カフェとモルモットの歪な関係、アグネスタキオン添え   作:小鳥遊 小佳夏

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次はモルモット視点です
基本はカフェと変わりませんので、読み飛ばしたければどうぞ


モルモット

人間も、ウマ娘も、みんな慣れというのは起こりうる。というか起こらない人はいないのではないか。そしてその慣れは、私たちのここまではやっていい、これ以上はやっちゃダメというラインを大いに狂わせる。そうした結果、取り返しのつかないことを引き起こす。そう、今みたいに。

 

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まず、大本から話すべきだろう。なぜこうなったのか。その事件の日よりももっと前。俺と、彼女と、もう一人の彼女との関係の始まりから。

俺はタキオンのトレーナーだ。新人トレーナーとしてこの学園に入り、最初に担当するウマ娘を探していた時、アグネスタキオンと出会った。タキオンは能力があるのに頑なに実験を優先しようとし、そのせいでスカウトを断り続け、トレセン学園から退学処分となるところであった。だが、最後にタキオンと会長が模擬レースを行っているのを見、その結果俺はタキオンの走りに惚れた。

そこからタキオンのトレーナーになった俺だが、同時にタキオンの実験動物にもなった。タキオンからモルモットくん何て呼ばれているのがいい証拠だ。

ところで、そんなタキオンが俺と出会う前は誰をモルモットにしようとしていたか。そう、実験をこよなく愛するタキオンのこと。実験の対象となるモルモットがいなかったタキオンは、マンハッタンカフェというウマ娘に実験を持ちかけてはあえなく撃沈していたらしい。まあそれは当然のことだ。誰が好き好んで体が光るような実験に参加しようというのか。そんなもの好きは俺くらいだ。

そんなこんなでタキオンの猛アタックを受けていたカフェさんだが、俺がモルモットになったことで彼女はタキオンから解放された。ある時には、俺がタキオンの防波堤になっていると感謝までされた。そんなつもりはないんだが、まあ感謝されてうれしくないことは無い。そしてカフェさんは俺と同じでコーヒーに目がないらしい。そんな共通点もあって、俺とカフェさんはたまに趣味の話で盛り上がったり、タキオンに関する相談に乗ってもらったりと、色々関係が増えていった。

そんなある日のこと。俺はトレーニングの開発やライバル研究、更にはタキオンの実験に付き合った結果、過労と寝不足のダブルパンチを食らってしまった。たが泣きっ面に蜂なことに、こういう時に限って大事なものをトレーナー室に置き忘れてしまった。

何としてでも取りにいかなければとふらふらしながらも歩いたが、胴にも頭がぼーっとして違うほうに歩いて行ってしまった。そして俺はそれに気づかず、気づいたらカフェさんのいる学園の裏庭にたどり着いた。

カフェさんは今にも倒れそうな俺を抱え、ベンチに寝かせてくれた。そのままなんでこうなったのかを聞かれたので正直にしゃべったところ、激怒された。そしてお叱りを受けていたのだが、彼女はなぜか叱りつつも膝枕をしてくれ、更には頭を撫でてくれた。ぶっちゃけタキオンにこんな優しくされたことのない俺はカフェさんの太ももの柔らかさとか、頭を撫でてくれるすべすべした手だとかの感触に心地よさを感じつつ、すぐに寝入ってしまった。そして目が覚めたことには半日ほどたっており、カフェさんの膝のしびれを生贄に、俺は全回復することができた。そこからたまに、俺が本当に疲れて居たり辛い状態になっていたりすると、カフェさんは決まって俺に膝枕をしてくれた。そうしてダメージを追っては回復するゲームのキャラクターのごとく過ごす生活を俺は続けていた。

そんなある日、また疲労している俺に対してカフェさんは何を思ったのか、いつものように膝枕をしてくれるのではなく、優しく俺を抱きしめてくれた。俺の背中に手を回し、ぎゅっと抱きしめられた俺は、ゆっくりとカフェさんの背中に手を回し、カフェさんの細さとか、でもその中に感じる力強さとか。なんかいろいろと感じつつ、また彼女がそのまま背中をぽんぽんと叩いてくれる心地よさに癒された。

こうしてたまに抱きしめ合い、たまに膝枕されて癒されていた俺だが、その心地よさにどっぷりとはまってしまい、カフェさんがすることは何でも受け入れてしまうようになってしまった。それこそ、取り返しのつかないようなことまで。

 

