改めてじっくりと映画を見た感想ですが、これ八幡君出し辛っ!?という事でしたね。
まぁ行き当たりばったり改変、改変で何とかなるでしょう!……多分
という訳で先ずは映画本編に辿り着く迄です!
それではどうぞ!
(1)
「遂に明日だよ!みんな楽しみだね!」
金曜日の放課後、とたたたっと、急に前に回り込んで来ての第一声がそれだ。
「……またこのパターンかよ」
「またって何?!」
愕然とした様子のみゆきの肩をあかねが軽く叩く。
「みゆき、思い出してみ?そこで今目ぇ逸らしてる子が先週ほとんど同じような事言っとったやろ?」
あかねの視線の先では全力で視線を逸らしているやよい。
「あぁ、確かにやよいさんがロボットのおもちゃを買いに行く時の誘い文句と少し似ているかもしれませんね」
まぁまだやよいの方が何をしに行くのかハッキリしてた分だけマシだな……
「もぉー、せっかくのサプライズだと思ったのに、はっぷっぷー」
「あはは、流石に毎日の様に土曜日の予定を聞かれてたら何かあるんだろうなぁとは察してたよ」
そう、みゆきのやつ最近何かにつけて土曜日の予定を聞いてきて居たのでみんな土曜日に出かけたいんだろうと察していたのだ。流石に何があるか調べるなんて野暮な事はしなかったがな。
「え!?って事はみんな!」
「何も聞かずに着いてったるわ」
「わたしがロボッターを買いに行く時も着いてきてもらっちゃったしね」
「ちゃんと予定は空けてあるよ」
「……まぁ、どうせ暇だしな」
「ただ、ちゃんと電車の時間などはみゆきさんが事前に調べて準備して下さいね?」
「わぁ……みんな大好きぃ!!」
「ちょっ!飛びついてくるんじゃねぇ!?」
なんて事があって土曜日。
「うっはぁ!!遂に来ました!世界の絵本大博覧会!!」
行き先を秘密にされたままみゆきに連れられ、辿り着いたのは絵本の博覧会会場だった。
連れてきた俺達を忘れて走り出すみゆきを慌ててあかねが追いかける。
「ちょっ!?みゆき!待たんかこらー!」
「わー!あかねちゃんも楽しみだったの?ほらみんなも早く早くー!」
「え?はぁ……まぁええわ」
暴走するみゆきを追いかけた筈が、いつの間にか一緒に走り出した仲間認定されているあかねがなんとも言えない顔をしている。
「みゆきちゃん、嬉しそう」
「まぁ絵本好きを公言してるしなぁ」
「ええ、それにしても世界の絵本博覧会だなんて、本当に楽しそうですよ」
「ほんとね、みんなで着いてきて良かったよ」
まぁみゆきのチョイスにしてはマジで楽しそうではある。日本だけでなく世界のって言うのがポイント高いわ。
「そういえばキャンディは?」
やよいの言葉ではっとする。確かにあの騒が……元気な妖精の姿を朝から見てない気がする。
「あー、キャンディは……こんな感じ」
苦笑いのみゆきが肩から下げたカバンを広げると、その中で体を丸めたキャンディが寝息を立てていた。
『あー……』
「キャンディ……今日の事が楽しみ過ぎて昨日あんまり眠れなかったみたいなんだよね……」
「でもそろそろ起こしてあげんと逆に拗ねるんちゃう?」
「うん、だから入場したら起こしてあげるつもり。中に入ればキャンディもあまり目立たなくなりそうだしね」
「確かにね、それじゃあみんなで入場の列に並ぼうか」
列の長さから最初はかなり待つかと思ったが、意外と進みが早く、そんなに待つこと無く俺達は入場することが出来た。
「やっと入場出来たね!みんな何しようか?」
「ウチは絵本をテーマにしたアトラクションに行きたいわぁ!」
「わたしもー!」
「キャンディもうクル!」
「わたしは自分だけの絵本を作るコーナーに行ってみたいかな」
「それじゃあわたしも、弟達にアタシの作った絵本を見せてあげたいしね」
「私は世界中から集められている絵本を見てみたいですね」
「俺もだな。珍しい話とかもありそうだし……」
『…………』
「見事にバラけたなぁ……」
確かに……二人ずつでみんな違うエリアのモノが気になってるようだ。
「でしたら午前中は各自で回って、午後からみんなで一緒に回るのはどうですか?」
「それじゃあ午後になったらここに集合ね!遅刻しちゃダメだよ!」
「せやな。みゆきが一番遅刻しそうやもんな」
「もー!あかねちゃんひどーい!」
「ひゃー!行くでみゆき!」
「あー!まってよぉ!」
