俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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やべぇ女のやべぇゲームです……


(2)

「それでは次は私の番ですね♪」

 

 鼻歌まで歌い出しかねない程上機嫌で用意したらしい企画の準備を始めるれいか。

 

 正直、先程までの獲物を見るかの様な視線のせいでビビっている。

 

『ジャジャーン!!」

 

 きょうかが元気よく取り出したのは割り箸と小さな容器だ。

 

「……あー」

 

 ……なんかもう大体察せてしまった。

 

「……何ですか、その『あーこれね〜』みたいな顔はこれは王様ゲームなんかでは無いですよ」

 

「え?違うの?」

 

「絶対そうやと思ったわ」

 

『うんうん』

 

 うん、俺も思った。むしろそれしかないとさえ、今でも思ってる。

 

『ちっちっちっ、コレは絶対王政ゲームです!」

 

「おんなじやんか!」 「おんなじじゃねーかよ……」

 

『あっ……』

 

「……なんか、あかねとハモるとかショックだわ」

 

「それどういうことやねん!」 「……チッ」

 

「え……今れいかちゃん舌うt「やよいさん?」なんでもないです」

 

 え、怖い……

 

「あかねさんと八幡君も何か言いましたか?」

 

『……なんでもないです』

 

 なんか体感気温下がった?ビューティ・ブリザードでも撃たれたかな?

 

「それでは異論は無くなりましたので絶対王政ゲームの説明をいたしますね」

 

 無くなったと言うより無くしたというか……

 

「ルールは皆さんが知っている王様ゲームと似たものですね。ただ、絶対王政なので王様の命令を拒否する権利はありません。怪我をする様な命令は禁止ですが、それ以外の命令は必ず遂行して下さい……遂行させます」

 

 

 

「……ゴクッ」

 

 誰かの唾を飲み込む音が嫌に響いた。

 

『っとまぁ、れいかが少し怖い言い方をしてしまいましたが、変な命令をしなければ良いだけですので気楽に始めましょう♪」

 

「わ、ワー!小町楽しみダナー」

 

 おぉ、我が妹よ、顔が引きつってるぞー

 

 

 

 

『王様だーれだ!』

 

「あっ!小町王様です!」

 

 そうして始まった王様ゲームならぬ絶対王政ゲーム。

 

「それじゃあ、お兄ちゃん、恥ずかしい話を聞かせて?」

 

「番号を言えよバカ妹が、何のために割り箸に数字が着いてんだよ」

 

 いきなりアホかました小町に自分の引いた割り箸を突きつける。

 

「……へぇ、四かぁ」

 

「な゛っ?!」

 

 こいつ謀りやがったな!?

 

 小町はニヤニヤしながら俺の割り箸を確認し改めて命令を下す。

 

「じゃあ〜四番の人が〜恥ずかしい話を〜して下さ〜い」

 

 くっそ舐め腐りやがって……

 

判定(ジャッジ)はもちろんお義姉ちゃんです!」

 

「喜んで承ります♪」

 

 笑顔で俺を突き落とすれいか。

 

「八幡くんの恥ずかしい話……」

 

「あんまりそういう話は聞かないから逆に気になるよね」

 

「漫画のネタになりそうかも」

 

 他人事だと思ってこいつら……

 

「さぁお兄ちゃん!恥ずかしい話をゲロっちゃいな!」

 

 心底愉しそうな下衆(小町)に俺も腹を括る。

 

「しょうがねぇ……これは先月の事なんだけどな」

 

『わくわく!』

 

「学校で手を洗った後にポケットからハンカチを出したんだよ……で、手を拭いてたら妙に普段と触感が違うなぁって思って広げてみたら……」

 

『みたら?』

 

「小町の下着だったんだわ……小町、流石にその年でクマさんパンツはどうなんだ?」

 

「ちょっとお兄ちゃん!それ小町の恥ずかしい話じゃん!」

 

「……れいか、ジャッジは?」

 

 外野(王様)が騒いでいるが無視だ無視。

 

「はぁ、確かに誰のと指定はしていませんでしたのでセーフです」

 

「そんなぁー!」

 

 ははっ、ざまぁ!

 

「ただ、今度ハンカチの代わりに私のショーツを使いたいと言う暗喩だと認識しましたが合ってますか?」

 

「違うがっ?!」

 

 俺がド変態みたいじゃねーかよっ!?

