正直に申し上げますと知りませんでした。
許せサスケ…
とりあえず特典で得た物なので両目がないと使えないということにしてください。
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「やあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
なのはとあかりの杖、レイジングハートとルシフェリオンを互いに打ち合う。
あかりは杖を上段から振り下ろす。
なのははそれを払い杖で突きを放つ。
さらにそれを杖を縦に構え受け流し、横薙ぎに杖を振るう。
攻守が目まぐるしく入れ替わる。
「あかり!私は知ったの。いろんな世界にいろんな人がいて、そしてその数だけたくさんの悲劇や不幸があるって。それを止めるのに必要なのは力なんかじゃない!本当に必要なものは、仲間や友達なんだよ!」
あかりの考えを変えるべく説得しながら
なのは杖を振りかぶり横薙ぎに思い切り振るう。
あかりはそれを両手で構えた杖でしっかり受け止める。
「…それは違います。誰かの悲劇をくい止めるならそれは正しい。しかし自分自身の事柄をなんとかしたいのであれば、必要なものは力でも、ましてや仲間や友達なんてものでもありません!」
あかりは杖を力任せに振り払い、なのはを後方へと押し出す。
「必要なものは、覚悟。自分一人であっても、誰にも頼らず、他の全てを見殺しにしてでも成し遂げる覚悟。
そしてそれを貫き通すために力がいるという、ただそれだけの話です。
ブラストファイア!!」
あかりの杖から赤色の砲撃魔法がなのはに向かって放たれる。
なのははそれを横へ飛翔することでギリギリで回避する。
「…あかりは本当にそれでいいの!?
自分一人が助かることだけ考えて、他の防げたかもしれない悲劇を見なかったことにして!
それはきっと悪いことだよ!!」
なのはは飛びながらあかりに向けて射撃魔法を放つ。
計5発の魔力弾があかりに迫る。
しかしあかりは上へ上昇しながら同じく魔力弾を生成していく。
「…今更善悪の───」
その数はなのはを遥かに超える30発。
その内5発はなのはの放った魔力弾の相殺に使われたが、まだ大量の魔力弾が残っている。
「話ですか!!」
そして残った大量の魔力弾がなのはに襲いかかった。
「くっ!?」
なのはは必死に魔力弾をかわしていく。
そしてかわしきれないものは杖で捌き、シールドを張り防いでいく。
「じゃあなんですか!?自分を捨ててでも見ず知らずの赤の他人を助けろというんですか!?
いいですかなのは姉さん。あなたのやってることは自身の弱さを覆い隠すための偽善に過ぎません!」
しかしあかりには写輪眼がある。
写輪眼によりなのはの動きを先読みし的確な位置に魔力弾を配置することにより、なのははどんどん追い込まれていく。
それを感じているなのはは焦る。
「違う!私は…」
「違うのであれば抗ってみせてください。そして私を倒してみせてください!」
焦ったなのはの隙をつきあかりが突貫。
魔力弾の相手で手一杯だったなのははあかりに反応できない。
あかりの手には炎を纏ったルシフェリオン。
それを
「ぐうっ!?」
なのはに上から叩きつけた。
叩きつけられたなのはは吹き飛び、足場に激突する。
「とはいえこれで終わりですけどね!」
激突と同時にあかりはさらに周囲に漂う大量の魔力弾を全て叩きつけられたなのはへと殺到させる。
(…ダメ!行かせるわけにはいかないの。私は、あかりを絶対に…!)
目の前に迫る大量の魔力弾。
しかしなのはは諦めない。
「アクセラレイター!!!」
例え使用を厳禁とされた力を使ってでも
なのはの身体が桃色の光に包まれ、身体能力を爆発的に向上させる。
「くっ…う!!」
しかしその代償は大きく、なのはは身体への大きな負担に呻き声を洩らす。
それでもなのはは止まらない。
止まるわけにはいかない。
そして目の前に迫った大量の魔力弾をあっという間にかわす。
魔力弾が全てなのはのいない足場へと着弾し大爆発を起こす。
しかしなのは背後で起きている大爆発など意にも止めず前へと出る。
目指す先は当然
「あかりーーーッ!!」
あかりである。
あかりは多少驚いたような顔をするが写輪眼で冷静になのはを動きを先読みし突き出されたレイジングハートにルシフェリオンを合わせる。
「なのは姉さん、あなたフォーミュラを…!」
「私は!あかりを絶対に行かせるわけにはいかないの!!
