俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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小町がバッドエンドになってないのはキャンディを抱えていたからです!

勿論後付け設定です!


(4)

 

「おにーちゃーん!!」

 

 飛び込んで来た小町を抱きとめ、直ぐに近場の茂みへと飛び込む。

 

「クルッ?!」

 

 小町の抱えていたキャンディが茂みに引っかかり、置き去りにしかけたので慌てて引き寄せる。

 

 他のみんなも俺達の様に道から外れ、スーパーアカンベェの突進を躱しやり過ごしている。

 

「八幡君!無事ですか?!」

 

「ああ!小町もキャンディも大丈夫だ!」

 

『良かった!皆さんは?」

 

『大丈夫!』

 

『平気!』

 

 きょうかの声にあちこちから声が帰ってくる。

 

「いーっひっひっひっ!キャラメルが取れなかった恨みだわさ!ガムは歯に張り付くから嫌いなんだわさ!」

 

 ついでに迷惑ババア、マジョリーナの声まで聞こえてきた。あいつただの八つ当たりじゃねーかよ……

 

『スーパーアカンベェ!!』

 

 そして先程通り過ぎて行ったスーパーアカンベェも上空から戻って来る。飛行機型だけあって空も飛べるようだ。

 

「ちょっとあんた!それってただの八つ当たりじゃない!」

 

「だーからどうしただわさ!イライラも晴らせるしバッドエナジーも集まるで一石二鳥だわさ!」

 

「……あれが前に言っていたバッドエンド王国って奴らなのね」

 

「マジョリーナ!そんな自分勝手な理由でみんなが楽しんでるお祭りを台無しにするなんて許せない!みんな!」

 

『うん!』

 

「わたしもやるわ!」

 

 みゆきの声にみんなが一斉にスマイルパクトを取り出し光に包まれる。

 

 更にせつなさんもなにかを取り出して光に包まれた。

 

 

 

 光が収まってくると五人の姿が現れる。

 

 

 

「キラキラ輝く、未来の光!キュアハッピー!」

 

 

 

 

「太陽サンサン、熱血パワー!キュアサニー!」

 

 

 

 

「ぴかぴかぴかりん♪じゃんけんぽん!キュアピース!」

 

 

 

 

「勇気凛々、直球勝負!キュアマーチ!」

 

 

 

 

「しんしんと降り積もる、清き心!キュアビューティ!」

 

 

 

 

『五つの心が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!』

 

 そして五人に続くようにもう一人も……

 

「真っ赤なハートは幸せの証!熟れたてフレッシュキュアパッション!」

 

 

「ほぇぇ………」

 

 小町は初めて見る皆の変身姿に放心してしまっている。

 

「………ひーふーみー?………な、なんか増えてるだわさ!?」

 

 小町だけでなくマジョリーナも固まっている。……まぁ気持ちはわかるわ。

 

「キュアパッションよ」

 

「キュアパッション?!……ええい!パッションでもファッションでもなんでもいいだわさ!スーパーアカンベェ!まとめて叩き潰してやるだわさ!」

 

 マジョリーナは癇癪を起こしたように地団駄を踏むとスーパーアカンベェをけしかける。

 

『スーパーアカンベェ!』

 

 飛行機の頭の先が二箇所開くとそこから光弾がマシンガンの様に撃ち出される。

 

「皆さん!」

 

『うん!』

 

 れいかの声にみんな一斉にその場から散開し、光弾の雨を避ける。

 

「マーチ!」

 

「合わせるよ!」

 

 そして散開した勢いのままにサニーとマーチが飛び出し、スーパーアカンベェの下からアッパーを叩き込みスーパーアカンベェの巨体を浮き上がらせる

 

「何やってるだわさ!その翼は飾りだわさ?飛んで上から攻撃するだわさ!」

 

『スーパー!!』

 

 スーパーアカンベェはマジョリーナの指示に従い翼のエンジンから轟音を上げながら空へと一気に飛び上がって行った。

 

「逃がさないよ!プリキュア・マーチシュート!」

 

『アカーンベェ!』

 

 飛び上がったスーパーアカンベェを追い討っ様にマーチが攻撃を加えるがスーパーアカンベェはサッと、飛ぶ角度を変えて躱してしまう。

 

