俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

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今回の章もながくなりそうやでぇ

あ、この一個前の話なんですが小町に電話を掛ける直前のなおちゃんの台詞を加筆しました。プリキュアメンバーは一応小町の事を見た事あるのを忘れてたので


(3)

 

 俺は今、れいか達五人プラス一匹?を連れて家に向かっている。

 

「比企谷君の妹ちゃん、小町ちゃんっていうんだっけ?会うのたのしみだなぁ!」

 

「せやなぁ、読み聞かせ会の時はれいかに抱きついてるとこしか見てへんしな」

 

 そういえばこいつらも小町の姿だけは見たことあるんだったな……

 

「私も久しぶりに小町さんに会うのが楽しみですね。あ、見えてきましたよ」

 

「え!どれどれ!?」

 

 家が見えて来たことをれいかが伝えると星空がはしゃぎ出した。流石に六人で一列になって歩いている訳でもないので

少し車道側に膨らんでしまっている。

 

「おい、はしゃぐな、危ないだろ……家はあの赤い屋根の家だ。分かったらもうちょっとこっちに寄れ」

 

「あ、ごめん……」

 

 ……ったく、結構星空は危なっかしい所があるな……気を付けておかねーと……

 

 

「……比企谷君ってああいうところ気が利くよね……」

 

「意外としっかり周りに気を配ってるんだよね……」

 

「そうなんです。八幡君って良く見ていると、とても優しい人なんですよ」

 

「……れいかはもうベタ惚れやなぁ

 

 

 

 

「ほれ、着いたぞ」

 

「へぇ、綺麗なお家だねぇ!」

 

 星空はさっそく家を見回している。

 

「じゃあ、インターホン押すぞ」

 

「あ、待って、みゆきーはよ来な!」

 

「あ、ごめーん!」

 

 星空が駆け寄って来るのを待ってインターホンを押す。

 

 ピンポーン    ガチャ!

 

「わぁ!皆さんお揃いですね!ささっ、とりあえずは中に入ってください!」

 

 インターホンを鳴らすと直ぐに小町が顔を出し家へと招き入れる。

 

『おじゃまします!』

 

「はい喜んでー!ってなんでお兄ちゃんまで言ってるの……ていうか何だかいつもより目が澄んでるような?」

 

「あ、それは……」

 

 あ、れいかがぼろ出して絡まれてるな……

 

「小町さん、直接会うのは久しぶりですね」

 

「お義姉(ねえ)ちゃん!お久しぶりです!」

 

 小町が突撃してくるのを受け止め頭を撫でる。

 

「えへへへ……」

 

 我が妹ながらちょろいな……

 

 

 

 

「それで今日はどうしたんですか?こんなに急に泊まりたいだなんて?」

 

 小町に全員のお茶菓子と飲み物を用意してもらい、席に着いたところで小町から当然の疑問が投げられた。マックスコーヒーを一口含み、口を湿らせ話し始める。

 

「……実は今日、小町さんに大事なお話をしようと思って此処に来たんです」

 

「……それってまさか、お兄ちゃんと……」ゴクリ

 

 すっげぇ嬉しそうな顔してるとこ悪いんだが、ちょっと違うんだなぁ……

 

「実は私と八幡君……」

 

「お兄ちゃんとお義姉(ねえ)ちゃんが……」

 

「入れ替わってるんです」

 

「いやっったぁぁあ?え?付き合ってるんじゃないんですか?!」

 

 ……まぁそう思うよなぁ、俺もそう思うように話したんだけど……

 

「そうなんです、八幡君とはまだそんな関係にはなれていません」

 

 ん?今の言い方なんかすっげぇひっかかるんだが……

 

「……え?お兄ちゃんがお義姉(ねえ)ちゃんなの?じゃあ、お義姉(ねえ)ちゃんは……」

 

「俺だわな」

 

「……電話したのも?」

 

「おう、俺だな……で薬も盛れるんだって?」

 

「…………やだなぁお兄ちゃん、冗談だよ!小町が大好きなお兄ちゃんにそんな事する訳ないじゃん!それに盛るとしても媚薬か睡眠薬だよ!」

 

「なお悪いわ!」 「きゃあー!」

 

 ……なんて事企んでんだよ

 

 

「ほら比企谷、妹ちゃんとじゃれてないでアタシ達の事も紹介してよ」

 

「おう、そうだったな。小町、此奴らが最近よく話す友達?……なぁ俺達って友達なのか?」

 

「……それ今ウチらに聞くか?」

 

「でもまぁ比企谷らしいっちゃらしいよね……」

 

「え?わたし達友達じゃないの?!」

 

「わたしは友達だと思ってたんだけど……」

 

「あー、皆さん本当にすみません。家のバカ兄が変な事言って。でも許してあげて下さい。お兄ちゃん、れいかさんと会うまで友達一人も居なくて、友達の定義とはなんぞやとか言い出しちゃう可哀想な人なんです!」

