そして明かされる主人公の本名
「ん・・・64式自と100式か?あの二人は何をしているんだ?」
<マスター、二人の出身・・・元になった銃の生産国はどちらですか?あと今日は?>
二人の元になった銃の生産国は日本、そして今日は7月7日・・・
「あぁ、タナバタとやらか・・・準備でもしているのかね?」
<恐らくそうかと>
「この地域に葉竹はないぞ?」
<竹の亜種で代用ですね、アジアにあるものの近縁種はこちらにもありますから>
私には馴染みがないが、日本にはそういうイベントがあるそうだ
私としてもそれは面白そうだと思っている
「「指揮官!!」」
「あ、やっべバレちった」
<間抜けですかアナタは・・・>
尾行していたらバレてしまった、まぁ、隠れる気もなかったのだが・・・
「手伝ってくれます?」
「良いぞ、とりあえず設置だけだな・・・」
「お願いします、私は皆にお知らせしてきますので!!」
「100式は元気だねぇ・・・」
64式自曰く、今回のこのイベントは100式が率先して準備してきたらしい
他にも日本出身の人形たちで今回のイベントをサポートしているのだとか
「こんな感じか?」
「はい、それで大丈夫です!!」
<これはまた良いものを用意してきましたね>
飾りはないシンプルな用意である
数は各銃種に合わせているだけに少々多い気がしないでもないが、それだけ参加者も多いということだろう
「一番乗りですね、指揮官」
「そうだな・・・短冊とやらに書いてつければ良いのか?」
「はい!!」
渡されたのは白い短冊とペン、それにサクッと文字を書き込んで飾り付けた
「んじゃ、楽しみにしておきますか」
「あれ、もう終わったのですか?」
「あぁ、書きたいことは決まっていたからな」
「そうですか・・・悩むものかと思っていました」
64式自は少し残念そうだが、笑いながらもペットボトルのお茶を渡してくれた
業者から格安で納品しているモノだ、日本出身の人形達の為に用意しているもので、美味しさで好評を得た
「ありがとう、貰っておくよ・・・それじゃまたな、64式自」
「はい、指揮官」
さて、そろそろ仕事の開始時間だ、執務室に籠もって仕事しよう
「あれ、指揮官のが見当たらないですね・・・これ誰のだろう?」
「64式自さん、それ見せてもらえますか?」
「カリーナさん!!」
指揮官が仕事を始めるために執務室に向かわれた直後、私は気になって何を書いたか見ようとしていた
だが、指揮官の名前が書かれている短冊が見つからないのだ
分かりやすいように白色の短冊を渡したのだが、同じ色の短冊が複数飾られており判別がつかない
「あぁ、今持たれるそれが指揮官のですねぇ。指揮官、本名書いてますね」
「え、これですか?」
私が持っている短冊にはフランス語でPetit quotidien・・・ささやかな日常という意味の言葉と、その左下に、Alice・Falkmanという人物名が書かれていた
「指揮官、日本人では?」
「容姿がそう見えるだけで実際にはフランス生まれ日本育ちの国籍アメリカというらしいですよ?」
「今知りましたよそれ・・・あれ、七夕知らないのは何故ですか?」
「私も酔っ払った時に初めて聞きましたからね・・・多分忘れていたのではないでしょうか?あ、名前の件、皆さんにはオフレコでお願いしますね?」
「分かっています、カリーナさん」
大規模の作戦をバンバン打ち立てて成功させる指揮官の願いが、そんなありふれた物だというのにも驚きを隠せない
だけど、言葉の節々を思い出していくと、少しだけ願いの意味が分かる気がした
「大切ですよね、ささやかな日常・・・守りたくても護りにくいですし・・・」
だから指揮官は、日常を守るために非日常に身を投じているのだろう
それは一般人にとって当たり前の日常で、守るために犠牲を伴うものだから
七夕に遅れて七夕回を上げるクソ作者は誰だ!?(ブーメラン)