アニメ本編は修学旅行の盛り上がれそうな所もガンガン飛ばしていってますよね尺の都合もあるんでしょうけど……
あの後まだ写真をキャンディと眺めていた星空からカメラを
若い子向けの店なのか可愛い置物が多いな……店の奥では日野と緑川がデフォルメされたネズミの置物に悶えているのがここからでもわかるぞ……
とりあえず茶団子は買いだな。前にお土産で貰った事があるが小町に殆ど食われてたからな……あの一本だけ死守した団子の味は今でも覚えてるぞ……
「小町へのお土産はコレでいいな。自分用にも何個か買おう」
団子を籠に入れて他に何かないか探していると木刀ではなく、刀――恐らく模造刀――を真剣な眼差しで吟味しているれいかの姿が目に入った。
「どうしたんだ?その刀が気に入ったのか?」
声をかけながら隣から覗き込むが良さがよく分からん……つーか模造刀だけあって高ぇ……
「いえ、
……青木家には刀まで飾ってあるのな。でもすっげぇ想像できるから、もう「やっぱりな」みたいな感想になっちゃうわ……
「お、おう……」
「八幡君は……」 ごとごとごとごとっ!
『……ん?』
れいかと話していると、入口の方で物音がしたのでれいかと二人、棚から顔を覗かせる。
見ると、店の入口脇に置かれていたマトリョーシカを意識しているらしい、小さいものから大きいものへと順番に並んでいたこけしがドミノ倒しの様に倒れ、星空が頭を抑えながら床に蹲っていた。 近くでは店員のおっちゃんが慌てているところを見るに、おっちゃんが倒したこけしがピタゴラ的な感じで最終的に星空にヘッドバットをかましたのだろう。………結構痛そうだわ……
「大凶パワー健在だな」
「……ええ、ですがみゆきさん、大丈夫でしょうか?」
「……大丈夫っぽい……な?」
星空は起き上がると謝ってるおっさんを落ち着かせてお会計をしていた。
「あ、ところでれいかはさっき何を言いかけたんだ?」
星空は落ち着いたようなのでれいかにさっきの続きを促す。
「はい、別に大したことではなかったのですが、八幡君は何を買うのかなと」
おお!このやり取りなんだが凄く友達っぽいな!れいかとは付き合ってるから正確には違うんだが……///
「俺はほぼ食いもんだなぁ。小町も母ちゃんも基本的に俺のセンスを信用してないから土産も食いもんで頼まれてるし……」
「そうなのですか?……でも私はこの髪留め、とても気に入っていますよ」
れいかはそう言って、今も着けている雪の結晶の髪留めを嬉しそうに撫でる。
この髪留めはれいかと初めて買い物に出かけた時に送ったものだが、れいかはそれ以来、毎日のようにつけてくれている。かくいう俺もその時にれいかから貰った雪の結晶の刺繍の入ったハンカチを今もポケットに入れて持っているのだが。
「気に入ってくれてるのなら本望だ///」
嬉しそうに髪留めを撫でていたれいかだが、ふと、何か思い出した様子で目を輝かせながら俺の手をとる。
「ふふっ、そうです。ここで何かお揃いのものを買いましょう?最近テレビで見たんです。恋人はお揃いのものを持っているって」
突然の提案に驚きはするが、れいかと付き合ってる事を再認識出来て凄く嬉しい提案だった……
「ああ、そうだな。それじゃあ探すか」
「ええ!」
れいかに頷き、いいものはないか探そうと一歩踏み出した時――
「あ、八幡君!」
れいかに握られた手を強く引き戻される。
「うぉっ?……どうした?」
「八幡君……二人で、ですよ?」
少しだけ頬を膨らませたれいかに諭されてしまう。つい、何時もの癖で別れて行動しようとしていた様だ。
「あ、ああ、すまん。一緒に探すか」
「ええ♪」
「やっぱり定番はイニシャルでしょうか?」
まず目についたのはイニシャルを
「イニシャルか。いい案なんだがデザインがな……」
土産物点だからなのかデザインが奇抜なんだよな……動物がイニシャルを咥えてるんだが……凄い浮くよな。普段使いしてたら……
「……確かに独特ですね……」
「御守りとかはどうだ?お揃いだったりするのもあると思うんだが」
棚に掛けられている御守りを適当に二、三個ほど取ってれいかに見せてみる。
「そうですね。確かに………っ?!は、八幡君///……さ、流石にそれはまだ早いかと///」
「そうか?」
急に顔を真っ赤に染めたれいかを不思議に思いながらも、手元の御守りに視線を落とすとれいかが真っ赤に理由が理解出来た。
【子宝祈願】 【安産祈願】 【子孫繁栄】
「………っ//////!?」
