俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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モンハンnowは楽しいですね!散歩の時間がめちゃくちゃ増えましたよ?!


(4)

「ビューティ殿!」

 

「ポップさん……」

 

「八幡殿の仮面を拙者に!早く!」

 

「あ、はい!」

 

 焦った様子のポップさんに促されるまま仮面を外しポップさんに手渡します。

 

「ドロンッ!でござる!」

 

「おっと……」

 

 そして煙の中から現れたのは少しふらついた様子の八幡君……!

 

「ふぅ……間に合った様で良かったでござる」

 

「良かったとは?……一体どういうことですか!?」

 

 安心した様子のポップさんの姿に逆に不安が湧いてきます。安心しているということは八幡君に何かある可能性があったということ……

 

「ござっ?!ちなっ、違うでござるよ!?八幡殿に何かあったらビューティ殿が怖いって!はっ……これも違うでござる!?」

 

「落ち着けって……まぁ、どんまい?」

 

 一瞬頭に血が上りましたが八幡君が元気そうなので良しとしましょう……

 

「ふぅ……ポップさん」

 

「はひっ!」

 

『ふふっ、れいか?怯えられていますよ?」

 

「うるさいですよきょうか。ポップさんもそんなに震えないで下さい。八幡君が無事なら特に何かしようとは思っていません」

 

 全く、あんなに怯えるほど私が怖かったのでしょうか?

 

 

 sideout………

 

 

 

side:八幡

 

 

 意外と簡単に戻れたな……

 

 ポップがあんなに不安そうにしてたからもう少し何かあるかと思ってたんだがな。……まぁ、あったらあったでポップがビューティにしばかれそうだったし何も無くて良かったんだが……

 

「ビューティ……」

 

「あら?」

 

 ビューティを呼ぶ声に振り向くとボロボロの姿でふらふらと歩み寄ってくるマーチの姿が。

 

「まぁ!大丈夫ですか!」

 

 慌てて駆け寄るビューティに支えられるマーチ。

 

「うん、何とかマジョリーナをやっつけたよ……」

 

「おお!」

 

 マーチは一人でマジョリーナを打ち倒したようだ!

 

「ウチらも、やったで!」

 

 マーチの少し後ろには肩を貸し合うように歩く、サニーとピースの姿。

 

「皆の衆……!キャンディの為にありがとうでござる!」

 

「まだお礼は早いやろ?」

 

「うん、ハッピーが……」

 

 ゴゴゴゴゴッ!

 

 ピースの声を遮るように地響きが響き渡る。

 

「ねぇあれ!」

 

 ピースの指差す先ではマグマがなにかに押し上げられているかのような……歪な形で膨らんでいく大地の姿だった……

 

「……ちょっと待って下さい。あそこって……」

 

「キャンディが捕まってたところ……だよね?」

 

「まさか……」

 

 

 俺達の間に重たい空気が漂い始めた時だった……

 

「きゃぁぁぁぁっ!」

 

「ん?今なにか」

 

「おわぁぁぁぁあああ!!げふぅぅ!!」

 

「うおっ?!」

 

 何か聞こえたと思ったら、その音は直ぐに近付いてきて俺のすぐ隣に落ちてきたのだった……危なっ……

 

『ハッピー!?……キャンディ!』

 

「みんなぁぁ!!」

 

「キャンディ!!」

 

 落ちて来たのは無事キャンディを助け出してきたハッピーだったようだ。キャンディの手には奪われたデコルデコールも大事そうに抱えられている。

 

「お兄ちゃーん!」

 

「キャンディ!キャンディ!!」

 

 再会を果たした兄妹も抱き合い、再会を喜び合っている。

 

「痛ったた……あっ!みんなも無事でよかったぁ」

 

「ハッピーも無事で良かったよ!」

 

「ハッピーの無事は喜ばしいですが……そう素直に喜んではいられる状態では無さそうですよ……」

 

 ビューティの睨む先、先程までマグマが盛り上がったいた場所には、まだ体からマグマを滴らせながらも圧倒的な威圧感を放つ……巨大な怪物が立ち上がろうとしていたのだ……

 

「あれが……」

 

「ピエーロ……」

 

「ハッピー!コレを……」

 

 皆がピエーロの威圧感に圧倒される中いち早く動いたのはビューティだった。

 

 ビューティはハッピーに先程ジョーカーから奪い返した星デコルを手渡す。

 

「早くデコルデコールに入れるクル!」

 

「うん」

 

 キャンディが慌てて開いたデコルデコールにハッピーが最後のデコルをはめ込む。

 

「これで女王様が復活して、ピエーロをやっつけてくれるクル!」

 

『……………………』

 

「……あれ?何も起こらないよ?」

 

「そんな……」

 

 ズズゥンッ!

