俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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最近初めてVTuberをしっかりと見る機会がありまして、ホロライブの鷹嶺ルイにどハマりしかけている自分に驚いている作者です。ちょっとビビってます……


(3)

「登頂ー!」

 

「やっとここまで来たな……」

 

 十五個のステージをクリアして、最後の階段を駆け上がると目の前には大きな観覧車とその前で仁王立ちをしている三幹部達。

 

「ここが最終ステージだわさ!」

 

「時間もギリギリだったな!」

 

「だけどお前らはここで終わりオニ!」

 

 三幹部達は最後のゲームに余程自信があるのか余裕そうにこちらを煽ってくる。

 

「ちょっと!六時半まで、本当に時間が無いんだから余計な事言ってないで早く進めてよ!」

 

 しかし、観覧車についている時計を確認し、焦ったたマーチに一蹴される。……ちょっと三幹部が可哀想だなって思ったのは内緒だ。いや、まぁマジで時間無いしね……あと十五分あるかないかだもん……

 

「……なっ?!なんてやつだわさ……出てよ!スーパーアカンベェ!!」

 

『スーパーアカンベェ!!』

 

 マジョリーナはマーチのあんまりな物言いに絶句した後、ヤケクソ気味に観覧車をスーパーアカンベェへと変える。

 

「よっしゃ!コイツをぶっ倒せばゲームクリアやな!」

 

「ちょっ?!待てやお前ら!」

 

「コイツら人の話を聞かなさ過ぎるオニ!?」

 

 拳に炎を灯し、気合いを入れるサニーを必死に両手を前に出して止めるウルフルンとアカオーニ。

 

 ………これ、傍目から見ると、どっちが悪者かわかんなくなりそうだな……

 

「ルール説明だわさ!!……はぁ……はぁ……なんでこんな事で疲れなきゃいけないんだわさ……

 

「早く!」

 

「わかってるだわさ!!……ルールはこの観覧車に乗って一周した後にウルトラハッピーと、言えたらクリアだわさ!」

 

「そんな簡単でいいの?」

 

「ひっひっひっ!はたしてそう簡単にi「みんな行くよ!」くと『うん!』思っ……てっ人の話を聞くだわさ!!」

 

 マジョリーナ……流石に今回は同情するわ……まぁ俺もみんなと観覧車に乗り込んでるんだけどな……マジで時間無いからしょうがないね。

 

 

 

 

「どんどん上がってる!」

 

「このペースで動いてるのなら間に合いそうだな」

 

 俺達を乗せたゴンドラはどんどん高度を上げていく。

 

「ねぇ、最後なのにこんな簡単だと思う?」

 

「うーん」

 

「何があるか分かりません、油断しないで下さい」

 

「マジョリーナだもん、絶対何があるよ……」

 

 マジョリーナへの謎の信頼感よな……

 

「え?」

 

「来た!」

 

 そして案の定、ゴンドラの窓に何かが映し出される。

 

「なに?」

 

「まって、コレって……」

 

 

 ““「きちんと毎日やっていれば終わる筈の宿題ですよ!はぁ……最終日に遊んでいたから補習は無いと安心していたのに……」

 

「はい……」

 

『ごめんなさい……』””

 

 そこに映し出されていたのは明日、宿題が終わらずに補習を受けているみゆき達の姿だった。 

 

「うそ……」

 

「宿題間に合わなかったの……」

 

「補習やん……」

 

「これはいったい……」

 

「精神攻撃ってやつか?」

 

 まだ起こってもいない事を、さも未来ではこうなるのだとでも言うように四人の補習姿が淡々と映し出される。

 

「場面が変わった」

 

「今度は……」

 

 次に映し出されたのはベッドに寝転がり絵本に埋もれ昼寝をするみゆき。

 

「わ゛ぁー!なんでこの時宿題しなかったのわたし〜!?」

 

「あっ、また変わった」

 

 お菓子をつまみながら漫画を読み漁るあかね。

 

「漫画読んど場合やないやん!」

 

 遊園地で子供達に混ざってヒーローと握手をしているやよい。

 

「ふぇぇ、だって好きなんだもーん!」

 

