俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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イチャコラ成分欠乏症中……因みにせっちゃんはラビリンスに戻っているのでこっちの世界の事には全然気付いてません。


(2)

光が収まり、五人の姿が現れる。

 

「キラキラ輝く、未来の光!キュアハッピー!」

 

 

「太陽サンサン、熱血パワー!キュアサニー!」

 

 

「ぴかぴかぴかりん♪じゃんけんぽん!キュアピース!」

 

 

「勇気凛々、直球勝負!キュアマーチ!」

 

 

「しんしんと降り積もる、清き心!キュアビューティ!」

 

 

『五つの光が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!』

 

 

 三幹部はプリキュア達の変身を見届けると、まるで待っていたのだと言うように一歩踏み出した。

 

 

「よぉし!今度はオレ達の番だぜ!」

 

 ウルフルンが黒い絵の具玉を高く放り投げ、三幹部全員が一斉腕を上げ叫ぶ。

 

『黒っ鼻よ!我らに最強の力を!』

 

 すると、今まではハイパーアカンベェの核としか使われていなかった黒の絵の具玉から、禍々しい力が溢れ出し腕を掲げた三人を雷のように打ち据える。

 

『ぐあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!』

 

 禍々しい力に晒され苦痛の叫びをあげながらも三幹部の身体には変化が起きる。

 

 ウルフルンは牙が伸び寄り凶暴な顔つきになり、毛は逆立ち青く染まりたてがみの様に伸びていく。

 

 アカオーニの変化は更に顕著だ。ただでさえ大きかった体が筋肉により更に膨れ上がり、ボディービルダーを更に凶悪にした様な体つきになっている。

 

 そして、マジョリーナはマジョリーナタイムを使った訳でも無いのに若返り、肌も薄く緑に染まり、牙も伸びている。

 

 最後に三人の額にはハイパーアカンベェと一体化していた時のように己を象ったマークが現れる。

 

「がァァァッ!!これが黒っ鼻の本当の力だ!テメェらは今日ここでぜってぇに潰す!」

 

「力が湧いてくるオニ!!この力さえあればお前らなんか一捻りオニ!!」

 

「フンッ、これが本当に最後の戦いだよ。アタシの力にひれ伏しな!!」

 

 

 三人の異様な変化に、一歩……下がってしまった足を無理矢理に戻し、何か少しでも弱点になりえるものがないか観察する。

 

「なんなん……アレ……」

 

「怖い……」

 

「普通じゃない……よね」

 

「あの姿は……一体……」

 

「……負けない!わたし達は負けないよ!……ねっ!」

 

 威圧されているプリキュア達をハッピーが持ち前の前向きさで鼓舞する。

 

『……うん!!』

 

 この前向きさ、これこそがハッピーの本当の強みなのかも知れない。

 

「ああ゛っ?負けねぇだぁ?テメェはオレがぶっ潰してやるんだよ!来いっ!」

 

 ウルフルンはハッピーに狙いを定めていた様で軽く顎で近くのビルを指すとそこの屋上へと飛び上がる。

 

「はぁぁっ!!」

 

 ハッピーもウルフルンを追い、飛び上がっていく。

 

「ウチらもっ…」

 

 サニー達もハッピーを追おうとするが……

 

「オオオオニィィィ!!」

 

「なっ!?」

 

「きゃっ!?」

 

 皆の視線がハッピーとウルフルンに釣られた隙を狙うかの様にアカオーニが金棒を振り回し、突っ込んでくる。

 

「オマエらはオレ様が始末するオニ!!」

 

 狙われたのはサニーとピースだった。二人は振り下ろされた金棒を何とか両腕で防いではいるが、金棒の勢いに耐え切れずに吹き飛ばされてしまう。

 

『二人ともっ……っ!?』

 

「ハッハッハッハッハッハッ!アンタ達の相手はこの()()()()だよ!』

 

 残されたビューティ達も加勢に向かおうとするがマジョリーナがどんどん分身し、数を増やしながら行く手を阻む。

 

『ほらほらほらほら!どんどんいくよ!』

 

 増え続けるマジョリーナが緑の光に包まれ突撃すると当たった地面が爆発する。

 

 

 

 

「自爆特攻かよ……」

 

 俺とミラクルジュエルになってしまったキャンディを抱えるポップを中心にして三方向で戦いが始まっている。

 

 増え続け、自爆特攻をするマジョリーナとそれを何とか避け続けるビューティとマーチ。

 

 圧倒的なパワーとタフネスで反撃をものともせずに攻め続けるアカオーニと二人がかりでようやく攻撃をしのげているサニーとピース。

 

 ウルフルンのスピードに追い付けず防戦一方のハッピー。

 

「これは……やばくねぇか?」

 

 三幹部達の圧倒的な力にプリキュア達は押され続けている。

 

