閑話だからはっちゃけ過ぎたかも知れない……警告来たら素直に直すね……
(1)
成田から飛び立って数時間、俺たちは遂にグアム国際空港へと降りたった。
「小町、本当に海外旅行に来ちゃった……」
「そだぞー小町、海外だからな?いつもみたいに勝手に一人でどっかに行くと変な奴に捕まって
「ヒェッ……」
いつもみたく変に気を利かせて一人でどっかに行かれたらガチで危ねぇからな……ここは軽く脅しとこう。
「流石にここ、グアムは比較的治安が良い方なのでそこまでにはならないと思いますけど……ですが、危ない事には変わりありませんので気を付けなくてはいけませんよ」
「そうなのね……わたしも気をつけるわ」
確かに……
「そうだな、二人とも綺麗だからマジで気をつけてくれよ」
『まぁ♡」
「あら……///」
「おお……コレがスケコマシ八幡……」
「ん?」
小町から謎な視線を感じる……
「お兄ちゃんお兄ちゃん……グッ!」
「お、おう……」
そのグッドはなんなのん?
「やって来ました恋人の聖地!小町達のグアム旅行!スタートを飾るのはやっぱりここ!恋人岬!」
身振り手振りをキメ、謎なパフォーマンスをしている小町……からそっと距離を取るのを我慢しているこの現状よ……
「なぁ小町、恥ずかしくねぇの?」
「お兄ちゃんはわかってないなぁ。旅の恥は掻き捨てなんだよ?」
恥って自覚はあるのな……めっちゃ他の人に注目浴びてるけどな……
「恋人岬、ここはスペイン統治下の時代に望まれない恋人たちが、お互いの髪を結んでから最後のキスを交わし、岬から身を投げたという悲しい恋の伝説があるそうです」
「れいか、よく知ってるのね」
「ええ、楽しみで昨日の夜は眠くなるまできょうかと二人、沢山グアムの観光地について調べて居たんです!」
これ修学旅行の時と同じパターンだな?
「小町もここについてだけは調べて来ましたよ!メインはやっぱりハートロックウォールと恋人たちの鐘ですよね!」
『ええ!私たちの愛をより強固に出来るんですよね!」
「はい!強固にしちゃってください!」
盛り上がるきょうかと小町。
「なぁ、詳しいのなら聞きたいんだが……あれってなんだ?」
そうして俺が指差したのは謎のオブジェ?だ。
「なんかすげぇ色んな色の……なんかがビッシリとついてるやつなんだけど……あれ、岸壁に引っ付いてる大量の貝みたいでちょっとキモイのな……」
『…………………』
あれ?俺なんかやっちゃいました?
「はぁぁぁ……お兄ちゃんないわぁ……」
「え、なに?ごめん。わかんないけど先に謝っとくね」
「うふふっ……あっごめんなさい。でも八幡、今のはしょうがないと思うの」
「もう……八幡君、あれがハートロックウォールです」
……やっべぇ……
「わたしも知らなかったけど、ある程度の察しはついてたわよ?」
『でも言われて見ると本当に貝に見えてきました……」
「っ!だよな!」
『ええ!でも雰囲気はぶち壊しですね!」
「ごめんなさい」
笑顔なのに笑ってない!