 

『……っ!』

 

 急に圧をました威圧感に振り向くと、そこには腕を地につけた。文字通りにピエロの様な姿をしたピエーロの姿が……

 

『我が名は皇帝ピエーロ……全てをバットエンドに……』

 

 おどろおどろしい声が頭に直接響いて来る。

 

「あれが……皇帝ピエーロ……」

 

 ピエーロは口を開くと、黒く、禍々しいエネルギーを溜め始める。

 

「バットエナジー砲?!皆の衆!逃げるでござる」

 

「……ポップ、キャンディと八幡くんをお願い」

 

「なっ?!おい、ハッピー!」

 

「ポップさん、八幡君の事、頼みますよ!」

 

「ビューティもなんで!無理だろっ!?なんで残ろうとするんだよ!」

 

「わたし達に出来ることは、全部やらなきゃ!」

 

「八幡殿!急ぐでござる!」

 

 大きな鳥の姿に変化したポップに拐われるようにビューティ達を残して飛び立つ。

 

『プリキュア・レインボーヒーリング!!』

 

 遠ざかるプリキュア達が虹色の光に包まれる。

 

 そしてそれを待っていましたと言わんばかりにピエーロの口元からバットエナジー砲が放たれた。

 

「………なん……で……」

 

 拮抗(きっこう)は一瞬だった……

 

 ピエーロから放たれた禍々しいバットエナジー砲はプリキュア達から放たれる虹色の光を呑み込み、消し去る。

 

「みんなぁぁっ!」

 

 キャンディの悲痛な声だけが響いていた。

 

 バットエナジー砲の余波により削れた大地に五つの影が墜ちていく。

 

『全てを怠惰なる世界に……』

 

 ピエーロが勝ち誇るように何かを言っている……だが、俺は周りの音がはっきりと聞こえないほどに心が掻き乱されていて、ただ、怒りのままに叫んでいた。

 

「ふざけるなっ!何が出来る事だっ!自分の事をもっと大事にしてくれよっ!心配なんだ!怖いんだよ!お前達との時間が、俺にとっての一番大切なものなんだよ!だから、お願いだから……俺を一人に、しないでくれよぉ……」

 

 勝手に涙が溢れ出す。

 

 そんな歪む視界にの中に突然、輝く金色の光が広がった。

 

「な、なんなんだ!?」

 

 慌てて目元を拭って見るとプリキュア達がいた筈の場所を中心に金色の光の球体が浮かんでいるのだ。

 

『プリキュアのみなさんに、ペガサスのご加護を……』

 

 ピエーロとは違う、優しい声色の声が頭に響く。

 

「女王様でござる……」

 

 ポップの声で誰の声なのかわかった。

 

 この声が女王様の声なのか……

 

 

 そして金色の光が弾けるように消えると姿の変わった五人が現れた。

 

『プリキュア!プリンセスフォーム!!』

 

「プリンセス、フォーム……」

 

 その姿は普段の(よそお)いとは違うが、何処と無く力強さを感じるようだった。

 

「届け!希望の光!」

 

『羽ばたけ!未来へ!』

 

『プリキュア・レインボーバースト!!』

 

 五人の持つ蝋燭に見立てた様なステッキから溢れ出た光が合わさり、ペガサスの姿を模すとその角から、輝く虹色の光の奔流を解き放った。

 

『があ゛あ゛ああっ!!』

 

 迎え撃つようにピエーロもバットエナジー砲を放つ。

 

 バットエナジー砲と光の奔流がぶつかり、せめぎ合う。

 

『はあああああっ!!』

 

 プリキュア達の気迫と共に、光の奔流も太く、激しくなり、遂にピエーロ諸共バットエナジー砲を呑み込み、包み込む。

 

「輝け!」

 

『ハッピースマイル!』

 

 その声と共に光が弾け、ピエーロも浄化される様に消え去る。

 

 一瞬の静寂、そして……

 

『勝ったぁぁ!!』

 

 ポップがプリキュアの元へと降り立つとみんなが走り寄って来た。

 

「八幡君!」

 

 飛びつく様に抱き着いてきたビューティを受け止める。

 

「聞こえましたよ!貴方の声が!」

 

「わたし達との時間が大切だって!」

 

「そんなにウチらの事心配しててくれたんやなぁ!」

 

「その……心配かけて、ごめんね?」

 

「アタシも心配かけないように頑張るよ!」

 

「なっ///お前らなぁ///」

 

 ニヤニヤと、けれども嬉しそうに俺を囲んで話しかけてくる内容に一気に顔が赤くなるのを感じる。

 

 そしてビューティが俺の頭をかき抱くと優しく頭を撫でながら語りかける。

 

「八幡君、約束します。貴方を一人になんてしません」

 

『むしろ、絶対に一人になんてさせてあげませんからね」

 

「……だから、安心して下さい……ね?」

 

 極度の緊張状態を脱したからか、その言葉と抱かれている温もりに段々と瞼が重くなってきた……

 

「……そうか、それなら、安心、だ……」

 

 ビューティの胸の中でゆっくりと意識が沈んでゆく。

 

「ええ……安心して下さい……私達はずっと一緒です」

 

 

 

 

 

 




はいっ!という訳で今章はこれで終了です!

今回は八幡くんがこっそりと内に秘めていた感情の爆発回でした!

自分の大切な人達が危険な目に遭っているのに心配しない筈がありません!そして温かい友人との時間を知ってしまった八幡くんは、もうその温もりを手放す事など出来ないのです!

いやぁ、なんか最後ちょっぴりヤンデレ入ってね?って思いましたけどむしろそれがアクセントになっていいんじゃないでしょうか?

はいっ!という訳でそれでは次章もお楽しみに!
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