現プリキュアメンバー達への八幡の好感度はあまり高くありません(現状)
だってれかちゃん以外ほぼみんな、顔と名前が一致するってレベルの他人だしね、しょうがないね
これから一緒に行動とかしていくことで好感度が友人レベルにまで上がってきます。なおれかちゃんはほぼMAX、後は限界を突破するだけだ!
青木に続いて舞台に上がる。チラッと子供達の方を見ると小町が手を振っていた。……あ、ちげー、コレ青木に振ってるわ……
星空達も舞台に出てきて準備して置いたものを手に取っている。
「本日は読み聞かせ会にお越しくださり、ありがとうございます。最後までお楽しみ下さい」
挨拶の後は椅子に座り直ぐに朗読を始める。ナレーションは会計の寺田だ。
「白雪姫、むかしむかし雪のように白く美しいお姫様、白雪姫がいました」
「薄紅色の頬、黒檀のような艶のある黒髪で、それはそれは美しいお姫様でした」
寺田のナレーションに合わせて星空達が登場人物達を動かす。
「わー!きれい!」
星空達が作った小道具も合わさってか、子供達のウケも中々良いようだ。
チラッと青木の方を見やると目が合った。青木も子供達の反応が良いのが嬉しいのか、こちらに笑顔を見せている。俺も頷きを返すと、より一層笑みを深くした。……うっ、可愛いんだよなぁほんとに……
「それはお后様ではありません白雪姫です」
順調に進み、白雪姫も中盤に差し掛かった辺りだろうかトラブルが起こった。
「あ!本物の魔女だ!」
「すごーい!」
あん?なんの事だ?子供達の視線の先には、本当に魔女の様な格好をしたお婆さんが舞台袖から出てきていた。
「さぁお前達!美味しい毒りんごは如何かな?」
「だれ?」
「てか、自分で毒りんごって言うてるし……」
この婆さん何もんだ?どっから入ってきたんだよ……
「あ、保護者の方ですか?お席に案内します」
青木はおかしな婆さんが相手でも丁寧に対応し、手を差し出し パシンッ!
な?!このババア、青木の手を払い除けやがった……
「白雪姫が幸せになるなんて嘘だわさ!本当はバッドエンドになるだわさ!」
「世界よ!最悪の結末、バッドエンドに染まるだわさ」
ババアは本を取り出し開くと黒い絵の具の様なモノを握り潰す。
「白紙の未来をくろく塗り潰すだわさ!」
言葉に合わせ、開いた本に飛び出した絵の具を叩きつけるように塗り付ける。すると、周りがなんだか重苦しい空気に包まれた様に感じる。そして視界の隅には先程までは無かった大きなクモの巣があちこちに見られる。
「世界が!バッドエンドに変えられちゃうクル!」
物陰に置いてあった星空達のカバンからキャンディが飛び出してきた。
「な、キャンディ?!それにこれは……」
先日の記憶が蘇る……昼間に現れた満月、顔を俯かせ生気の感じられない人達、月は出ていないがコレはあの時と同じだ……
「つまんなーい……」
「読み聞かせ会なんてくだらないよ……」
……なんだと?
「こんな事しても……何の意味もありません……」
「青木?!」 「れいっ……比企谷?あんたなんで……」
直ぐさま青木に駆け寄るが、青木も顔を俯かせたまま動こうとしない。……小学生達の為にって、あんなに頑張ってたお前がそんな事言わないでくれよ……
「ひーっひっひっひ!人間共の発したバットエナジーが悪の皇帝ピエーロ様を蘇らせていくだわさ!」
「コレって……あの狼さん達の仲間?!」
クソババアは浮遊して体育館の真ん中辺りに降り立った。
「ひゃーっはっは!アタシの名前はマジョリーナ。バッドエンド王国の魔女だわさ」
クソが……あのワーウルフの仲間かよ。他の奴らならいざ知らず、小町や青木にまでこんな事されて黙ってられるかよ……!
「みんな!変身クル!」
「……比企谷はれいかをお願い、後で話を聞かせて貰うからね!」
そう言い残し緑川は星空達の元へ走って行く、そして合流して直ぐに星空達を光が包み込んだ。
「キラキラ輝く、未来の光!キュアハッピー!」
「太陽サンサン、熱血パワー!キュアサニー!」
「ぴかぴかぴかりん♪じゃんけんぽん!キュアピース!」
「勇気凛々、直球勝負!キュアマーチ!」
光の中から四人の少女が決めゼリフ――決めポーズも――付きで現れる。おう、一人だけなんか違うだろ……
「ぐー、今日のぴかりんじゃんけんはぐーだよ」
「ピース!毎回じゃんけんするつもり?!」
「私に勝ったら今日一日スーパーラッキー!」
「そうなん……」
「キャンディはチョキだから……じゃんけん負けたクル……」
「チョキなん?!それチョキなん?!」
あいつら……何遊んでんだよ……。
取り敢えず倉田と寺田、青木の三人を舞台の最奥まで運ぶ。少しでも離れていた方が安全だろう。
「次は子供達だな……」
子供達は皆、読み聞かせをしていた時の場所から動いていない。その後ろで、プリキュアとババアが向かい合っているにもかかわらずだ……
「早く安全な所に運ばないと……」
子供達の所に駆け寄り、引きずって壁際に運んでいく。
「少し乱暴だが勘弁な……」
子供達を運んでいると向こうでも変化があったようだ。
「いでよ!アカンベェ!!」
『アカンベェ!』
「チッ!もう怪物を出しやがったのか!」
今回は鏡が怪物の元になった様で鏡の様な姿をしている。
「鏡の力を見せるだわさ!」
『アカーンベェ!』
ババアが命じると怪物が増えやがった……!
