ジョーカーの一人称を間違えてましたよ……
(正)ワタシ (誤)ボク 現在は訂正しています。
あと今回もちょい暗いです
side:???
「んっ……寒い…です」
朝の寒さに目が覚めてしまいましたね……でももう少しだけ…………?
「……八幡君?」
八幡君を抱きしめようと伸ばした腕は何も掴めずに彷徨ってしまいました……
恐る恐る目を開けると腕の中には誰も居ません。
「……八幡君」
急に寒気を感じて辺りを見回すと、昨日確かに閉めた筈の扉が開いており、そこから早朝の冷たい風が吹き込んで来ていました。
「……寒い……寒いです……八幡君」
それに気付くと余計に体が冷えていくように感じます。
「探さなくては……」
もう一度……あの温もりを感じたいです……
「あっ……この格好では目立ってしまいますよね」
胸に手を当て、キュアビューティの服装から変わるように念じます。……すると髪飾りや服が影のように蠢いて七色ヶ丘中学校の制服へ変わりました。
「……やってみるものですね。まさかここまで変わるとは思いませんでした」
足近くに置いてあった鉄板で確認してみるとそこに映るのは青木れいかに瓜二つの姿が……
「これなら目立つ事もないでしょう」
まっててくださいね……今、
side:れいか
トンッ
「んんっ?……ふぁっ…はぁ……はふ」
なんでしょう?何かが頬に当たった様な……
「んにゃ……れいかぁ……ぜったい…だいじょぶ……だから」
「あらあら……ふふっ」
なおだったようですね。もう……相変わらず寝相が少し悪いんですから♪
「そういえばあの後、皆さんが一緒に寝てくれたのでしたね」
なおのお陰でなんとか持ち直した昨日の夜。みゆきさんと小町さんが主導で居間に布団を並べて私を真ん中にして、眠くなるまでお話をしながら、私が寂しく無いように一緒に寝てくれたんです。
あの時は皆さんの温かさにまた涙が出てきて慌てられてしまいましたっけ……
小町さんにみゆきさん、あかねさんにやよいさんにキャンディ、そしてなお。私の周りはこんなにも温かな人が居たんですね。
「……八幡君、早く帰ってきて下さい」
そうしたら皆さんと一緒に、温かな笑顔でおかえりなさいって……お出迎えして上げますからね。
今日は普段より少し早めに学校へ登校します。
「んー、ちょっとねむいぃ」
「……みゆきぃ、さっきまであんなに小町ちゃんの朝ごはんバクバク食ってたやん……なんでそんなすぐ眠なるん?」
「うーでもぉ……」
「みゆきっ!ご飯や!」
「ごはんっ!?はぐっ!」
「痛いクル?!みゆき!キャンディはごはんじゃないクル!!」
「キャンディごめーん!」
「よっしゃ!目ぇ覚めたな?じゃあしっかり比企谷探すで!」
みゆきさん達もこんなに朝早くに一緒に登校してもらって、この朝の寒さや眠気にも負けずに学校へ着いたら手分けをして探してもらえるのですからとても助かります。
「なおも朝練は大丈夫なのですか?」
「大丈夫だよ。それに、比企谷が居なくなってるっていうのに朝練なんかしても心配過ぎて練習に身が入らないよ」
「ありがとうございます」
「……れいかちゃん!わたしも!わたしも比企谷くん一生懸命探すね!」
「ええ、やよいさんもよろしくお願いしますね」
「うん!……わたしももっと比企谷くんとみんなの力になりたいもん」
「それでは皆さん、ここからは別れて探しましょう。昨日の段階で八幡君はこの学校周辺に居ることはわかっています。難しいとは思いますが何処かには居るはずですので虱潰しにあたりましょう」
『うん!』
別れて探し始めてはみたものの……何処か探していないところなんてあったでしょうか……
何か普段と変わっている所はないかと探しながら歩いていると、いつも手入れをしている花壇の近くまでやって来ました。
「そういえば……本当なら今日は八幡君と一緒に花壇のお手入れをしている筈の日でしたね」
そうして花壇の周りを見ていると少しおかしな事に気が付きました。
「……扉が開いている?」
確かに一昨日、最後に八幡君と手入れをした後に扉を閉めて鍵を掛けた筈の物置小屋の扉が開いているのです。
「……っ!?まさかっ?!」
急いで駆け寄り中を確認します。
「八幡君?!いますか!?」
しかし、中には誰も居らず、いつも通りの薄暗い物置小屋で……
「……違う……物が動いてる?」
奥の方、無理やりスペースを作ったのかのように元から置いてあったものが棚に乗せられていたり、別の場所に移動しているのです……
「……まさかっ?!」
一瞬頭を
「はぁ……はぁ……校舎の中を走ったのはもしかしたら初めてかもしれません……」
しかし、もしも先程の予想が当たってしまっていたら……
「悪い方にばかり考えてはいけませんね……」
本の扉を使い不思議図書館へやって来ました。あとは私の予想が外れている事を祈るのみです……もう一度本の扉を開き――
「八幡君の所へ!」
お願い!
