俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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ちょっと駆け足気味かも?設定が練れなかったの許して


(3)

 ギュゥーーーーンンン!!

 

『キャー!?』

 

 ハイパーアカンベェに駆け寄っていたプリキュア達が吹き飛ばされてくる。

 

「くぅっ!?」

 

 なんだこのバカみてぇにデケェ音は!?

 

 ギュギュゥーーーンン!!

 

 慌てて両耳を塞ぎ音を遮る。

 

 くそっ……耳を塞いでもうるせぇ……

 

 ギター型のアカンベェの体からはコードの様なものが伸びていて、隣に置いてあるスピーカーに繋がっている。

 

 この爆音はそのスピーカーから放たれているようだ。

 

 俺とキャンディは離れているからまだいいがプリキュア達は衝撃波を伴う様な爆音に攻撃しようにも近付けずにいる。

 

『ハーイパー!!』

 

 ハイパーアカンベェは上機嫌にギターをかき鳴らして爆音を放ち続けている。

 

 何とか出来ねぇか?……プリキュア達も近付けば近付くだけ大きな音の衝撃に襲われるからか、距離を取り始めている。

 

「まて……音の衝撃?そうか!」

 

 早速浮かんだ作戦を伝えようと大声で叫ぶ。

 

「マーチ!!おーい!聞こえるか!?」

 

『ハイパーアカンベェ!!』

 

 ギュゥーーン!!

 

「ダメだ……全然聞こえてねぇ……」

 

 俺の声はハイパーアカンベェのギターの爆音にかき気消され、作戦の要であるマーチに何も伝えることが出来ない。

 

「マーチ!……ハッピー!サニー!ピース!」

 

 近い奴らから順に叫んでも戦いに集中しているためか、一向に聞こえている様子もないし、手を大きく振っても振り返りもしないから何も伝えられない。

 

 ビューティにいたっては五人の中で一番離れた所に居るので爆音の無い通常時でも聞こえなさそうな距離だ。

 

 だがそれでも声を張るしかない。

 

「ビューティ!!……ッ!?ゲホッゲホっ……」

 

 声を張り過ぎてむせてしまう。それでも届く事を願って顔を上げる。

 

 ……目の前にはビューティが居た。

 

「……は?」

 

「え?……えっと……よ、呼びましたよね?……ちょっときょうかっ!?」

 

『絶対呼ばれてますって!なんかそんな気がしましたもん!」

 

「気っ?!そんなだって、貴女が絶対呼ばれてるって言ったから……」

 

 改めてきょうかの凄さ(ヤバさ)を感じたわ……

 

「いや……うん、呼んだわ」

 

 絶対ぇ届かないと思ってたけど……

 

『ほら!やっぱり言った通りだったじゃないですかぁ!こう……ビビッときたんでs「わかりましたから……それで、八幡君何かあのアカンベェの対策になる様な事があるんですか」もう…」

 

「ああ、奴の音の衝撃波攻撃の起点はあのスピーカーだって事は分かるだろ?」

 

「ええ、こんなに離れていても凄い音ですし……」

 

「あのスピーカーさえどうにかしてやればアカンベェ本体はおまけみたいなもんだ。それで作戦についてだが…………」

 

 俺はビューティに思いついた作戦の内容を話した。

 

 

「そうですね。かなり良い作戦だと思います。確かにこれなら何とか出来そうだと思います!」

 

「本当か!」

 

 咄嗟に思い付いた作戦であったがビューティの賛成も得られ、かなりの自信になる。

 

「ええ!今すぐ皆さんに伝えて実行しますね!」

 

「頼む!」

 

 直ぐさま遠ざかって行くビューティの背中を見送る。

 

「八幡、ビューティと何話してたクル?」

 ズボンの裾を引かれ、下を見ると余りの爆音の性か、耳をターバンの様に頭に巻き付け防音をしているキャンディだった。

 

「何を話してたかって?ちょっとそのまま見てな……ビューティ達が何をしてるのか教えてやるから」

 

 キャンディを抱え上げてやるとビューティから作戦が伝わったのか、戦いの状況が一気に動き出した。

 

 

 先ずマーチが突出してアカンベェに攻撃を仕掛け、演奏の邪魔をする。

 

「凄いクル!マーチはあの音が全然平気クル!?」

 

「ああ、マーチの周りには今、分厚い空気の壁が出来てるんだ。それで周りの音は殆ど聞こえて無いはずだ」

 

 音とは空気の振動だ。ならばその振動が物理的に届かないようにしてしまえば良い。

 

 そして演奏が止まれば次はピースの出番だ。

 

 それだけでなく、他の三人もハイパーアカンベェの気を引くために攻撃を仕掛け、その隙にピースサンダーをスピーカーに叩き込む!

