俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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はい、先ずは言い訳だけしておきましょうか。
今回の話ではストーリーがほぼ進んでないです!

なぜなら!映画のストーリー関係ない二人のラブラブ布石が話のほとんどを占めちゃってるからだー!

まぁそんな感じです


(4)

 光の膜の急加速に何か危険な事が無いかと身構えていると……

 

 パァンッ!

 

 案の定、まぁまぁの高さの場所で急に光の膜が割れ、外に放り出された。

 

「っと!」

 

「ふっ!」

 

 キレイに、とはいかずとも怪我無く着地出来た事に安堵していると、すぐ隣に軽い靴音。見上げると俺とは違い、めちゃくちゃキレイに着地を決めたれいかの姿が……これが体幹の差なのか?

 

 密かに帰ったら筋トレしようかなぁ等と考えながらも、辺りの状況を確認しようと周りを見渡す。 

 

「森の中……でしょうか?」

 

「だろうな。それに俺らの服装も……」

 

 先程れいかを見た時に気付いた事だが、俺らの服装が今日、着て来ていた服装から少し説明が難しいが中世の平民が来ていそうな少し汚れた麻の服に変わってる。

 

『本当ですね……はっ!先ず八幡君の事をじっくりと見るべきだったのに周囲の状況確認を優先してしまうなんてっ!?れいかっ!何を考えてるんですか!」

 

「はぁ……貴女が何を考えているんですか?私達が八幡君に見惚れている所為で八幡君に危険があったらどうするのですか?」

 

『それはそうですけどぉ……」

 

 隣で始まるきょうかとれいかの言い争い。普段なら可愛らしい、言い争いに観戦モードに入るのだが今回はその言い争いの話題が話題だけに本当の事ではあるのだが少しだけムッとしていまう。

 

「あー、ちょっといいか?二人の言うように俺は弱い。……ただ、弱い自覚はあるけど流石に何時も守られるだけってのは嫌なんだわ……俺も二人を守りたいっていうか……」

 

 それ以上は言葉が続かない。守りたい……だが俺にはその力が無いのはわかっているのだ。

 

『八幡君……』

 

「……私達の方こそすみません。確かにあの言い方ではまるで八幡君を弱者として扱っているように聞こえたかも知れません」

 

『でも本当に八幡君に傷付いてほしくないだけなんです!れいかからいっぱい聞いたんです!私が生まれる前に八幡君がれいかの為にたくさん痛めつけられたって!」

 

 そう言われて蘇るのは数ヶ月前れいかが初めてプリキュアに変身した時の事と初めて青っ鼻のアカンベェが出てきた来た時の記憶だ。

 

 確かにあの時は、れいか達の前でボコボコにされてた気がする……

 

「確かにボコされてたわなぁ……」

 

 そんないい記憶でもないのであまり思い出す事も無かったのだが、考えてみればあれが逆の立場だったとしたら……そりゃあ過保護にもなるものだ。

 

 普通に俺でもなるわ。

 

「で、でもすっごく格好良かったんですよ!?あっ!そうです!今からでも鍛えるのはどうでしょう!私がお爺様に教わった護身術もお教えしますよ!」

 

『今の八幡君も良いですけど、鍛えた八幡君も……でも鍛えたら戻せないですし……ああ!どうしたらいいんでしょう?!」

 

 きょうかの煩悩垂れ流しの言葉は聞かなかった事にしてあげるにしても……

 

「……筋トレか。良いかもしれないな。体力もつけて護身術も覚えていれば、あの時もあんなただボコボコにされるだけじゃなかったかもしれないものな」

 

 そう考えるとなんだかやる気がムクムクと湧いてきた。

 

「そうだな。れいかの言う通り、鍛えてみる事にするわ。ここから出たあと、早速護身術の指導とかして欲しいんだが頼めるか?」

 

「……っっ!はい!!もちろんです!」

 

『私達の為に体を鍛える事を決めた八幡君……///私、今凄い心臓がバクバクしてます///」

 

「ああ、よろしく頼む///…………ってそうだ。そろそろ移動しないか?ヘンゼルとグレーテルなんだ。移動しない事には何も始まらないと思うし……」

 

 なんだか照れくさくなって、つい、露骨に話題を変えてしまう。

 

「ふふっ♪そうですね。少し歩きましょうか」

 

 れいかは何か察してくれたのか、機嫌良さげに俺の手引いて歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 どれくらい歩いただろうか?ヘンゼルとグレーテルの物語として今はどの部分なのかも分からない状態で歩き続けている。最初のうちは、れいかと話して夜でも映える白い石だったり、パンのかけらだったりを探していたのだが、それのせいで注意力が散漫になり、れいかが木の根でつまずいてからは無理に探すのは止めた。