 

「いや待て、俺は友達がいなかった訳じゃない。作らなかっただけだ」

 

 ほんとだぞ?どっかの主人公も友達がいると人間強度が下がるって言ってたし……

 

「うわぁ、お兄ちゃん……この人達の前でもそんな事言ってんの……」

 

「まぁ、比企谷やし……」

 

「………改めまして、比企谷小町って言います!気軽に小町って呼んでください!」

 

 こいつ……無かったことにしやがった……

 

「じゃあ今度はわたし達だよね!私は星空みゆき!よろしくね!」

 

「ウチは日野あかね、よろしゅうな」

 

「わたしは、黄瀬やよい、よろしくね小町ちゃん」

 

「アタシは緑川なお、アタシは弟とか妹が多いから何かあったら相談してね」

 

「ふふっ、皆さんの自己紹介も出来たことですし、次はプリキュアの事もお話しないとですね」

 

「……やっぱり、なんかお兄ちゃんとお義姉(ねえ)ちゃんが逆だと違和感が凄い……」

 

 俺もそれはちょくちょく思うけどさぁ……

 

「……まぁそれは解決できるまで我慢してくれ。取り敢えずプリキュアの話だな、またキャンディに絵本読んでもらってその後質疑応答って感じで良くないか?」

 

「確かに、それが一番理解しやすいかもしれませんね」

 

「え?キャンディって誰?もしかして外国の人?!」

 

「違うクル!キャンディはメルヘンランドの妖精さんクル」

 

 小町の声に答えながら星空のカバンからキャンディが飛び出してきた。

 

「え!なにこれ可愛い!お兄ちゃん動いてるよ!」

 

 そりゃ動くでしょうに、ちょっと落ち着いてね。

 

「キャンディはキャンディクル!小町は八幡の妹クル?」

 

「そう!お兄ちゃんの妹!妖精ってほんとにいるんだぁ。すごーい!」

 

「じゃあキャンディ、小町ちゃんにわたし達にしてくれた様にプリキュアの絵本を読んであげてくれる?」

 

「わかったクル!」

 

 

 

 

 

 

「へぇ!じゃあ、皆さんは選ばれし五人の戦士なんですね!かっこいいなぁ!……あれ、じゃあお兄ちゃんは?」

 

「そりゃあ、選ばれし戦士……の戦闘に巻き込まれた一般人Aだな」

 

「いや、事実そうなんやけど……」

 

「言い方ってもんが……ねぇ?」

 

「でも八幡君は、体を張って私達を助けてくれた時もあったんですよ」

 

 読み聞かせ会の時か……流石にあの時はれいかも危なかったしなぁ。

 

「え、お兄ちゃんが?」

 

「……まぁ、な。あ、あと、プリキュアの事は他言無用で頼むぞ」

 

「なんや照れてるん?」 「でもあの時は本当に助かったよ」

 

「はえぇ、でもあのお兄ちゃんが本当にこんなに女の人の友達が出来るなんて……小町は嬉しいよ。今日のお夕飯は奮発しないと……あ!」

 

「小町さん、どうかしましたか?」

 

 小町が急に声を上げたのでみんな一斉に小町の方を向いて固まってしまった。

 

「買い出しに行かないとお夕飯の材料全然足りない!」

 

 ……そう言えば泊まるって決めてから何の準備もしないで家に来ちまったな。

 

「なぁ、泊まるって決めてから直ぐに家に来ちまったけど、家に連絡とか泊まる準備とかしてなくねーか?」

 

『あっ………』

 

「どうしよう!お母さんに連絡しないと!」

 

「ウチも!」 「わたしも!」 「アタシもだ!」

 

 俺の一言で急に騒がしくなりみんな携帯片手に部屋を飛び出していく。

 

「あの、八幡君、私達はどうしましょう……」

 

「そうだったな……」

 

 れいかの家にも連絡しないといけないのだが今は入れ替わっているため、それが上手く出来ない。それに先程小町に掛けたように、れいかが俺の体で電話を掛けるのもよろしくない。……非常によろしくない。

 

 考えてもみろ、娘の携帯から知らない男が電話を掛けてきて娘が今晩外泊するというのだ。……怪しすぎるだろ。

 

 クイッ「ん?どうした」

 

 考えていると袖を引かれたのでれいかの方を向く。

 

「……八幡君、ひとつ考えてみた事があるのですが……」

 

 

 

 

 

 トゥルルルル   ピッ

 

 

 

『はい、青木です』

 

「お母様、れいかです。突然申し訳ありません」

 

『れいかですか、構いませんよ。どうかしましたか?』

 

実は急な申し出なのですが今晩外泊をさせて頂きたいんです」 「っ、実は、急な申し出なのですが、今晩外泊をさせて頂きたいんです」

 

『外泊ですか……珍しいですね?大丈夫なのですか?』

 