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まずある時、俺とカフェさんが何時ものように抱きしめ合っていると、不意にカフェさんが俺にキスをしてきた。最初こそびっくりして固まった俺だが、カフェさんが何回もついばむようなキスを俺にしていると、俺もそれに応えた。そして最後には深いキスまでしてしまい、それ以降癒されるときは必ずキスをするようになった。

次にハンドマッサージや肩もみをしてくれるようになり、それに慣れると耳舐め。更には背中をローションを使ったマッサージをしてくれるようになり、どんどんとカフェさんとの距離は近くなっていった。このころには、二人っきりの時には俺はカフェと呼び捨てで呼び、彼女はあなたと呼んでくるようになった。

そんなある日。俺たちはついに一線を越えた。偶然俺とカフェの休みが重なり、二人で喫茶店巡りをすることになった日。集合して目的地に向かい始めたはいいものの、道中で大雨に降られ、雨宿りにとラブホテルに駆け込んだ。そこで交互にシャワーを浴び、バスローブを着た。そして暇なので、いつもの癒しをしてくれることになり、耳舐めやキスなんかをしていたが、不意にカフェの手が俺の股間に当たり、興奮しているのがばれた。そこから詳しくは語らないが、俺たちの距離が0になった。俺はカフェに気持ちいい声を出させ、カフェの中にたくさん注いだ。それから俺とカフェは休みが合えばまぐわうようになった。内容も、ソーププレイをしてみたり、俺がタキオンのところからくすねた媚薬で耐久してみたり、とにかく気持ちいいことをし続けた。でも俺とカフェの関係は恋人なんかじゃなく、セフレというほうが正しかった。同じ気持ちよさを求めて、互いに癒し合う関係。そんなのだった。

 

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そうして何回も一線を越えてしまうと、日常でもだんだんとやることが過激になっていった。校舎の陰でキスしたり、屋上で舐め合ったり、はたまた人気のない裏庭でしたり。そんなある日、俺がトレーナー室で、椅子に座ったまま舐めてもらっていると、タキオンが現れた。咄嗟にカフェは机の下に隠れ、俺はカフェを探しているというタキオンに、見ていないと告げた。カフェはそのまま俺のをくわえ、タキオンがカフェを探してカフェテリアに行くと言って部屋を出た後、いつも通りに搾り取ってもらった。残っているのも吸い上げてぷはぁとカフェが一息ついた時、部屋の入り口からその言葉は聞こえた。

「ずいぶんとお楽しみのようだねぇ、モルモットくん? カフェ?」

 

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俺とカフェのが見つかっても、タキオンは別に俺たちを口では責めたりしなかった。でも、あの時の凍えるような目線が頭にこびりついて離れない。

次の日。俺は昼前にタキオンの実験室に向かった。お弁当を渡そうとしたのだが、部屋に入ってもタキオンがいない。珍しいなと思っていると、床に倒れこんでいるタキオンを見つけ、すぐに救急車を呼んだ。

病院での診察の後、タキオンの病状がわかった。自分で何かの薬を服用したらしい。そしてそれは命にかかわるものではないが、もうタキオンの足は動かにということを聞いた。その瞬間、頭の中に昨日のできごとを思い出した。

その後自室に帰るも眠れず、現実から逃げ出そうとした俺は、持っていたカバンに着替えや全財産を詰め込み、トレセン学園を飛び出した。そして最寄りの駅に着くと、そこには同じように飛び出してきたカフェがいた。

そのまま、俺とカフェは二人で逃避行を続けた。温泉に行ったり、観光名所を回ったり、お遍路をめぐったりと、日常生活から離れたことをし続けた。とはいえ、二人とも飛び出した身。仕事に就くこともできず、定住する場所も借りられない。お金もつき始めたころ、俺たちは北海道に向かった。北海道の適当な岬を目指していたが、最後の方は一銭もなくなり、二人でただひたすらに歩き続けた。そうしてたどり着いたある岬。崖の上からは荒海が見える。そんなところだった。

そこで俺とカフェは最後のまぐあいをした。それから、最後に残ったお金で買ったノートにつらつらと思うことを書き、全部をリュックにしまい、歩いてきた時と同じ格好で岬の先端に立って二人で抱きしめ合った。

「これが私たちの最後ですか」

「みたいだな。だが、俺はカフェと関係を持てて、後悔はしていない」

「私もですよ、あなた」

二人でどちらからともなくキスをしつつ、俺たちは眼下の荒海に身を投げ出した。

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