「まてー!」

 

 ハッピーが飛び上がって空中のスーパーアカンベェに飛び掛るが悠々と躱され、攻撃が届かない。

 

『スーパー!!』

 

 更に上からミサイルまで撃って来てなかなか攻撃に移ることも出来ない。

 

「どうしよう……これじゃあわたし達何も出来ないよ」

 

「いーっひっひっひっ!このままいたぶってやるだわさ!」

 

 ピースが狼狽えるのを見てマジョリーナが調子に乗りだす。

 

「大丈夫よ!わたしに任せて!はぁぁ!」

 

「なんだわさ?!」

 

 普段の俺達だったら危うかったかも知れない、だが今はパッションがいる。

 

 パッションの能力は簡単に言えば空間転移だ。云わばチート能力である。

 

 パッションが手をかざすとプリキュア達の姿が一瞬で消えてしまう。

 

「なっ?!何処に行っただわさ!」

 

 突如として消えたプリキュア達にマジョリーナは慌てて首を振り姿を探す。そして直ぐにどこに消えたのかを知ることになった。

 

『スーパーアカンッ?!ベェッ?!』

 

 上空からスーパーアカンベェの悲鳴が聞こえたかと思えば、スーパーアカンベェが姿勢を乱しながら墜落してくる。

 

「なんなんだわさ?!」

 

 そう、パッションが、自分とプリキュア達を送ったのは上空を悠々と飛んでいたスーパーアカンベェの真上。そこから一斉に蹴りを叩き込みスーパーアカンベェを地上へと叩き落としたのだ。

 

 そして墜落し、身動きの取れないスーパーアカンベェへとトドメを刺す。

 

 

『ペガサスよ!わたし達に力を!』

 

 

 その言葉と共に呼び出したプリンセスキャンドルから黄金の光が放たれ、プリキュア達を包み込む。

 

 

 

 そして黄金の光が弾けると装いを変えたプリキュア達が現れる。

 

 

『プリキュア!プリンセスフォーム!!』

 

 

「届け!希望の光!」

 

 

 

『羽ばたけ!未来へ!』

 

 

 

『プリキュア・レインボーバースト!!』

 

 

 五人の持つプリンセスキャンドルから溢れ出た光が合わさり、ペガサスの姿を模すとその角から、輝く虹色の光の奔流を解き放った。

 

『アカーンべェ…』

 

 スーパーアカンベェは一瞬で光の奔流に呑み込まれる。

 

 

「輝け!」

 

 

『ハッピースマイル!』

 

「くぅぅっ!急に知らないプリキュアが現れるなんて卑怯だわさ!祭りなんてクソくらえだわさ!」

 

 マジョリーナは封筒の様なモノを地面に叩き付けると、捨て台詞と共に消えていった。

 

「デコルがまた集まったクル!」

 

 

 

 

 

「お、おおおお兄ちゃん!凄かった!お義姉ちゃんもせつなさんもみんなみんな凄かったよ!」

 

 小町はやっと放心状態から復帰したがそこからはもう目をキラッキラッさせて大興奮だ。

 

「そうだろう。かっこいいだろ?」

 

「いや、かっこいいのはわかるけど、なんでお兄ちゃんが自慢げなの?」

 

「……ほら、好きなモノを褒められると嬉しくなるだろ?そういうアレだよ」

 

『そんな大好きだなんて」

 

「直接的に言われると照れるわ」

 

 小町と話してたら特定のワードにだけ異様に耳聡(みみざと)い娘達がにゅっと両脇から現れた。

 

「うおっ?!……びっくりしたわ」

 

「マージでお兄ちゃんがめっちゃ好かれてる……」

 

 

 

 

 

 マジョリーナがバッドエンド空間を出したお陰?で花火の時間が少し遅れたため、見逃す事は避ける事が出来た。

 

「着いたー!」

 

「ここがみんなが言っていた花火がよく見える場所ね」

 

「うん、わたしはいつもここで見てるんだ」

 

「やよいちゃんに聞いて来たからみんなも初めてここから見るんだけどね」

 

 どうやら、この場所を教えてくれたのはやよいだったらしい。俺はその相談の場には居なかったので初耳だ。

 