はい、なおも一緒ですし友人のお家に招待されただけなので危険な事もありませんよ」 「っん///はい、なおも一緒ですし、友人のお家に招待されただけなので危険な事もありませんよ」

 

『そうですか……れいかの珍しいお願いですから今回は許しますが、次からは事前に教えて下さいね。お夕飯の準備にも影響してきますので』

 

お母様ありがとうございます。ええ次回からは事前にお話させて頂きます」 「ひゃあ///」

 

『どうかしましたか?』

 

「……いえ、突然足元に猫が飛び出して来たものですからびっくりしてしまって……あ、お母様お願いを聞いて下さりありがとうございます。次回からは事前にお話させて頂きますね」

 

『そうですか、では今日は楽しんできてください』

 

「ええ、帰ったらどんなことがあったのか、お話致しますね」ピッ

 

「……焦ったわ」

 

「すみません、ちょっと近すぎたかもしれません。……ですが失念していました。八幡君は耳が敏感なんでしたね」

 

 何をしていたかというと、スピーカーモードで電話をかけ、周りにも声が聞こえるようにした状態で携帯は耳に当てる。そしてれいかの母ちゃんへの返答を、携帯を当てた耳とは逆の耳かられいかがこっそりと答えて、俺がそのまま代弁する。という作戦だったのだが……如何せん、れいかの声と吐息が耳に当たってずっとゾクゾクしっぱなしだった。

 

 もう通話中だった為に中断することも出来ずに変な声も出ちまってめちゃくちゃ恥ずかしいし……

 

「……でも八幡君、私の体だったので変に捉えられてしまうかもしれませんが……」

 

 れいかは一旦言葉を切りまた先程のように耳に顔を近付けてくる。言いづらい事なのかと思い俺もれいかの方に耳を向けると……

 

「……とっても、可愛かったですよ。ふぅー

 

「ひゃあぁぁん//////」 

 

 なにごと?!いま、息が?!ふぅーって?!

 

 耳を抑えて慌ててれいかから離れる

 

「ふふ、何だか癖になってしまいそうです///」

 

「れ、れいか///おまっ?!」

 

「……あのー、小町も居るんだけど」

 

『……………』

 

 

 バン!「れいか!大丈夫!?」

 

 凄い勢いで扉を開けて緑川が入ってきたが……

 

「……あ、今は比企谷だったっけ。どうかした?すごい声が聞こえたけど」

 

「あ、大丈夫ですよ。お兄ちゃんがお義姉(ねえ)ちゃんにいじめられてただけなので……」

 

 小町よ、間違っちゃいないんだが言い方ってもんが……

 

「いじめたって、比企谷顔真っ赤じゃん……」

 

「れいかは何したのさ………あ、やっぱ聞きたくないからいいや」

 

 緑川……お前も何を想像したんだよ……

 

「比企谷大丈夫かー?あ、ウチらは全員親からもOK出たで。今から荷物取りに一旦帰るけど」

 

「そういえば荷物についてはお母様と話していませんでしたね……八幡君もう一度……」

 

 ブンブンッ!

 

 流石にもう一回は身が持たん……

 

「……比企谷全力で首振っとるで」

 

「じゃあお兄ちゃんのスウェットで良いですかね?お義姉(ねえ)ちゃんの着替えっていっても着るのはお兄ちゃんな訳ですし、それに歯ブラシとかも買い出しついでに買えば良いですしね」

 

「確かにそうですね。では皆さんが荷物を持ちに行っている間に私と八幡君で買い出しに行ってきちゃいましょうか。八幡君もそれでいいですか?」

 

「……あ、ああ、俺は大丈夫だ」

 

「それじゃ小町は留守番してるから、はいこれ。さっきお兄ちゃん達がイチャついてる間に買うもの書いといたからその通りに買ってきてね!今晩はハンバーグだよ!」

 

「いや、イチャついてないが……まぁわかった」

 

 

 

 

「それじゃ、アタシ達は荷物取ってくるね」

 

「れいかも比企谷をいじめすぎんよーにな!」

 

「ええ、皆さんいってらしゃい」

 

 皆から手を振られ、れいかも手を振っているので俺も一応手を挙げ見送る。緑川達の姿が見えなくなるとれいかが俺の手を握ってくる。

 

「じゃあ八幡君、私達も行きましょうか」

 

「そうだな」

 

 入れ替わっているので少し変な感じはするが、まぁこんな経験も悪くないのかもしれない。

 

 

 

 傾き、赤く染まり出した陽に照らされた影が二つ、寄り添うように伸びていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なぁ」

 

「どうしました?」

 

「……いじめない?」

 

「ふふっ、どうでしょうか?」

 

「……えぇ」

 

 

 




れかちゃん小悪魔化!

これ外から見ると八幡がれかちゃんにイタズラしてるという通報待ったなしな絵面になるんすよね……
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