 

 アカンベェになったとしても、ピースの電撃が機械に有効なのは今までのアカンベェ達で分かっている。

 

 そして壊れた機械を無理矢理動かそうとすればどうなるかは明白だ。

 

 ピースの攻撃を確認したプリキュア達はサッと距離をとる。

 

『ハイパーアカンベェ!!』

 

 そして、何故距離をとったのか疑うこともせずにまた演奏を始め、スピーカーから衝撃波を放とうとしたハイパーアカンベェに訪れるのは……

 

 バチバチッドッッカーン!!

 

『アカーン?!』

 

 スピーカーの爆発に巻き込まれ倒れ込み、大きく隙を晒したハイパーアカンベェ。

 

 もちろんそれを狙っていた俺たちがそんな隙を見逃す筈もなく……

 

 

 

『ペガサスよ!わたし達に力を!』

 

 その言葉と共にステッキから黄金の光が放たれ、プリキュア達を包み込む。

 

 そして黄金の光が弾けると装いを変えたプリキュア達が現れる。

 

『プリキュア!プリンセスフォーム!!』

 

 

 そしてプリンセスフォームに返信したプリキュア達の前にロイヤルクロックが現れる。

 

 

「開け!ロイヤルクロック!」

 

 ハッピーがロイヤルクロックに何かするとロイヤルクロックから吹き上がった黄金の光が弾け、不死鳥の様な姿をかたちどる。

 

 

「届け!希望の光!」

 

 

『羽ばたけ!光り輝く未来へ!』

 

 

『プリキュア・ロイヤルレインボーバースト!!』

 

 五人の持つ蝋燭に見立てたステッキから溢れ出た光が合わさり、不死鳥の姿を模すとその口元から、輝く虹色の光の奔流を解き放つ。

 

 

 

『アカーンべェ…』

 

 

 

 ハイパーアカンベェはその光の奔流に呑み込まれ浄化される。

 

 

「輝け!」

 

 

 

『ハッピースマイル!』

 

 

 浄化されたハイパーアカンベェから弾かれるようにマジョリーナも飛び出して来た。

 

「ハァ……ハァ……なんだか何時もより疲れるだわさ……お前たち!覚えてろだわさ!」

 

 捨て台詞を残し消えるマジョリーナ。その疲労具合からアカオーニと同じくかなりの体力の消耗を感じた。やはり、黒っ鼻のハイパーアカンベェはかなり三幹部達に負担を強いる様だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、とうとう文化祭当日。

 

『お待たせしました。二年二組の絵本の国のファッションショーです!』

 

 ナレーター――ここでは語り部か――がファッションショーの開幕を告げ、舞台の幕が上がる。

 

「ワントゥ……」

 

 〜♪〜♪〜♫

 

 ピーターパンの物語の衣装に身を包んだ豊島達による演奏が始まる。

 

 演奏に合わせて妖精の衣装を着た岡田達が現れ、ダンスを披露する。

 

 音楽に合わせて踊りながら舞台に上がる者も居れば、手を振りながら舞台をまわる者もいたりと様々だ。

 

 そして最後はミュージカル調のパートだ。赤ずきんにアラジン、桃太郎にシンデレラ。各童話の名シーンをダイジェストの様に演じていく。

 

 そして俺達の出番がやってきた。……演目は白雪姫だ。

 

「おお!貴女は何と美しいのか!どうか私に眠った姿では無い、貴女の姿を見せておくれ」

 

 ここでキスシーン……もちろん振りだ。観客に背を向け顔を合わせるように近付く。

 

 ガシ……

 

 眠っている筈の白雪姫に頭を掴まれてるんだが……

 

「んむぅ……!?」

 

「んふっ♡」

 

『キャー!!』

 

『ギャー!?』

 

 客席から女子の黄色い悲鳴と男共の野太い悲鳴が入り交じって聞こえてくる。

 

「ぷはっ♡貴方の愛で私は目覚める事が出来ました。結婚しましょう♡」

 

「は……はい///」

 

『わぁぁぁあああ!!』

 

 何故俺はこんなとこで公開プロポーズをされてるんだ?!

 

 しかも受けちゃったよ……え?これマジ?

 

 

 こうして二年二組の文化祭は大盛況の内に幕を下ろした。

 

 もちろん俺とれいかの話は学校中を駆け巡り、職員室に呼び出されたのだった。

 

 




はい!というわけで公開チュー&プロポーズ回でしたね!白雪姫の台詞はめっちゃ適当です!

かなりのラブラブで認知されていた二人ですが今回を機にバカップルとしても認知されました!

それでは次回もお楽しみに!
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