私の持てる力を全て使ってでも、あかりを止めてみせる!!!」
その吐き出した言葉と共になのはの力が増す
「なんでそこまで…!」
「そんなの!あかりが私の!大切な妹だからに決まってるでしょ!!」
そして
「うあっ!?」
とうとうなのはの力を抑えきれず、あかりは弾き飛ばされる。
なのはは確信する。
動きは読まれているがあかりは自分の動きについてこれないと
なのははそう確信した後、高速移動を開始。
尋常ではない負荷がなのはを襲うが、マクスウェル戦で慣れたせいもあってか、なのははそれを無視する。
そんなものよりも絶対に失いたくないものがなのはにはあるからである。
そんななのはの気迫があかりを押す。
前後左右上下、縦横無尽になのはがあかりに襲いかかる。
あかりは写輪眼で動きを先読みするが
(先読みしても…防御するのがやっと!?)
杖とシールドを総動員しても攻撃を通さないようにするのがやっとで反撃の糸口が掴めない。
そして
「っ!?」
なのはの激しい連擊が功を奏し、あかりの杖を持つ右手が上へと跳ね上げられる。
即ち
(ノーガード!行ける!!)
なのはは杖に魔力を込め、あかりへと突貫する。
そしてあかりの懐へと入り
「ブレイク!シュート!!!」
渾身の力で砲撃魔法を
「アクセラレイター・オルタ」
放ったがあかりの不穏な呟きと共にあかりの身体が赤色の光に包まれると同時に、目の前のあかりの姿がかき消える。
いや、急激な速度の上昇でなのはの目がついていけなかったのである。
ともあれ、なのはの渾身の一撃は空を切り
「なっ…!?がっ!?」
無防備となったなのはの側面から右ストレートをくらわせた。
吹き飛ばされたなのははなんとか体勢を立て直す。
効いた、というよりも驚いたといった表情である。
しかしそれも無理はない。
「…なんで。なんであかりがフォーミュラを!?」
フォーミュラはエルトリア独自の技術であり、地球在住のあかりが手にするはずがない力である。
それにも関わらずあかりが使用してみせたことになのはは驚愕していた。
「…写輪眼、この眼は動きを見切るだけではなく相手の力の流れ、魔力の流れを見ることができる眼です。
やり方はなのは姉さんとマクスウェルを見てコピーすることができます」
「でも!フォーミュラは体内にナノマシンを注入しないと…」
そう。フォーミュラは体内にナノマシンを注入しそれを循環させることで発動させることができるのである。
いくら魔力の流れが見えるからといってナノマシンがなければできるはずがないのである。
しかし
「この胸の穴が何故できたか。なのは姉さんは知っているでしょう?」
「っ!?まさか…!?」
なのははあかりが
「そうです。結果的に、ですがマクスウェルのナノマシンを取り込めたみたいですね。
もっとも…」
なのはは気づく。
あかりの胸から再び血が吹き出してきていることに
そしてそれに気づくとほぼ同時にあかりが口からも吐血する。
「あかり!?」
「…なのは姉さんが行った調整を全くしていないので反動もその分大きいみたいですね。
まあなのは姉さんに勝てるのであればそれでいいです」
口から血を垂らしながらもあかりの覇気は全く衰えない。
そんなあかりの様子を見たなのはは
「…なんで」
「?」
「なんでそこまで一人で頑張ろうとするの!?
もっとみんなを…私を頼ってよ!!
みんなを頼れば、そんな…自分の身を削ってまで一人で頑張る必要なんてないんだよ!!」
なのははそうあかりに訴えるが
「…あなたが言いますか?」
「え?」
「赤の他人なんかのために自身の身を削り続けたあなたが!!」
そうあかりが叫ぶと杖をなのはへと向ける。
「ブラストファイア!!」
あかりの砲撃魔法がなのはへと向かうが
なのははアクセラレイターを起動している。
よって横に高速移動することによりかわしにかかる。
しかし
「爆風乱舞!!!」
(っ!?闇の書事件の時の…!)
