俺の青春にスマイルなどあるのだろうか?   作:紫睡

63 / 225
おうマジョリーナ、使えそうなアイテム置いてけよ

不思議道具と言ったらマジョリーナが大体何とかしてくれそうで便利なキャラですよね。

まぁ今回は何も道具を作ってくれないんですけどね……


(4)

「なんや分からんけど大阪の名物は返してもらうで!みんな!」

 

『うん!』

 

 日野の声にれいか達はスマイルパクトを手にし光に包まれる。

 

 光が晴れると変身した五人が現れる。

 

 

 

「キラキラ輝く、未来の光!キュアハッピー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「太陽サンサン、熱血パワー!キュアサニー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぴかぴかぴかりん♪じゃんけんぽん!キュアピース!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勇気凛々、直球勝負!キュアマーチ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しんしんと降り積もる、清き心!キュアビューティ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『五つの心が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!』

 

「今回も相手は青い鼻です!プリキュアの技は効かないので、相手の消耗を狙って折を見てレインボーヒーリングで倒しましょう!」

 

「アカオーニに聞いた通りだわさ……ウルフルンの奴、余計なことをしてくれたもんだわさ」

 

 ビューティが青っ鼻に対しての注意を改めてみんなに呼び掛ける。

 

 ハッピー達、何度も言わないと結構忘れて技を打ちそうになったりするんだよな……

 

「アカンベェ!コイツらを痛い目に合わせて憂さ晴らしをするだわさ!」

 

『アカーンベェヤデェー!』

 

 カニ型のアカンベェは両手の先の鋏を突き出しながら、ビューティ達に向かって真っ直ぐ突進してくる。

 

「うわっ?!カニのくせに真っ直ぐ歩けるんかいな!」

 

 皆が散開してアカンベェの突進を避ける中、サニーだけはアカンベェの予想外の攻撃に驚き逃げ遅れてしまう。……その前に関西弁にツッコめよ……

 

「いーっひっひっひっ!そんな事アカンベェには関係無いだわさ!」

 

「サニー大丈夫!?」

 

「平気や!これくらい大した事ないわ!」

 

「ぐぬぬ……強がりだわさ!アカンベェもっとプリキュアをボコボコにしてやるだわさ!」

 

『アカーンベェー!!』

 

 

 

 

 

 

 

 サニーも吹き飛ばされてからは相手の攻撃をしっかりと見極めているのか特に重い一撃を受けることなく戦いが進んでいる。

 

 それにしても少し不味いか……?カニ型のアカンベェはあの足の量からか、非常に小回りが効いてなかなかこちらの攻撃を当てる隙がなく戦いが長引いてしまっている。

 

 ビューティ達も段々肩で息をし始めてきているし、サニーに至っては自分の故郷のモノを利用されてるからか、かなり荒れてきている……

 

「なんか隙を作れねぇか?」

 

 いざ戦闘になると俺に出来る事は無いに等しい。出来てせいぜいが項垂れている人を危険の少ない所に運ぶ事と敵幹部の挑発くらいだ。

 

 ……そういえばマジョリーナが納豆餃子飴がどうたらとか言ってたな……コレなら使えるか?

 

 

 

 

 

 

 

side:サニー

 

 アカン……攻撃する度に全部あの長い手で受けられてまう……早う倒して看板取り返したいのに……!

 

「サニー!焦り過ぎですよヒヤリとする場面が増えてきています」

 

「わかっとる!」

 

 ウチだってわかってる……けど、どうにもならないんや!

 

「あ゛ぁー!もうなんかないんか!?」

 

 叫んだ時、ウチの声に答えたのか偶然だったのかは知らんけど視界の隅で比企谷が隠れていた物陰から飛び出してきているのが見えた。

 

 比企谷は直ぐに無茶をする。最近一緒におる事が増えて気付いた事けど、比企谷の中では自分の身の危険寄りも相手を優先している節がある。

 

 ビューティもいつも心配してるけどウチだってもう友達や、心配しない訳ない。……比企谷が何をするかは分からんけどもし危なそうならウチが絶守って見せるで……!