 策を練ろうにもそれすら力ずくで打ち破ってくる未来しか見えない。

 

「きゃぁぁぁっ!?」

 

「っ!?ビューティっ!」

 

 マイナスな思考に囚われていると、一番聞きたくない悲鳴が聞こえた。それに反応し、そちらの方を向けば土煙を突き破り黒い影が飛び出してくる。

 

 そして、俺の体は()()を受け止める為に反射的に走り出していた。

 

「がっ!?くぅぅぅ!!」

 

 飛んできた黒い影。ビューティを受け止め……きれずに一緒になって勢いのままに地面を滑る。

 

「かはっ……」

 

 背中を衝撃が襲うが、ただ痛いだけで頭は打ってないから大丈夫な筈だ。それに俺が下敷きになった事で少しでもビューティへの衝撃が少なくなったのならいいのだが……。

 

「ぅぅ……八幡……君?」

 

「あ、ああ……無事か?」

 

 呻き声をあげながら起き上がり、辺りを見回すビューティ。

 

 頭を抑えながら砂煙に視線を向け……

 

「無事?……そうだ……マーチは!?」

 

『きゃぁぁぁ!?』

 

 ビューティの問い掛けに応えた訳では無いだろうが、三方向から一斉に悲鳴が聞こえ、()()は示し合わせたかの様に俺達の目の前へと吹き飛ばされてきた。

 

「そんな、皆の衆!?」

 

 俺達の目の前に吹き飛ばされ、呻くプリキュア達の元へと三幹部は揃ってゆっくりとやって来た。

 

「ウルッフッフッ!これが俺達の力だ!」

 

「プリキュア!見たかオニ!」

 

「アタシ達の勝ちだよ!」

 

 三幹部はプリキュア達を見下し、自分達の勝利を誇示する。

 

 だが、それでも諦めない。決して負けないのがプリキュアだ。

 

「負けてへん……」

 

「わたし達が負けたら……」

 

「みんながずっとバッドエンドになっちゃう」

 

「そんなの、認められません!」

 

「そうだよ……わたし達は負けない、負けられない!」

 

 痛む体にむち打ち立ち上がるプリキュア達。ビューティも、そっと抱き抱えていた俺の腕を解き、ふらつきながらも立ち上がる。

 

「はんっ……いくら諦めなかろうがもう無駄なんだよ。見ろ!」

 

 ウルフルンが顎で示したのは上、その先に視線を向けるとそこには既に空を覆う程にまで近づいているピエーロの卵があった。

 

「ピエーロ様はもう、すぐそこまで来てるぜ」

 

『…………………っ!』

 

 みんなその大きさに声を奪われる。

 

「ピエーロ様の復活はもうすぐオニ」

 

「しかも今度は前よりも更に強くなって復活するのさ」

 

「つまり、オレ達にいいようにされてるテメェらに勝ち目はねぇんだよ!」

 

「それでも!!……それでもわたし達は諦めない」

 

「ウチらの背中にはっ」

 

「世界の皆の」

 

「未来がかかってるっ……」

 

「だから、絶対に負ける訳にはいかないんです!」

 

「わたし達は諦めない!今わたし達に出来ること、全部、ぜんぶぜんぶぜーんぶ!!やってみせる!みんなっ!」

 

『うん!!』

 

 

『ペガサスよ!わたし達に力を!』

 

 その言葉と共に呼び出したプリンセスキャンドルから黄金の光が放たれ、プリキュア達を包み込む。

 

 そして黄金の光が弾けると装いを変えたプリキュア達が現れる。

 

『プリキュア!プリンセスフォーム!!』

 

 装いを変え、プリンセスフォームに変わったプリキュア達。だが、今はキャンディがミラクルジュエルになってしまっている為、いつもの様にロイヤルクロックの力が使えない事が気掛かりだ……

 

 そしてプリキュア達を迎え撃つように三幹部も動きだす。

 

「オレ達もやるぞ!!」

 

 ウルフルンが体から禍々しい力を溢れさせる。

 

『おう!』

 

 ウルフルンの声に応じ、アカオーニとマジョリーナからも同じように禍々しい力が溢れ出す。

 

『バッドエナジーフルパワー!!』

 

 その声と共に溢れ出した力は絡み合い、増幅し合い、空へと立ち昇ると、そこで圧縮され、歪な翼竜の様な姿を模すのだった。




 という訳でバトル回続行ですねぇ……これ、三幹部倒してもバッドエンドプリキュア戦があって、その後はピエーロ戦ですからね……クソっ!ボスラッシュじゃねぇか!!

多分今章は次回で終わる筈です。……バッドエンドプリキュア編で少しはイチャつかせようかな……

 とまぁそんな感じなので、次回もお楽しみに!
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