 弟妹(きょうだい)とサッカーをしているなお。

 

「宿題は後でも出来るって油断してたのぉ……」

 

 過去の自分の姿に打ちひしがれる四人。

 

「こりゃ夏休み中にだらけてた自分の姿を見せて、ウルトラハッピーなんて言えないような気分にさせてるんだろうなぁ」

 

「私も夏休み中に何度か宿題の話を皆さんにしましたけど、もう少し強く言っておくべきだったかもしれませんね……」

 

「そうだなぁとっくに宿題を終わらせてる俺らの姿は出てこねぇもんな……」

 

 マジョリーナはこの四人を精神的に弱らせる気なのだろう。

 

「あれ?また変わったクル!」

 

「ん?」

 

『え?』

 

 今度は先程よりもゆっくりと映像が切り替わり段々と鮮明になっていく。

 

「…………ちょっ?!これは!?」

 

『あら、これはあの時の」

 

『楽しかったですよね。後でこの映像もらえませんかね?」

 

『………………』

 

「わーっ///わーっ///えっすご///」

 

 映し出されたのはベッドの上で俺の上に跨り、耳に噛み付いているれいかの姿だった………は?

 

「あの時は宿題の中の小テストで、八幡君の得意分野の国語で勝てればなんでもしていいと言う話だったんですよね」

 

『ええ、あの時の八幡君可愛さと言ったら♡」

 

「ちょっ、今この場でする話じゃねぇって///」

 

 どうすんだよ!なんか変な雰囲気になっちまったじゃねーかよ!

 

「……なんか、れいかちゃん達を見てたら平気になってきたかも……」

 

「……ウチもや、うじうじしてる自分がアホらしくなってくるわな」

 

「アハハ……凄いよね。違う意味で……///」

 

 あれ?なんかみゆき達が立ち直ってんだけど?

 

 

 

 

 

 

 観覧車が一周してゴンドラの扉が開く。

 

「せーの!」

 

『ウルトラハッピー!』

 

「なんでだわさ?!」

 

「おい、話が違ぇじゃねーか!?」

 

「なんで平気な顔してるオニ!?」

 

 ステージのクリア条件を満たした俺達を三幹部は驚愕の表情で見つめている。

 

「いや、流石にウチら途中までは気分最悪やったで?でもなぁ……」

 

「最後にあんなの見せられたら、そんな気持ちも吹っ飛んじゃうと言うか……」

 

「八幡くんとれいかちゃん、すっごく仲良しだよね!」

 

『いやぁそれほどでも///あります♡」

 

 くっそ可愛いなぁおい!

 

「そう言う事かだわさ!」

 

「どういう事だよ!」

 

「オニ!」

 

「観覧車の中では夏休み中で一番安らいでた時の記憶が再現されるだわさ。普通だったらだらけきっている自分の姿に絶望する筈なのに多分コイツらの記憶は違ったんだわさ!」

 

「おい、まどろっこしくてよくわかんねぇよ」

 

「もっと簡単に説明するオニ!」

 

「だから絶望してる奴らの前で、一番最後にコイツら二人が乳くりあってる所が映し出されたんだわさ!」

 

『うわぁ……』

 

「なんでてめぇらがそんな顔してんだよ……」

 

 被害者はこっちだぞ……

 

「もうゲームなんか関係ないだわさ!スーパーアカンベェ!コイツらを潰すだわさ!」

 

『スーパーアカンベェ!!』

 

 マジョリーナは癇癪を起こし、スーパーアカンベェに命令する。

 

「もう!宿題したいんだから早く返してぇ!!」

 

 しかし、ここで普段なら大人しいやよいも八時間近くも閉じ込められ、我慢の限界なのか直ぐさま技を打ち込む。

 

「プリキュア・ピースサンダー!!」

 

『ンべべべべべ?!……アカン』

 

「しまった……ショートしただわさ」

 

 アカンベェなのにそこまで再現されてんの?

