俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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れかちゃんは肉食系……はっきりわかんだね……


(4)

 

 授業が始まって何分か経ったのだろうか……特に時計を見た訳でも無いので分からないが……汗が吹き出して来た額を袖で拭いながら、花壇の近くに生えている木の根元に腰を下ろす。

 

「あっつ……」

 

 この学校内で好きな所を描け。なんて言われ、先ず思い浮かべたのがこの花壇だったのだ。

 

 あかねやなおはグラウンドの方に駆けて行き――その後を慌ててみゆきが追っていたが――やよいは校舎内の何処かを描こうとしているのか、校舎に入っていくのを見送った。

 

 残された俺は、れいかと一緒に手入れをしている花壇にやって来たという訳だ。そういえばもうすぐ花が咲きそうなのだが、それがここ最近一番楽しみな事かも知れない。

 

「れいかは大丈夫か?」

 

 傍から見れば今この花壇の近くに居るのは俺だけだが、本当は透明人間になってしまっているれいかが近くに居るのだ。姿が見えないので顔色は伺えないがこの日差しの中だ。注意しておいて損は無い。

 

「ええ、飲み物も持ってきているので大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます」

 

「そりゃ……な?」

 

「ふふっ♪ええ、そうですね」

 

 こういう通じあっているようなやりとりは最近よくするようになったのだが……実はあんまり通じてなかったりする事も多々ある……まぁ雰囲気さえ味わえればいいのよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

「……八幡君」

 

「ん?」

 

 れいかと他愛もない話をぽつぽつとしながら花壇の下書きを進めていると、急にれいかの声色の変わった様な気がした……

 

「さっき八幡君は、私も少しははしゃいでも良いって言ってくれましたよね?」

 

「お、おう……」

 

 やっぱり雰囲気変わってる……よな?

 

「ふふっ♪あまり固くならないで下さい。取って食おうとしているわけでも無いんですから……ね?」

 

「…………んくっ」

 

 緊張か期待か……唾液を飲み込んだ音が何時もよりもはっきりと聞こえる。

 

「授業の邪魔をしてしまうのは申し訳ないと思うんですけどいいですよね?」

 

「……ああ、れいかがしたい様にすればいい」

 

 一体何をされてしまうんだろうか……一時限目にきょうかにされた事が頭を()ぎる。

 

 形ばかりの抵抗をした時の事だ。……極論、言ってしまえば俺はれいかに……きょうかにされる事ならなんでも受け入れられるし、嬉しいのだ。……例えそれによって二人の行動がエスカレートしてしまったとしても……だ。

 

「ふふっ、嬉しいです……ではその手に持っている画材を脇に置いて、両手を広げて下さい」

 

「わかった」

 

 言われるがまま、描きかけの画用紙と画板をまとめて脇に置き、両手を広げる。すると……

 

 すとんっ……と効果音がしそうな勢いで足の上に重みが加わる。

 

「……うふふ♪」

 

 それは……れいかは俺の足の乗ると嬉しそうに擦り寄って来る。

 

「……何時もより甘えん坊だな」

 

 こんな事をされて嬉しくない訳が無い。

 

 広げていた手を閉じて片手をれいかの背中に回し、もう片手でれいかの頭があるであろう位置を撫でる。

 

「ええ、最近はきょうかも居ますから……つい、大人ぶってしまうんです」

 

 そう、か……きょうかは結構子供っぽいところが目立つもんな……でも、

 

「俺は、二人に甘えられるのでも大歓迎だぞ?」 

 

「………疲れちゃうかもしれませんよ?」

 

「どうってことない」

 

「毎日でも?」

 

「どんとこいだ」

 

「エッチなことでも?」

 

「もちろ…………え?そ、それは///程々なら……///

 

「ふふっ♪じゃあ程々にしておきますね♡」

 

 急にそう言うのはズルイと思うんだわ……///

 

「……んん♪」

 

 スリスリと胸元に擦り付けるられるのはれいかの頭だろう。

 

 込み上げてくる愛おしさに逆らわずにそのまま抱きしめる。

 

 

「ふふっ♡……すんっすんっ」

 

 小さな呼吸音が聞こえた瞬間、ばっ!とれいかを抱きしめていた両手を開く。

 

「すまんっ……汗臭かったか?離れた方がいいか?」

 

 人間、自分の体臭には鈍感だと聞くし、この暑さで汗も結構かいたから少し汗臭かったかもしれない……

 

「もうっ、気にしすぎですよ……むしろ……すんっ///私はこの匂いも好きかもしれません///」

 

「そ、そうか?」

 

「ええ、だってこれも八幡君の匂いじゃないですか。……すんっ……安心する匂いです」

 

 ならいい……のか?

