俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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最近暑すぎないですか?

今このお話を書きながらも私は紙パックのジュースをちゅーちゅーしながら書いてます。

みなさんも熱中症にはお気をつけ下さい。




(2)

ㅤスマイルパクト探しは難航していた……

 

ㅤあかねが始めに服の裾を思いっきり捲って、慌てて後ろを向いたこと以外は事件らしい事件も起こらずに時間だけが経っていく。

 

ㅤみんなで手分けしてスマイルパクトを探している間もみゆき達がは目覚めることはなかった。

 

ㅤそして何も進展がないまま、そろそろ一回探索を切り上げようかと考えていた時……

 

「ひぃぃっ!!?」

 

ㅤ体力の問題で一足早く探索を切り上げ、みゆきの様子を見ていたやよいが悲鳴を上げ尻もちをついていた。

 

「なんや!?」

 

「やよいちゃん!?」

 

「みゆきさんに何かあったのですか?!」

 

ㅤやよいの悲鳴を聞きつけみんなが集まって来る。

 

「ち、違うの、でも……あれ……」

 

ㅤやよいがゆび指したのはみゆきの腰元。そこにあったのは普段からみゆきがスマイルパクトを入れて腰から下げているケース……そして、やよいが開けたのだろうケースから覗くのは()()()()()()()()()、スマイルパクト()()()モノだった。

 

「スマイルパクト……だよな」

 

「……ええ、ですがこれは、石になっている?……されている?様ですね」

 

「い、一旦外すで!みゆきが寝返りとかうったらマジでヤバいやろ!」

 

 あかねが手早く、ポーチごとスマイルパクトを外す。

 

 だが、唯一見つかったスマイルパクトがこの状態ってことは……

 

「……ねぇ、これって見つからないわたし達のスマイルパクトは完全に砕けちゃったって事なのかな……」

 

『………………』

 

 やよいの言葉に答える声は無い……

 

 だが、みんな同じ答えに辿り着いてしまったのだ。自分達のスマイルパクトがどの様な状態なのかを……

 

「…………んっ」

 

 嫌な沈黙の中でみゆきの呼吸に変化が起きる。

 

「……みゆき?」

 

「ん………んんあ?」

 

「おお!みゆき!みゆきっ!」

 

 あかねが直ぐさま声を掛け覚醒を促す。

 

「あかね……ちゃん?」

 

「みゆきぃ!!」

 

 目が覚めたみゆきを抱きしめるあかね。

 

「わわっ!?どっ、どうしたのあかねちゃん?」

 

 目覚めたばかりで抱きしめられ、少し混乱している様子のみゆきを見ながら………俺は、どうやって今の状況を説明すれば良いのか頭を悩ますのだった。

 

 

 

 

 

「………と、言うことは、プリキュアに変身できなくなってしまったという事でござるか!?」

 

「っクル!?」

 

「っえ、そうなの!?」

 ……俺の説明を聞き、三人が驚きの声を上げる。……そう三人である。

 

 みゆき、キャンディ、ポップと落ち着かせる間もなく各人の声に反応してか、あの後立て続けに目を覚ましたのである。

 

 起きたばかりの三人をみんなで何とか落ち着かせ、今の現状を説明したのが先程……

 

 三人とも驚きの声を上げ、石化したスマイルパクトに釘付けになる。

 

「……すうっ……ふぅー、……そっか」

 

 一度、大きく息を吐き出し、みゆきはそっと石化したスマイルパクトを撫でる。

 

「わたし達、……どうすればよかったのかな?」

 

『…………絶望しろ』

 

『……………………っ!!!!?』

 

 みゆきの吐き出した言葉に答えるように、先程まで一切反応を示さなかったピエーロの声が宙から降ってくる。

 

『お前達に明日等来ない……見よ!!』

 

ㅤコ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛ッ!!

 

ㅤブラックホールが渦巻き、地鳴りの様な音が響き渡る。

 

 先程まで、全くと言って良いほどこちらに干渉してこなかったピエーロ。

 

「なんてことでござるか……」

 

 それは、こちらにただ干渉しなかったのではなく……

 

「ひっ……!?嘘……」

 

 こちらに干渉するほどの余力も無い程……

 

「ありえへんやろ……」

 

 力を溜め込んでいた……

 

「あっ……あっ……」

 

 そしてその力により……

 

「月が……」

 

 俺達の頭上で……

 

「……呑み込まれていく」

 

 あの月ですらブラックホールによって……

 

「……違う、潰されてるんだ……」

 

