ソードアート・オンライン -kanon side-   作:海音(仮)

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数年ぶりにログイン
心機一転、まったり更新していきます。


Q.なぜ今更?
 投稿拒否ってた友人が、少しやる気だしたみたいなんで
 これを機に再開しようかと。

Q.と言って、結局最新話の更新はいつ?
 既に投稿している話を更新しつつ、最新話投げていきます。
 理想は9月中に今まで投稿したぶんの更新
 10月中には最新話投げたいですね。

Q.なぜ続きからじゃないのか?
 実はストックはあるんです。ただ久々に読んでみたら、
 本編の内容を記述し過ぎ
  →強制退出くらわないように訂正しようかと(汗)
 勢いでやっていたとはいえ、厨二全開
  →自分でまともに読めないです(失笑)

Q.友人さんの復活は?
 やる気が辛うじて戻った程度に感じるので…
 まずは現状、私一人で頑張りながら復帰を待ってみます。


更新したら日付更新します
現在:未更新(9月中に更新予定)


プロローグ

「……きたか」

 

最終下校時刻になり、すっかり暗くなった教室で一人本を読んでいた俺は、静かな校舎に響く足音に気が付き、読みかけの本を閉じて鞄に仕舞う。

席から立ち上がり、右手で鞄を持つと同時。教室前方のドアが勢いよく開いた。

ドアを開けた人物は、肩までかかる茶髪に同色の瞳をもった小柄な女子生徒だった。女子生徒は、教室の中にいる俺を見つけると笑顔を浮かべ――しかしすぐに慌てた様子で頭を下げた。

 

「遅くなってごめん!」

 

今、俺の目の前で頭を下げている女子生徒の名前は篠原愛奈。家がお隣さんの俺の幼馴染であり、この高校では一年生で唯一生徒会に所属している。

今日は土曜日なのだが、愛奈は生徒会の仕事が溜まっているらしく――新人だからしょうがないのだろうが――休日を返上して仕事に励んでいるのだ。

――そして俺はというと、何週間か前に母親に『愛奈ちゃん、休日だっていうのに朝早くから学校行って…帰宅は日が暮れてからなんでしょ?どうせ暇なんだったらついてってあげなさいよ』とよくわからない指示をだされたからだ。俺には、わざわざついてく意味がわからなかったが、『女の子一人じゃ危ないでしょ』と言う言葉にひとまず納得をして、現在に至る。

 

ちなみに、俺が付き添うことに関して俺から愛奈に確認を取ることはしておらず、母親両名によって勝手に決められていた。ある日突然、母親から『篠原さんが明日からよろしくねって言ってたわよ』と一言。こうして俺の休日は、新人生徒会役員兼幼馴染の護衛という仕事で埋められた。

 

―――そして、何故か愛奈はこのことに乗り気だったらしい。……俺が母親に『明日から――』と伝えられた翌日、わざわざ早朝起こしに来てくれていたし。

 

「別に、まだ見回りの先生来てないからセーフだろ。…さっさと帰るぞ」

 

俺の言葉に顔を上げ、「うん」と言って再び笑顔を向けてきた愛奈を――直視できなかった俺は、空いている左手で頭をかきながら視線を泳がせ、愛奈の横を通り過ぎるように教室をあとにした。

 

 

 

 

 

横並びに歩く愛奈の話に相槌を打ちながらの帰り道で、俺の携帯電話が着信音を発した。携帯電話を鞄から取り出し、相手を確認する。

 

―璃狼―

 

さして珍しくもない相手だが、電話がかかってきた理由をなんとなく理解し、出ようか否か決めかねていると……着信音が鳴りだしてから黙っていた愛奈が話しかけてきた。

 

「……電話、出ないの?」

 

「うーん……どうせ≪あのゲーム≫のことだろうし」

 

「海斗はそうやって不在着信ばっか溜めてくから電話してくれる人減っちゃうんだよー」

 

「うるさいな。わかった出ますよっと」

 

通話ボタンを押し、携帯電話を耳にあてると、ピッという音の後から璃狼の声が聞こえてきた。

 

『あっ、もしもし――』

 

興奮した璃狼の声を聞いた瞬間、長くなりそうだからさっさと話しを終わらせてしまおうと考えてしまう。友人との電話でそんな考えに直行するところが俺の駄目なところなんだと思う。

 

直す気は微塵もないが。

 

「なにか用か?」

 

『ようやく明日だな!』

 

俺は何気なく、いつも通りに。思っていることと違う言葉を発していた。

 

「なにが?」

 

『あ?≪ソードアート・オンライン≫だよ!忘れてんのか?』

 

≪ソードアート・オンライン≫。忘れるわけがない。明日から正式サービスが開始されるのを心待ちにしている人間は数多い。そしてその中には当然、βテスターの俺たちも含まれる。

 

「忘れるわけないだろ」

 

『んまぁいいや。あのさー、明日学校どうすんの?』

 

さっきとは打って変わった俺の返事を気に留める様子もなく、会話は続く。

 

明日学校……というと、部活のことだろう。俺は入部後、とくに休日はほとんど顔を出していない陸上部のことが頭をよぎる。確かに明日も活動日だったはずだが―――

 

「明日は休むよ。俺の成績なら仮病の一回くらい許容されるだろ」

 

『まじで?』

 

「至って大真面目だ。お前はどうするんだ?」

 

『学校いくよ…仕方ないだろ姉さんいるしさ。おれだって休みたかった』

 