 

『ねぇねぇ八幡君、それってなんです?」

 

「ああ、これなぁ」

 

「あっ、わたしも気になってたのよ。それ、途中で拾ったんでしょ?」

 

 そう、実はここに来る途中マジョリーナが捨てていた封筒の様なものをこっそり拾って来たのだ。

 

「マジョリーナが逃げる前に捨てて行った奴なんだけどなんだか気になってなぁ」

 

 答えながら封筒を開けるとチケットの様なものが入っている。

 

「んー、んん?!」

 

「なんだったんですか?」

 

「わたしにも教えて」

 

「……グアム行きグループ旅行チケット……」

 

『………え?』

 

「すっごーい!それ本当にマジョリーナが捨てて行ったの?!」

 

「……ああ、でもなんで捨てて……」

 

 そこでふと、マジョリーナの台詞がリピート『キャラメルが取れなかった恨みだわさ!ガムは歯に張り付くから嫌いなんだわさ!』

 

 

「あー……そういう」

 

『どういう?」

 

「俺らの直ぐ後に射的でグアム旅行を取ったのはマジョリーナだったんだよ」

 

「え?あの後ろから聞こえたの?」

 

「ああ、でもマジョリーナはキャラメルを狙ってて、グアム旅行もガムって聞き間違えてたんだよ……しかもこのチケット、多分スーパーアカンベェの元にもなってたんだと思うぞ」

 

「ああ、だから飛行機」

 

「マジョリーナも阿呆やなぁ……」

 

 グアムの方が何倍も価値があるのになぁ……

 

「それで?そのチケットってグループって言ってたけど何人まで行けるの?」

 

 なのの言葉にハッとなる。そうだよな、出来るならみんなで行きたいが……

 

「四人グループ……だなしかも日付も指定されてる」

 

 流石に景品だもんな……日付指定で値段を下げてんのかもな。

 

「マジかーちょっと見してみ……あーウチこの日無理やん」

 

「ふーん、あ、アタシも無理だ」

 

「えー!わたしもこの日は無理だよぉ……はっぷっぷー」

 

 雲行きが怪しいな……まじでみんな無理で宝の持ち腐れか?

 

「わたしは……あぅ、予定と被ってる」

 

「私は行けますが……皆さんが行けないのなら誰か知り合いに譲りましょうか?」

 

「そりゃ勿体ないやん!どうせ八幡は行けるんやから二人で行ってきたらええよ」

 

 れいかと海外旅行……

 

「そうだね。小町ちゃんはどう?」

 

「え?いいんですか?」

 

「勿論だよ!小町ちゃんも楽しんでおいで!」

 

「わぁー!ありがとうございます!」

 

 なおとみゆきの言葉に小町は心底嬉しそうにお礼を言う。

 

「あと一人分空いてるんだよね?せつなちゃんは?」

 

「わたしもいいの?」

 

「遠慮せんでええで?この場に居るのにせつな抜きで話を進めてるとかウチらが嫌な奴みたいやん」

 

 それはマジで嫌な奴だな……

 

「じゃあ……お邪魔させて貰うわ……ありがとう」

 

『せつなはお邪魔なんかじゃないですよ!」

 

「ええ、一緒に楽しみましょう」

 

「ふふっ、ええ、ありがとう」

 

 ドーン!

 

「あっ!花火始まった!」

 

「わー!」

 

「綺麗……」

 

 

 

 

 次々と上がる花火にみんな夢中になって空を見上げている。……だが俺だけは、つい目に入ってしまった花火に照らされる二人の、嬉しそうに笑う笑顔の方へと視線が行ってしまうのだった。

 

 




はい!という訳で突発的にグアム旅行がぶち込まれました!因みに作者にグアム旅行の経験は無いです!海外旅行すら無いです!全てはグアムでググッた検索結果と妄想の産物となるでしょう………せっちゃんはもう少しでます!好きなので!

という事で次回から閑話に突入です!閑話なのでバトルは無しであまり長引かせるつもりはありません!多くて三話!短くて二話にはまとめるつもりです!

いつもながらに言っておきます!あくまでつもりです!

それでは次回もお楽しみに!
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