「はぁ……本当にそういうとこだよお兄ちゃん」
「すまん……」
「じゃあはい、コレ」
小町に手渡されたのはハートの形の南京錠。
「これに名前を書いたり、願いを書いたりしてお兄ちゃん
そこは引きずらないでほしいなぁ……
「書けました?」
「ああ、願いって言ってもよくわかんねぇから名前を書いたわ」
小町曰く普通は恋人が二人で一つの南京錠を付けるらしいのだが今回は記念という事で一人につき一つの南京錠が用意
「どれどれ小町にも見せてー…ん゛?!……むむむ……まぁ、んー……小町のお義姉ちゃんが増える分にはいい……のか?」
「…………しょうがない人ですね」
『もー!後で沢山お話があります!」
あっ、この反応はまたやらかしたな……うん。
「あら、八幡もわたしと同じ様な事を書いたのね」
「せつなさんも?!」
『もー!せつなももーですよ!』
「きょうか、それ可愛いわね」
あっ、それ俺も思った。
『なっ///そんなんじゃ誤魔化されませんからね!」
「はぁ、自覚のなさがお二人の一番厄介な所かも知れませんね」
「わっ……小町の名前も書いてある……」
その後なんやかんやで四人(五人)で写真を撮った後にハートロックウォールにみんなで錠前をつけた。
「はい!仕切り直してお次の愛のスポットはこちら!恋人たちの鐘です!」
『さあ八幡君!今度こそしっかりしてくださいね!」
「え?あっ……勿論だ」
きょうかに腕を引かれ、鐘の下へと移動する。
「ふふっ二人とも楽しそうね」
「この鐘を私たちと一緒に鳴らしてください」
『いきますよ?」
「せーの」
言われるがまま、れいかと一緒に鐘から垂れ下がった紐を引くと…――
カラーンコローン……カラーンコローン……カラーンコローン
――鐘から綺麗な音が響いた。
「これでおっけーか?」
「ええ……満足です///」
『やっぱり運命なんです♡」
おっけーらしい。
「あれには何の意味があるの?」
「あの鐘が三回綺麗に鳴ると幸福が訪れるらしいです」
「へえ……じゃあ小町ちゃんもわたしと一緒に鳴らしましょう」
「うぇぇい?!よ、よろしくであります!」
「ふふっ♪ええ、よろしくね」
因みに小町とせつなさんの鐘の音は三回目の音だけ少しズレてしまっていた。
「ほわぁ……」
「デカイな」
「綺麗なホテルですね」
「すごい……高そうね」
一日目は飛行機の移動時間があったため恋人岬の観光の後はチケットに書かれていたホテル名をタクシー告げに引き上げて来たが……
「予想以上にデカくて綺麗なホテルだったな……」
商店街の夜店の景品だったからそんなに期待していなかったのだが、実際はかなり良い所だったようだ。
と思っていたのだが受付けで問題発生。
「これツインの部屋が一つだけしか取れてねぇ……」
四人のグループチケットだったから、ツインかダブルの部屋を二つだと勝手に勘違いしてしまっていた。
「それのなにが問題なの?」
「え?いやだって一つの部屋に俺たち四人だぜ?」
俺は二部屋で俺と小町、れいかとせつなのペアで泊まるつもりでいたのだ。ほら、れいかとならまだしもせつなまで一緒だと……
「わたしは気にしないわ……寧ろとっても楽しそうじゃない」
すっごい楽しそうな顔してんのね……
「私もー何となくそんな気はしていたのでー」
おー?これは知ってたなー?
「小町はー……うん、節度ある行動を求めます」
それは諦めなんだよなぁ……
ホテルの夕食はビュッフェ形式で高級なものっていうのはわかったが正直、美味かったとしか言えない。表現出来ない俺の語彙力よ……
部屋に戻り、順番に風呂に入る。小町が最初で俺が最後に入ったのだが俺が風呂を出た時には既に小町はベットの中でお眠だった。
「小町はもう寝ちまったのか」
「ええ、今日は随分とはしゃいでいましたから……疲れてしまったのでしょう」
「そうか」
「確かに、わたしも小町のお陰で楽しかったわ」
小町はアレだがかなり気配りをするほうだしな。せつながこう言っていたの帰ったら伝えてやろう。かなり照れるだろうな……
「あっ、そうだ。さっき夕食の後に貰ったジュースを飲みながらお話しましょう」
「そうですね。寝る前にはしっかりと水分を取った方が良いと言いますし」
「ワインでも飲んだら格好が着きそうだよな」
「私たちは未成年ですよ?お酒は二十歳になってからです」
れいかに咎められてしまったが、こんなバカな事でも言ってないと内心かなりヤバい……
れいかもせつなも風呂上がり独得の艶めかしさとでもいえばいいのだろうか。朱が差していた風呂上がり直後よりはまだマシになったとはいえ、こちとら青少年である。理性は耐えても股間にクる。
キュポッ!