ふと、璃狼のお姉さんの顔を思い浮かべてみる。とっても美人さんなのだが、それ以上に怖く、それ以上に強い人だった。

 

「お前の姉さん怖いからな…仕方ないか」

 

『なーっ。まぁ帰ったらインするから何処で待ち合わせしようか』

 

「んー…≪はじまりの街≫でいいだろ。ログイン直後に会うならお前の装備が必要だろうし…何時ログインできそうだ?」

 

『帰宅時間は四時半じゃないか?あっ!てか狩場おれのも残せよな!』

 

「阿呆。開始数時間で狩り尽くせるかよ。じゃあまた明日」

 

『おうっ!んじゃ明日なー』

 

プツッと、通話が切れたのを確認してから携帯電話を鞄に仕舞う。

 

「…海斗って凄く自然に嘘つくよね」

 

突然の的を射た言葉に思わず顔が強張るかと思ったが、まったく表情には出さず「そうかなぁ」と、これもまた自然に返した。

 

「そうだよぅ。私はわかるからいいけど…」

 

「ほんと、愛奈にだけは嘘見破られるんだよなぁ。…でも今回の決定的な嘘は≪陸上部での成績≫くらいなもんだろ?いいじゃんそれくらい」

 

俺は高校で入部した陸上部の新人戦で、地区大会走り幅跳び二位。都大会出場を果たした。が、都大会出場は決して良い成績とは言えない。それも今回の大会はあくまで新人戦なのだから尚更だ。

そして当然、部活を休んでも大丈夫なんてこともない。

 

「駄目だよちゃんと直さないと。社会に出るとき絶対困るんだから!」

 

「母さんみたいなこと言うなよ」

 

そうこう話していると、いつの間にか自宅の目と鼻の先まで着いていた。

 

「もう着いちゃった。……じゃあまた明日ね!」

 

「ああ。またな」

 

愛奈が家に入るのを見届けてから、俺も自宅の扉を開ける。

 

「ただいまー」

 

廊下の向こう、リビングから「おかえりー」という妹弟の声が聞こえたが、俺はリビングには向かわず廊下脇の階段を上がる。

二階に上がってすぐ右、≪海斗の部屋≫と書かれたプレートが掛けられている自室に入り、鞄をそこらへんに放り投げ、ベッドにうつ伏せにダイブする。

 

「――いよいよ明日……か」

 

実際に口に出すことで、人前では抑えられていた興奮が急速に思考を覆い尽くし、何とも言い難い感情――おそらく高揚感と呼ばれるもの――が身体を駆け巡り、おもわず身震いする。

 

―――武者震いというやつだろうか?

 

≪ソードアート・オンライン≫というゲームのあの浮遊城≪アインクラッド≫での二ヶ月。運よくβテスターに選ばれた俺が経験したのは、≪剣技≫を駆使し敵を倒していく壮大なゲーム。身体を動かすこともゲームも好きな俺にとっての理想郷だった。

当然生身の身体を動かすのとはわけが違うが、βテストが終わるころには、俺はほぼ百%違和感なく、アバターを自由に動かすことができるようになっていた。

 

――早く、再びあの世界に――

 

その想いは日に日に増していくばかりだ。ついさっきの電話も、愛奈が隣にいなければいつも通りに話せていなかったかもしれない。それほどまでに俺は≪ソードアート・オンライン≫というゲームに魅了されていた。

 

――璃狼じゃないけど、早く明日にならないだろうか…

 

俺はベッドの上で仰向けに転がり、正式サービスが開始したらまずは何をしようか。などと想いを馳せた。

 

 

 

 

 

正式サービス開始まで残り五分。

俺は昨日、帰宅後ベッドでそのまま寝てしまっていた…ので、昼前に目覚めた後すぐにシャワーを浴び、昼飯をカップ麺で済ませ、十分以上前から再び自室のベッドに腰掛けて正式サービスが開始されるのを待っていた。

ちなみに今日は日曜日だが、家族は皆それぞれの用事があるらしく、家には俺しかいなかった。

 

心臓がドクドク脈打ってるのを感じながら腕時計の秒針を眺めていると、机の上に放り出していた携帯電話に一通の新着メールが届いた。

 

こんな時に誰だと思いつつも、まだ若干時間に猶予があったので携帯を開いてみると、メールの差出人が愛奈であることがわかった。

 

――普段どんなくだらない些細な用事でも電話をかけてくる愛奈が、なんでメールを……?

 

少し内容が気になったので、時間がないから返信は後と自分に言い聞かせて、とりあえず本文を読んでみることにした。

 

『Kanonへ スタート地点で待っててね Mana』

 

「………ん?」

 

一瞬何のことだかよくわからなかったが、このカノンというのは普段俺が使っているアバターネームで、そしてこのタイミングでスタート地点という言葉が指すことは――

 

しかし、俺には深く考える時間も、無論メールの返信を打つ時間もなかった。なぜなら正式サービス開始まで残り一分を切っていたからだ。

 

――どうせ向こうに行けばはっきりする――

 

俺はナーヴギアをかぶり、ベッドに横になる。

 

そして長い数十秒が過ぎて―――迎えた二〇二二年十一月六日、日曜日の午後一時ジャスト。

 

「リンク・スタート!」




とりあえずプロローグということで、SAOにダイブするところまでを書きました!
果たしてこれがどこまで続くのか……楽しみでもあり怖くもあります。
では本日はこれにて、
最後まで読んでいただきありがとうございました。

5/19 追記
読み直す度にちまちま更新してます。すみません……
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