 

『残念です」

 

『……え?』

 

「では、次に参りましょう」

 

 よく流せるな……

 

 

 

 そこからはごく普通の王様ゲームだった、あかねが過去の失敗談を話し、みゆきが好きな人でピーターパンとほざき、小町が腹筋をする。

 

 だが、それは全て俺達を油断させる為の罠だったのだ。

 

『王様だーれだ!』

 

「あら、私ですね」

 

 今回で初めてれいかが王様になった。

 

「れいかちゃんはどんな命令するのかな?」

 

「絶対八幡を狙ってくるでしょ?」

 

「でもそんなに上手く狙えるかな?」

 

 みんなが好き勝手に予想する中、れいかが笑顔で頷いた。

 

「ええ、もちろんです。王様が二番に十秒間キスをします」

 

 それは命令と言うよりも宣言であった。

 

 自分の数字を確認する間も無く、れいかに唇を奪われる。

 

「んん?!」

 

「んふ♪ちゅ……///じゅる……んむ♡」

 

 口を塞がれるのと同時に侵入してきた舌に口内を蹂躙される。

 

「はわわわわっ///」

 

「あーっと!小町ちゃんにはまだ早いで!」

 

「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!これを見る為に今日来たと言っても過言じゃないよ!」

 

「いや、過言でしょ……」

 

「みゆき?急にどうしたクル?キャンディもれいかが何してるか見たいクル!」

 

「あははははは……なんでもないよー」

 

 周りで何か言っているような気もするが、口内を這い回る舌に思考ごと舐め取られている様で考えがまとまらない。

 

「じゅ……んん……/////じゅるるる……んぱっ♡」

 

 思考を溶かす様な甘いモノが口内から抜き取られ、新鮮な空気が肺に流れ込んでくる。

 

「…………はっ?!」

 

 意識がはっきりしたのと同時に状況を把握しようと慌ててれいかの方へ視線を向ける。

 

『ごちそうさまでした♡」

 

 しかしそこで目に飛び込んできたのは、頬を上気させ、艶やかに唇を舐めるれいかの姿で……直ぐさま視線を逸らした。

 

「ふふっ♡では次のゲームを始めましょう?」

 

 うっとりと顔を蕩けさせゲームの続行を(うなが)すれいかに、みんなが目を交わせ、頷き合い……

 

『……終了で』

 

「そんな!?」

 

 絶対王政ゲームはあえなく終了した。……まぁ当然だよなぁ……

 

「せっかく各割り箸の特徴を覚えて、あと三回は八幡君を誘惑するつもりだったのですが……」

 

『欲張り過ぎましたねぇ、最初はもう少し抑え目にしておけば今頃八幡君に……」

 

「……聞こえてるんだが?」

 

『聞かせてたんです!」

 

 堂々と言うことじゃねーのよ……

 

 

 

 

 

「き、気を取り直してプレゼント交換タイム〜!」

 

 まだ少し顔の赤い小町が無理やり声を張り上げて、クリスマスパーティを進行させる。

 

「皆さんが用意してくれたプレゼントは先程、小町が責任をもって同じ大きさ、ラッピングのプレゼントボックスに入れされてもらいました。今から全員に配りますので、輪になるように座ってください!あ、因みに小町は参加しません!プレゼント用意して無いので!」

 

 小町のぶっちゃけた理由に苦笑が漏れる中、小町の指示に従ってみんなで輪になるように座る。小町が廊下からプレゼントボックスを持ってきては俺に渡してくるのでみんなに回していく。

 

 最後に俺の手元に残ったプレゼントボックスは少し重みがあり、俺が用意したタオルではない事はわかった。

 

「プレゼントは行き渡りましたね〜。それでは、小町が音楽をかけるので音楽が止まるまで左隣の人に渡していってください。それではミュージック、スタート!」

 

 〜♪〜♪〜♪

 

「わぁっ♪」

 

「ちょ!?」

 

「小町ちゃん!?」

 

「ふふふふふふふん♪」

 

「ふふっ」

 

「小町ぇ……」

 

 小町の手元のプレーヤーから流れだした曲はフォークダンスの曲だったのだ。クリスマスとの関係性皆無である……

 

「はぁ……」

 

 ため息と共に右から渡されるボックスを左のみゆきへと渡す。

 

「はいストーップ!!今手元にあるプレゼントボックスが皆さんのプレゼントになります!」

 

 軽く手元のボックスを上下させ、重さを確認する。……よかった、自分のじゃないな。

 

「それでは皆さんプレゼントを開けてくださーい!」

 

『はーい』

 

 

 さて、俺のには誰の何が入ってるかね。

 

 




という訳で王様ゲーム回でした。

本当はもっと過激な事をさせようかとも思ったのですが流石にみんなの前でやる事でもないな……と思い留まりました。

次回はプレゼントの中身の発表と夜の部の導入くらいまでだと思います。

それでは次回もお楽しみに!

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