あっという間に遠ざかって行く二人の背中。
「それじゃあわたし達も行くね」
二人の背中を見送ったやよいが俺達にそう言うが……
「あっ、でもれいか達の方に行けば二人のラブラブデート間近で……」
「……はーい、なおちゃんはわたしとこっちねー」
「あ〜れいか達のイチャイチャがぁ〜あっ?!待って転ぶ!転ぶっ!あっ、あっ!?」
変態が顔を出したなおは、やよいに服の背中を掴まれて連行されて行った。身長差から引っ張られ過ぎてコケそうになって……あっ、コケたわ……
「ふふっ、なおも相変わらずですね」
相変わらずなのか?れいかからのなおの認識って……
「じゃあ俺達も行くか」
「ええ、楽しみましょう♪」
そしてやってきたのが博覧会の一角に建てられた絵本ミュージアムという建物。入ると中は壁一面が本棚で色んなジャンルの本棚の道に枝分かれしてという不思議な構造をしていた。
「わぁっ……なんだか本当に物語の中に入ってしまったみたいですね」
そしてその枝道の手前には各ジャンルのオススメの本が見本として陳列されている。
「ハッピーエンド、バッドエンド、教訓話……はぁ、結構色々ジャンルがあるんだな」
『サイコホラーにコズミックホラー……あっ!大人の絵本なんてものもありますよ!」
「ぶっ!?」
この企画考えたやつどんなイカレた頭してんだよ……
「大人の……絵本」
「……え?」
「えっ!?いや、な、なんでもないですよー///」
「そ、そうだよなー。そ、そうだ、教訓話なんて何かの役に立ちそうだし、見に行かないか?」
「あっ、すみませんちょっとだけ気になるものがあるので先に行っててもらえますか」
「お、おう。待ってるぞ」
ある一点から視線が離れないれいかを置いて、教訓話のコーナーへ向かう。
やっべぇ……マジでどうする?れいかが凝視してた本のタイトルをチラ見してから変な汗が吹き出て止まらない。
【彼氏の上手な躾方《中級編》】
俺を躾けるつもりなのか?!っていうか《中級編》ってなんだ!?初級と上級もあるのか!?
「というか……そもそも子供が来るような施設のオススメコーナーに変なもんを置くなぁ!」
「あの、お客様?館内ではお静かにお願い致します」
「……っ!?あっ、その、すみません」
怒られた。
変な事考えないように面白い本を探す事に集中しよ……
十分後……
そして俺は重大な事に気付いてしまった……
「まともな絵本ならほぼふしぎ図書館にあんじゃん……」
そう、ふしぎ図書館は世界中のメルヘンを集めた図書館だ。つまり、まともな絵本ならふしぎ図書館で手に取った事は無くとも、背表紙位は見た事のある本が大半なのだ。
「バッドエンドを読むのもなぁ……」
バッドエンド、つまり悲劇は見た者、あるいは読んだ者の心に強い印象を残すことから数多くの有名な話がある。ただ、メルヘン要素が無いからかふしぎ図書館には無い物も多いので読む価値はあるのだが……
「俺がそもそもそういう後味が悪いのは苦手なんだよなぁ」
「何が苦手なんですか?」
「うわっ?!」
急に背後から話し掛けられ飛び退いてしまった。
「あらあら、すみません。驚かせるつもりはなかったのですが」
『集中してたみたいですし、変に物音を立てるのも悪いと思ったんです」
「いや、大丈夫だ。それよりれいか達は気になるのは見れたのか?」
驚いた事は置いておいてそれよりも気になるのはれいかが胸に抱えた紙袋だ。
「ええ、とても興味深い絵本がありましたので、数冊購入してしまいました」
買っちゃったの?……
「そ、そうか……」
「ええ♪それではこれからは一緒にまで回りましょうか」
「おう……そうだな」
そこからは純粋に楽しんだ。教訓話だけでなくホラーのコーナーに行ってみたりもした。
楽しかった!そりゃあもう楽しかった……んだが、結局れいか達が何を買ったのかを聞く勇気は俺には無かっただわ……
そして集合時間
はい!という訳で次回から映画本編が始まるわけですが、今回のこの話は原作とは違い、この小説の中の地続きのお話になっております。そう!オールスターズ編と同じですね!
さぁ、次回から映画本編に入って行きたいと思います!
八幡君はれかちゃんに躾られてしまうのか!?更にれかちゃんはどんなプレイの本を買ったのか!?…………そこは皆様のご想像にお任せいたします。
それでは次回もお楽しみに!