「どうだい?本物のアカンベェは一体だけ。お前達に分かるかな?」
出来るだけ時間稼ぎをして欲しいんだがな、まだ子供達が残ってるし……
「プリキュアの力で浄化するクルー!」 『……それだ!』
「なんだわさ?」
「気合いだ!気合いだ!」 「うおっしゃー!」
「ほおー!」 「ふんぬー!」
キャンディの言葉をきっかけにして、奴ら、馬鹿みたいに一斉に力を込め始めた……
「……なんだこりゃだわさ?」
「プリキュア・ハッピーシャワー!!」
ハートを描いたハッピーの手からピンク色の光の奔流が放たれる。
「当たりかな?」
初っ端から必殺技って何してくれてんだよ……しかも当てずっぽうかよ……
「ほう、そんな事が出来るかだわさ。だが残念、ハズレだわさ」
「そんなぁー!力使い果たしちゃった〜ヘトヘト……」
こいつ……
「……こりゃ傑作だわさ」
「次はウチや!」
「プリキュア・サニーファイヤー!!」
今度はサニーが炎の玉を出し、それをバレーのスパイクの様に怪物に打ち込む。
「ハズレだわさ」
「次はわたし!」
「プリキュア・っわぁ!ピースサンダー!!」
次はピースが文字通りピースにした手に雷を蓄え怪物に向かって放つ……今自分で自分の雷にビビってたよな……
「ハズレだわさ」
ピースも自爆し、疲れ果てて倒れてしまい、残っているのはマーチだけだ。子供達は無事引率の先生含め全員壁際に運べたし……
「おいマーチ!他の奴らみたいに当てずっぽうで技を使って倒れるなんてするなよ!」
「比企谷!じゃあどうすればいいの?!」
「俺が考える!お前はアイツを引き付けてくれ!」
「わかった!」
「さっきから、ちょこまかしてたのはお前だったのかい。バッドエンドになってないなんて生意気だわさ!アカンベェ!プリキュアは後回しだわさ!先にあいつを動けなくしてやるだわさ!」
『アカンベェ!』
ちくしょう!逆効果かよ!
怪物はマーチを気にせずに俺を狙って攻撃してくる。走り回って逃げてはいるが、マーチは分身した怪物に手一杯だし、俺も分身達に囲まれはじめ段々と追い詰められてきている。
「チッ!、クソが!」
そしてとうとう囲まれてしまった。奴らの体に俺の姿が映り、まるで自分自身に追い詰められているようだ。……待てよ、コイツらって……
「ひっひっひ、もう逃げられないだわさ」
せめてマーチに伝えないと……
「マーチ!わかったぞ!コイツらは……」
「アカンベェ!」
『アッカンベェ!』
「うぐぅっ?!」
ちくしょうが……言い切る前に吹っ飛ばされた。直接当たらなかったのは幸いだがそれでも全身が痛ぇ……
「比企谷?!……くっ、アタシには考えたってわかんないよ、直球勝負だ!」
「馬鹿……やめ……」
「プリキュア・マーチシュートォォ!!」
俺の静止はマーチに届かず、マーチは分身に向かって風で出来たボールを蹴り込んでしまった。
「いーっひっひっひ!お前達の技は聞かないよ」
……クソが……「おい!クソババア!」
「クソババア?!ムカつくだわさ!アカンベェ!あの小僧を痛めつけてやるだわさ!」
「比企谷?!」 「危ないで?!」「きゃー!」
「っがぁ?!」
体は激痛を訴えているが頭は冷静に回っている。奴も痛め付けるという命令のお陰か上手く掠らせるようにして攻撃してきていて致命傷を負う様なことは無い。
「かはっ!」
今は少しでもあの怪物を引きつけるのが先決だ。俺が時間を稼げばその分だけハッピー達も少しは回復するだろう。そうすれば青木の危険が減らせる……
青木の為にも今は耐える……
れかちゃんの変身とは言ってない(すっとぼけ)
れかちゃんには、八幡の為に変身して欲しかったのでこんな感じの展開になりました
次回!(れかちゃんの)変・身!
今日2回目のワクチンうったのもしかしたら次の更新が遅れるかもです