やっとひと段落着くと思うじゃん?
残念だがドデカいトラブルが起こるんだなこれが!!
「指揮官!!」
「どうした?」
「してやられました、機関車の制御が出来ません!!」
「制御盤が破壊されていたか・・・やってくれる」
機関車まであと一両、そこで先行させていた二人から報告を受けた
想定はしていたが、破壊されていたようだ
「もうすぐ着く、と言うより今着いた」
そして機関車の制御室に入る
「あぁ、これは酷いな・・・」
無言の二人の表情は少し暗い、だが気になる点があった
「全開ではない・・・何故だ?」
「分かりません、時間がなかったか・・・あるいは・・・」
「LAFI、広域線路図を出せ、原因を調べる」
<今出します、と言うより見ればすぐわかるかと>
心なしかLAFIの声も緊張している、何故なら・・・
「冗談だろ・・・この速度で侵入したら、優曇華の群生地で事故が起こるぞ!?」
<それだけはありません、列車内の爆発物の起爆時に優曇華内に貯蔵されていた崩壊液が拡散、周辺環境を汚染、その汚染レベルは爆心地でも数世紀は人が入れません。汚染範囲はベイラン島事件、オーロラ事件の次に匹敵する大規模なものになります!!>
「台車の構成を調べろ、なんとしても止める!!」
<全て自動空気ブレーキを採用している旧式台車です!!圧縮を開放すれば自動的に掛かります!!ですが今やっても危険な事に変わりません!!>
今の状況を見るために後ろを見る、緩やかだがカーブしている
現在の速度で緊急ブレーキをした場合・・・10両編成の列車の半分が横転して爆発物が起爆する
「チャンスは一度、全車両が一直線になったときのみ!!」
<ポイントは割り出しました、私の合図で緊急ブレーキを作動させてください!!>
「だがその前にやる作業がある、モンドラゴンは弾薬を入れていた車両の連結部、XMは二人の人形を保護した車両の連結部に行け!LAFIの合図で配管を破壊しろ!!」
「「了解!!」」
二人に指示を出し、私は機関車の整備用ハッチの一部を開ける
「流石にここは破壊されていなかったか・・・」
そのハッチを開けたところにはエンジンに燃料を送るためのポンプへ繋がる燃料配管があった
その配管の先にあるバルブを閉塞し、エンジンを停止させる
これによりこれ以上の増速はなくなるが、それでも列車の重量から自然減速による停車は間に合わない
「あとは・・・」
後は列車側のブレーキ操作になる
二人にはLAFIが合図を出す、私もそれに合わせて作動させるためにブレーキへ繋がる圧縮空気の配管を探す
「よし、見つけた!!」
<ブレーキポイントまで5・・・4・・・3・・・2・・・1、今です!!>
LAFIの合図で二人は配管を破壊、同時に私も配管内の圧力を抜いてブレーキを作動させる
「トマレ・・・とまれ・・・止まれぇぇぇっ!!」
線路から激しい火花が散る、それだけ急な制動をかけているのだから当然だ
同じ姿勢でいたのはどれくらいの時間だっただろうか・・・数分かもしれないし数十分にも感じた
「止まっ・・・た?」
<今、完全な停車を確認しました・・・危険域侵入まであと750m・・・間一髪です>
「はは・・・ギリギリじゃねぇかよ・・・」
<それでも、考えられる最悪は防げました・・・一難去ってまた一難ですけどね>
「爆撃機か・・・パラデウスめ、いよいよ本腰入れてきたか?」
<対処しますか?>
「他の基地の動きで考える。車に戻り・・・」
その瞬間、体の力が抜けて倒れかけた
戻ってきていたXM16E1に支えられなければ線路に落ちていただろう
「指揮官・・・凄い熱ですよ!?」
「戦闘に出た副作用だ・・・思ったより限界が早かったか」
「LAFIさん!!」
<エアコンは最低温度で動かしています、車内に運んでください!!>
朦朧とする意識の中、私はLAFIに指示を出す
「しばらくの間、指揮を任せる・・・頼んだぞ」
<分かっています、しばらくの間休んでください>
「・・・」
他にも何か伝えなければならないのだが・・・そう考えているうちに視界が黒く染まり、意識を失ってしまった
死んでないよ、意識を失っただけだよ・・・しばらくしたら回復するよ