 

「それに、この日差しですもの。私だって汗をたくさんかいてしまっていますよ?」

 

「れいかははいいんだよ。れいかの汗はダイヤモンドだって誰かが言ってたし」

 

 クラスの奴だったかな?思い出せないけど……

 

「ふふっ、もう……いったい誰がそんな事を言ってたんですか?……ちょっと気持ち悪いですよ?」

 

「やー……誰だろうなー」

 

 あ、今一瞬ゾクッとしたわ……

 

「でも八幡君ならいいんですよ?貴方なら私に何をしても許せちゃうんですから……」

 

 頭の後ろに両手を回されれいかの胸元へと引き寄せられた。

 

 顔が柔らかなものに押し付けられるのと同時に、甘く……癖になりそうな匂いに包まれる。

 

「どうです?私のドキドキ……聞こえますか?」

 

 聞こえた言葉に、少し耳に意識を割くと、トッ…トッ…トッ…と少しだけ早い、れいかの鼓動が聞こえた。

 

「ああ、ちょっとだけ早くなってる……」

 

「少し恥ずかしいですけど……匂いはどうです?」

 

「すんっ……」 

 

「んっ……///」

 

 ただ、呼吸の時に鼻に入ってくる匂いでは無く、自分の意思で……意識を向けてれいかの匂いを嗅ぐと、より一層の強く甘い匂いを感じる。

 

「さっきよりも少し、汗の匂いもするけど……なんて言うか///俺は、好きな匂いだ///」

 

 本当に何を言ってるんだろうか……

 

「もう……///」

 

 れいかも少し照れ気味なのか若干声が震えていた。でも……

 

「……もう一回いいか?」

 

「……っ///八幡君になら……///」

 

 

 

 

 

「ふぅー……満足だ。ありがとう」

 

 れいかの匂いをつい、堪能してしまった訳だが……ちょっと俺、変態過ぎねぇ?

 

「いえ///……ふぅ……八幡君の我儘なんて殆どありませんし、女性は好きな人に求められると嬉しいんですよ?」

 

「お、おう///」

 

 何度も言われている言葉でも、正面から好きな人って言われるのは照れるけど嬉しいものだ。

 

「さぁ、次は……こうです」

 

「おっ……」

 

 両の手のひらを重ねられ、一本一本、指の間へと割開く様にれいかの指が入っていく。

 

「八幡君の手……おっきいです。それに温かい」

 

「れいかの手は小さいな……」

 

 俺より小さな手……だがそこに弱さはなどは感じない。

 

「八幡君……」

 

「なんだ?」

 

「少しだけ……顎を引いて下さい」

 

「んっ……こうか?」

 

 言われ、少し顎を引くと……

 

「ちゅ♡」

 

「んむ?!」

 

 塞がれる唇。

 

「れぁ♡」

 

 そして間髪入れずに口内へと差し込まれる()()()()()()

 

「ちゅぱっ……ん♡」

 

「ん……ちゅ……」

 

 最初こそ驚きに固まってしまったが、徐々に……快楽に流されるように自分からも求めてしまう。

 

「んむっ♡……れろ」

 

「あむ……んくっ」

 

 絡まり合う舌……いつの間にか俺の方からも舌を突き出し、お互いに絡め合っていた。

 

 深いキスと共に合わさり、溢れる唾液が口の端から顎を伝っていく。

 

「ちゅ……れる♡んむ……んくっ///」

 

「れぁ……んっ///ちゅ……ちゅ……///」

 

 

 

 

「んちゅっ♡……ん……ぱぁ……はぁ……はぁ///」

 

 息継ぎさえも忘れ、夢中で貪り合っていた時間がついに、終わりを告げる。

 

「ふふっ♡コレで……視覚、以外の、全てで私を……感じて、貰えましたね///」

 

 顔を赤く染め、まだ息の整いきっていない、途切れ途切れのその言葉を口にしたれいかの笑顔は、とても(あで)やかで……つい、見蕩(みと)れてしまうのだった……

 

 




いいぞ!もっとやれ! (作者の心境)

視覚がダメなら他の五感(聴覚、嗅覚、触覚、味覚)全部感じさせてやろうっていうパワープレイ……

因みにれかちゃんは八幡君の腰に足を回してるのです。まぁ……傍から見たら対面〇位みたいなもんですよね!

透明人間だし、一瞬れかちゃんを脱がそうとか考えましたけど流石に自重しました。……そこまで痴女じゃねーだろ……って

まぁヤリたい事はやれたんで次回辺りからマジョ先生ボコってやろうかなって感じです。(もしかしたら1話で終わんないかもですが……)

それでは次回もお楽しみに!
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