砲撃魔法が炎の大竜巻による範囲攻撃へと突如変化する。
「くっ!?」
突然の予想外の変化になのははシールドを張ることで凌ごうとする。
しかしそんななのはにあかりが高速移動を行い背後を取る。
「誰かのため?孤独をなくす?笑わせないでください!
あなたは全ての悲劇を防ぐ神様にでもなるつもりですか!?」
その手には炎を纏ったルシフェリオン
「そんな不可能なことに身を削るくらいなら、管理局なんて辞めてしまいなさい!!」
そのルシフェリオンをあかりはなのはに横薙ぎに振るう。
なのははそのルシフェリオンをギリギリで上へ高速移動しかわす。
そして自身の信条を否定されたなのはも黙ってはいられない。
フォーミュラの負荷など忘れあかりに叫ぶ。
「どうしてそんなこと言うの!?あかりだってお父さんやお母さん達から今まで愛情をたくさんもらってきたでしょう!そしてそれを…お父さんを失いそうになった恐怖も知ってるはず!!」
なのはは杖を上段に構えながらあかりへと上から近づき
「神様になんてなるつもりはない。私は私の手の届く人達にそんな思いをしてほしくないだけ!それを間違っているだなんて誰であっても絶対に言わせない!!」
杖を上段から体重をかけ振り下ろす。
フォーミュラも加わったその一撃を同じくフォーミュラを使いあかりは受け止める。
「なのは姉さんの偽善には反吐が出ます!
あなたのその偽善は誰かのためと言いつつ結局は自分のために動いているに過ぎません!
そうしないと生きられないから!誰かを助けられる自分じゃないと怖いから!」
受け止めたレイジングハートを払い
ルシフェリオンで顔面に突きを放つ。
「そうして自分を誤魔化して恐怖を動力源にして誰かを助ける!それがあなたの偽善です!」
なのははそれを首をひねってかわす。
そして少し距離を取りながら魔力弾を再び生成する。
「偽善なら偽善で別に構わない!
その偽善で救われたって言ってくれた人が確かにいるんだから!!」
なのははフェイトを思い浮かべながら叫び、魔力弾を放つ。
あかりはそれをシールドで防御する。
その隙になのはは高速移動を行いあかりの背後に移動し
「ディバインバスター!」
砲撃魔法を放つ。
しかし写輪眼で動きを先読みしていたあかりはギリギリで横に高速移動しかわす。
「この分からず屋…!
なのは姉さんも見たでしょう!?プレシアさんを、マクスウェルを!二人共に自身の目的のために他者をひたすらに傷つけた!他者の言葉に全く耳を貸さずに!
ああいった手合いが跋扈しているのが今の世界の現状です!管理局のトップですらも!
なのに他者を助ける?
誰かにいいように利用されるのが落ちです!
私をそれらから守る?
そんなの無理に…、無理に決まってるじゃないですか!!」
あかりのその叫びをなのはは静かに聞いた後
「…確かに世界は優しさだけで回っているわけじゃない。
でもね、あかり。
誰の助けも受けずに生きてこれた人なんていないの。
そして助けを受けた人はまた誰かの助けをして
そうやって人は人を助け合って生きていっているんだよ。
私はその力を信じたい。どんなに悪意が強くても誰かを助けたい、守りたいといった思いがそれに負けるなんて、希望を信じるのが間違いだなんて思いたくない!!」
「…私にはそこまで人の善意を信じられません」
「あかり!誰も助けようとしない人は誰も助けてはくれないんだよ?そうしてその人はどんどん孤独になっていくの…。
自分さえよければいいなんていう考えは、ただの傲慢でしかないんだよ!!」
なのはのその言葉にあかりは眉間にしわを寄せ、杖を構える。
「違います!本当に傲慢なのは…自分だけは傲慢ではないと信じて疑わない人のことを言うんです!!