 

 

 

「みんな!」

 

『うん!』

 

 スーパーアカンベェの大きな隙を見逃す訳もなく、直ぐにプリンセスフォームへと変身する。

 

 

 

 

『プリキュア!プリンセスフォーム!!』

 

 

「届け!希望の光!」

 

 

『羽ばたけ!未来へ!』

 

 

『プリキュア・レインボーバースト!!』

 

 

 五人の持つ蝋燭に見立てた様なステッキから溢れ出た光が合わさり、ペガサスの姿を模すとその角から、輝く虹色の光の奔流を解き放つ。

 

 

『アカーンべェ…』

 

 

 

 スーパーアカンベェは一瞬で光の奔流に呑み込まれ浄化される。

 

 

 

「輝け!」

 

 

『ハッピースマイル!』

 

 パッパラー!

 

 スーパーアカンベェから元に戻った観覧車が快音と共に光り出す。

 

 

 そして……

 

「戻った〜!」

 

「戻ったクルー!」

 

 俺達は一瞬の内に元の公園に戻って来ていた。

 

「よーし疲れたし帰ろか」

 

「そうだね、帰って宿題しなきゃだし」

 

「出来るだけ頑張るかなぁ」

 

「皆さん?帰ったら直ぐに筆記用具と宿題を持って八幡君の家へ集合ですよ」

 

『え?』

 

「え?じゃねーよ。お前らぜってえ帰っても集中して宿題出来ねぇだろうから、俺とれいかで見てやる。今日は寝れると思うなよ?」

 

 今返したらみゆきとあかねあたりは絶対宿題やらないで寝るしな……

 

『二人とも……』

 

「ありがと〜!」

 

「ホンマ助かるわ!」

 

「わたし頑張るね!」

 

「直ぐに持ってくるから!」

 

 筆記用具を持ちに家と駆け出す四人。

 

 

 …………

 

「今日マジで寝られると思う?」

 

「……どうでしょうか……少しでもやっていてくれてれば良いのですが……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、始業式終了後

 

「はぁ……補習を始めます。」

 

 まぁ……結局こうなってしまった訳で……

 

「きちんと毎日やっていれば終わる筈の量でしたよ?」

 

『はい……』

 

「皆さんが提出した宿題は確認しました。……殆どの記入日が昨日、という事はわたしと会った後に遊びに行かずに頑張った事は認めるわ」

 

「えっ!それじゃあ……」

 

「もしかして……」

 

「少しは……」

 

「少なくなったり?」

 

「しません!」

 

『そんな〜』

 

 

 

 

 

 

 

 補習を受けているみゆき達を扉を少し開け覗く。

 

「結局補習になっちまったな……ふぁっ……はあ」

 

「ええ、私もあんなに残ってるとは想定外でしたね……っはう」

 

 お互いに欠伸をかみ殺しながられいかと話す。昨日はマジで寝てない。みんな次々に宿題中に寝落ちしていって、最後まで頑張っていたみゆきが落ちた時には既に四時を過ぎていた。

 

 そこからみんなに毛布をかけて、俺達も支え合いながら俺の部屋に戻りベッドへ倒れこむように入ると直ぐに意識は落ちていったのだ。

 

「まぁ佐々木先生に聞いたけど、本当は一週間補習させるつもりだったらしいからこの後二時間ってのは大分負けてくれてるらしい」

 

「でしたら昨日の皆さんの頑張りは無駄では無かったのですね。よかったです」

 

 まぁ俺らもあんなに頑張ったし……来年、いや、冬休みには絶対さっさと宿題終わらさせないとな……

 

「では八幡君、皆さんが補習をしている二時間、保健室で少し仮眠を取らせて貰いましょう」

 

「お?めっちゃ嬉しいけど、使って平気なのか?」

 

「ええ、ベッドの使用許可は取ってあるので大丈夫ですよ」

 

「助かる。じゃあ、少し寝るか」

「ええ、……片方のベッドは交換中なので一つしか使えませんけどね

 

「……何か言ったか?」

 

「いいえ何も♡」

 

 

 




という事でれかちゃんが八幡君を食べた時(耳を)の記憶がみんなに大公開されちゃいました!

夏休み中にはきっともっと沢山のエッッッな事があったのでしょう!そうに違いない!

さて、次回は世界旅行編ですね!さぁてどうしてやりましょうか!

と言う訳で次回もお楽しみに!
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