俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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季節の変わり目と言うやつでしょうか、作者の手のひらは尋常じゃない程荒れまくっています。みなさんも保湿等気をつけましょう。(作者の場合肌が弱いので保湿クリームで更に手が荒れます泣)


第34話 珍しく、比企谷八幡もフェスティバる
(1)


 色々波乱だったお月見騒動から数日、俺達のクラスではLHR(ロングホームルーム)の時間を使って目前に控える七色ヶ丘中学校の文化祭で何を行うのかの話し合いが行われている。

 

 文化祭と言ってもよくある高校の文化祭の様なお客さんを招いての大規模なものではない。参加するのは七色ヶ丘中学校に在籍する生徒や教師だけで、クラス毎に出し物を用意してそれを披露していく形式のものだ。

 

「他に何か案がある方はいらっしゃいますか?」

 

 教卓では今も、クラス委員のれいかが司会を務め、クラスの意見をまとめ出し物を決めている。

 

「今現在出ている案は演劇、ダンス、バンド演奏、ファッションショーの四つです。これ以上案が出ないようであれば多数決を取りこの中からこのクラスの出し物を決定したいと思います」

 

 この中だったらダンスが無難なんじゃねーの?演劇は文化祭までに出来る練習でいいものが出来るとは思わねぇし、ファッションショーはかなり人を選びそうだよな……バンド演奏に至っては……クラスの出し物でやるもんじゃ無いんじゃないか?楽器出来る奴なんて限られてるだろうし……

 

「それでは皆さん、一度席に伏せて下さい。これから私が順に案をあげていくので皆さんは自分がしたいと思った案の時に手を挙げて下さいね」

 

 ああ、誰がどの案に票を入れたか分からないようにするやつな……

 

 

 

 

「それでは多数決の結果を発表致します。演劇、六票。ダンス、七票。バンド演奏、四票。ファッションショー、十四票。という訳で、多数決の結果二年二組の文化祭の出し物はファッションショーに決定しました」

 

 結果は驚く事にダンスや演劇を抑えて、ファッションショーに決定したようだ。この票数からすると女子だけでなく男子もファッションショーに票を投じたようだ。

 

 クラスの各所から響く拍手により、ファッションショーがかなり人気だった事が(うかが)い知れる。

 

 クラス中からガヤガヤと、今決定したファッションショーの事で雑談が繰り広げられる。

 

 ギイッ!

 

 突然響いてきた異音に一瞬、教室が静まり返る。

 

 異音の発生源は立ち上がった生徒が引いた椅子のようだ。あいつは……確か中島だった筈だ……多分……

 

「……つまんねぇ、俺帰るわ」

 

 そう言うと鞄と……あれはギターか?ギターケースを背負い出て行こうとする中島。

 

「ファッションショーが面白いのって女子だけじゃん………俺はやらねぇから」

 

 そう宣言すると教室から出て行ってしまった。

 

「………はっ…と、豊島(ともしま)君!待ちなさい!あっ、この後は皆さんでよく話し合って準備を進めていくように!」

 

 ……豊島だったわ…

 

 急な事で放心していた佐々木先生も我に返り、それだけ言い残すと豊島を追って慌てて教室から出て行った。

 

「え、ええと……それでは出し物もファッションショー決定しましたので明日からの準備期間を使って思い出に残る出し物にしましょうね。予算の方は私が佐々木先生の方から預かっておりますので後ほど割り振りたいと思います……それでは今日の所は先生がおりませんがこれで締めさせて頂きます。起立、礼」

 

 時間も時間だった事もあり、今日の所はれいかの号令で解散になった。

 

 あの票数だと豊島の言い分と違ってかなりの男子も楽しみにしているようなんだが……いったいどうなることやら……

 

 

 

 

 今日は、と言うよりも今日からは文化祭前の準備期間という事でどこの部活も休みなため久しぶりに五人揃っての下校だ。

 

「豊島くん……文化祭の準備に参加してくれるかな……」

 

 やよいが話題にあげたのは先程のLHOで教室を出て行った豊島の事だった。

 

「多数決で決めたのが良くなかったのでしょうか?話し合いですとか……」

 

「いや、それこそ決まらなくて変に拗れてたと思うぞ?それにあの票数だ。豊島の言い分と違って女子だけじゃなくて男子も手を挙げてたんだろ?」

 