ブラストファイア!!」
そしてなのはに向けて砲撃魔法を放つ。
再び炎の竜巻に変えるかもしれない。
なのははそれを考慮して砲撃魔法に真っ直ぐ向かい
「っ!!」
ギリギリでかわしそのままあかりの目の前に出る。
そして上段から杖を振り下ろす。
「わからないの!?その考えをそのまま加速させていったらそれこそプレシアさんやマクスウェルさんみたいになっちゃうかもしれないんだよ!?」
あかりはそれをバックステップでかわす。
「そもそも前提がずれているのですよ!フェイトさん達が私なんかを助けるために力を貸すと思っているのですか!?」
「!?いったいどういう…」
あかりの言ってることがわからず聞き返すなのは
「私の今までの行いを考えてください。私はジュエルシードの事件ではプレシアさんを…、闇の書の事件の時は初代リインフォースさんを…、それぞれ見殺しにした上で今この場に立っているのですよ…!」
「…あかり。じゃあやっぱり…」
「…ええ、知っていましたよ全部。あのままいけばプレシアさんもリインフォースさんも死ぬって、最初から全部!
知ってた上で何もしないことを選択したのです!
そんな私をフェイトさん達が助けるわけないでしょう!!」
「…」
「ここに至るまでにそうして進んできた私にはもう一人で戦うしか道は残されてはいないのですよ。なのは姉さん」
そんなあかりの独白を聞いたなのははある程度予想していたのか驚かず静かに聞きいれ
「…あかり。フェイトちゃん達は───」
ーーーーーーーーーー
「シュテルちゃんを…許してあげて」
時は遡り、初代リインフォースが消滅した直後
なのはが全部知っていたかもしれないという疑いをかけられているシュテルを許してほしいと頭を下げている場面である。
「なのは…頭を上げて」
そうフェイトに言われ頭を上げるなのは
「私は、別にあの子を…シュテルを恨んでいるわけじゃないんだよ?」
「そう…なの?」
「うん。何も思うことはないって言ったら嘘になるけど。
でもねアリシアを…お姉ちゃんを生き返らせるためにあの行動を選んだのは母さんだし、それに従うことを選んだのは私自身。
その選択や罪を誰かのせいには絶対にしたくないの」
そうなのはに話すフェイトの目はそこだけは絶対に譲らないと強い目をしていた。
「…フェイトちゃんの言う通りや」
「はやてちゃん」
「例えあの子が先の先まで知っていたとしてもそれを選択したのは当人や。あの子の…リインフォースの意志まであの子の思惑の上で成り立っていたなんて絶対に言わせへん」
はやてはそう涙の跡が残った顔で強く言う。
「主の言う通りだ。我々の罪は我々のものだ。そしてそれと同時に我々の選択もまた我々だけのもの。それらまであんな子供に背負わせる気はない」
シグナム達守護騎士も断言する。
「だからねなのは。あの子が一言謝ってくれたらそれでこの話はおしまいにしようって、私はそう思ってるの」
ーーーーーーーーーー
「嘘です!!」
なのはの話を聞いたあかりの第一声は否定であった。
「嘘じゃない!フェイトちゃん達はあかりのことを…」
「いいえ嘘です!
プレシアさんとリインフォースさんを見殺しにした私を恨んでいないなんてそんなわけ…!!
そうです、そんなものはなのは姉さんを悲しませまいと…」
「あかり!!」
「っ。…仮にそれが本当だったとしても、私がやることに変わりはありません!
私は他の全てを見殺しにして、一人きりで戦って、その全てに勝利してきたのです!
そしてそれは…これからも変わりません!!