 

 それにこの森も変に鬱蒼としておらず、木漏れ日の差す清々しい森なのでなんだかハイキングをしているようで慣れると楽しくなってきた。

 

「空気がおいしいですね」

 

「ああ、後でまた一緒にハイキングに行くのもいいかもしれないな」

 

『バイキングっ!食べ放題の事ですよね!ああ、なんだがお腹が空いてきました……うう、お腹が空いてきたからか、美味しそうな甘い匂いまでしてきた気がします……」

 

 濁点が着いちゃったかぁ……うん?それより甘い匂いって……

 

「スンスンッ……気の所為ではなく、本当に甘い匂いがしています」

 

 確かに俺にもどこからか漂って来る甘い匂いが感じられる。

 

「本当だ。これってヘンゼルとグレーテルの物語的にお菓子の家が近くにあるんじゃないか?」

 

「ええ、間違いないも思います」

 

『お菓子の家……ちょっとあの量を二人で食べるのは流石に」

 

「いや、メルヘンランドの時も食い切らなくて良かったんだぞ?」

 

『え?でもれいかが出されたものを残すのはいけないことだって……」

 

 純粋可愛いかよ……

 

「んんっ!あの時の事はさて置き、おそらくお菓子の家がある方へ行ってみましょう」

 

「そうだな」

 

 

 

 

 

 

 甘い匂いの元へと歩き始めて数分。森が開け、青空が見える広場の様な場所に出た。そこには予想の通りに見上げる程の大きなお菓子の家が建っていた。……ただ、文字通りの見上げる程の大きさで……

 

「三階建てかよ……」

 

「強度的に少し心配になりますね……」

 

『雨漏りとか大丈夫なんでしょうか?」

 

『………………』

 

「入らない事には物語が進まないだろうし、入って見るか?」

 

「え、ええ……そうですね。中には魔女が居るとは思いますが、最初は本性を隠しているでしょうしストーリーを知っていると気取られない様にしましょう」

 

 

 

 

 

 コンコンッ

 

 キャンディで出来たドアノッカーを打ち付け、中に居るであろう魔女に俺達の来訪を伝える。

 

「すいませーん」

 

「誰かいませんかー」

 

『……………』

 

「はいッスー」

 

 中からの返答と共にドスドスドスッと近付いてくる足音。

 

 ガチャ

 

「どちらさんッスか?」

 

 クッキーで出来たドアが開き、中から現れたのはなんというか……日本の昔の農民が着てそうな服に腰蓑をつけた小太rガタイのいい男性だった。

 

「えっと……」

 

 れいかも余りにも場違いな男性がお菓子の家から出て来たからか、視線が俺の顔と男性の顔で行ったり来たりを繰り返している。

 

「ええと……道に迷ってしまって、良ければ少し休ませてもらえませんか?」

 

 何とか、驚きで吹っ飛びかけていた事前に考えていた言葉を口にし相手の反応を待つ。

 

「ああ、それなら自分と同じッスね。さぁ取り敢えず入るッスよ」

 

「は、はぁ?お邪魔します?」

 

 どういう事だ??え?魔女は?

 

 

 

 

 

 

 オブラートで包まれたイスとテーブルに案内され、並んで席に着くと、男性がクッキーで出来たお皿にクッキーを盛り付けて戻ってきた。

 

「さっ、食べながらお互いの事でも話すッス」

 

「あっ、ありがとうございます。俺は比企谷八幡です」

 

「挨拶が遅くなって申し訳ありません。私が青木れいかと申します」

 

「確かに自己紹介がまだだったッスね。自分は浦島太郎ッス」

 

『浦島太郎?!』

 

 れいかと二人してつい、声を荒らげてしまった。

 

 お菓子の家に浦島太郎……場違いすぎるだろう!?そもそも全く別の物語の登場人物だぞ!?

 

「なっ、なんッスか?二人とも、びっくりしたッスよ?」

 

 こっちの方がビックリだわ!?一体どうなってんだよ?

 

 

 

 

 

 

 




はいっ!という訳で八幡君が体を鍛える決心をしましたね!

まぁ、ぶっちゃけると八幡君が体を鍛えたところでストーリーにはなんの変化もありません。少しばかり怪我が少なくなるくらいでしょうか?

では何故体を鍛えるのか…………そりゃもちろん夜の大運動会の為に決まってるじゃないですかー!
幾ら八幡君がエクスカリバーを持っていたとしても使いこなすには体力と筋力が無くてはなりません!たった数ラウンドでバテるようではならないのです!

まぁそういうことですな……

という訳で次回こそ、映画ストーリーが進む……筈です!

それでは次回もお楽しみに!

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