――固く瞑っていた目を開けると、……そこは先程と変わらない木と本棚に囲まれた不思議図書館だったのです……
「そんな……」
目の前が真っ暗になったような気分です……手掛かりが……無くなってしまいました……
そうして私が座り込んでしまった時の事です。
「あれ?れいかちゃん早いね!さっきまで中庭を探してたのに!」
……えっ?
「わっ……流石れいか、速いねぇ。さっきグラウンドに居たと思ったのに」
……どういう事ですか?
「あっ!れいか!なんでさっきウチの事無視したん!?」
「日野さん?……あの私、皆さんと別れてからここに来るまで誰にも会って居ません?それに皆さんも……私花壇の周りと図書室にしか行ってませんよ?」
「え?……でもウチ確かに見たで?」
「アタシもあれはれいかだと思ったんだけど……え?アタシがれいかを見間違えたの?!」
いったいどういう事ですか……?私がもう一人いると?
「みんな!大変!れいかちゃんが!!………あれ?いる?!」
考えようとしたところで、やよいさんも大慌てでやって来ました。……またもう一人の私の事のようですね。
「……あのね屋上を探してる時に、れいかちゃんがすっごく深刻そうな顔をしてたからまた励まそうと思ったの」
「うんうん、それで?どうしたんや?」
「れいかちゃんの方に向かってたらね。そのれいかちゃんが急に飛び降りちゃったの……ウッ……れいかちゃん…生きててよがっだよぉ……」
「大丈夫ですよ。やよいさん、私は無事ですから、心配してくれてありがとうございますね」
なんだか立て続けに不思議な話が舞い込んで来て先程の暗い気持ちが吹き飛んでしまいました。
「どうやら皆さんの話を聞く限り、今この学校には私がもう一人居るようですね」
「不思議な事もあるもんやなぁ」
「コレってドッペルゲンガーなのかな!すごい!」
「まぁまぁやよいちゃん、一旦落ち着いて……それにしても、比企谷が居なくなったタイミングでもう一人のれいかが現れるなんて……何か繋がってるかもしれないね」
「えっ?どういうこと?」
「ええ、なおの言うようにこの二つの話は確実に繋がっていると思います。実は先程、本の扉で八幡君の近くへ行こうとしたのですがこの不思議図書館へ戻って来てしまったんです」
「それって!……どういうことや?」
「つまり、昨日まで学校に居た八幡君が今はいなくなっているんです。それも……この世界から……」
『えっ?!』
「本の扉は対象とするモノに一番近い本棚へ繋がります。それはこの地球、南極から富士山、果ては本棚の絵にまで何処だろうと繋がるんです」
「そういえばそうだったね」
「ええ、それに……考えたくもありませんがもしも万が一、億が一にも八幡君が亡くなってしまっていたとしても、その死体の傍には繋がる筈なんです。……その本の扉が繋がらない、という事は……この不思議図書館の様に私達が暮らしている世界……または空間と言い替えた方が良いでしょうか?……別の空間に捕らえられていると思うんです……そしてその手掛かりが……」
「……私、なのですね?」
『……っ?!』
聞こえたその声に一斉に振り向くと……確かに私と瓜二つの『青木れいか』が立っていたのでした。
今回のテーマは対比です。黒れかちゃんの感じている寒さと、れかちゃんが感じている周りからの温かさ、同じれかちゃんなのにこの差はなんで!!っていう。
次話で奴がまた登場ですかね。性格の悪さはピカイチ!