頭がイカレそうなのですが?!
「くぅっ!許しませんよ!キュアマーチ!」
「えっ?!まって!アタシのせい!?」
「こうなればいたしかたありません!」
ジョーカーが掲げたのはあのバッドエンド空間を作り出している時に潰している黒い絵の具。
「ふん!」
ジョーカーは手の中の絵の具を握り潰すとアカンベェの黄色い鼻へと塗りつけたのだった!
「なっ!?」
『アカッ……カッカッ……ハイパーアカンベェ!!』
黄色い鼻のアカンベェがハイパーアカンベェになるのとと同時に、大きく口を開けジョーカーに迫る。
「ウルフルンみたいに呑み込んで強くなるのか?!」
大口を開け、ハイパーアカンベェがジョーカーを呑み込まんとしたところで……
「ふっ……」
ジョーカーはひらりとハイパーアカンベェをかわした。
『ハッ?ハイ!?』
「何をしているのです!プリキュアを攻撃なさい!」
『ハッ、ハイパー!ハイパーアカンベェ!!』
ジョーカーに避けられ、一瞬、呆然としたようなハイパーアカンベェだったが気を取り直し襲ってくる。
「……………食われねーのかよ!」
「ハイパーアカンベェとの合体は体に負担がかかるのです。そんなにホイホイと出来るのはウルフルンさんくらいですよ」
こいつマジかよ……そんなモンを部下に使わせてたのか……クッソブラック上司じゃねーか……
「さぁ!どうしたのですか!?なまけ玉から出て来たプリキュアの力とは所詮この程度だったと言うことですか!」
『ハイ!ハイ!ハイ!!ハイパーアカンベェ!!』
『きゃー!?』
ジョーカー……やっぱり強ぇ……それにさっきも手こずってたハイパーアカンベェも居るし……どうすりゃいいんだ……
「わたしは負けない!」
俺が頭を抱えかけた時、キュアハッピーの声が響いた。
「何を言っているのですか?貴女達は今もワタシは
「まだ負けてへん!」
「んー?なんです?」
「わたし達は!負けてないよ!」
「そうだよ!アタシ達は負けてない!例え負けそうになったって!どんな困難も乗り越えて来たんだ!」
みんな……
「ええ、そうです!例え貴方達がどれほど卑怯で!悪辣で!人を人とも思わない冷血漢だとしても!最後に勝つのは私達です!」
「……ちょっと?流石に言い過ぎだとは思いませんか?」
『はんっ!まだ言い足りないくらいですよ!こんなに言ったって貴方は毛ほども何も感じてはいないのでしょう!」
「ええ!その通り!むしろ褒め言葉として受け取っておりますとも!ハイパーアカンベェ!!」
『ハイパーアカンベェ!!』
一際大きな声で叫んだあとハイパーアカンベェの黒の全身タイツの様な姿がグネグネと変化していく……
そしてついに変化が終わり別の姿になったのだが……
『ク〜ル〜!!』
……うーん……なんかキモいキャンディ?
この変化にはジョーカーも立ち止まり……
「これは、これは…………似てませんかね?」
「流石にそれは無理があるだろ……」
「こんなのキャンディじゃないクル!」
「ん〜ですよねぇ……」
いや、同意しちゃうんかい……
「でもジリ貧な事には変わりねーんだよな……」
「それがそうでもないのでござる!」
「ポップ!……お前
「ちょっ!?その反応は酷いでござる!拙者、先程までキャンディのあの力がまた使えないかロイヤルクロックを調べてたでござるよ!?」
そうか!キャンディのあの力があればハイパーアカンベェも浄化出来る!
「皆の衆!レインボーバーストでござる」
「ポップ!でもハイパーアカンベェには……」
「大丈夫でござる!拙者の事をキャンディのことを信じて欲しいでござる!」
「クルゥ?」
おい、キャンディなんの事かわかってねぇぞ!
「わかった!みんな行くよ!」
『うん!』
『ペガサスよ!わたし達に力を!』
その言葉と共にステッキから黄金の光が放たれ、プリキュア達を包み込む。
そして黄金の光が弾けると装いを変えたプリキュア達が現れる。
『プリキュア!プリンセスフォーム!!』
ここまではいつも通りだ。ポップ……どうするつもりだ?