「どうぞ」
「ああ、サンキュ」
「せつなも」
「ありがと、れいか」
グラスをもちそっと前に突き出す。
『乾杯』
チンッ……
グラスを傾けると口の中に柔らかい甘さが広がる。
「……甘いわね」
「ああ、俺は好きだな」
「ええ、とっても美味しいです」
もう一度口に含み、ゆっくりと嚥下する。
「そういえばスタッフの人、なんでコレくれたんだっけ?」
「なにか英語で喋っていたけど……わたしは分からなかったわね」
「実は、ある程度は聞き取れたのですが私も全ては理解出来なかったんです」
この旅行中、基本的に通訳をしてくれたのはれいかだった。ホテルのフロントや、空港の受付には日本語がわかる人が居たので俺が主導する事も多かったが、現地の人やタクシーの人との意思疎通をしてくれたのほぼれいかだった。……何故か小町もある程度ボディランゲージ込みで話に参加していたのは謎だったが……
「でもすごく楽しそうに八幡の肩を叩いていたわよね?」
「そこが謎なんだよなぁ……」
別れ際の笑顔とグッジョブが何となく癪に触ったけど……
「凄い少年、楽しんでくれ……みたいな事を言っていたので八幡君の事が気に入ったのでは?」
「何が気に入られたんだかねぇ……」
謎は深まるばかりだ……
「ふぁ……少し眠くなってきたわ。そろそろわたし達も寝ましょうか」
今日の事を振り返ったり、横浜での事を話しているうちにジュースも飲みきり、コップの中身が冷水に切り替わった頃、せつなが欠伸をかみ殺しながら言った。
「そうですね。お話が楽しくて思ったよりも時間が経ってしまいましたね」
れいかの言葉に備え付けの時計を見ると単身ゆっくりと頂点へと向かい始めていた。
「じゃあ明日に備えて、寝るかね」
『ええ、八幡君はこっちで一緒に寝ましょうね♡」
そうだったわ……///
「ふふっ、仲良しね。わたしはこっちで小町と寝るわね」
部屋の奥には大きめのベッドが二つ並んでおり、奥側のベッドでは既に小町が寝息を立てていて、せつなはその小町の横へするりと入り込む。
「さあ、八幡君も」
「あ、ああ///」
れいかに促され、俺もれいかと一緒に同じベッドへと体を横たえる。
「こうして一緒のベッドに入ると体が入れ替わった日の夜を思い出しますね」
「たしかになぁ」
そういえばあの夜も俺の部屋のベットで一緒に寝たんだよな。
「ちょっとその話初耳なんだけど?凄い面白そうじゃない」
「ふふっ♪後で話してあげますね。今日はもうおしまいです」
『私はもう知ってましたよ」
きょうかには話してたんだな。
「そう、なら楽しみにしておくわね。おやすみなさい」
「ええ、おやすみなさい」
『おやすみなさい」
「おやすみ」
目を瞑り、今日の楽しかった事を噛み締めながらゆっくりと意識を沈めていく…………………………沈めていく……………
深夜
あんのクソ外人野郎……!!
楽しんでくれって
なかなか寝付けないだけかと思っていたが段々と火照ってくる体に違和感を感じてきて、股間に異常を感じた時、全てを理解した。
「はぁ……///んっ」
「あっ……んん///」
耳を澄まさなくても左右から聞こえて来るくぐもった嬌声が何よりの証拠だろう。
つまりは盛られたのだ。どうやらアイツは俺の事を彼女を三人も連れている女好きと勘違いしたらしい。コレもやつなりの
「熱っ……八幡♡」
ギシッ
少し離れていた筈の声の主がこちらのベッドへと潜り込んでくる。
「んく///……あっ///すぅー……んんっ///」
「八幡君っ///んんっスンっ……はぁん///」
両側から聞こえる淫らな息遣いに頭がゆだってしまいそうだ。
寝ている振りを続けてどれくらい経ったのだろう。一時間かもしれないしまだ十分すらも、経っていないのかもしれない。
二人の行為はエスカレートを続けていた。
「八幡君っ八幡君っ///んっんっ♡」
「八幡♡あっあっあっ八幡っ///」
二人とももう自分が何をしているのかもわかっていないのかも知れない。声を押し殺すことも忘れて必死に体を擦り付けている。
冷静な風を装ってはいるが俺ももうだめかも知れない。なんか頭の中が白くなって来た気がする。
「はぁ///アッアッアッ……ん゛ん〜〜〜♡」
「クるっ///八幡っ八幡っイ゛っ〜〜〜♡」
あっ……
朝
「なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!!」
ハートロックウォールの錠前になんて各自が書いたのか
八幡『八幡 れいか きょうか せつな』
マジで言われるがままに名前を書きやがった。
れいか『八幡君との道が交じり合い続けますように』
ドスケベ
きょうか『私とれいかと八幡君はずっと愛し合います』
可愛い
せつな『せつな 八幡 れいか きょうか 小町』
小町含めてみんなの名前を書いた 他意は無いはず……
いやぁ……楽しかったっすわ……反省はしてるけど後悔は無いです。むしろ清々しいまである。
あそこで八幡君の理性がとんでいた場合三ピーが始まります。四人で出発したのに帰ってくる時には六人になってたりなってなかったり……
という事で多分次回で閑話は終わるはず……
それでは次回もお楽しみに!