 

 

 

「おい!マジョリーナ!」

 

「なんだまた小賢しい小僧だわさ」

 

「お前、コレが欲しかったのか?」

 

 比企谷はさっきおばちゃん達から貰った飴ちゃんをマジョリーナに見せている。……そう言えば最初に納豆餃子飴の怨みとか言うてたな……

 

「んん?……?!それは納豆餃子飴だわさ!なんでお前がそれを持ってるだわさ!」

 

「……ふふん、欲しいか?」

 

 うわっ……悪そうな笑い方やなぁ……

 

「それを寄越すだわさ!アカンベェ!小僧から納豆餃子飴を奪い取るだわさ!」

 

『アカーンベェー!』

 

 マジョリーナの命令でアカンベェがウチらを無視して比企谷に向かって突進していく。

 

「うおっ?!反応良すぎだろ……」

 

「……!?八幡君!」

 

 アカンベェが比企谷を狙っているのに気付いたビューティは、すぐさまアカンベェを追い抜いて比企谷の元に着くと比企谷をお姫様抱っこで抱えてアカンベェの攻撃を躱していく。

 

「ちょっ!ビューティ、流石にこの格好は……」

 

「もう!あまり危ない事はしないで下さいといつも言っていますのに、こんな無茶をして……!」

 

「ビューティ!またお前だわさ!アカンベェ!ビューティごと小僧をとっ捕まえるだわさ!」

 

 ビューティのおかげで比企谷がなかなか捕まらない事で頭に血が登っているのか、もうウチらの事なんか居ないかのようにアカンベェは比企谷とビューティに釘付けになっている。

 

「……なぁ、今チャンスなんとちゃう?」

 

「……うん、わたし達の事もう全然見えてないよね」

 

 

 

「そんなに欲しいならくれてやるよ!」

 

 ウチらが集まって隙を伺っているのに気付いたのか比企谷が持っていた何個もの飴を空中にばらまいた。

 

「アカンベェ!」

 

『アカーンベェー!!』

 

 アカンベェはマジョリーナの指示で空中の飴をその長い手とすばしっこい脚で器用に集めていく。

 

「キャンディ!」

 

「みんなの力を合わせるクルゥ!」

 

 その声と共にキャンディのキャンディの額からキュアデコルが飛び出し、ウチらの所へ飛んで来る。

 

 よっしゃ!これであのアカンベェを倒せるでぇ!

 

 

sideout……

 

 

 

 サニー達は飛んできたキュアデコルをスマイルパクトへセットする。スマイルパクトから溢れ出した光が四人を包むと、四人の髪に着けていた髪飾りが黄金のティアラへ、羽の形のイヤリングがリボンを象った黄金のイヤリングへと形を変える。

 

「八幡君、後で、お・は・な・し、ですからね?」

 

「……はい」

 

 れいかは俺が頷くのを確認するとキュアデコルをセットしながらサニー達の元へと向かう。

 

 

『プリキュア・レインボーヒーリング!!』

 

「しまっただわさ!?」

 

 

 

 

 五人を中心に白い光が溢れ出しアカンベェを飲み込んでいく。光に飲み込まれたアカンベェはその青い鼻を端から剥がされていくように浄化されていった。

 

 

 

 

 

 

 

『アーカンベェェ……』

 

 

 

「プリキュア……!こ、今回はこの納豆餃子飴で勘弁してやるだわさ!」

 

 ……マジョリーナ、なんか嬉しそうに帰ってったな……そんな欲しかったのか?あんなすごい臭いの飴……

 

 マジョリーナがいなくなったからかバットエンド空間が解け元の大阪の景色へ戻る。

 

「よーし!コレで元通りや!」

 

 日野はカニの名物看板が元に戻った事にご満悦のようだ。

 

「みなさん!急いでおば様達の所へ戻りますよ!まだ飴玉の御礼を言いきれていませんし、急に居なくなっては心配をかけてしまうかも知れません!」

 

「あ!?そうだった!」

 

「急いで戻ろ!」

 

「ほらやよい、置いてくでぇ」

 

「待ってよー!」

 

 愉快な奴らだな……ん?あれ、れいかと追いかけようと思ってたら置いてかれてる?!

 

「ちょっ!待ってくれ!いや待って下さい!」

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、嬢ちゃんたち大丈夫だったかいな」

 

「気が着いたら居なくなってて、えらい心配したで」

 

「……んっ」コクコクッ!

