チート指揮官の前線活動   作:アーヴァレスト

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施設復旧を開始する主人公
だが基地には意外な施設が存在して・・・


復旧~restoration~

「この基地って地下設備もあるのか・・・」

「はい、といっても旧時代の遺物のように古いんですが・・・」

「よし、運用できるようにリノベーションしますか」

 

あの報告から数日、全体の復旧を急ぐ基地を私は見て回っていた

その中でカリーナから追加で受けた報告で地下施設の存在を知り、現在その場所を見て回っている

 

「第三次大戦期の施設らしいね」

「はい、当時でも最先端の技術で建造されたそうです」

「なるほど、劣化度合いは低いな、これなら皆で作業すれば数日で作業が終われるね」

「環境維持系や設備の一部は要交換ですねぇ・・・」

「幸い、電気に困らないのは助かるよ・・・まさかこんなのもあるなんて想定してなかったし」

 

そうって開けたのは無駄に重厚なドアだった

この先にはそれが必要な理由がある、それは

 

「まさか、こんな場所に原子炉があるなんて想定してないじゃん」

 

そう、原子炉だ

空母用の原子炉がそこにはあった

 

「A1B*1・・・まさかこんな場所に据え置きで置かれるなんて作った側は想定さえしてないでしょうね」

「詳しいんですね・・・」

「これの設計図はLAFIの中にあるしね、それなりに詳しくはあるよ。メンテナンスは・・・最近でも10年以上前か、よく無事に稼働しているよ、かなり弄ってある部分があるからそれでメンテフリーにしたな?」

「え、つまりそれまで使われていたと・・・?」

「あるいは、存在を忘れられているのかもね。正規軍は今、過去の遺物に興味はないようだし」

 

メンテナンス用に残されていたデータを見ながら、コレをどう運用するか考える

 

「うん、施設用の電力源にしよう」

「それが無難ですね」

「万が一になったらこれで自爆できるね」

「やめてください」

 

そして不足しているものを確認する

 

「冷却用の水がそろそろイエローかな、これはタンクの交換と同時がいいかも。あとは一部の冷却系に負荷がかかりすぎてるから分散させないと、長期運用ができなくなるかも」

「水は幸い豊富にありますね・・・問題は冷却系の構造材ですけど・・・」

「あら、こんなところに倉庫があるし、しかも使われていない構造材が山のようにあるわ」

「立てこもれますね」

「それを見越してのことでしょうね」

 

出てすぐ横の部屋は倉庫だった、そこには原子炉で使用する構造材と道具が綺麗に整頓されて並べられていた

 

「最後にメンテした人物、かなり几帳面ね」

「マニュアルまで残して帰るなんて律儀ですね」

「あるいは、未来への遺産かな」

 

復旧の基本方針は決まった

 

「よし、地上施設はこれからダミーとして通常時にのみ使用するわ」

「この地下施設は緊急時用と・・・」

「研究施設として運用するわ。一応、居住区画と分離はしましょう」

「そうですね、地上施設は完全復旧に2か月くらいかかるそうですけど・・・」

「業者に突貫でもいいから作業を急がせて、時間に余裕はないから」

 

2か月後には本社からの要員が来る、それまで待てないのだ

 

「それと、パトロールに出ていた小隊からの報告が来てますね」

「謎の人形の痕跡でしょ?それなら察しはついてるわ」

 

実は先日、LAFIから報告を受けていた

微弱であるものの、通信電波を基地近くで発信してる者がいると

そしてその通信先は本社であることも

 

「噂の404小隊よ、明日当たり悪戯してあげて、LAFI」

「言われずとも、勝手に人のプライバシーのぞく変態さんにはお仕置きしますよ」

 

LAFIはこういうコソコソしたのを嫌う、その者たちへのお仕置きは過激だ

 

「さて、問題は予算だけど・・・」

「それなら、どうにか出来そうです。執務室のほとんどの物品を中古市場に流しましたらこんな利益になりました」

 

カリーナが見せた紙を見る、そこには売ったもののリストと売り上げが事細かく記載されており、合計額は・・・

 

「え、マジで・・・?」

 

1.5億・・・嘘だろそんなに高価なもの使ってたのかよ前任の野郎

 

「執務机と本棚以外すべてですから・・・いつの間にか本棚が発禁ものの本で埋まってましたけど」

「あぁ、地味に集めるの大変だったわ」

 

発禁本・・・薔薇書簡(ローズレポート)を集めていた。これは薔薇目録ともいうもので、兵法書のひとつだ。

大戦終結近辺までの戦闘とその結果をまとめた書物でレポートに留まらず、個人的な書簡をも手当たり次第に収集した結果、章分けもされていなければ数ページごとに書き手も違う。紙媒体で、編纂時期の異なる同じ装丁のものが五種類存在する。第一集の刊行は大戦開始直後。軍事機密まで網羅してしまったため、正規軍によって回収・処分された。第二集以降は、表に出回ることを防ぐために、別人が書名を借りて刊行している。非常に貴重で、私一人の命では到底届かないほど高価だったが、基地防衛のお礼ということで本物をタダでゲットできた

特に第五集は有用で、大戦末期の戦闘における戦術概論と大戦中に実在した非合法研究施設の隠蔽方法が書かれている

 

「まぁ、役に立たないのもあるけどね」

 

それはそれとして置いておいて、やるべきことはまだ多い

 

「研究施設の備品の受け取りは?」

「来週から開始されるようです、その際に先行して小隊が派遣されるそうです」

「こちらは新設されたAR小隊とみて間違いないわね」

 

さて、そろそろ地上に出るか

 

「地下は地上より感じるストレスが多いです・・・それはどうされますか?」

「地上との違和感を感じないようにリアルタイムで同期した映像を流しましょ、地上施設と構成を同じにして」

「枠に合わせる形でカメラをリンクして流す、ですね?」

「正解、それだけでもだいぶ変わってくるわ」

 

まだ基地での仕事は始まったばかりだ、これから先はかなり忙しくなるだろう

*1
航空母艦のために設計された発電・推進用の原子炉、搭載艦艇はジェラルド・R・フォード級航空母艦、Aは航空母艦用を意味し、1は設計担当メーカにおける炉心設計の世代、Bは設計担当メーカー(ベクテル)を意味する




よし、これで絶対防衛の必要が生まれたな!!(白目)
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