俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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最近は天候が安定しないですねぇ

まぁ特に天候に左右される仕事はしてないからあんまり関係ないんですけどね。


(5)

河川敷上の道から見える二人とハイパーアカンベェとの戦いは主観になってしまうが膠着(こうちゃく)状態が続いている様に見える。

 

 ()()ハイパーアカンベェを相手にたった二人で張り合っているのだからかなり二人ともかなり強くなったのだとは思う。

 

 しかし、今までの戦いで理解っている事ではあるが、ハイパーアカンベェは普通の技で浄化する事が出来ないのだ。浄化するにはこの場には居ない、みゆき達三人が集まり、五人揃ってロイヤルクロックの力を使う事で漸く浄化する事が出来るのだ。

 

「そうだ、急いでアイツらに知らせねぇと!」

 

 急いで携帯を取り出し電話をかける。

 

 トゥルルルル

 

「出ろ…!出ろ…!出ろ…!」

 

 トゥルル「もしもし八幡か?今ウチ「今直ぐに河川敷に来てくれ!」いきなりなんなん?ウチかて今なおの「なお達ならここに居る!弟妹も全員だ!」……」

 

 向こうがこちらの状況をわかってないと理解はしているがその説明すらもどかしい……!

 

「……もうなんやわからんけどわかったわ!直ぐ行くから待っとき!」

 

 プッ……ツー…ツー

 

 「わかったのか分からなかったのかどっちだよ……」

 

 だが、今はその思い切りの良さがありがたい。

 

「今度謝ってなんか奢らねぇとな」

 

 あかねのお陰で少し冷静になれた。

 

 どうやらあかね達もなおの弟妹達を探していたらしい。俺達に連絡が無かったのは遠慮してなのだろうが、結局はその探し人が俺達の元に居たのは何の因果か……

 

 トゥルルルル

 

 次にかけたのはやよいだ。

 

 トゥルルル…トゥルルルル「八幡くん?どうしたの?」

 

「すぅ……はぁぁぁ……やよい、よく聞いてくれ」

 

 

 

 

「……っていう状態なんだだから直ぐに河川敷に来てくれないか?」

 

「うん!わかった!直ぐに行くから八幡くんは前みたいに無茶しちゃ駄目だよ!」

 

「……っ!ああ、分かった」

 

 やよいが何時の時の事を言っているのかは候補が多くて分からないが、れいかに恐ろしい程に念を押されているのでもうしようとは思わない。………よっぽどの事が無ければ……な。

 

 

「八幡くん!何が起きてるの!」

 

 待ち人来たれり、タイミングは最高だ。

 

「みゆき!マジョリーナだ!ビューティとマーチが戦ってるから直ぐに加勢してくれ!」

 

「わかった!八幡くんはキャンディをお願い!」

 

「ああ!」

 

「クル!」

 

 みゆきは変身すると直ぐに河川敷での戦いに加わった。

 

 思った通り、河川敷に着いたのはみゆきが一番のりだった。みゆきにはキャンディが着いているからマジョリーナがバッドエンド空間を使えば直ぐに来てくれると信じていた。あとは……

 

『八幡(くん)!!』

 

 待ち望んでいた二人の声に呼ばれ振り向く。

 

「二人とも良く来てくれた!」

 

「ウチが呼ばれた理由は()()やな!」

 

「あかねちゃん!わたし達も!」

 

「行くでぇ!」

 

「ちょっと待ってくれ!!」

 

「クル?!」

 

 変身し、飛び出して行こうとする二人の前に飛び出しキャンディを盾に行く手を遮る。

 

「あっぶな?!」

 

「きゃー?!」

 

 二人とも俺達にぶつかる寸前でギリギリ止まってくれた。

 

「いきなりなんなん!?」

 

「危ないよ!」

 

 突然行く手を遮られた二人が慌てた顔で詰め寄って来る。

 

二人とも!!……今は俺の作戦を聞いてくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 三人はハイパーアカンベェた一進一退の攻防を繰り広げていた。みゆきが来たことによりこちら側が優勢になると思っていたのだが、先に戦っていた二人に疲労が蓄積して来ているのか、三人合わせて漸く互角の戦いになっている。

 

 やっぱりこの作戦を立てて良かった早くれいかを休ませてあげたい。

 

「おいおいおい!プリキュア三人相手に互角とかやる気あんのか!」

 

「八幡君?!」

 

「八幡?!」 「え、なんで!?」

 

 三人が驚愕の表情をして動きが止まっているが今は構ってられない。

 

「ウルフルンもアカオーニも負けちまったろ?」

 

 挑発の言葉は適当だ。この前の様子の違ったウルフルンとアカオーニが最後に口にしていた言葉を使ってみる。

 

「お前も、どうなっちまうんだろうな?」

 

『小僧オオオオ!!』

 

 どうやら上手くマジョリーナのヘイトを掻っ攫えたらしい。直前まで戦っていた三人に背を向けて俺に襲いかかって来る。

 

「今だ!」

 

 俺の合図で、身の前にまで迫って来ていたハイパーアカンベェが火球と雷に撃ち抜かれ吹き飛んでいく。

 

 倒れたハイパーアカンベェは大きな隙を晒した。

 

「皆さん!」

 

『うん!』

 

 あれ?今一瞬ビューティがこっち睨まなかったか?あれぇ?めっちゃ寒気がする……

 

 ビューティの呼び掛けに応じ、プリキュア達がステッキを構える。

 

『ペガサスよ!わたし達に力を!』

 

 その言葉と共にステッキから黄金の光が放たれ、プリキュア達を包み込む。

 