「キャンディ!」
「わかったクル!」
ロイヤルクロックに乗ったキャンディがみゆきの元へ飛び込む。
「感じるでござる!さすれば
まさかの丸投げ?!
「……すごい……何をすれば良いかわかるよ!」
「マジか?!」
「うん!行くよ!開け!ロイヤルクロック!」
ハッピーがロイヤルクロックに何かするとロイヤルクロックから吹き出すように黄金の光が弾け空で不死鳥の様な姿をかたちどる。
「届け!希望の光!」
『羽ばたけ!光り輝く未来へ!』
『プリキュア・ロイヤルレインボーバースト!!』
五人の持つ蝋燭に見立てたステッキから溢れ出た光が合わさり、いつものペガサスでは無く先程の不死鳥の姿を模すとその口元から、輝く虹色の光の奔流を解き放つ。
『アカーンべェ…』
ハイパーアカンベェは一瞬で黒の絵の具諸共に光の奔流に呑み込まれ浄化された。
「輝け!」
『ハッピースマイル!』
「なっ!黒っ鼻まで……!?まさかロイヤルクロックの力が本当に解放されてしまうとは……」
ジョーカーは、なにかを呟くと身を翻し消えてしまった。
「勝ったねー!わたしもうくたくた〜」
「そりゃ一日に二回もアカンベェ達と戦ってたらなぁ……」
「それにしても先程の力、あれがロイヤルクロックの力なのでしょうか?」
「おそらくそうでござろう。光の中に見えた……あの力こそ伝説の不死鳥……フェニックス。プリキュアとキャンディ……お互いの心が一つなって初めて現れる。プリキュア最強の力でござる」
「ほえー」
「くるー」
「……おい、ほんとにこれがプリキュアとキャンディの心がひとつになった状態かよ……」
ポップの話が理解出来ているのかいないのか……ぽへーッと二人?してポップの話を聞いている。こんな心の一つの仕方とか嫌だぞ……
「そういえばすごいと言えばやっぱりなまけ玉の世界だよね」
「あれな〜ウチもなかなか帰れへんかったわぁ。こう……帰ろうと思う意識が湧かんねんな……」
確かに、あれはハマる奴だったらとことん効くだろうな、マジで一度入ったら出られないまであるよなぁ……
『はっちまん君♪」
肩に両手を添えられ、耳元で声をかけられる。
「どうした?」
「私、八幡君がどんな事をなまけ玉の世界で体験したのか知りたいです」
「あっ……それは……」
やべぇ……これ絶対れいか達にもやってもらうパターンだろ?俺知ってるもん。ていうか肩に添えられてた手にちからが入ってきて動けねぇもん。
「それは?」
「……はい、後で絶対話すのでその時でいいか?」
「んー、誰が主に出てきたかだけ聞いても?」
「あぁ、それなられいかときょうかとせつなの三人だ」
『では、お話はせつなも入れてみんなが揃った時ですね」
「そうですね。あぁ……でも八幡君の願望の世界……なんだかドキドキしてしまいますね///」
「流石にれいかの想像してる様なヤバい世界ではなかったからな?」
ほんとだぞ?ちょーっと集まって休んでたくらいだぞ?
「くぅーっ!やっぱり二人はこうじゃなきゃね!」
「なおー戻って来ぃやー」
やっぱりこのみんながそれぞれ好きな様に騒いでいる光景が一番だな。
ただ、今回の戦いは結構ヤバかった……下手すりゃ皆一生なまけ玉の中だっただろうし、キャンディとみゆき達の仲の良さがなくてもハイパーアカンベェを浄化する事は出来なかっただろう。
「出来ればこんな戦いなんてしないで楽しく過ごせればいいんだけどなぁ……」
らしくもなく零した言葉が聞こえていたのか、そっとれいかが寄り添ってくれる。
「……出来ますよ私達なら」
『全部終わればきっと幸せですよ」
「……そうだな」
きっと出来るだろう。今までも何度も困難を乗り越えて来たのだ。
視線の先ではキャンディを頭の上にまで持ち上げたみゆきが走り回る平和?な光景が繰り広げられていた。
はい!という訳で今章は完結です!
今回ジョーカーはハイパーアカンベェに呑み込まれるのを避けましたが次は呑み込ませます!っていうか原作アニメ通りジョーカーが呑みます!