 

 やはり、と言うべきかなんというか、戻るとおばちゃん達が俺達の事を探していた。

 

「すみません、少々問題が起きまして……」

 

「でもおばちゃん達のお陰ですっごい助かりました!」

 

 そんな事言って大丈夫なのか……

 

「あ、ホンマ?なんや分からんけどそれなら良かったわ!」

 

「ウチらもう行くけど気つけてな?」

 

 ……大丈夫だった……みたいだな。

 

「あ、先程は飴玉、ありがとうございました!」

 

「かまへんかまへん!喜んで貰えたならそれが一番や!」

 

「それじゃまたどっかでな!」

 

「……楽しんでってな」

 

 おばちゃん三人組と手を振って別れる。

 

 

 

「……とても良い人達でしたね」

 

「やろー?大阪ああいうおばちゃんめっちゃ多いねん!」

 

「……うん、この飴は扱いに困るけど……」

 

「それは……うん、みんなにでも分ければ……ええやん?」

 

 他の奴ら道連れにする気かよ……

 

「ねえねえ、今飴のことは置いといてさ、彼処にあるたこ焼き食べない?ほら、れいかの初めてのたこ焼き、みんなで食べようって言ってたじゃない?」

 

「あっ!そうっだった!れいかちゃんの!」

 

「初たこ焼き!」

 

「……っ!そうでした!」

 

 そういや朝言ってたよな。れいかも嬉しそうだ。

 

 

 近くにあったたこ焼き屋で一人一舟(ひとふね)好きなたこ焼きを購入した。れいかは初めてという事もあってスタンダードなモノを、俺はネギが少し多めに入ったモノを選んだ。

 

「それじゃあ!せーの!」

 

『いただきます!』

 

 みんなで一斉にたこ焼きをほうばる。

 

「熱っあつ……うん、美味いわ」

 

 やっぱり本場だからなのかね、めちゃくちゃ美味い。

 

「れいか!初めてのたこ焼きはどうや?」

 

「んくっ、ええ、とっても美味しいです」

 

「にひっ!やろー!」

 

 日野もれいかの答えに満足なのか自分の事のように嬉しそうだ。

 

「みんなで食べると美味しいね」

 

「うん!」

 

 

 

「八幡君、貴方が選んだ味も少しいただいてもいいですか?」

 

「ああ、勿論いいぞ。ほら」

 

 れいかの方へ舟ごと差し出すと少しだけ不満顔に……

 

「……八幡君が食べさせてくれないんですか?」

 

 そんな上目遣いで言われると急に頬が熱くなってくるのを感じる……

 

「んぐっ?!……あ、熱いから気をつけろよ」

 

 れいかに火傷はして欲しくないので息を吹き掛け表面だけでも冷ましてかられいかに差し出す。

 

「……ほら、あ、あ〜ん///」

 

「あーむ。んっ、やっぱりちょっと熱いですがとっても美味しいです!」

 

 たこ焼きをれいかに食べさせた時、一緒に咥えられた楊枝の先端に少しだけ意識が逸れたが……気にしないでそのまま食べる事にする///

 

「はい、次は八幡君の番ですよ」

 

 ……え?

 

「貰ったらお返ししませんと……フーっ……フーっはい、あ〜ん」

 

「……///あーん、ん、こっちも美味いな」

 

「はい!とっても美味しいんです」

 

 

 

 

 

「よーし!比企谷達も食べきった事だし次は串カツ食べに行こー!」

 

 もう完全に食べ歩きする気満々だから言わないが天王寺動物園に行く予定だったんだよな……

 

 

 

 

 

「みんなー!わっ!いっぱい食べてるねー!」

 

「美味しいよー!みんなはたこ焼き食べたー?」

 

 

 クラスの他のグループも合流してきてみんなで食べ物屋巡り……

 

 

 

 

 

「……楽しいな」

 

「……ええ♪」

 

 

 

 

 こうして俺の初めて本気で楽しんだ修学旅行は終わりを迎えた。

 

 

 

 

 




やっと修学旅行編が終わりましたね!

いやー長かった。でも楽しかったです!通天閣アカンベェをかに〇楽アカンベェに変えたのは「通天閣とか被害多過ぎだろ……」って思ったからです。   
                      ・ ・ ・       実はれかちゃんだけの初めてじゃなくて八幡も初めて楽しんだ修学旅行でした!

次回の更新と同時にアンケートは締切る予定です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。