 そして黄金の光が弾けると装いを変えたプリキュア達が現れた。

 

『プリキュア!プリンセスフォーム!!』

 

 そしてプリンセスフォームに変身したプリキュア達の前にロイヤルクロックが現れる。

 

「開け!ロイヤルクロック!」

 

 ハッピーがロイヤルクロックに何かするとロイヤルクロックから吹き上がった黄金の光が弾け、不死鳥の様な姿をかたちどる。

 

「届け!希望の光!」

 

『羽ばたけ!光り輝く未来へ!』

 

『プリキュア・ロイヤルレインボーバースト!!』

 

 

 五人の持つ蝋燭に見立てたステッキから溢れ出た光が合わさり、不死鳥の姿を模すとその口元から、輝く虹色の光の奔流を解き放つ。

 

 

『ぎゃぁぁぁぁぁ!?』

 

 

 ハイパーアカンベェはその光の奔流に呑み込まれ浄化される。

 

「輝け!」

 

『ハッピースマイル!』

 

 

 浄化されたハイパーアカンベェからマジョリーナが弾き出された。

 

「本当に……アタシはどうなってしまうんだわさ?」

 

 やはりマジョリーナもウルフルン達と似た様な言葉を残し消えていった。

 

 

 

 

 

 

「みんな、無事で良かった……」

 

 道の端に寝かせた五人を見てなおが肩を震わせている。

 

「なんや、結局探してた二人はれいか達と一緒に居たんやなぁ」

 

「ね、二人の邪魔をしちゃいけないと思って連絡しなかったけどそれが裏目に出ちゃったね」

 

「あ、その事ですけど、これからは変に遠慮はしないで下さいね?今回は大丈夫でしたが、本当に何かあった時に私達はデートをして楽しんでいた……なんて事になったら、悔やんでも悔やみきれませんから」

 

「そうだよね……ごめん」

 

「でもまぁ、今回はみんな無事だったんだし良かったんじゃねぇの?終わりよければすべてよしって言うし」

 

「ははっ、ありがと。今回は本当に助かったよ」

 

 なおは泣き笑いの様な顔で、お礼を口にした。

 

 

 

 

 

 眠ってしまっているなおの弟妹達をみんなで手分けして背負い、緑川家まで帰ってきた。

 

「そうだ!みんなもこのままうちでお母ちゃんカレーを食べてってよ」

 

 弟妹達を茶の間に下ろし、飲み物をもらって一息ついているとお玉を持ったなおがニコニコしながら夕食に誘ってきた。

 

「え!食べる食べる!」

 

「ウチらもええんか!」

 

「わぁ!嬉しいな」

 

「カレークル!」

 

「じゃあ俺も……」ガシッ!

 

 え?なんかめっちゃ強い力で肩掴まれてるんだけど……

 

「すみません、なお。とてもありがたい提案なのですが、私と八幡君はこの後、とっても大切な用事がありますので……」

 

 その用事、俺は聞いてないんだけど……

 

「あっ、そ、そっか!ごめんねアタシったら///」

 

 そこからはなおに追い出される様にれいかと二人で緑川家を後にする。

 

 

「えっと……れいか?」

 

「なんですか?」

 

「……なんか怒ってる?」

 

「ええ、とっても怒っていますよ?」

 

 ヒェッ……笑ってるけど笑ってないっ……!

 

「そのぉ……理由をお聞きしても?」

 

「逆に聞きますけど、分からないんですか?」

 

「……俺が囮になったからか?」

 

 だが、あれは最初、あかねとやよいにも反対され奇襲のタイミングを早め、安全性を上げた作戦だった。本当は俺が一発もらって相手が隙を晒している時に奇襲をかける予定だったのだ。

 

「わかっているじゃないですか!八幡君がどんなに予防線を張っていても、危険が無いと言っていてももしもがあるかもしれない……怖いんです!もう私には八幡君が居ない世界なんて考えられないんです!」

 

 れいかに強く抱きしめられる。

 

「れいか……わかった。でもこれだけは知っておいてくれ。れいかが戦っている時、俺もれいかと同じような気持ちなんだぞ?」

 

「あっ……」

 

 一瞬びくりとれいかの体が震え、抱きしめられていた力が弱まる。

 

「……八幡君……んっ」

 

 顔を上げたれいかの求めに応じるまま口付けを交わす。

 

「……おあいこだったみたいですのでこれで今回は許してあげます///」

 

「……ありがとう///」

 

 こんな雰囲気でのキスは初めてで少し気恥しい。

 

「今日は、八幡君のお家にお邪魔してもいいですか?」

 

「ああ、れいかなら何時でも大歓迎だ」

 

 いつの間にか片方の手は絡み合っていて、お互いに理由もなく笑ってしまう。

 

 そうして俺達は手を繋いで、家まで少しだけ遠回りをして帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 が、帰ったら買い物を忘れた事を小町に怒られ、今度は三人で商店街に戻ることになるのだった……




 という訳でれかちゃんも八幡君お互いに心配し合ってる……という感じで締めさせて頂きました!

 きっとあの後はれかちゃんが手を出されないのをいいことに布団の中で八幡君をわからせた事でしょう!もしかしたら話を聞いたせっちゃんも参加してるかもしれないですね!

 次回は遂にれかちゃんメイン回です!ぶっちゃけきょかちゃんの誕生回の時に先取りして使ってるんで改変しまくらないとあれ?この展開見た事が……状態になってしまうのでちょっと頑張ります!

 それでは次回もお楽しみに!
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