 その超重力によって、まるで呑み込むかのように小さく、小さく潰され、月が消滅する。

 

『これこそ我が力……これこそが真の絶望、そして、お前達の辿る末路だ。さぁ……絶望しろ!!』

 

 (そら)からピエーロの圧なのか、空気の圧なのか、分からないが俺達を這いつくばらせるように吹き荒れる。

 

「……絶望……絶望ってなんなの?あれがわたし達の末路って事は、次はこの地球があの月みたいになっちゃうって事?」

 

「みゆき……」

 

 砂となった地面を跡が残る程握りしめ、みゆきが涙を流す。

 

「もうみんなと一緒に遊んだり、おしゃべりしたり出来なくなるなんて……そんなの考えられない、絶対に許せない!」

 

 だが、その涙は絶望の涙ではなかった。絶望の未来を憂い、切り開く、決意の涙だ。

 

「せや……うちらにはまだまだ、やりたいことがぎょうさんあんねん!」

 

 そして、その決意は伝播する。

 

「……守りたい人も居る」

 

「……叶えたい夢もあるもん」

 

「……進みたい、未来があります!」

 

「そうだ……俺達の未来を勝手に潰させはしない!」

 

 

 ピカァァァ!!

 

 

「クルッ?!!」

 

 突然キャンディの胸元に宿っていたミラクルジュエルが強い光を放つ。

 

「これは……希望の光でござる!みんなの思いがミラクルジュエルの最後の力を呼び起こしたのでござる!」

 

 ミラクルジュエルの力……!

 

「その力があれば……」

 

「そうクル!ミラクルジュエルとキャンディの力!そしてみんなの思いを一つにすればピエーロに立ち向かうことが出来る程の、凄い奇跡を起こせるクル!!」

 

 キャンディの強い言葉に、俺たちの中の希望の光は更に強く輝く。

 

 

「キャンディ……」

 

「お兄ちゃん……キャンディは平気クル」

 

「………キャンディ、強くなったでござるな」

 

 

 俺達は立ち上がる。

 

 希望の光を胸に、理想を、未来を守る為に……

 

 

 

『……あれほどの力を見ていながら、お前達は何故絶望しない……』

 

「なんでって……そんなの当たり前じゃない!」

 

「ウチらはみんなで楽しく過ごして居たいだけや!」

 

「それを、何時も壊して来るのがあなた達じゃない!」

 

「絶望だ、バッドエンドだなんて、好きでなりたい人なんているわけないでしょ!」

 

「無理矢理歩まされる道程、苦痛なものはありません!」

 

「やっと手に入れた大切な場所だ……誰にも奪わせはしない!」

 

『友など幻想だ……友情はまやかしだ……そんなものはありはしない』

 

「あるもん!!」

 

ㅤピエーロの言葉を即座に否定するみゆき。

 

「始めにキャンディに出会って、それから、あかねちゃん、やよいちゃん、なおちゃん、れいかちゃん、八幡くんに出会えた……みんな、みんな友達で親友でわたしの、わたしの大切な人達だもん!!」

 

 口にしているのはみゆきだが、俺達の中にも同じ思いがある。

 

 出会って、共に歩んだ日々はまだ一年にも満たない。

 

 だが、その時間は濃密で俺達の中では大切な宝物だ。

 

「だから!あなたなんかに絶対、この大切なものは『奪わせない!!』

 

 みんなと思いが重なった様な感覚がした瞬間……!

 

 パァァァァ!!

 

「うおっ!?」

 

 一時的に俺が持っていた石化した筈のスマイルパクトが強い光を放つ。

 

「みんな……」

 

 ……これが最後の希望の力。

 

 みんなに光を放つスマイルパクトを差し出す。みんなは数度顔を見合わせ頷くと光を放つスマイルパクトに重ねるように手を乗せた。

 

「キャンディ……」

 

「………クルッ!」

 

 キャンディも俺の腕に立ち、みんなの手の上に手を重ねる。

 

 みんなが頷き合い、言葉を紡ぐ。

 

 

『プリキュア・スマイルチャージ』

 

 

 

 その言葉を聞いた瞬間、視界が白く染まった。

 

 

 

 

 

 




という訳で覚醒しましたね。

色々な人の意見があるとは思いますが、私は原作アニメ最終回観て、キャンディとポップのそこで力を使うのに戸惑うとこいる?って思ってるのでカットです。ウチの世界線のキャンディは強くて気遣いの出来る子なので……

おそらく次回が最終回になるかと思います。まぁ、多分なんですが……

 それでは次回もお楽しみに!!
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