」

 

「!?は、はい。大丈夫です。」

 

 

 

 突然声をかけられ驚きながらも答えるあかり。

 

 そしてドアを開けなのは姉さんが中に入ってくる。

 

 

 

「?今、誰かと話してなかった?」

 

「い、いえ。何か急にバカにされたような気がしたので…つい…。」

 

「?」

 

「そ、それより何かご用でしょうか?」

 

「あ、そうそう。すずかちゃんの家のお茶会に誘われたんだけど一緒に行かない?」

 

(魔法の練習中ですし、ここは)

 

「すみませんけど」

 

「行くよね?」

 

「いやあの」

 

「行くよね?」

 

「…はい。」

 

 

 

 笑顔とは本来攻撃的な表情である。

 

 なのは姉さんの笑顔を見ながら、そう思うのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 シュテルちゃんと別れて私はジュエルシード集めをより頑張るようにしました。

 

 サッカーの日、あの時あの子がジュエルシードを持っていたことに気づいていたのに、気のせいだと思っちゃった。

 

 シュテルちゃんが結界を張ってくれたから大丈夫だったけど、結界内の町の様子を思い出すと結果オーライとはとても思えませんでした。

 

 ユーノくんはそんなに気にしなくてもいいって言ってくれたけどシュテルちゃんがいなかったらと思うと…。

 

 だから私はジュエルシード集めをもっと頑張らないといけないの。

 

 

 

……

………

 

 

 

「お茶会をやろうと思うの。」

 

 

 

 そんな時だった。すずかちゃんからお茶会に誘われたのは。

 

 

 

「えっとね。今度の休日に私の家でお茶会を開くことにしたんだけど、なのはちゃんも来ない?」

 

「えーと…。」

 

 

 

 私はジュエルシードを探したいから断ろうとした。

 

 だけど

 

 

 

《行った方がいいよ。なのは》

 

 

 

 ユーノくんが賛成したの。

 

 

 

《ユ、ユーノくん。でも》

 

《最近なのは、頑張りすぎだよ。少し休んだ方がいい。》

 

《だけど…。》

 

《お願い。なのは》

 

《…》

 

 

 

 ずるいの。そんな風にお願いされたら断れないの。

 

 

 

「…うん。わかった。一緒に行く。」

 

「本当?よかったぁ。」

 

 

 

 安心した顔を浮かべるすずかちゃんを見て

 

 ふと妹の様子を思い出す。

 

 

 

「…そうだ。あかりも一緒に連れて行っていい?」

 

「あかりちゃん?」

 

「うん。最近何か悩んでるみたいで…。」

 

 

 

 そう。最近自分の部屋にこもっててなかなか出てこないの。

 

 何をやっているかわからないけどご飯の時の様子から何か悩んでいるのではと思った。

 

 だから今回のお茶会にあかりを参加させたい。

 

 

 

「えっ。あかりちゃんも?」

 

「も?」

 

「あっ、ううん。何でもないよ。

 うん。もちろん大丈夫だよ。」

 

「ありがとう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 お茶会当日。

 

 肩にユーノを乗せているなのは姉さんに連れられ、すずかさんの家へと向かった。

 

 途中でアリサさんと合流し

 

 すずかさんの家に着き、お茶会が始まった。

 

 

 

……

………

 

 

 

 …何でしょう。この状況は?

 

 アリサさんとすずかさんはちらちらとなのは姉さんの様子を見て、なのは姉さんがケーキを食べて笑顔になったのを見て、安心した表情となり

 

 その当人であるなのは姉さんはというとちらちらとこちらの様子を見ています。

 

 傍から見ると三角関係に見えるのでは?

 

 そんな馬鹿なことを考えていると

 

 

 

キィィィィィィィィィィィン!!

 

 

 

 ジュエルシードが発動した。

 

 

 

《なのは!ジュエルシードが!》

 

《嘘!?ここで!?》

 

 

 

 なのは姉さんとユーノの念話が聞こえてくる。

 

 そして森の方へと駆けていくユーノと連れ戻すという名目でそれを追おうとするなのは姉さん。

 

 アリサさんとすずかさんが手伝おうと席を立つと

 

 

 

「私だけで大丈夫だから、三人はそのままそこに居て。」

 

 

 

 そう言い森へと入っていった。

 

 …完全に出遅れた。

 

 こうなったら二人の傍から離れられないじゃないですか。

 

 どうしたものか…。そう考えていると

 

 

 

「…ねぇあかり。ねぇってば!」

 

「えっ。あ、はい。何でしょうか?」

 

 

 

 しまった。考えるあまり話を聞いてませんでした。

 

 

 

「何でしょうか?って。はぁ、最近なのはの元気がないようだけど何かあったのかって聞いてんのよ。」

 

「…そう…なんですか?」

 

 

 

 なのは姉さんの元気がない?

 

 デバイスの件があって気づきませんでした…。

 

 

 

「いや、あんた家族なんだからそれくらい気づきなさいよ。」

 

「アリサちゃん、その言い方は…」

 

「何よ?一緒に住んでいるんだからそれくらい気づけるでしょ。」

 

「それは…。そうかもしれないけど…。」

 

「…確かに。そうですね。すみません。」

 

「いや、謝ってほしいわけじゃなくて。原因について心当たりは無いの?」

 

「心当たりですか…。」

 

 

 

 元気がない理由…。

 

 魔法絡みなのは間違いないでしょうけど

 

 この前の大樹は町に被害が出ないようにしましたし

 

 うーん。

 

 

 

「すみません…。特に心当たりはないです。」

 

「…そう。」

 

「…そっか。」

 

 

 

 期待していたのか途端にがっかりとした表情を見せる二人

 

 そんな話をしているとなのは姉さんに近づく魔力を二つ感じた。多分これがフェイトさんとアルフさんでしょう。

 

 …今から行っても間に合わないでしょうし、原作だとそこまで大事にはならなかったはず、何よりデバイスの問題もあります。

 

 私はそこまで考えて介入することを止める。

 

 すると

 

 

 

「あかり。」

 

「?はい。」

 

「なのはから聞いたんだけどあんたも何か悩んでることでもあるの?」

 

「…えっ。」

 

「なのはちゃんがね、自分の部屋に引きこもっててなかなか出てこないから何か悩みでもあるのかなって」

 

「…」

 

 

 

 あー。いつも自室から神威で異空間に飛んでるから傍から見ると引きこもっているように見えるんですね。

 

 デバイスの件で悩んでいるのは事実ですけど、そんなこと言えないですし

 

 

 

「…いえ。私は特に悩んでることはありませんよ?」

 

「本当に?」

 

「はい。」

 

「…」

 

「…」

 

「…」

 

 

 

 沈黙が場を支配する。

 

 明らかに私納得してません。という顔をしながらアリサさんが口を開く。

 

 

 

「…まあいいわ。とにかくなのはが気にしているみたいだから気をつけなさいよ?」

 

「…はい。」

 

「…もしかしてなのはちゃんの悩みってあかりちゃんのことなのかな?」

 

「…いえ。それならすずかさんとアリサさんに相談しない理由がわかりません。」

 

「そっか。じゃあ、なのはちゃんの悩みについて何かわかったら教えてくれる?」

 

「はい。わかりました。」

 

 

 

 その後なのは姉さんがユーノと怪我した猫を連れて来て

 

 猫の手当てをしたのを確認した後、なのは姉さんと一緒に月村邸を後にした。

 

 

 

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