「ええ、私も驚いたのですがかなり人気でしたね」

 

「あそっか!れいかが数えたんやから誰がどの案に手を挙げてるのか見てたんやな」

 

「じゃあ豊島くんは何がしたかったの?」

 

「ええと……豊島君は確かバンド演奏に手を挙げていたと思います」

 

 バンド演奏……ああ、だからギターケースを持ってたのか。

 

「じゃあ豊島くんはバンド演奏がやりたいからファッションショーはやだ!って言ってるのかな?」

 

「やだ!って……くくっ!」

 

 ガキじゃねぇんだから……

 

「おお、珍しく八幡がツボっとる」

 

「まぁなんであれ、明日豊島がどうしたいのか聞いてみてやな」

 

「ええ、そうですね。何も聞かずにこちらで変に気を回して豊島君の不興を買うのもバカらしいですしね」

 

「じゃあ、豊島くんの話は一旦置いておいて、帰ったらママにお願いしてファッションショーの資料集めておくね」

 

 哀れ、一旦置いておかれる豊島……

 

「そっか!やよいちゃんのお母さんってファッションの仕事してるんだっけ」

 

「そら百人力やな!」

 

 まぁ、取り敢えずは明日……だな。俺も少し考えとくか……

 

 

 

 

 

 

「それでねファッションショーって言ってもモデルさんだけじゃなくて、色んな人の力で出来てるんだ」

 

『へぇー!』

 

「ママが言うにはね、まずテーマを決めることが大切なんだって」

 

「テーマって?」

 

「どんな服を作るかってことでしょ?」

 

「へー」

 

「はいはいはい!私は絵本をテーマにするのがいいと思う!」

 

 

 

 

 みんながやよいの机を囲んでやよいが持って来た資料を見ながら意見を交わしている。

 

 俺とれいかは少しだけ集団から外れて、みんなの様子を見ている。

 

「豊島はまだ来てないみたいだな……」

 

「そうですね……ただ、この様子を豊島君の立場から見るとかなり疎外感を感じでしまって、更に意固地になってしまうかも知れませんね」

 

 ガラッ!

 

 そんな事を言っている傍から豊島が来てしまった訳だが……

 

「……ちっ」

 

 荷物だけ置いて、直ぐに出て行こうとする豊島。

 

「まって!」

 

 そして、その豊島の袖を掴んで引き止めるみゆき。

 

「……なんだよ」

 

「……豊島くんはバンドがしたかったの?」

 

「っ!お前らか!」

 

 豊島が食ってかかったのは豊島と一緒にバンド演奏に票を投じていた中田達だ。

 

「え?いや俺達は……」

 

「そもそも何でお前らはそっち側に居るんだよ!みんなでバンド演奏しようって言ったじゃねーかよ!本気じゃなかったのか!?」

 

「そりゃ……」

 

「ちょっと豊島!いい加減にしなさいよ!」

 

 割り込んで来たのは岡田達……ダンスの案を出していた女子グループだ。

 

「わたし達だってダンスがしたかったけど、ファッションショーに多数決で決まったからやってるのよ!それなのにあんた一人の我儘が通じるわけないでしょ!」

 

「はぁっ!?そんなのお前達n」ダンッ!!

 

「きゃっ?!」

 

「あっ、すまんれいか」

 

 一度、注目集める為に手元の机を思いっきり叩いたら隣のれいかを驚かせてしまったようだ。………しかも手ぇ痛ってぇぇぇ!

 

「な、なんだよ!」

 

「あぁ、すまん。れいかびっくりしちゃったみたいで……」

 

「そっちじゃねーよ!」

 

 お前より俺にとってはれいかの方が大事なんだよ……

 

「あぁ、はいはい、取り敢えず豊島。お前はバンドがやりたいわけだ?」

 

「そ、そうだよ!」

 

「じゃあやれば?」

 

「はっ?」

 

『え?』

 

「バンド演奏したいんだろ?やりゃいいじゃねーかよ」

 

『はぁぁああああ!?』

 

 クラス中から叫び声が上がった。

 

 え?そんな言われる程?

 

 

 

 

 

『はあん///よくわからないですけどかっこいいです///」

 




文化祭回ですね!

今章ももちろん改変していきますよ!原作版豊島君は手のひらがドリル並にクルックルッだったのでそこら辺をより自然になるように意識して書いてます!

それでは次回もお楽しみに!
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