ブラストファイア!!爆風乱舞!!」
先の突貫しながらギリギリでかわす手段を潰すためか
今度は初めから炎の大竜巻で攻めるあかり
「やっぱりわかっていない…。大馬鹿だよあかりは!!」
そう叫びシールドを張りながら竜巻を力ずくで突破するなのは
しかし突破したと同時に目の前に魔力弾が襲いかかる。
「っ!?ぐっ、あ!?」
竜巻で限界だったシールドはあっさりと割れ
魔力弾はなのはにダメージを与えなのはの動きを止める。
「はあはあ…。私があかりに対して誰かを救うように強要しようとしているって、そう思っているんでしょ?あかりは…」
「…思っているも何も事実でしょう?なのは姉さんは自分の信条が正しいと信じているのですから」
「うん。信じているよ。でもね…、私の信条を誰かに押し付けようだとか、私は別にそんなことは考えていないの」
「何を…言っているのですか?現に…」
「…ジュエルシード事件の時、あかりはフェイトちゃんを助けたよね?明らかに私の安全は保たれている場面だったのに」
なのははクロノと初めて会った時のことを思い返しながら言葉を紡ぐ。
「…」
「プレシアさんに忠告した時もそう。私の身はもちろん、デバイスの取引だってもう終わった後だった。それにも関わらずあかりはプレシアさんに忠告した」
「…違う」
「あかりだって本当は見殺しにしたくなんてなかったんでしょ?本当は…助けたかったんだよね」
「違います!!私は…、他人を助けたいなんて」
「違わない!あかり、自分の心に嘘をつくのはもう止めて!!」
「私、は…」
「あかり…。私はあかりにただ生きてほしいんじゃないの。
私は…、私はあかりに」
そして
「『笑って』生きていてほしいの!!!」
「─────」
「私が求めるのはあかりが笑って幸せに生きる未来なの!!」
やめて
「悪意に怯えて!たくさんの人を見殺しにして!
それであかりは笑って生きることができるの!?」
今更私にそんな資格なんて
「本当は助けたくて、助けたくてたまらなかったのに!!」
止まって、止ま
その時
あかりの目から涙が零れた。
「!?」
「あ…う、あ……あ」
その時あかりは幻視してしまう。
自らの足元に血塗れで倒れ伏すプレシアとリインフォースの姿を
自らが見殺しにした二人の存在を
幻視したその二人はあかりを恨みがましい目で睨んでいる。
「あ、あああぁあぁあぁぁぁぁ……」
そして幻視している間も涙は止まらない。
「うあああぁぁぁぁぁっ!!!
止まって!!止まってよ!!!今更私に泣く資格なんて…!!」
その場に蹲り両手で顔を抑え、小さい子のように泣き続けるあかり
そんなあかりの様子をなのはは唖然と見ていた。
その理由は
(………あかりが泣いたところなんて、初めて見た。
お父さんが入院した時でさえ顔は歪んでたけど、決して泣かなかったのに…)
そしてなのはは思い至る。
お父さんが入院した時も本当はあかりは泣きたかったのではないか
でも必死になって堪えてしまって
それがプレシアさん達の時も同じ状態だったのではないか
助けたいという思いと一緒に涙や悲しみまで押し殺して
(……プレシアさん達を見殺しにしたことを一番責めていたのは他でもない、あかり自身だったんだ…)
誰かが傷つく度に助けなかった罪悪感から出てきたはずの涙を今まで堰き止めてきたから
だから今、こうして
「………ふ、ふふふ…。
……笑ってくださいよ。誰かにこれほどの醜態を曝すのは初めてですよ…」
「…」
「私が馬鹿ですって?
…そんなこと、私が一番よく知っていましたよ」
そう言いながらあかりは両手を顔から離す。
その顔は
涙を止めるためにかきむしったのか涙の代わりに血塗れであった。
「だから…だからこそ、私は…!」
「…そっか。だから一人だったんだね。
誰にも醜態を曝せず…、ううん、曝そうとしなかったからあかりは…」
それに気づいたなのはは叫ぶ。
「辛いなら辛いって言ってよ!助けたい人がいるなら助けたいって!
言っていいの!!あかりが出来ないことでも私が絶対に叶えてみせるから!!」
絵空事だとか、綺麗事だとか
そんなことを思われてしまうかもしれない。
でもそれが間違っているだなんて
退くことなんてできない。
だって私は
「私は、あかりのお姉ちゃんなんだから!!!」
「…」
そんななのはの叫びにあかりは
「……は、…ははははは。
私も漸く理解しましたよ、なのは姉さん。
…私は───」
そして
「───あなたが大っ嫌いです!!!」
あかりがルシフェリオンを構えると同時に周囲の魔力が凄まじい速度で減衰する。
集束魔法の発動である。
「誰よりも!!!」
それを受けなのはもレイジングハートを構える。
「…来て!!私の全てで受け止めてみせる!!あかりの全てを!!!」
なのはとあかりのやり取りは作者の好きな漫画を参考に作成しています。