スマイルプリキュアで携帯が出てきたか分からないのですが、この世界線ではみんな携帯を持っていることにします。連絡が取れないとヒッキーが出しづらいので
誤字報告ありがとうございます!非常に助かります!
一点、勘違いされる方が多いと思い予備情報をば
妖精のキャンディはまだ幼く舌足らずな為に上手く発音が出来ず「キミ」が「チミ」、「それ」が「そり」と言うように話します。
♪美しいもの それはあなたの 心をうつしてる 素直なその鏡 傷つけないでください♪
携帯のアラームで目が覚める。携帯のアラームを好きな曲ではなく単純な『ピピピッ』て音にする人が意外と多いと聞く。理由としては「好きな曲が嫌いになるから」らしい。その点俺は、ゆったりとした曲でも起きられるため問題は無い。目覚ましでいきなりロックなんてかかったらイラッとするが、ゆったりとした曲ならゆっくり目が覚めるため常用している。特にこの『あなたの鏡』という曲は最高だ。何が良いって、もう全部良い。この歌を歌っている人になら俺は愛を捧げられるぞ。
閑話休題
朝食を食べながら、小町に今後の事を話しておく。
「なぁ小町」
「なに?」
「俺、今日から毎日じゃ無いけど早く家を出ることになったから、家の戸締りよろしくな」
「……どしたのお兄ちゃん?まーたなにかやらかしたの?」
「待て、またじゃないぞ、初犯だ。いや、別に何かやらかした訳でもないし……お兄ちゃんそんなに信用ない?」
「まね、で?やらかした訳でもないならなんで早く行くことになったの?」
「花壇の水やりとか、花の世話をするのを手伝ってくれって頼まれたんだよ」
「ほーん、お兄ちゃんがよく引き受けたね。先生に成績上げるからとでも言われたの」
小町の俺に対しての印象がすこぶる悪い件について。
「いや、青木に頼まれてな。色々世話になってるし流石に断らねーよ」
「……どの青木さん?」
「青木れいかさんだが「いやったぁー!小町これで勝つる!」……えぇ」
「よっ!流石お兄ちゃん!捻くれてるくせに、いつの間にか誑し込んでるぅ!」
小町がいつも以上におかしくなっている。つか、捻くれてない。
「捻くれてないし誑し込んでない。逆に青木に失礼だろ。っと、ご馳走様」
「あ、まだ聞きたいことあったのに〜、まっいいや!これから洗い物は小町やるから、お兄ちゃんは早く家出てね!ほら!青木さんを待たせちゃダメだよ!」
さっきと態度が真逆なんだが……
「わかりましたよっと、じゃあ行ってくるから、いつも言ってるけど戸締りはしっかりなー」
「あいさー!行ってらっしゃーい!」
「返事だけはいいことで……」
昨日よりも早く家から出たから、物置小屋に着いてもまだ青木は来ていなかった。今日の予定を考えながら、空を見上げぼーっと時間を潰す。
少し待っていると青木がやってきた。青木はこちらに気付くと少し慌てた様子で駆け寄って来る。
「お待たせしてしまい申し訳ありません!お時間をお伝えしていませんでしたね」
青木は駆け寄って来て直ぐに謝り出す。俺もそんなに待った訳ではないのでフォローしておく。
「いや、そんなに謝らないでくれ。俺も妹に青木を待たせるなって、追い出されただけだからな。こっちが逆に申し訳なくなっちまう」
「ですが……私の方からお願いした手前、遅れてしまうなんて……」
「まぁ……なんだ、そんなに重く考えないでくれ。もし気持ちが収まらないなら、俺の妹が今度の読み聞かせ会に行くことになってるんだ。青木に会うのを楽しみにしてたからその時に良くしてやってくれ」
実際、小町も青木に会うのを本当に楽しみにしてるからな。青木が小町に構ってくれるのなら小町も喜ぶだろう。
「妹さん……ですか?」
「あぁ、小町って言うんだ。あいつは俺に似ずに明るくて可愛いからな。直ぐにわかると思うぞ!」
「……ふふっ、あ、すいません、妹さんがお好きなんですね。わかりました。しっかりとおもてなしさせていただきます」
そんなに真面目に受け止めなくてもいいのよ?