自分でも驚き過ぎて、声も出せずに固まる。
「あの///でも、八幡君がどうしてもと言うなら……その、やぶさかではないと言いますか……///」
「……なっ?!いや、ちょっ///」
「わ、私達位だと、その……色々大変と言うのは聞きますが……私も、か、覚悟を決めて///」
「ストップ!!待て!待って下さいお願いします!」
「はひ!?」
やばい///……話がとんでもない方向まで行くところだった……
「すまん!そのな……これは意図した訳じゃなくて、偶然取ったらコレだったと言うか……れいかの気持ちはすげぇ嬉しいけど///まだ、少し早いと思うんだわ……うん///」
ゆくゆくは結婚も……なんて考える事はあったが、このままだと結婚する前に子供ができるところだったわ……///
「あっ///こちらこそすいません///はやとちりをしてしまったようで。……思い返すと自分でも凄いことを言ってしまっていて……お恥ずかしいです//////」
「俺の方こそ……いや、今回はお互い様って事にしようぜ。俺もれいかも恥ずかしかったって事で……さ?」
「ええ、そうですね。この御守りが必要なのはまだ先の話ですもの///……ね?今はお揃いのものを探しましょう」
「……お、おう///そうだな」
「……おお!これなんかどうだ?」
「はい、素晴らしいと思います!」
あの恥ずかしい勘違いの後、あーでもないこーでもないと土産物を物色した末に遂に見つけたのがハートを
このネックレス……ただハートを象っているだけでなく、二種類あってその二つを組み合わせる事が出来るのだ。ハートを縦に割ると縁起でもないが前面と後面に分かれているものなので分かれている時でもハートはハートだ。デザインも蔦が軽くあしらわれたハートの中心に片方は赤、もう片方は青のガラス玉がはめ込まれていて素晴らしい。
「これなら、あまり宜しくはないですが人目につかないので普段から着けていられますね」
「ああ、それに対になってて組み合わさるってのも良いな」
「ええ、ただお揃いのモノよりも、もう片方を相手が持っている。というのがなんだか素敵ですね」
これを普段から着けて生活する事を考えたらなんだかドキドキしてきたぞ……
「では、これにしましょう」
二人でレジに持っていき会計を済ませる。店員のおっちゃんがニヤリと笑いながら親指を立ててきたので軽く会釈だけ返しておいた。
「あっそうだ、れいかはどっちの色にするんだ?」
「ふふっ、八幡君、私の色は青ですよ?なので八幡君が青を持っていて下さい。私だと思っていつも身に着けていて下さいね?私も赤いネックレスを貴方だと思っていつも身に着けるようにしますから」
そう言いながら、れいかは差し出したネックレスから青いネックレスを手に取ると微笑みながら――
「さぁ頭を出して下さい私が着けてあげますね」
「あ、ああ///」
れいかに向けて少し屈むと、首に手を回されネックレスを着けられる。
「ふふっ、似合っていますよ。次は私に着けて下さいね?」
目を瞑って頭を差し出してくるれいかの首に赤いネックレスをつける。
「どうです?似合っていますか?」
「……ああ、すげぇ可愛い」
「ふふっ、ありがとうございます♪……ではこの思い出も残しておかなきゃですね」
そう言うとれいかは近くの木陰で涼んでいたおじいさんにカメラを渡して戻ってきた。
「あの方が写真を撮ってくれるそうですのでポーズをとりましょう。ほらっ、ネックレスを摘んで掲げて下さい」
二人で寄り添ってれいかに言われた通りにネックレスを掲げる。
「すみませーん!お願いします!」
写真が撮れたのかおじいさんは笑顔でカメラを上げて手を振ってくる。
『ありがとうございます!』
お礼を言ってカメラを受け取り確認する。
撮れた写真は俺達が綺麗に写っていて上手く撮れていた。言っちゃ悪いがあんなに失敗続きだったのは星空の大凶パワーが原因だったのかもな……
「ふふっ、上手く撮れましたね。あ、でもこのまま着けていると先生方に注意されてしまうかも知れませんし服の内側にしまいましょうか」
そう言いネックレスをしまい込む。俺もれいかに
「ではそろそろ皆さんの所に戻りましょうか。少しここに長居してしまったかもしれませんしね」
いつの間にか繋がれていた手に引かれるように、歩き出すのだった。胸元に感じるネックレスの感触に僅かに頬が緩んだ気がした……
いやぁ……れかちゃん可愛いですわ!
修学旅行編はまだまだ続くんじゃよ