「まぁ、よろしく頼むわ」
「はい!あ、そうです、もうこの様な事の無いように連絡先を交換していただいてもよろしいでしょうか?」
「あぁ、いいぞよろしく頼む」
俺は携帯を青木に差し出す。
「あの……そんな簡単に携帯を渡してもよろしいのですか?」
「別に見られて困るものなんて入って無いしな。それに申し訳ないんだが、連絡先の交換なんてやったことなくてやり方がわからん」
「それでは……私が初めてのお友達ですね!」
携帯の操作をしながら微笑む姿に、不覚にも少し見惚れてしまった。
「はい、登録が出来ました。これで、これからはいつでも連絡がとれますね」
渡された携帯の連絡先には『青木 麗華』と、小町と母ちゃん以外の初めての連絡先が追加されていた。
「ふふふっ、あっ!申し訳ありません。比企谷君のそのような顔は初めて見るので、つい……気分を害されましたのならお詫び致します」
自分でも気づかないうちに顔が少し緩んでいたみたいだ。
「いや、大丈夫だ。それよりも今日も水やりでいいのか?」
「いえ、今の時期は二日に一回程度で十分でしょう。今日は花壇に肥料を撒こうかと、今までは、少し時間がかかってしまうので昼休みや放課後の時間がとれる時にしか出来なかったのですが、今日からは比企谷君も居るので朝の内に行えます!」
さっそく小屋から肥料を取り出し、青木が見本を見せてくれる。
「私は
説明しながら花の根元に錠剤の様な形の肥料を置いていく。
「撒き方はわかりましたか?撒く、というよりも置くと言った方が正しいのかもしれませんが」
「いや、問題ない。じゃあ昨日と同じように手分けしてやるか」
「はい、よろしくお願いします」
花の根元に錠剤を置いていく。単純な作業だが、これが意外と腰にくる。この学校の花壇は結構広い、それを今までは青木がひとりで管理していたと考えると頭が下がる思いだ。
手分けをしたおかげか、予鈴がなる前には肥料を撒き終わった。
「ありがとうございます。予想よりもずっと早く終わりました。後は片付けをして教室に向かいましょう」
「そうだな、ならちゃっちゃと片付けるか」
肥料は業務用なのか大袋入で、そこからカップに小分けて撒いていた。なので残った肥料を戻し、大袋を物置の隅に立てかけ、物置小屋に鍵をかけ青木と二人で教室に向かう。
そろそろ教室が見えてくる辺りで青木が話しかけてくる。
「では、今日は私が少しここで待っていますね。比企谷君は、先に教室に入っていてください」
青木は、昨日話したように時間を潰し、二人で一緒に教室に入って目立つのを避けてくれるようだ。
しかし今日は昨日と違い、まだ予鈴もなっておらず、廊下には登校して来た生徒がまだちらほらと残っている。この状況では何もしない方が自然だ。
「別に今日は予鈴もなってないし、別れる方が不自然だろ。だから別に待ってなくてもいいぞ」
「そうですか、なら一緒に参りましょう。あっ、ですが次に予鈴を過ぎる様でしたらまた私が遅れて行きますからね!交互に、という話でしたよね」
「お、おう次は、よろしく頼む……」
交互にという部分を強調して、少し詰め寄って言ってくる。その一瞬、フワッと甘い匂いが香ってきた。
うわっ、めっちゃいい匂い、これが俗にいう女の子のフェロモンってやつなのか!?思考が更に変態的な方面へ飛びそうになっていると……
「比企谷君?」
「……!おう、なんだ」
「もう教室に着きましたよ?」
「……すまない考え事をしていた」
ヤバいな、青木に声をかけられなかったら通り過ぎるところだった。
「それならよかったです。」
青木と二人で教室に入る。やはりまだ予鈴前なので特に気にはされていないようだ。
いや、何人かの男子はこっちを睨んで来てやがるな。
その視線に気づかない振りをして席に着く。
「……気を張っていると、意外と見られていたのだと気付かされますね」
青木もその視線に気づいたようだ。
「まあ、気にしてやるな。男ってのは美少女の近くに他の男が居るだけで嫉妬する生き物なんだよ」
「びしょ!?ひ、比企谷君は意外とスケコマシなところがあるのではないでしょうか……」
青木が何か呟いていたが教室の喧騒にかき消されて聞こえなかった。ただ、耳が赤くなっていたので恥ずかしがっていたのだけは察する事が出来た。
その夜
「あああああぁぁぁ!!馬鹿じゃねーの!ばっか、ばーか!!ほんとにお前は何様だよ!!」
「……やばい……恥ずか死ぬ」
夕食後に部屋で、今日の朝の事を思い返していると自分がとんでもなくキザったらしい事を言っていたことに気付き死にたくなった………
早く二人をくっつけたい